やっと執筆の時間が取れました。試験とか色々あって忙しかったので…
昨日の海未ちゃん限定勧誘はすごく良かったです。補助チケットを含めてUR二枚、SSRも一枚引くことが出来ました。本当に嬉しかったです。
それではどうぞ。
「どーすればいいんだろう…」
「でも鞠莉さんの言うこともわかる。そのくらい出来なきゃこれからもやっていけないってことでしょ?」
「そうなるな…」
部活が設立できなくて困っていた俺たちのもとに理事長になった鞠莉さんが来てスクールアイドル部としての設立がついに許可された!と思いきや部の設立のためには体育館を満員にしなければならないという条件を出されてしまった。
「でも、やっと曲が出来たばかりなんだよ!ダンスもまだまだだし…」
「じゃあ諦める?」
「諦めない!」
「ねぇ、どうしてそんな言い方をするの?」
「千歌ちゃんはこうすると昔から燃えるタイプなんだよ。そうでしょ?龍くん」
「そうだな。だから大丈夫だ!」
梨子は少し不安に思っていたようだけど、曜は千歌の性格をよく理解してやる気を出させていた。さすが幼馴染だな。
「あ、そうだ!」
─────────────────────
とりあえず俺達は千歌の家に集まってこれからの事について話し合っていたのだが…
「おかしい!完璧な作戦のはずだったのに!」
「千歌、その額の文字は何なんだ?」
「お姉ちゃんに書かれたの!酷くない?」
「一体何をしたの?」
千歌はプリンを使って美渡姉を買収しようとしたらしい。内容はともかくプリンで買収って…
「お姉さんの気持ちもわかるけどね…」
「曜ちゃんお姉ちゃん派?」
「美渡姉だっていきなりライブやるって言われても困るんじゃないのか?」
「そうだね…そういえば梨子ちゃんは?」
「便所に行くって言ってたぞ」
「わかった…ってあれ?梨子ちゃん、何やってんの?」
千歌の声がした方を見ると梨子が襖と手すりに手と足をかけて移動しようとしているように見えた。その下ではしいたけが気持ちよさそうに寝ている。これは…そういうことか。
「そういや梨子は犬が苦手だったよな?」
「そうだったの?でもそこまでする必要無いんじゃない?しいたけは大人しい子だから大丈夫だと思うんだけど…」
「そういえばお客を集めることも考えないとダメだよね。町内放送とかで呼びかけてみる?」
曜が縫い物をしながら言った。どうやって客を集めるのかも考えなくちゃならなかったな。
「あとは沼津の方にも行ってみようよ。スクールアイドルを好きな人が大勢いるかもしれないからね」
「沼津は高校も多いからな」
「それより二人とも…早く助けて…」
「「あ」」
梨子の体は確実に限界に近づいていた。少しずつ手と足のかかりが悪くなり…
「きゃ!」
ついにしいたけ目掛けて落ちてしまった。細かいことは…説明するのはやめよう…
─────────────────────
数日後、俺達はお客さんを集めるために沼津駅の駅前に来ていた。ここなら色々な人が利用するから宣伝や客集めもしやすいと思う。
「あの!お願いします!」
「今度ライブをやります!」
人は多いけどスクールアイドルに興味がある人は少なかったようで千歌達が持っているチラシはなかなか減らなかった。俺はというと…
「あの…何を配っているんですか?」
「今度あの子達が学校でライブをやるのでその宣伝ですね。よかったら持っていきますか?」
「はい!」
「私にもください!」
「私にも!」
よくわからないけど学校帰りの人達が俺の近くへ何人もやって来た。男性もちらほらいるけど…なんか女子ばっかりだ。正直気まずい…
「海藤くんすごいね…」
「龍ちゃんってチラシ配るの上手いね!」
「でもなんか複雑…」
千歌達は俺の方に様々な視線をぶつけてきていた。頼む、少し手伝ってくれ…
「もっとあっちに行こうよ。こっちは全部龍くんに任せればいいし…」
「そうね…」
「あの…ちょっと皆さん?どちらへ?」
「龍くん!こっちは任せた!」
「おい!頼む、行かないでくれ!」
そのまま千歌達は別の場所へ行ってしまった。取り残された俺は…
「すいませーん。私にも一枚ください!」
「ちょっと!私が先だって!」
「私よ!」
「ハハハ…」
さっきよりも多くなった人達(殆ど女性)にチラシを配ったりなぜか写真を撮られたりと大忙しだった。
「何やってんだお前」
「あ!?」
「あ!?じゃねーよ!ちょうどお前を見つけたから話しかけただけじゃねーか!」
「…ってなんだ孝至かよ」
「俺らもいるけどな」
急に俺に話しかけてきたのは孝至達だった。つーかなんでこんな所に…
「チラシのこれ、高海達だよな?学校でなんかやるのか?」
「ああ、学校の体育館でライブやるんだよ。お前らもよかったら来てくれよ」
