本当はもっと色々やろうかとも思ったんですが、
死ぬ!
と思ったので断念しました。
取り敢えずどうぞ!
ロータからの帰り道、ヘリの窓から下を見下ろしていたサトシは、ふと気になることが。
「あの、これってオーキド研究所の方向じゃないですよね?」
「えっ、そうなの?」
「流石にサトシは鋭いな。今俺たちが向かっているのは、オーキド研究所ではなく、ポケモンジムと呼ばれる施設だ」
「「「「「ポケモンジム?」」」」」
「サトシとセレナはもちろん知ってるよな」
「はい」
「勿論です!」
「なら、軽く説明を頼めるか?それから、サプライズも兼ねて、サトシは窓の外見るの禁止な」
「えっ、あ、はい。わかりました」
サトシによるポケモンリーグ、そしてジムについての解説が始まる。
まずジムとは各地方のポケモンリーグ公認の施設である。ポケモンリーグに挑むためには、必ずジムでジムバトルをする必要がある。リーグ参加条件、リーグ公認バッジを8つ集めるために、トレーナーたちはそのジムの代表、ジムトレーナーとバトルするのだ。
ジムリーダーの役割は、どことなく島キングら島クイーンのそれに近い。リーグに挑戦したいと思うトレーナーの実力を確かめ、認めた相手にバッジを渡す。あくまでチャレンジャーにとっての壁となるため、バッジの数に応じて強さを調整したり、勝てなくても認めるに足る相手ならバッジを進呈することもある。また、基本的には得意とするタイプのポケモンで手持ちを固めており、チャレンジャーにとっても有利にバトルを進めやすくなっている。
各地方に存在するいくつものジムのうち8つを巡り、バッジを集め切ったものだけが、ポケモンリーグ、そしてその先に挑戦するスタートラインに立つことができるのだ。
「ジムリーダーか。前に将来の職業の時に軽く聞いただけだったが、その人たちも相当な実力者ということだよな」
「ジムリーダーってどんな人がいるの?やっぱり、島キングのハラさんみたいな年上の人ばかり?」
「いや、そうでもないさ。俺と同じくらいの歳のジムリーダーもいたぜ。そいつとのバトルも、スッゲェ楽しかったな。ただジムリーダーとチャレンジャーではなく、ライバルの一人としてぶつかりあってさ」
キラリと眼鏡を輝かせる発明家の少年を思い出す。カロス地方での最初のバトルも、最後のバトルも、彼とだった。きっと今もポケモンと人間とが幸せになる発明を行いながら、チャレンジャーにとっての大きな壁として頑張っているのだろう。また会える時が楽しみだ。
「でも、これからジムに向かってるってことは、もしかして……」
「マーマネの予想通りだ。これからみんなにはジム戦の体験をしてもらう」
ヘリが移動を続ける。見えてきたのは大きな建物。
そこは水色、神秘の色。
彼らの着いた町の名は……
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「ここって……ハナダシティ!?」
ヘリから降り、辺りを見渡したサトシの驚きの声に、思わず通行人がチラリと彼らに目を向ける。
「サトシ、知ってるの?」
「ああ。俺の知り合いがここのジムリーダーで……ってククイ博士、もしかして」
「そのもしかしてよ」
急に聞こえた声に、サトシたちがジムの入り口に目を向ける。そこに立っているのは一人の少女。明るいオレンジ色の髪を片側で結っていて、活発な印象のある服装。その視線はしっかりとサトシを捉えている。
「サトシ、元気にしてた?」
片手を上げて挨拶する少女。サトシの知り合いなのだろうかと、みんなの視線がサトシに集まる。当の本人にはというと、満面の笑みで少女の元へと駆け寄っている。
「カスミ!」
「ピカチュウ!」
サトシよりも先にカスミの腕の中に飛び込んでいくピカチュウ。人懐っこくはあるものの、ここまでサトシ以外の人にピカチュウが懐いているところを見たことがないセレナたちは、驚きを隠せない。
「サトシ、背伸びたわね。今じゃあたしより高いんじゃないの?」
「そうか?へへっ」
カスミがサトシの背の高さに自分の手を置き、自分と比較する。昔は高かったはずの自分の背は、いつの間にか追いつかれ、追い越されてしまっていたらしい。
