ラブライブ!サンシャイン!!~未来への架け橋~   作:大天使

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こんにちは大天使です。

数日前に曜ちゃんの誕生日のことを思い出して急ピッチで作成しました。お見苦しい箇所もあるかと思いますが見てくれると嬉しいです!あといつも通り時系列とかは関係ないです。

曜ちゃん誕生日おめでとう!



外伝 未来への船出

「はい!今日の練習はここまで!明日は休みだからゆっくり休んでね!」

 

今日のAqoursの練習はこれで終わり。明日は久しぶりの休みだ。さて、俺は家に引きこもってゲームでも…

 

「ねぇねぇ龍くん!」

 

休日の過ごし方を考えていた俺の元にやってきたのは曜だった。

 

「曜か。どうした?」

 

「明日何か用事ある?暇だったら私と一緒に出かけてほしいんだけど」

 

「明日か?特に何も無いからいいぞ」

 

本当は一日中家でゲームするつもりだったんだけどね…まぁ久しぶりに外出するのも悪くない。

 

「ほんとに?ありがと!」

 

曜はいきなり俺に抱きついてきた。予定が決まったことがそんなに嬉しかったのかねぇ…

 

「曜!こんなところで抱きつくなって!俺達はもう高校生なんだぞ!」

 

「いいじゃん!私は久しぶりに龍くんに甘えたいの!」

 

確かに曜に抱きつかれるのは久しぶりだ。昔の曜はこんな感じで俺や果南姉さんに甘えていたものだ。まぁ、抱きつかれるのが嫌だという訳ではない。ただなんというか…昔よりも遥かに成長した曜のアレが俺の身体に当たってきて…って俺は何を考えているんだ!

 

「龍くん?どうしたの?」

 

「い…いや、何でもない。別に気になることなんて何もないし…」

 

「んー?変な龍くん」

 

少しでも自分の気を逸らすんだ。そうでなければ俺の下腹部が過剰に反応してしまう…この生き地獄はいつまで続くんだろうな…

 

─────────────────────

 

次の日のお昼前、俺は曜との待ち合わせ場所である船着場にやってきた。

 

「龍くん!おはヨーソロー!」

 

「曜は朝から元気だな。」

 

少し早めに家を出たつもりだったが、曜は既に待ち合わせ場所に来ていた。

 

「すまねぇ!待たせちまったか?」

 

「全然待ってないよ!大丈夫!」

 

口ではそう言っているが、本当はもっと早くから待っていたに違いない。多分曜は俺に気を使ってくれているのだろう。

 

「お詫びにジュースでも奢るよ。待たせてしまったことに変わりはないからな」

 

「えっ!いいの?」

 

「いいよ。気にすんなって」

 

「ありがとう!」

 

昔から親とかによく言われていた。俺が幼馴染に甘すぎるということを。確かにそうだったかもしれない。今も昔も変わらずに。

 

「それで今日は何をするんだ?まさか予定が何も無いなんて言わないよな?」

 

「無いよ!」

 

「帰る。今日はもう家から出ない」

 

「冗談だって!帰らないで!」

 

ちゃんと予定はあったみたいだ。まぁ、自分から呼び出しといて用事は何も無いなんてことは普通だったら有り得ないからな。

 

「今日は何をするんだ?今すぐに十七文字以内で説明しやがれ」

 

「十七文字以内?なんで?」

 

「なんとなくだ」

 

「まぁいいか。龍くん、私と一緒に船に乗ってくれない?」

 

「船?何でだ?」

 

曜とことだから買い物に付き合ってくれとでも言うのかと思っていた。俺と一緒に船に乗って欲しいと言われるとは少しも思わなかった。

 

「ちょっと遠くに行きたくてね。龍くんにも来て欲しかったんだ。ダメかな?」

 

「そんなことだったのか。お易い御用だよ。」

 

「ほんとに?」

 

「断る理由なんてないからね。ほら、さっさと行こうぜ」

 

「あ……うん!」

 

俺は曜に自分の右手を差し出してやった。曜は一瞬動揺しているように見えたが、すぐに俺の手を取った。

 

「それじゃあ出発!ヨーソロー!」

 

「あんまり走るんじゃねーぞ。転んで怪我でもしたら大変じゃねーか!」

 

「大丈夫だって!」

 

久しぶりに二人で出かけるんだ。楽しまなければ損になるな。でも本当に大丈夫なのかね…

 

─────────────────────

 

俺達はこの後すぐに船に乗った。と思いきや曜は何故か船着場とは真反対の方向に俺を無理やり連れていきやがった。

 

「オイ!」

 

「どうしたの?トイレにでも行きたいの?」

 

「な訳あるか。俺達はこれから船に乗るんじゃなかったのか?」

 

「それは夜からだよ!」

 

「それを先に言ってくれよ…」

 

俺達は船着場から遠く離れたショッピングモールに来ていた。船に乗るのが夜からなんだったらその時間に呼んでほしかったな…

 

「だってさ。久しぶりに龍くんと二人っきりで出かけるでしょ?だからもっと二人で遊びたかったんだ。」

 

「言ってくれたら付き合ったのに」

 

