俺が黙ってついて行ってから数分、目的の場所に着いたようだ。連れてこられた場所とは特別棟の空き教室だった。平塚先生はそこで止まり、無造作に扉を開けた。
そこには、椅子に座って本を読んでいる一人の少女がいた。
「雪ノ下?」
「はぁ……、平塚先生。入るときはノックをしてくださいと何度言えば分かるのですか?」
「すまない。…だが雪ノ下、ノックをしても君が返事をしたためしがないじゃないか」
まるで自分は悪くないと言う様な平塚先生
「それは、返事をする前に平塚先生が勝手に入ってくるからじゃないですか。……それで、何故ここに比企谷くんがいるのですか?」
「なんだ、雪ノ下。君は比企谷と知り合いか?」
「ええ。彼とは入学式の時に色々ありましたので」
「なら、話が早い。比企谷をここに入部させるがいいか?」
は!?
「ええ、構いませんが」
え?ちょっと待て
「ちょっと待ってください。俺部活になんて入りませんよ」
「異論反論を認めないと言ったはずだ。それに、これは比企谷にとっても悪い話でもないぞ。部活に入ることで内申点をもらえるからな」
「そもそも俺、ここが何部か知らないんですけど…」
「それなら、後で雪ノ下に聞くといい。言っとくが、これは強制だからな。ここで雪ノ下の補佐として働いてもらう」
そう言い平塚先生は部室から出て行った
「という訳で雪ノ下、ここは何部なんだ」
「持つ者が持たざる者に慈悲の心をもってこれを与える。
ホームレスには炊き出しを、ぼっちには会話を、モテない目の腐ったアホ毛の男子には女子との会話を。それを人はボランティア活動というわ」
ん?目の腐ったアホ毛?
「ちょっと待て、最後のなんだよ。ピンポイント過ぎる部分あったぞ」
ツッコミを入れるが「何を言っているの?」とでも言いたいのか小首を傾け、不思議そうな顔で俺を見てくるので早くに諦めた。
「ようこそ奉仕部へ。歓迎するわ」
歓迎されてないように聞こえるが不思議だ
「普段は何をするんだ?」
「そうね。依頼が来ない時は何をしてもいいわよ。」
つまり、ここに居るだけで内申点が貰えるのか。平塚先生も最初からそうと言ってくれればいいのに…」
雪ノ下が呆れた目で俺を見ている
「比企谷くん、口に出ているわよ。そういうのは思うだけにしてくれるかしら」
「お、おう。すまん」
キーンコーンカーンコーン
「そろそろ終わりにしましょうか」
「依頼来ないけどいいの?」
「来ないのがいいのよ。本来はね」
そう言い、雪ノ下は部室の扉の鍵を閉め職員室に鍵を返しに行った。
さて、愛しの妹の元へ帰りますか…
感想お願いします。読み返してみるとありきたりすぎるな。キャラの口調が難しい。