二人のやり取りは側から見ると、まるで姉弟のようにも見えてくる。
「随分親しそうにしてるな」
「そりゃあ、俺も含めて、二人は長い付き合いだからな」
いつの間にか隣に立っていた男に、カキがびっくりする。少し濃い肌の色に、細められている目。背の高い男性、だというのに、何故かどことなくサトシとカスミの様子を見る雰囲気が、そう、お母さんのそれに近いような。
「二人とも。そろそろちゃんと紹介した方がいいんじゃないか?」
「タケシ!」
「そうね」
サトシとピカチュウを抱っこしているカスミがタケシの隣に並び立つ。身長差や服装こそ変わっているが、まるでかつての旅の頃が蘇ったかのようだ。
「紹介するよ。タケシとカスミ。俺の一番最初の旅仲間なんだ」
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「「「「「「おお〜」」」」」」
ハナダジムの中、バトルフィールドまで案内されたサトシたちは、その大きさに思わず声が出る。成長していても変わらないその子供っぽいところに、カスミとタケシが少しだけ懐かしい気持ちになる。
「それじゃあ、改めて二人に自己紹介してもらおうか」
「初めまして!世界の美少女、名はカスミ!ここハナダジムのジムリーダーよ」
「俺はポケモンブリーダーにして、新米ポケモンドクター。そして元ニビジムのジムリーダー、タケシだ。よろしく」
サトシの最も古く、最も長い付き合いの旅仲間。それだけでもなかなかのインパクトだというのに、どちらもジムリーダーを務めるほどの実力者だという。自分たちよりそんなに年上というわけでもないのに、それほどまで。彼らを見る目には、尊敬の感情が見て取れる。
「こっちが今回の修学旅行で一緒に行動してる、俺のクラスメートだ」
「初めまして!あたし、マオです」
「スイレンです」
「リーリエと申します」
「僕、マーマネです」
「カキです。よろしくお願いします」
「初めまして、セレナです。私はアローラ地方じゃなくて、サトシとはカロス地方を一緒に旅してました」
「ん?セレナ?」
「へぇ〜」
セレナの名前を聞いた途端、タケシが驚いたような表情を浮かべ、カスミはサトシの方を見てニヤニヤしている。
「な、なんだよ?」
「べっつに〜?この子が噂のセレナなのね〜、って思っただけ」
「噂の?」
サトシとセレナが首をかしげるも、タケシもカスミも教えてくれる気はなさそうだ。
(あのサトシがね〜。これも成長したってことなのかしら。話を聞く限りだと、サトシにはもったいなくらいないい子みたいだし……)
(まだ付き合っているわけじゃなさそうだな。でも、サトシが女の子を意識するようになるなんてなぁ。それに、)
明らかに噂を気にしているのがもう三人ほどいるのに二人は気づく。こちらの方には、まだ彼は気づいていなさそうだ。
(これはまた、サトシも大変だな)
(ほんとね〜)
その後、サトシとの旅について、タケシたちに少し話してもらった。自転車の破壊から始まったサトシとカスミの旅。初めてのジム戦でタケシに出会った話。そしてそれからの旅の話。旅のエピソードとして、今のサトシからは想像できないような行動もあれば、変わらない優しいところもあった。自分たちの知らないサトシの話を聞けて、セレナたちにとっても新鮮だった。
ただ一人、サトシはというと、離れた場所に立っていた。時折頭を抱えるようにしながら髪を掻きむしったりしていた所から、相当恥ずかしい思い出もあったのだろう。数年前のことで、まだ幼かったとはいえ、やはり年上に対してまであの態度はまずいことを、今になって思い返してみると更に実感するようだ。
ポケモンたちの紹介の時に、サトシのルガルガンをタケシが気に入ったり、カスミがアシマリとゲッコウガを見て大はしゃぎをしたり、タケシがルカリオとの再会を喜んだり、卵から孵った二匹のロコンにタケシもカスミも何か懐かしい気持ちになったりとあったが……
メタい話、作者が死ぬので割愛しよう……
いや、マジで
