駒王の町の亡霊姫   作:榛猫(筆休め中)

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はぁ~い西行寺幽々子ですわ。

今回から私が担当していきますから楽しみにしていてくださいな?うふふ♪

それじゃあ早速いくわよ~

前回お話にあった体育祭のお話を簡単に説明しますわ。

まず、体育祭は大成功で終わったわ

大会開始前の挨拶で私が出たら生徒の子達が張り切っちゃって試合は超白熱だったの。あの時のあの子達はリアスちゃん達に鬼気迫るものを感じたわね~

結果的に優勝したのは私が担当していた小猫ちゃんのクラスだったの。ご褒美に全員の頭を撫でてあげたらみんな魂が抜けたみたいに倒れてたわ?小猫ちゃんまで同じことになってたけど大丈夫だったのかしら?

因みにアーシアちゃんとイッセーちゃんはある競技の後ですごく距離が縮まったみたい。アーシアちゃんに後から…。

「今の私があるのは幽々子先生のお陰です!お母様と呼んでもいいですか?」
って言われたときはさすがにショックだったわ……。

本編はその体育祭を終えて数日後からの始まるわ。

それじゃあ楽しんで見ていってくださいね♪


姫・後日の放映回です!

side幽々子

 

 

『ふははは!ついに貴様の最後だ!乳龍帝よ!』

 

見るからに怪人の格好の輩が高笑いしている。

 

え?ちょっと待って、何?乳龍帝って……。

 

 

『何を!この乳龍帝が貴様ら闇の軍団に負けるはずがない!行くぞ!禁手化!(バランス・ブレイク)

 

イッセーちゃんそっくりの特撮ヒーローが画面の中で見事な変身を遂げる。

 

その姿は桜龍姫が纏った鎧姿に良く似ていた。

 

私とリアスちゃん達、イリナちゃん、アザゼルさんは兵藤家の地下一階にある大広間で観賞会をしているの。

 

どうして私がイッセーちゃんの家にいるのか?それはね……。

 

体育祭が終わって無事、職場に復帰した私はもう少し慣れるまでゆっくりしていていいとの事で家で身辺整理をしていたの。

 

そしたらリアスちゃん達にお誘いを受けたから来て今に至ると言うわけなのよ。

 

 

巨大モニターに映る鑑賞作品は名前の通り……。

 

『乳龍帝おっぱいドラゴン』というセンスの欠片もない特撮作品……。

 

そう、題名から察せられる通りイッセーちゃんが主役らしいの。

 

と言っても、イッセーちゃんがそのまま出ている訳じゃなくて、イッセーちゃんと背格好が同じ役者さんにCGでイッセーちゃんの顔をハメ込んで加工しているみたい。

 

その辺りはすごく良くできてるのよね……。

 

どうしておっぱいドラゴンなのかしら?もっといい名前もあった気がするのだけど……。

 

 

「……始まってすぐに冥界で大人気みたいです。特撮ヒーロー、『乳龍帝おっぱいドラゴン』」

 

私の膝上の小猫ちゃんが尻尾をフリフリさせながら教えてくれる。

 

小猫ちゃん、見かけによらずテレビ好きなのね。

 

というか、さっきから気になっているのはこの猫耳と尻尾なのだけど……。

 

さっき試しに尻尾をさわったら。

 

 

「ひにゃあッ!?ゆ、幽々子先生…止めてください…尻尾は弱いんです」

 

って、上目遣いで言われちゃって卒倒しかけちゃったわ。

 

小猫ちゃん、その姿で上目遣いは反則よ?

 

それにしてもこの番組が大人気だなんて、こっちの冥界も幻想郷と一緒で娯楽が少ないのね……。

 

なんでも、放送開始されてから早々に視聴率五十%を越えるお化け番組らしいわね……。

 

正直驚きと困惑で言葉が出てこないわ……。

 

まさか、私がいない間にイッセーちゃんが冥界の大スターだなんて。

 

物語のあらすじはこういうものらしいわ

 

 

<伝説のドラゴンと契約した若手悪魔のイッセー・グレモリーは、悪魔に敵対する邪悪な組織と戦う変身ヒーローである。

 

おっぱいを愛し、おっぱいのために戦う男。

 

邪悪な悪事を働く輩を倒すため、伝説のおっぱいドラゴンとなるのだ!>

 

……もう、まんまイッセーちゃんなのよね。

 

なによ?おっぱいを愛しおっぱいのために戦うって……。

 

それじゃあただの変態じゃない……。

 

そのイッセーちゃんはといえば嬉しそうに照れているし……。

 

しかもそのグッズも売り出されてるらしくて、以前送られてきたっていうオモチャ版の赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)の試作品まであるのよ?

