MHS(IF物語)   作:サクトン

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少年の名はリュート。彼はナビルーと言う奇妙な生き物を連れ、今日も幼馴染みの仲間と共に、モンスターの卵探しに出掛けていた。

だが今日のリュート達は運が悪く、いきなりモンスターに追われる羽目になっていたのだった……。


1話 少年リュート

      ~ハクム村外 森林~


???「「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」」ドタドタ

ドスジャギィ「ギャース!!!」ダッダッダ

???「ナビルー!!こっちの道に、ドスジャギィがいるなんて聞いてないぞぉ!!!」タッタッタ

ナビルー「リュートがこっちって言ったんだろぉ!」タッタッタ

ドスジャギィ「グァァァァァ!!」ダッダッダ ガバッ

リュート・ナビルー「うわぁぁぁぁ!?」


ドスジャギィがリュート達に追い付き、その大きな口で噛みつこうとした瞬間、突如1人と2匹の前に眩い光が迸った。


リュート「こ、これは……!!」

ナビルー「閃光玉だ!」

ピヨピヨ ドスジャギィ「~~。」

???「リュート、ナビルー!こっちだ!」

リュート「あ、あぁ!」スッ

ナビルー「おいー!ナビルーを置いてくなぁー!」タタタッ


      ~森林 禁足地付近~


リュート「はぁ……助かったぁ、一時はどうなる事かと思ったぜ。」

ナビルー「大体リュートがナビルーのナビに従わないから、こんな目にあったんだ。」

リュート「なにをぉ!?元はと言えばそのナビが悪いんだろっ!!」

ナビルー「リュートが悪いっ!」

リュート「ナビルーが悪いっ!!」

ナビルー「リュートだっ!」

リュート「ナビルーだっ!」

リュート・ナビルー「ぐぅぅぅぅぅ!!」バチバチ

???「助けてあげたこと、完全に忘れちゃってるね……。」

???「はあ……もぅ2人とも!これからモンスターの卵を探しに行くんでしょ?私達も付き合ってあげてるんだから、仲良くしなさいっ!」

ナビルー「は、はいぃ!」ビシィッ

リュート「そうだった……悪いなシュヴァル、リリア。それにしても……腹へったぁ……。」グギュルルル……

シュヴァル「え……?もしかして朝から何も食べてないの?」

リュート「あぁ、何せ支度するのに時間かかっちまったからな……ぅぅ……。」グギュルルル……

ナビルー「全く、これだからリュートはダメなんだよなー。」モグモグ

リュート「お前……こっちが腹減ってんのに、何ドーナツ食ってんだよぉ……。」

ナビルー「フフ、ナビルーはいつでも非常食を持ち歩いているのだ。しかーし、リュート達が美味しいものを手に入れたなら、ナビルーは遠慮無しに頂く……!」

ナビルー「それが、ナビルール……。」

シュヴァル「うーん……それはそれでセコいような……。」

ナビルー「ニャゥゥ!」バッ

リュート「ダメだ……もう動けねー……!」グギュルルル……

リリア「しょうがないなー……じゃあ、私が何か作ってあげる!」

リュート・シュヴァル「げっ!!」

リリア「なによ、げっ!!って…。」

シュヴァル「え、えーと……!」

リュート「な、なんでもない……。」

リリア「ちょっと待っててね、材料を探してくるから。」スタスタ

リュート「リリアの奴、また変なもん作って食わせるんじゃないだろうな……。」

シュヴァル「さ、さぁ……。」

ナビルー「リリアの調合した物って、基本的に効果が効きすぎるんだよなー。」モグモグ


ガサガサ リリア「えっと……確かこの辺に……あった!ニトロダケ!」スッ

リリア「それで、この残り最後のハチミツと組み合わせて……。」ガポッ

リリア「できたぁ!はい、元気ドリンコっ!」スッ

スッ リュート「……。」

リュート「……シュヴァル、お前が飲め。」スッ

シュヴァル「えぇ!?何で僕がっ?」

リュート「……まさか怖いのか?ライダーになる奴が、こんなことで怖がってどうする?」