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「さて、そろそろ本題と行こうか。今日はこの二人が、ジム戦の体験をさせてくれることになっている。アローラではまだできない貴重な経験だ。みんな、ブラストバーン並みに熱くなってくれ」
「じゃあ、あたしとタケシ、どっちとバトルしてみたいか選んでね。私はみずタイプのポケモンを専門にしてるわ」
「俺は基本はいわタイプだ」
「みんな、しっかりと考えて決めるんだぞ」
タイプ相性や雰囲気など、様々なことを考慮した上で、サトシたちのバトル相手と形式が決まった。
まずはマオ、スイレン vs カスミ。2対1という特殊な形式となっている。まだバトル慣れしていない二人に、ジムバトルの雰囲気を感じ取ってほしいと思ってのルールだ。その次のバトルはマーマネ、リーリエ vs タケシ。こちらも同様の理由で特別ルールを取っている。
そしてお楽しみの後半3つのバトル。セレナとカスミ、カキとタケシ、そして最後のサトシとカスミのバトル。普段からバトルを経験し、実力も高いサトシとカキ、一人で旅をする中でバトルも経験しているセレナ。この三人がどうやってジムリーダー組と戦うのかは、みんなが楽しみにしている。
最初の三人がフィールドに残り、残りはみんな観客席へと向かう。
「それでは、授業を始めよう。ジム戦、スタートだ!」
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いざジム戦(体験)に挑んでみると、流石はジムリーダーである。個性豊かなポケモンの長所をうまく活かし、突拍子も無い技の使い方を見せる。まるでサトシのような戦い方は、何度も見ているはずなのに、予想がつかない。
結果としてカスミとマオ・スイレン、タケシとマーマネ・リーリエのバトルはジムリーダー組に軍配が上がった。
「さて、次はセレナね。バトルの経験はあるのよね?」
「はい。サトシと一緒に旅してた時に何度か。それから、ホウエンでも」
「オッケー。なら、少し本気で相手してあげる」
「はい。お願いします」
「なぁサトシ。お前はこのバトル、どうなると思う?」
「ん?そうだなぁ……カスミはかなり強いけど、セレナだって、パフォーマンスだけじゃなく、バトルでもポケモンと息ぴったりだからなぁ」
「それじゃあ行くわよ、マイステディ!」
「ニンフィア、お願い!」
セレナが出したのはフェアリータイプのニンフィア。対するカスミはピンクの体に多くの角。アローラでもよく見ることができる、サニーゴだ。
「わぁっ、どっちもピンク色で可愛い!」
「うん!」
「カスミもですけど、セレナがどんなバトルをするのか、すごく楽しみです」
「それでは、バトル開始!」
「ニンフィア、スピードスター!」
「フィーア!」
「サニーゴ、バブルこうせん!」
「サーニッ!」
飛び上がり、長いリボンを華麗に振るい、ニンフィアが攻撃を仕掛けるも、カスミのサニーゴもすぐさま対応する。2つの技がぶつかり合い、相殺する。
「とげキャノン!」
「サニニッ!」
すかさず次の指示を出すカスミ。サニーゴのとげキャノンがニンフィア目掛けて降り注ぐ。
「ニンフィア、ステップでかわして!」
「フィア!」
セレナの指示に、ニンフィアがフィールドをかける。リズミカルなその動きをサニーゴは捉えられず、とげキャノンは全てかわされる。
「ニンフィア、すごい!」
「まるで踊っているようで、とても楽しそうです」
「あれはパフォーマンスの技術をバトルに取り入れてるんだ。セレナのニンフィアは、イーブイの頃から踊るのがうまくてさ、すっげえいい動きするんだよなぁ」
「あら〜、やるわね!」
「ニンフィア、ようせいのかぜ!」
「フィーア!」
攻撃がやんだ瞬間に、ニンフィアが得意技のようせいのかぜでサニーゴを狙う。ニンフィアほど素早く動くことができないサニーゴ。攻撃が決まる、セレナがそう思った瞬間、
「ミラーコート!」
「サッニ!」
サニーゴの体が淡い光に包まれる。サニーゴに直撃したはずのようせいのかぜが反射し、逆にニンフィアに襲いかかる。
「フィ!?」
「ニンフィア!」