「りょーかい。それよりもありがとな…」
「なんだよ急に。気持ちわりぃな」
「るせー!部活に戻ってきてくれてありがとうって言ってんだよ!」
「あーあれか。こちらこそ」
よくわからないけど孝至達に礼を言われて何なんだと思ったけどそういうことだったのか。たまには感謝されるのも悪くないかな…
「俺達の頼みを聞き入れてくれたんだ。お前にはいつか恩返ししたいよ」
「んなもんいらねーよ。むしろこっちがお前らに礼をしたいぐらいだわ。そんじゃチラシ配りの続きやんなきゃいけねーから。待たな!」
「おう」
「さてと…なんかまた人増えてね?」
俺の戦いはまだまだ続きそうだった。
─────────────────────
「よし!私達も頑張ろう!」
「こういうのは気持ちが大事だよ!すみません。今度ライブをやるのでよかったら来てください!」
曜ちゃんは持ち前の明るさとコミュ力で次々とチラシを配っていった。
「よし!私だって!…ライブやります。是非!」
「あ、あの…」
「是非!」
「は、はい!どうも…」
「勝ったッ!チラシ配りこれにて終了!」
「勝負してどうするの?」
少し梨子ちゃんに怒られちゃった。なかなか上手くいかないな…
「次!梨子ちゃんだよ。」
「わかってるよ…こういうの苦手なのに…あの!ライブやります!来てね!」
「何やってんの?」
「練習よ!」
なんか…梨子ちゃんは広告に向かって宣伝をしていた。これじゃ意味無いのに…
「練習してる暇なんてないの!ほら!行ってきて!」
「えっ!千歌ちゃ…すみません!」
「……………」
梨子ちゃんはサングラスとコートを身につけた女性とぶつかりそうになってしまった。
「あの…お願いします!」
「……どうも。」
梨子ちゃんもチラシ配りに成功したみたい。それよりもあのサングラスとコートの人…どこかで見たことあるような…
「よし、お願いしまーす!あ、おーい!花丸ちゃん!」
「こんにちは!」
私の前に風呂敷を背負った花丸ちゃんが現れた。後ろにはルビィちゃんもいる。
「はい!ライブやるの!来てね!」
「ライブ?」
「やるんですか!?」
「ルビィちゃんも興味あるの?」
「あ…はい!」
「絶対満員にしたいんだ。だから来てね!」
「あの…」
「どうしたの?」
「グループ名はなんですか?」
「グループ名…?あぁ!!」
すっかり大事なことを忘れていた。忙しくてそこまで頭が回らなかったんだ!私としたことが…
「じゃあね!二人とも!」
そんなこんなでチラシ配りの初日は成功とは言えなかった…
─────────────────────
「グループ名ねぇ…」
「まさか決めてなかったなんて…」
「俺もすっかり忘れてたわ」
俺も含めて全員忘れていたようだ。忙しかったから仕方ないっちゃ仕方ないけど…
「とにかく早く決めなきゃね」
「学校の名前が入ってた方がいいよね。浦の星スクールガールズとか…」
「まんまじゃない…」
「じゃあ梨子が決めたら?都会の最先端の言葉とかないのか?」
「じゃあスリーマーメイドとか?」
梨子が自分のアイデアを発表してみたが…千歌も曜も完全に聞かなかったことにしているな。
「制服少女隊なんてどう?」
「ないかな…」
「えぇ!」
「海藤くんはどう?」
「うーん、シートロー…」
「龍ちゃんはダメだね!昔からネーミングセンス無いし!」
「オイ!」
それからは練習そっちのけでグループ名を考えていたのだが、なかなかいいアイデアが浮かばなかった。
「こういうのは言い出しっぺが決めるべきなんじゃないのか?」
「賛成!」
「うわ…戻ってきた…」
「じゃあ制服少女隊でいいの?」
「スリーマーメイドよりはいいな…」
「それはなし!」
「あれ?」
千歌の視線の方に目を向けると砂浜に一つの名前が書いてあるのが見えた。
「これなんて読むの?」
「アキュア?」
「アクオスじゃねーか?」
「もしかして…アクア?」
多分アクアと読むのだろう。誰もこんな名前は書いてないはずだけど…
「アクア…水かぁ。なんかよくない?グループ名に!」
「これを?誰が書いたかわからないのに?」
「だからいいんだよ!名前を決めようとしている時にこの名前に出会った。それってすごく大切だと思うの!だからこの出会いに感謝して…」
「そうだなぁ」
「このままじゃいつまでたっても決まらなそうだしね」
「よし!私達は今日からAqoursだ!」
もしかしたらこのAqoursという名前は海が付けてくれたのかもしれない。そうならばこの名前は大切にしなければならないなと俺達は思った。
To be continued…
読んでくださりありがとうございました!
感想とかいつでもお待ちしてます。
それではまた。