リリア「良いからリュートが飲みなさいよ、リュートの為に作ってあげたんだから。」

シュヴァル「そ、そうだよリュート!僕は別にお腹空いてないしっ!」サッ

リュート「じゃ、じゃあナビルー。お前が飲むか?」

ナビルー「フフフ……残念だが、ナビルーはさっきドーナツを食べてお腹は空いてない。」

リリア「リュートが飲みなさいっ!」

リュート「わ、わかったよ……。よし……一気に飲んでやる……!!」バッ

ゴクゴクゴク リュート「…」

リュート「ぷはっ!」スッ

シュヴァル「リュ、リュート……大丈夫?」

ギンッ リュート「!」

ゴゴゴゴ リュート「ぅおおお!!みなぎってきたぁ!!」バッ

ナビルー「おぉ……さ、さすがリリアの調合効果……!」

リリア「やっぱり元気ドリンコは効き目が早いから、お供に持ってこいね!」

シュヴァル「でも、少し効きすぎな感じもするけど……。」

リュート「よぉぉし!卵探し再開だぁー!!」スタスタ


     ~森林 禁足地付近 奥林~


リュート「……やっぱり感じる、きっとこの近くに……卵があるんだ。」

ナビルー「感じる……卵があるんだ……って言ってるけど!全然見つかった試しが無いじゃないかー!!!」

リュート「うるさいなぁ……確かにこの近くにあるんだって!」

シュヴァル「でもリュート、その先は禁足地だよ?ダン先輩達からも、絶対入ったら駄目だって言われてるし……。」

リュート「うーん……でもこの先から卵の匂いがするんだよなぁ……。」

リリア「言われてみれば……確かにするようなしないような……。」

シュヴァル「でも卵の匂いと言うより……何か獣臭くない……?」

リュート「あぁっ!シュヴァル!!う、後ろぉぉ!!」スッ


リュートは突然驚いた顔をして、後ろからついてきていたシュヴァルの後方を指差した。


シュヴァル「え!?な、何っ!?何っ!?」バッ

リュート「プククク……!あはははは!!引っ掛かった引っ掛かったー!」

ナビルー「シュヴァル引っ掛かったー!」

シュヴァル「えっ……どういう事っ……!?」

リリア「シュヴァル安心して、何もいないから……リュートのイタズラよ。全くリュートったら!」

シュヴァル「ビ……ビックリさせないでよリュートぉ……心臓に悪いよ……。」

リュート「へへ、悪い悪い!シュヴァルの反応って面白いからさっ!」

シュヴァル「もう……!……あ……ああぁぁぁっ!!!」スッ


今度はシュヴァルが驚いた顔をして、前を進んでいたリュート達の後方を指差した。


リュート「ははっ!シュヴァル、さっきやったばっかりなのに、俺がそんな手に引っ掛かると思ってんのか?」

シュヴァル「ち……ちがっ!ほ……ホントにっ……!!」

リリア「シュヴァル……?」

リリア・リュート・ナビルー「……ん?」チラッ


2人と一匹は、シュヴァルの指差した後方へとゆっくり振り向いた……するとそこにはっ……!


ドスジャギィ「ギャースッ!!!」


ナビルー「ナァァァァァーウ!!!」

リュート「あ、あいつはさっきの……!!」

リリア「この近くが、恐らく住みかなのよきっと……!」

シュヴァル「と、とりあえず……。」

リュート「逃げろぉぉぉぉぉ!!!!」ダダダダ

皆「うわぁぁぁぁっ!!」ダダダダ

ドスジャギィ「ギャォォン!」ダッダッダ


リュート達は進んできた道の逆方向へ一気に駆け出す。ドスジャギィは容赦無く迫ってきて、リュート達はやがて分かれ道に差し掛かった。


タッタッタ シュヴァル「ナビルー!どっちに行けば良い!?」

ダダダダ ナビルー「えーと……右だぁ!!」

タッタッタ リュート「じゃあ左だぁー!!」バッ

タッタッタ リリア「わかった!」バッ

ナビルー「ニャゥゥ!!置いてくなああ!!」ダダダダ

ドスジャギィ「ガァァァッ!」ダッダッダ


ナビルーのナビは基本的に真逆の方向を指すため、リュート達は左へと進む。しかし安心したのも束の間、リュート達が進んだ先は崖であり、崖下には大きな川が流れていた。後ろからドスジャギィも追い付いてきて、リュート達はピンチに陥ってしまった。