 

それが恐ろしいまでに精巧でビックリしちゃったわ。

 

遊び半分で右手に装着してみたら『Boost!!』って言ったのよ?私、驚いて落っことしちゃったし……。

 

 

「この番組に出てる赤龍帝の鎧(ブーステッドギア・スケイルメイル)は本物にそっくりだね。すごい再現度だよ」

 

祐斗くんがうんうん頷きながらポップコーンを食べている。

 

それ、私も食べたいわ~……。

 

 

『いくぞ、邪悪な怪人よ!とぉっ!ドラゴンキィィィィックッ!』

 

 

鎧を着たイッs..じゃなかったわ『おっぱいドラゴン』が怪人に見事な必殺技を決める。

 

派手な爆破演出などが巻き起こっていた。

 

そのあと、敵の新兵力後からでピンチになった主人公だが、そこへ二人のヒロインが登場したの。

 

 

『おっぱいドラゴン!来たわよ!』

 

一人はリアスちゃんそっくりで……。

 

 

『貴方はここで終わっていい人ではないわ、立ちなさいおっぱいドラゴン』

 

もう一人は……。

 

 

「わあ!幽々子母様そっくりです!」

 

 

アーシアちゃんがいう通り、私そっくりの女優さんが出てきてるのよね……。

 

私が状況を上手く呑み込めない中画面は進んでいく。

 

 

『おぉっ!スイッチ姫!シェリースペクターゴッデス!これで勝てる!』

 

 

『おっぱいドラゴン』がスイッチ姫の胸を、そしてシェリースペクターゴッデスの後光に触れる。

 

……ねえ、これ、ゴッデスの方はいいとしてなんで姫の所だけ胸に触れてるの?

 

近くで見ていたアザゼルさんが興奮したように説明してくれる。

 

 

「味方側におっぱいドラゴンとスイッチ姫、そしておっぱいドラゴンの師匠のシェリースペクターゴッデスがいるんだよ。そして、ピンチになったとき、スイッチ姫の乳を触ることで無敵のおっぱいドラゴンになるのだ!シェリースペクターゴッデスは中々現れないレアキャラでおっぱいドラゴンを凌ぐ力を持っている最強の女神様だ!」

 

なんで悪魔に女神が味方してるのよ……。

 

 

【スパンッ!】

 

良い音をたててリアスちゃんがアザゼルさんの頭をハリセンで叩いていた。

 

 

「リアスちゃん、それ私にも貸してちょうだい」

 

 

「えぇ、どうぞ」

 

 

「ありがとう、では♪」

 

勢い良くアザゼルさんの頭を張っ倒す。

 

 

「……ちょっとアザゼル。グレイフィアに全部聞いたわよ?ス、スイッチ姫の案をグレモリー家の取材チームに送ったのはあなたよね?おかげで私が、こ、こんな……」

 

リアスちゃんの心中お察しするわ……。

 

私の方がマシだもの……。

 

 

「いいじゃねえか。ガキどもから支持を得るようになったて、逆にお前の人気が高まったって聞いたぜ?にしても幽々子先生、あんた容赦ないな……」

 

アザゼルさんが叩かれた頭を擦りながら言う。

 

 

「愛の鞭はまだ必要ですか?」

 

私が笑顔でハリセンを構えると顔を真っ青にして首を横に振っていた。

 

あら、残念……。楽しかったのに。

 

 

「……もう、冥界を歩けないわ」

 

そういうリアスちゃんに私はそっと肩を抱いて慰めるのだった。

 

 

 

「む~…………」

 

だから小猫ちゃん、その上目遣いで睨むのはやめてちょうだい構ってあげたくなっちゃうから……。

 

 

 

 

 

 

 

 


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