全く予想もしていなかった攻撃に、ニンフィアが弾き飛ばされる。ニンフィアの体が地面で跳ね、セレナの側まで後退させられる。立ち上がるニンフィア。ダメージはあったものの、まだまだ行けるという風にセレナに鳴く。
「ふふん。どう?あたしのサニーゴ、中々やるでしょ。ニンフィアほど素早くなくても、身を守ることだって、ちゃーんとできるんだから」
(流石はジムリーダー……強いわね。ニンフィアも守るで攻撃を防ぐことはできるけど、それだと連続攻撃には対応できない……攻撃と防御を同時に出来れば……サトシなら、サトシなら……)
「ニンフィア、スピードスター!」
「えっ、でもこのままじゃさっきみたいに」
「大丈夫さ。セレナのことだから、きっと作戦があるんだと思う」
真正面からスピードスターを打ち出すニンフィア。今度はサニーゴもわざわざ撃ち落そうとしていない。
「何を企んでるのか知らないけど、そんなんじゃダメージは入らないわよ!ミラーコート!」
再び体が淡く光り、サニーゴがミラーコートを発動させる。サニーゴに命中したスピードスターが反射され、ニンフィアに向かう。
「更にバブルこうせん!」
「サーニッ!」
防御の直後に反撃。素早い対応は流石ジムリーダー。スピードスターに加えてバブルこうせんまでもが、ニンフィア目掛けて飛んで行く。避けようにもあまりにも攻撃の数が多い。
「ニンフィア、お返しよ。ようせいのかぜ!」
「フィーアー!」
先ほどよりも力を込められたようせいのかぜが、ニンフィアに迫る2つの技と激突する。勢いのついている風に押され、また方向転換し、今度は3つの技がサニーゴに向けられていた。
「嘘っ!」
「サトシ風にいうなら、ミラーミラーコートって感じね」
ウインクしながらセレナが戦法に名前をつける。3つの技が合わさった威力は絶大で、サニーゴに直撃し、大きな爆発を起こす。煙が晴れると、目を回したサニーゴがそこに倒れていた。
「サニーゴ戦闘不能。ニンフィアの勝ち。よって勝者、チャレンジャーセレナ」
審判を務めていたタケシのコールが響く。レベルを合わせてくれていたとはいえ、かなりの実力者であるジムリーダー相手に勝利したセレナ。サトシの一番最近の旅仲間の実力に、スクール組は驚かされ、また、憧れた。
「やるわね、セレナ」
「ありがとうございます」
「バトルの実力も中々、と。本当、こりゃサトシには勿体無いわね」
「?」
「あ、ううん。こっちの話。それじゃあ、セレナは観客席に戻っててね」
「あ、はい」
セレナと入れ違いにフィールドに降りてくるカキ。対峙するようにジムリーダーのスタンドに立っているタケシ。先ほどと同じ、使用ポケモン一体の一騎打ち。元祖サトシの旅仲間と、現在の旅仲間が、今激突する。
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「バトルには自信がありますよ。全力でいかせてもらいます!」
「そりゃ楽しみだね。でもジムリーダーが見るのは実力だけじゃなく、ポケモンとの絆もだ。君はどれほどのものかな?」
「それなら尚更、負ける気がしません!行くぞ、バクガメス!」
「行けっ、ハガネール!」
両者がモンスターボールを投げる。カキは自身の相棒であるバクガメスを繰り出す。タケシが繰り出したのは、彼らを見下ろす巨体、蛇に似た体つき、そして鋼の体。世界のあらゆる金属よりも固いと言われているポケモン、ハガネールだった。
「えーと、ハガネールははがねタイプだから、バクガメスが有利だ!」
「いや、ハガネールはじめんタイプでもあるんだ」
「じめんタイプはほのおタイプに強い、ということは条件は互角ですね」
「それじゃあ、バトル開始!」
審判のカスミが合図を出す。すぐさまカキが動き出した。
「バクガメス、かえんほうしゃ!」
「バスーン!」
「ハガネール、ジャイロボール!」
「ガネール!」
迫り狂う炎に対し、ハガネールは体を高速回転させる。効果抜群のはずの攻撃が直撃したにもかかわらず、ハガネールはピンピンしている。
「今のはっ、さっきと同じ」
マーマネとリーリエとのバトルの時、シロンのこなゆきに対し、タケシのイシツブテはジャイロボールで高速回転することで、それを防いでみせた。攻撃手段も使いようによっては防御となり得ると、見事に示したのだった。