ドスジャギィ「グルルルル……!」ザッザッ

リュート「くっ……行き止まりか……!」

リリア「ど、どうしよう……!もう閃光玉も煙玉も持ってないし……!」

ナビルー「皆がナビルーのナビに従わないからだっ!」

シュヴァル「ご、ごめんナビルー……!!」

ドスジャギィ「グオオオオオ!」ダッダッダ

リュート「皆!!川に飛び込め!!」バッ  ドボン

シュヴァル「リュート!?」

リリア「えいっ!」バッ  ドボン

シュヴァル「うぅ……たぁっ!」バッ  ドボン


リュートに続き、リリアとシュヴァルも崖から飛び降りていく。ナビルーはその様子をマジマジと見つめていた。


スッ ナビルー「皆良く跳べるなぁ……。」

ダッダッダ ドスジャギィ「ガァッ!」

ナビルー「ニャゥゥゥ!!!」バッ ドボン

ドスジャギィ「グルルルル……。」


      ~ハクム村 村長の家~


???「オムナ村長!!」タッタッタ

村長「おお、ダンか。そんなに慌てて一体どうしたのじゃ?」

ダン「朝、稽古場に皆を集めていたのですが……リュート達の姿が見当たらなくて。オムナ村長、何か知ってますか!?」

村長「やはりそうか。今朝から姿を見かけんとは思っていたがな……。リュートの事じゃ、シュヴァルやリリア達を連れて、またモンスターの卵でも探しに行っているのかもしれん。」