「だって買い物にも行くって言ったら龍くんは面倒くさがるでしょ?」

 

「それは否定しないな。今日は本当だったら一日中モンスターと戯れたり、天使を狩ったりする予定だったからな」

 

別に曜と出かけるのが嫌な訳では無い。単純に遠出するのが面倒なだけだ。

 

「えっ?天使を狩る?善子ちゃん逃げて!」

 

「あいつは堕天使だろ?俺が狩るのは天使だから心配ないよ。それにゲームの話だし」

 

「堕天使と天使って何が違うの?」

 

「いいやつか悪いやつかじゃね?」

 

いつの間にか話が訳の分からない方に向かって行ってしまっているな。そろそろ戻さなくちゃならないと思った瞬間に曜のケータイのアラームが鳴った。

 

「あっ!そろそろ時間!」

 

「おっと。急がなきゃな」

 

買い物をしながらそんな他愛のない話をしていると、すぐに船に乗る時間になってしまった。

 

─────────────────────

 

船の出航時間までギリギリだったが、俺達は何とか時間に間に合った。

 

「あれが俺達の乗る船なのか?」

 

「うん!あの船のチケットをお父さんから貰ったんだ。友達と行ってなさいって」

 

「………いいお父さんだな」

 

「うん!」

 

俺達がこれから乗る船はあまり大きくないが、とても綺麗で立派だった。今日は曜のお父さんに感謝をしなくてはならないな。

 

「それじゃ、行こっか」

 

「ああ!」

 

俺達はさっきと同じように手を繋いで船内へ入った。内装も豪華客船に引けを取らないほど綺麗だった。この船に乗るお客の気持ちもしっかり考えて準備や清掃をしてきたんだろうな。

 

その後、船内を一通り見て回った俺達は船の外に出て、甲板へ向かった。そこはかなりの人がいた。後から聞いた話だが、ここはカップルのデートスポットとしても有名らしい。

 

「龍くん、綺麗だね…」

 

「ああ、思ってたよりすごいや…」

 

船に乗って海に出たのは良いが、俺は夜なので暗くて何も見えないのではないかと思っていた。

 

だけど、そんなことはなかった。星や月の光が海に反射したりしてとても美しかった。こんな時間に船に乗るのは初めてだから俺は驚いた。

 

「綺麗でしょ?この景色を龍くんに見せたかったんだ!」

 

「そうだったの?」

 

「だって龍くんは綺麗な夜景を見るのが昔から好きだったでしょ?よく果南ちゃんと星を見に行ってたのを覚えてるもん!」

 

「よく覚えていたね。とても綺麗だし本当に来てよかった。誘ってくれてありがとう」

 

「どういたしまして!」

 

曜は本当にすごいな。俺が夜景を見ることが好きだということを未だに覚えてくれていた。とっくの昔に忘れたものだと思っていたから嬉しかったな。

「そうだ。龍くんは今日が何の日なのか覚えているよね?千歌ちゃんだって忘れたことが無かったから龍くんは当然わかるよね?」

 

「今日?4月17日、曜の誕生日だ。俺が幼馴染の誕生日を忘れるわけないじゃないか」

 

「心配する必要も無かったね」

 

俺が仲間達の誕生日を忘れるわけがない。心配する必要なんてないのにな。

 

「だったら用意してくれてるよね?私への誕生日プレゼント!」

 

「あるよ。でも、貰って当然みたいな顔してるやつにはあげたくないなぁ」

 

「そ、そんな顔してないよ!プレゼントを楽しみにしてたのは本当だけど…」

 

「ちゃんと渡してやるから大丈夫だ。曜の欲しがるものが分からなかったから俺の好きに選んだけど問題ないかな?」

 

「大丈夫だよ!」

 

「よかった…これだよ!」

 

俺は曜に隠し持っていた紙袋を手渡した。

 

「ありがとう…開けてもいい?」

 

「ああ」

 

曜は紙袋を丁寧に開ける。その中に入っていたのは船の船長の帽子だった。

 

「これって…」

 

「曜は昔から船の船長になるのが夢だっただろ?俺はその夢を応援する。曜が夢を叶えて船長になった時にその帽子を被って航海に出かけてくれたら嬉しいよ」

 

このプレゼントは曜にエールを送る意味でもある。そのために選んだからな。

 

「本当に嬉しいよ。ありがとう、この帽子は最初の航海で絶対に被っていくよ!」

 

「どういたしまして。曜、絶対に船長になれよ。応援しているからさ!」

 

「龍くんも。絶対に自分の夢を叶えてね!」

 

俺達はこの場所でお互いにエールを送った。曜は自分の夢に向かって進み始めている。俺も彼女に負けてはいられない。俺達の乗っている船はいつの間にか港に到着していた。

 

人生は船旅と同じでいつかは終わりを告げる。いつの日か俺達が離れ離れになる日が来ても、二人を繋ぐこの想いだけは決して離れることがありませんようにと強く願った。

 

To be continued…

 




投稿するのが少し遅くなってしまいましたね。(この前からずっと戦国BASARAをやってたからなんて言えない…)

それではまた。

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