「ハガネール、しめつける!」
長い体をバクガメスに巻きつけるハガネール。強力な締め上げに、バクガメスが呻き声をあげる。
「すごいパワーだね」
「俺とのバトルでも、あの技には苦しめられたからなぁ」
体を締め上げられ続けるバクガメス。強力な攻撃でなければ、逃れる事さえも難しい。しかし、この状況、バクガメスにとってはさして問題ではない。
「トラップシェル!」
「ガメース!」
背中の棘が発光し、ハガネールの体を強烈な爆発が襲う。締め付けることで優位にいたハガネール。しかしそれは同時にバクガメスにとっては絶好のカウンターチャンスでもあった。見事にハガネールの拘束から逃れるバクガメス。一方、効果抜群の大技を受けたハガネールだが、ふらつきこそしたものの、倒れる様子がない。
「ドラゴンテール!」
「あなをほる!」
回転しながらドラゴンテールを放つバクガメスに対し、ハガネールを地面に身をひそめる。
「下から来るぞ!」
バクガメスがあたりを警戒する。
(何処から出る?真下か?いや、不意をついて別の場所か?いずれにせよ、出てきたところを狙うには……)
「バクガメス、からをやぶる!」
「バスーン!」
バクガメスの体が強く輝く。防御力を犠牲に、攻撃力と素早さをあげる技、からをやぶるを発動させる。
ピシリとバクガメスの下の地面にヒビが入る。
「かわせ!」
「ガメッ!」
タイミングよく出されたカキの指示にすぐさま反応するバクガメス。間一髪、バクガメスのいた地面を突き破り、ハガネールが飛び出して来る。
「ドラゴンテール!」
すぐさま繰り出されたドラゴンテールが、今度は正確にハガネールの顔面を捉える。大きく仰け反りながら、ハガネールの巨体が地面に倒れる。
「やるなぁ」
「咄嗟の判断力は、どこかのトレーナーに学んだんですよ」
「なるほどなるほど。俺も何処ぞのトレーナーには、色々と教えられることもあったからなぁ」
ニヤリと笑みをこぼし合う二人。直接言わずともわかる。今の自分たちのバトルスタイル、その原点にいるのが誰なのかは。
「でも、流石はジムリーダーですね」
「そういう君も中々。ここまで本気で誰かとバトルするのは久しぶりだ」
「なら、見てください!俺たちの全力を!」
キラリとカキの左腕のZリングが煌めく。拳を握り、カキがそのクリスタルをタケシに見せる。
「なるほど。だったら俺も、その全力に答えなくちゃな!」
タケシがバサリと上着とシャツを脱ぎ捨てる。カキに勝るとも劣らない鍛え上げられた肉体。その首からぶら下がるのは一つの鉱石。
「あれって、キーストーン!?」
「タケシのやつ、いつの間に?」
「強くて
「ハガネール、メガ進化!」
タケシのキーストーンと、ハガネールの持っているメガストーンを光の帯が繋ぐ。眩い光に包み込まれ、ハガネールの体が変化していく。
更に硬く、更に大きく、更に雄々しく。
メガ進化を遂げたハガネールがバクガメスを見下ろす。
「さぁ、これで決着をつけようか」
「望むところです!行くぞ、バクガメス!」
腕を交差するカキ。Z技のエネルギーがバクガメスへと注ぎ込まれる。
「俺の全身!全霊!全力!全てのZよ!」
「アーカラの山の如く、熱き炎となって燃えよ!」
「ダイナミック、フルフレイム!」
「迎え撃て!ストーンエッジ!」
バクガメスの最大の技、ダイナミックフルフレイムと、メガ進化し、パワーアップしたいわタイプの大技、ストーンエッジが同時に放たれる。二つの技がフィールドの中央で激突する。
全力で放たれたZ技が、次々と岩柱を砕きながら進む。巨大な炎の塊が、ハガネールを包み込んだ。
「カキのZ技が決まった!」
「効果は抜群、今のは流石のハガネールにも大きなダメージのはずです」
煙が晴れると、そこにはハガネールが倒れて、
いなかった。フィールドに、いなかった。
「っ!バクガメス、地面に背を向けろ!トラップシェル!」
咄嗟に叫ぶカキ。バクガメスが訳も分からないままに背を地面に向ける。直後、ハガネールが地面から飛び出し、その甲羅に激突した。
