ラブライブ!サンシャイン!!~未来への架け橋~   作:大天使

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こんにちは大天使です。
今回からAqoursの他のメンバーが登場します。
お待たせしました。

それではどうぞ!


第4話 出会いは選べない

翌日、俺達は再び部活の勧誘をしていた。

 

「スクールアイドル部でぇす…」

 

「よろしくお願いしまーす…」

 

千歌も曜も流石に疲れていた。朝から必死に勧誘をしているのに少しも見向きもされていないのだから当然だろう。

 

「どーすればいいんだろう…ん?」

 

千歌は二人の生徒を見つめていた。栗色の髪の子と赤髪の子だ。リボンの色が黄色なので新入生だろう。

 

「あの!一緒にスクールアイドルやりませんか?」

 

「ずら!?」

 

ずら?…栗色の髪の生徒の一言には俺も少し驚いた。この辺でそのような言葉使いをする人は見たことがないからだ。

 

「大丈夫!悪いようにはしないから!」

 

「おいおい…そんな誘い方じゃダメじゃないか?」

 

「いや…オラ…じゃなくてマルはそういうの向いてないずら…」

 

マルという子にはあっさりと断られてしまったが、赤髪の子はチラシをじっと見つめていた。

 

「ラ…ライブとかあるんですか?」

 

「ううん…これから始めるところなの!だからあなたみたいな可愛い子にはぜひ!」

 

千歌は赤髪の子の手を取りながら言った。相手の子もスクールアイドルに興味がある様子だったので一人目の勧誘には成功したと俺達は思った。

 

しかし…

 

「ぴっ…」

 

ぴっ?何のことだと思ったが本脳的に何かを察した俺はすぐに自分の耳を塞いだ。マルという子も自分の耳を塞いでいた。

 

「ぴぎゃあああああ!!!」

 

(ぐっ…なんだ…この高音は…?)

 

凄い声だった。耳を塞いでいても聞こえるぐらいの大音量で鼓膜が破れそうになった。

 

「ルビィちゃんはとっても人見知りなんだずら」

 

千歌と曜も耳を抑えて屈んでいた。すると何故か木の上から女性の声が聞こえてきた。

 

「わあああああああ!!!」

 

「なんだ?」

 

上から女子生徒が落ちてきた。どうやら彼女も新入生のようだ。

 

「あ…足が…ぐぇっ!」

 

どうやら着地の衝撃で足を痛めたようだ。更に頭上から彼女の物と思われる鞄も落ちてきた。この子は相当運が悪いようだな。

 

「ちょっ…大丈夫か?」

 

何故木の上にいたのかという疑問はあったがあえてそれには触れずに聞いてみた。

 

「いてててて…ハッ…もしかして此処は地上?」

 

その場にいた全員が固まった。俺には彼女が何を言っているのかよくわからなかった。ここは地上?どういう意味だ?

 

「ということは此処にいる貴方達は下劣で下等な人間ということなのですか?」

 

(この人は…俺の苦手な種類の人間だな…)

 

俺にはどう答えればよいのかわからなかった。そんな彼女に千歌が声をかけた。

 

「足大丈夫?怪我してない?」

 

さっきのことには一切触れずに千歌は尋ねた。

 

「い…痛いわけないでしょ…この身体は単なる器なのだから!」

 

「えっ…ええっ?」

 

「龍くん!なんとか出来る?」

 

「なんとかって…そんな言い方はないだろ…いくらなんでも可哀想じゃないか…」

 

「あなたたちもヨハネのリトルデーモンになりたいのかしら?」

 

(ヨハネって…何のことだよ…?)

 

ダメだ…この子と話していると頭痛がしてくる。何かいい話題はないのか…と思ったとき。

 

「もしかして…善子ちゃん?」

 

「えっ?」

 

「やっぱり善子ちゃんずら!オラだよ!花丸だよ!幼稚園で一緒だったよね?」

 

「ずっ…ず…ら…ま…るぅ?」

 

この善子という子と花丸という子はどうやら幼馴染だったらしい。それよりもこの善子ってやつ、よく見てみると意外と美人だし表情豊かで面白いな…

 

「にっ…人間風情が何を言って…」

 

「じゃーんけーん ホイ!」

 

善子が出したのはグーでもチョキでもパーでもない不思議な形だった。なんだっけこれ…フレミングの法則だったかな?いや、でも何かが違う気がする…

 

「そのチョキ!やっぱり善子ちゃんずら!」

 

成程。あの不思議な形は彼女流のチョキだったのか。納得したな。

 

「わっ…私はヨハネなんだからねぇ~!」

 

「善子ちゃん!待ってずら!」

 

「ついてくるなぁ!」

 

「二人とも待ってぇ~!」

 

俺達はあの三人が駆けてゆくのを見届けていた。

 

「よし!後であの子達の勧誘に行こう!」

 

「千歌ちゃん…」

 

「おいおい…」

 

あの子達はまぁ…悪い子ではないということはわかった。三人とも普通に可愛いと思うし…

 

「貴方達ですの?このチラシを配っていたのは。」

 

「そうですけど…もしかしてあなたも新入生?スクールアイドルに興味ありますか?」

 

「ちょっと千歌ちゃん!この人は浦の星学院の生徒会長の黒澤ダイヤさんだよ!」

 

「ええええええ!」

 

コイツは…自分の学校の生徒会長のことも忘れていたのか…真面目に千歌の将来が不安になってきたな…

 

「この学校にいつスクールアイドル部が出来たのですか?今すぐ生徒会室に来てください!」

 

千歌のやつ…スクールアイドル部はまだ未承認だったのかよ…こりゃ生徒会長が怒るのも無理はないな。

 

「龍ちゃん!曜ちゃん!助けて!」

 

「千歌ちゃん…頑張ってね…」

 

「千歌…俺はお前のことを決して忘れないぞ…」

 

「そんなぁ~!」

 

「何を言っているのですか?貴方達もですわよ!」

 

こうして千歌と一緒に俺と曜まで生徒会室に連れていかれるのであった。

 

To be continued…

 

 




いかがだったでしょうか?

これからは少し投稿のペースが遅れますので
把握の方をよろしくお願いします。

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