ダン「ということは……アイツ等禁足地に足を踏み入れたんじゃ……!私はそちらの方を探しに行ってきます!!」タッタッタ

村長「わかった。頼んだぞダンよ。」

ダン「はい!」タッタッタ

バッ ダン「Rideオン!!クルペッコ!!」キィィン

クルペッコ「グワァァオン!」バッ

ダン「行くぞ!!」


     ~森林 禁足地内部 下流~


ザバァ リュート「ぷはっ!皆、大丈夫か!」

ザバァ リリア「な、なんとか大丈夫。」

ザバァ シュヴァル「はぁ……とんだ災難だったよ。」

ザバァ ナビルー「ニャウ!リュートに付き合ったら、ホントに命がいくつあっても足りないな。」


リュート達は岸に上がり、服を着たまま水気を絞り、再び卵探しを開始する。


スッ リュート「…………っ!」

シュヴァル「どうしたの?リュート。」

リュート「感じる……さっきよりも卵の気配が。きっとこの奥に卵があるに違いないっ……!!」スッ


リュートが言う奥とは、偶然にもリュート達が岸に上がった場所に、木々に覆われて奥が見えず、リュート達を誘っているかのような暗闇の道だった。


シュヴァル「でもこの奥って……禁足地じゃないの?それかさっきの川に流されて、既に禁足地の中かも知れないけど……。」

ナビルー「それだったらもう関係ないな、男だったら進むところまで進むだけだっ!それが、ナビルール……。」

リュート「あぁ!とにかく行ってみよう。」スタスタ

リリア「う、うん。」スタスタ

ナビルー「シュヴァル、怖かったらナビルーの肩を貸してやるぞ……!」ガチガチガチガチ

シュヴァル「気持ちは嬉しいけど、ナビルーが僕の足にしがみついて言ってたら、全然説得力無いね……。」スタスタ

ナビルー「ニャゥゥ!!」


     ~森林 禁足地内部 林の奥~


リュート達が先に進むと、そこは行き止まりになっていた。だがリュート達を待っていたかのように、とても古い感じの大きな石像が姿を現した。


リュート「ん……何だこれ?」

リリア「こんな石像、見たこともないわね……。」

シュヴァル「何かあの石像……顔がナビルーに似てない?」

リュート「ははっ!確かに!あのブッサイクな顔、ナビルーそのものじゃん!」

ナビルー「失敬なっ!!ナビルーはあそこまでブサイクじゃなぁぁぁい!!」

シュヴァル「んーそれにしても、この石像は一体何なんだろう……凄く古いみたいだけど。」

リュート「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

リリア「ちょ……いきなり何?リュート。」

リュート「卵!!モンスターの卵だよっ!!ホラッ!」


リュートが石像が立っている隅っこを指差す。そこには少し苔むしていたが、紛れもなくモンスターの卵だった。


タッタッタ リュート「ほら見ろよ!シュヴァル、リリア!!」

スタスタ リリア「確かに、モンスターの卵に見えなくもないけど……。」

スタスタ シュヴァル「かなり苔むしているみたいだね……第一生きてるのかな?あれ……リュート、その卵と別にもう1つあるみたいだよ?」スッ

リュート「マジっ!?」チラッ


シュヴァルはリュートが発見した卵とは別に、その卵より少し奥にあった卵を指差した。こちらの卵もリュートが見つけた物と同様に苔むしていて、卵と判別しにくい物になっていた。


リュート「おおっ!ホントだすげー!!1個しか気配を感じなかったけど、もう1個あったんだなー!」

リリア「でもその2つの卵、もう死んじゃってるんじゃない……?」

シュヴァル「どうなんだろう……。」

スッ リュート「んー……。」


リュートは1つの卵を手に持ち、目を閉じて心を落ち着かせる。卵に集中する中、一瞬卵からドクンと鼓動を感じた。気のせいかもしれないが、リュートは確信する。


リュート「いや……この卵、生きてる……。」

シュヴァル「ほ、ホントに?」

リュート「あぁ、間違いない!多分こっちの卵が生きてるのなら、もう1つの方もきっと生きてる……シュヴァル、お前も持って確かめてみろよ!」

シュヴァル「う、うん……解った。」スッ


シュヴァルも、リュートの持っている卵とは別の卵を手に持ち、自分も目を閉じて心を落ち着かせた。そしてこの卵からシュヴァルも鼓動を感じ、生きていることを確認する。


シュヴァル「この卵鼓動をした……こっちも生きてるよ……!」

リュート「ほらな!」

リリア「凄い……その苔からして何年も経ってる筈なのに、まだ生きているなんて……。」

ナビルー「でも生きてるのは解ったが、どうやって孵化させるんだ?」

リュート「うーん……物知りリリアなら、孵化のさせ方知ってるだろ?」

リリア「え……知ってるのは知ってるけど、それには絆石が必要よ?明日の儀式の時に貰える筈だから、それまでは孵化は出来ないと思う。」

スッ リュート「でもこいつ……今生まれたがってるんだ。」

シュヴァル「焦ることは無いよリュート。明日の儀式で僕達のオトモンに出来ると思うから、その時で良いんじゃn」

ナビルー「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


ナビルーが突如、リュート達の背後を指差し叫び声を上げた。しかしリュート達はナビルーに対し、かなり呆れた顔をしている。


リュート「お前なぁ……良い加減しつこいよ。」

リリア「そう何度も引っ掛からないっての。」

ナビルー「違うっ!!これはマジっ!!マジもんのマジィー!!さっき追ってきてた奴だー!!!」

ドスジャギィ「ギャオオオオン!!」

リュート・シュヴァル・リリア「うわぁぁ!!」


なんと、さっきリュート達を崖まで追い詰めていたドスジャギィが、またまたリュート達を追ってここまでやってきた。再び窮地に追い込まれたリュート達、オトモンや絆石も無い今、果たしてこのピンチをどう切り抜けるのか!?



これで1話は終わりです。
ほんの突発性で書いたものなので、長続きするかは解りません……ごめんなさい。

基本原作通りですが、オリジナル要素も含まれていきますので、モブキャラ系はほとんど出てこない予定です。
ストーリー重視で行きますので、暖かく見守って頂ければ嬉しいです。 

ここまで見ていただき、ありがとうございました!






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