今回は由比ヶ浜登場です
「うっす」
時は流れ放課後、俺は奉仕部の部室の扉を開け、中に入る。中では、相変わらず雪ノ下は本を読んでいた。雪ノ下はこちらを一瞥し、本を閉じた。
「あら、来たのね、比企谷くん。待ってたわ」
「まあな。入ると決まったら、行くに決まってるだろ。でも、部員が知らない人なら気まずかったけど、雪ノ下だから気楽に過ごせるな」
「そう///」
頬を赤く染める雪ノ下
「あ、そうだ、雪ノ下。平塚先生が依頼がくるって言ってたぞ」
「わかったわ。比企谷くん、紅茶いるかしら?」
ティーカップに入った紅茶を差し出す
「お、おう。ありがとな」
お礼を言いつつ紅茶を飲む。相変わらず美味い
「どうかしら?」
「相変わらず、雪ノ下が淹れた紅茶は美味しいな」
「なら、良かったわ」
そんなやりとりをしていると、部屋にノックの音が響く。俺から視線を外した雪ノ下が「どうぞ」とちょっと不機嫌そうな声で返答すると、おずおずと一人の女子が入って来た。
「……失礼しま〜す。…って何でヒッキーがここにいるの!?」
何だこのこの女子は。初対面で俺に変なあだ名を付けてるけど、断じて俺は引きこもりじゃない。
「…何とか言ったらどうなの?」
「ヒッキーって、もしかして俺のこと?それと俺はここの部員。……で、どちら様?」
「はぁ…、比企谷くんと同じクラスの由比ヶ浜結衣さんよ。自分のクラスぐらい覚えてないのかしら?」
「興味のないものは覚えられないんだよ」
「ヒッキー、…それはないよ。それにしても雪ノ下さん、私のこと知っているの?」
「ヒッキーって言うな。ビッチが」
「比企谷君だからヒッキーなの!それに私はまだ処…、あー今のなし!!」
「由比ヶ浜さん、その年でヴァージンなのは普通ではないのかしら。むしろ、そうでない人の方が異常よ。あと比企谷くん、初対面の人にそれは失礼よ」
「由比ヶ浜、すまん」
「ううん、気にしないで。それでここって生徒のお願いを叶えてくれるんだよね?」
「それは違うわ。あくまで私たちは手助けをするだけ。願いが叶うか否かはあなた次第よ」
「ふ〜ん、そうなんだ」
こいつ絶対理解してないだろ。仕方ない、紳士な俺が説明するか
「由比ヶ浜。つまり、釣った魚をあげるんじゃなくて、魚の釣り方を教えるってことだ。」
「比企谷くん、その通りよ。それで依頼というのは?」
「あ、うん。えっとね…クッキーを作るのを手伝って欲しいというか…」
「それは、誰かへのプレゼントということかしら?」
「う、うん……まぁ」
由比ヶ浜は俺の方をちらちらと見ながら言ってくる
「それで、雪ノ下、どうすんだ?」
「家庭科室へ行きましょうか。あそこなら、材料と道具が揃っているはずだから」
「了解」
そして、俺たち3人は家庭科室へ向かった
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