大きな爆発が起こり、再び煙でトレーナーたちの視界が覆われる。何かが地面に激突する音だけが響く。
目を凝らす両者。ようやく全貌が見えて来ると、バクガメスとハガネールの両方共が、そこには倒れていた。
「ハガネール、バクガメス、ともに戦闘不能!よって勝者はなし、引き分けとする!」
「中々楽しいバトルだったぞ。Z技、恐るべしだな。ハガネールもかなりギリギリだったからなぁ」
「俺も楽しかったです。まさか耐えられるとは思いませんでした。今度はしっかり勝たせてもらいます!」
「またバトルするのが楽しみだな」
ガッチリと握手を交わすタケシとカキ。新たなライバルとの出会いに、二人の心が踊る。もっと強く、どちらもがそうなりたいと思った。この相手に勝ちたいと。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「いよいよだね、サトシとカスミのバトル」
「二人のバトル、楽しみ!」
「カスミはどんなポケモンを使うのでしょうか」
「準備はいい、サトシ?」
「もちろんだぜ!」
「それじゃあ、っと」
カスミが手に持っていたスイッチを押す。すると、先ほどまでカキたちがバトルしていたフィールドが沈みこんでいく。岩のフィールドが完全に沈み込むと、その壁から水が噴き出して来る。あっという間に水のフィールドの出来上がりである。岩のフィールド時にあったリング状の岩を除き、完全にフィールドが水に覆われている。
「おおっ、プールに変わった!科学の力ってすっげー!」
「あいつ、自分が不利になったのわかってるのか?」
「まぁ、わかっててもあんな反応しそうだけどね」
「そうそう。そういう奴の方がバトルは燃える!みたいな感じで」
「足場も少ないし、どうするんだろ?」
「それで?サトシはどの子で来るつもり?」
「えっ?そうだなぁ……ピカチュウ、どうする?」
「ピカ!ピカチュウ!」
「やる気満々だな、よーし!行くぜ、ピカチュウ!」
「ピッカァ!」
フィールドに飛び出すピカチュウ。以前はカスミが好きでバトルしたがらなかったピカチュウだったが、今はバトルを通じて更に相手と分かりあいたい、そう思ったため、自らカスミとのバトルに参加することに決めていた。
「ピカチュウが相手ね。これは私も負けてられない!行くわよ、マイステディ!」
カスミの投げたボールから出てきたのは、大きな体、額には冠のような模様、そして鋭い牙。水色の体を持つそのポケモンは、ピカチュウに対し大きく吠える。
「ギャラドスか!」
「みず・ひこうタイプのギャラドスはピカチュウに対して不利な筈だが、」
「ええ。ジムリーダーなら、きっと苦手なタイプの対策もしていると思います」
「でも、地の利はギャラドスにある」
「どんなバトルになるんだろう」
「それでは、バトル開始!」
「ピカチュウ、10まんボルト!」
「ギャラドス、ハイドロポンプ!」
ピカチュウの放った強力な電撃を、しかしギャラドスは吐き出した激しい水流で弾き飛ばす。水は電気を通すやすい、しかしポケモンたちの中には純度の高い水を使用するものもいる。それはむしろ絶縁体のように、電気に対する守りとしても使うことができる。
「ふふん。あたしのポケモンに、でんきタイプの技はそう簡単に当たらないわよ」
「流石カスミだな。よぉし、まだまだ上げて行くぜ!」
「もう一度、ハイドロポンプ!」
「でんこうせっか!」
勢いよく放たれる水流をピカチュウは高速で移動しかわす。足場にしていた岩場が崩れるが、素早くギャラドスに接近したピカチュウは、ギャラドスの顔面に強烈な体当たりをお見舞いする。大きくのけぞるギャラドス。
「あまごい!」
突如フィールド上空に雨雲が形成される。室内だというのに突然降り出した雨に、カキたちは戸惑う。
「これって、ギャラドスがしたの?」
「こんなに大きな雲まで作れるなんて」
「雨、なんか気持ちいいかも」
「流石海のスイレンだな……」
「畳み掛けるぞ、ピカチュウ。エレキボール!」
ジャンプして尻尾から電撃の球を撃ち出すピカチュウ。雨の時のでんき技は必中。その特性を利用しようとしたサトシだが、
「ぼうふう!」
ギャラドスによって激しい風が巻き起こる。雨の時に必中になるのは必ずしもでんきタイプの技だけではない。激しい風がエレキボールを打ち消し、更には宙にいるピカチュウを叩き落とす。なんとか足場に着地するピカチュウ。しかし、得意のでんきタイプの技がギャラドスに届かない。
「厄介なコンボだな。カスミも、前よりずっと強くなってる」
「当然でしょ。あんたが旅して強くなってるように、あたしだっていくつものバトルをくぐり抜けてきたんだから。それに、ジャーン!」
カスミが自分の髪を結んでいたゴムを取り替え、サトシに見せる。キラリと光る石は、タケシのつけていたものと同じ。
「って、まさかカスミも!?」
「強く、雄々しく、美しく!」
「あたしの青いスイートハート!」
「ギャラドス、メガ進化!」
カスミのキーストーンに呼応するように、ギャラドスのメガストーンも激しく光り出す。ハガネールの時のように、ギャラドスの体も一回り以上大きくなり、その顔は更に凶悪な印象が増す。かつてカロスでサトシの苦戦したのと色こそ違えど、同じメガギャラドスが姿を現した。
「さぁ、ここからが本番よ。ハイドロポンプ!」
「かわせ!」
先ほどよりも強力になったハイドロポンプがピカチュウを襲う。なんとかかわしたものの、足場が崩され、プールの中に落ちてしまう。
「逃さないわよ、かみくだく!」
ギャラドスがピカチュウを追うようにプールに潜る。
「これなら!ピカチュウ、10まんボルト!」
水の中にいる相棒に届くように、サトシが叫ぶ。直後、水面を突き破り、激しい電流が天井目掛けて登っていく。雨雲にそれが当たると、ただの雨雲から、雷雲へと変わる。雲から激しい雨が降り、雲の間を電撃が走る。
苦しげにもがきながら、ギャラドスがプールから顔を出す。反対側にはピカチュウが足場へと登ってきている。
「やるわね」
「プールの水なら、電気を通すと思ったからな」
カスミに有利かと思われたこの水のフィールド、どうやらサトシたちにとっても悪くない条件のようだ。
「次はそう簡単にはいかないわよ。もう一度噛み砕く!」
ギャラドスが凄いスピードでピカチュウ目掛けて飛びかかる。あの巨体、あの凶悪な顔で迫られれば、並みのポケモンなら恐怖してもおかしくはない、しかしそこはサトシとピカチュウ。
「かわせ!」
すぐさま飛びのき、ギャラドスの強力な噛み付きをかわす。岩の足場が更に砕け、宙に舞う。
「あれだ!ピカチュウ、岩を使って接近しろ!アイアンテール!」
宙を舞う岩の破片を使い、ピカチュウが空中からギャラドスへと接近する。カロスリーグでも見せたその戦法に、思わずカキたちも「おおっ」と立ち上がりかける。
落下の勢いを加えたアイアンテールが、ギャラドスに炸裂する。圧倒的体格差のある相手にもかかわらず、その一撃はギャラドスを後退させる。
「やってくれるわね」
「へへっ」
楽しそうに笑い合うサトシとカスミ。こうして本気でバトルできるのはいつ以来だっただろうか。間にあった時間のことを思いながら、二人のバトルは更に燃え上がる。
「ピカチュウ、エレキボール!」
「ギャラドス、ぼうふう!」
自身に迫り来るエレキボールをギャラドスは潜ることで避ける。何をするのかと身構えるサトシとピカチュウ。と、ピカチュウの足場にしている岩の周囲を、激しい水の竜巻が包み込み、その中心にピカチュウを閉じ込める。
「これはっ」
「どぉ?あまごいとぼうふうのコンボ。うちに来たチャレンジャーで、このコンボを破った者は、一人もいないんだから」
ピカチュウの10まんボルトさえも寄せ付けないその竜巻は、確かに強烈だ。Z技のスーパーアクアトルネードにも勝るとも劣らない威力があるかもしれない。しかし、カスミの言葉を聞いたサトシは恐れるどころか、更に楽しそうな笑みが深まる。
「そりゃいいこと聞いたぜ。誰も破ったことないなら、俺たちがぶち破ってみせる!」
「なら、見せてもらおうじゃない。どうするのかしら?」
「ピカチュウ!この竜巻を登れ!」
「「「「「「「「え?」」」」」」」」
思わず目が点になるサトシ以外。一体この少年は何を言いだしているのだろうか。竜巻を登る?
「10まんボルト!その電気を足場に登れ!」
更に目が点になる。みんなほぼメタモン顔だ。あろうことかこの少年はなんて言いましたか?電気を足場に?
しかし周りの誰もが戸惑おうが、笑おうが、バカにしようが関係なし。彼がやれると言うのなら、やれるのだ。その即断即決力こそサトシのポケモンの強み。
ましてや、一番最初の相棒ともなれば、そんなこと聞くまでもないのだ。
暴流の内側を激しい電撃が走る。中から聞こえるのは絶え間なく動くピカチュウの声。それもただ動いているのではなく、徐々に、しかし確実に上昇している。そしてついに、暴風の作り出した水流の上に、ピカチュウが飛び出して来たのだった。
「嘘っ!?」
「流石サトシだな」
「回転しながらアイアンテール!」
「チュー、ピッカァ!」
落下の勢いを乗せたアイアンテール。更にそこに回転による勢いを加える。軽い体のピカチュウが、極限まで高めた重い一撃は、真下の暴流を一刀両断、雲散させてしまう。
「これで、本当にぶち破ったぜ!」
「ほんと、相変わらず驚かせてくれるわね!」
「これで決めるぞ、ピカチュウ!」
両腕を交差するサトシ。ついに発動するサトシのZ技に、カスミとギャラドスが身構える。
「これが俺たちの、全力だ!」
「スパーキングギガボルト!」
「ギャラドス、ハイドロポンプ!」
ピカチュウの放った電撃の槍を、ギャラドスは渾身のハイドロポンプで押し戻そうとする。一瞬、押し戻せたかのように見えたものの、すぐさまハイドロポンプを突き破るようにギャラドスへと迫る。避ける間も無く、防ぐ間も無く、ギャラドスにZ技が直撃し、激しい電撃の柱が、プールから天井へと登る。
眩しい閃光が消えると、元の姿に戻ったギャラドスが、目を回しながら倒れていた。
「ギャラドス戦闘不能、ピカチュウの勝ち!よって勝者は、サトシ!」
「よっしゃあ!よくやったな、ピカチュウ!」
「ピッピカチュウ!」
「ギャラドス、お疲れ様。最高のバトルだったわよ……それにしても、こりゃもう、お情けバッジとは言えないわね」
「サトシとピカチュウ、更に絆が強まってるみたいだな。これはそろそろ、ポケモンマスターの夢も現実味を帯びて来たな」
勝利を喜ぶサトシとピカチュウを見守る二人。一番最初の彼を知っているからこそ、今の彼を見ていると、どれほどの時が経ったのかを実感する。危なっかしいところや子供っぽいところはまだまだ残っているけれども、彼がだんだん大人になっているのは、よくわかる。
惜しみないポケモンへの愛情と、トレーナーとしての冷静さ。彼の将来はどんなものになっているのだろうか、それをずっと見ていたくなる。
顔を見合わせて笑うタケシとカスミ。サトシの兄のような存在として、姉のような存在として、
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みんなでオーキド博士の研究所に戻り、盛大にパーティ(料理は全てハナコの手作り)をした翌朝、いよいよカントー修学旅行も終わりが近づいていた。
ハナコやポケモンたちに別れを告げ、サトシたちは飛行機に乗るべく、空港に来ていた。別の便ではあるものの、時間が近いということで、セレナも来ている。サトシたちを見送りにタケシとカスミ、オーキド博士も来ている。
「これ、レプリカだけど、記念にね」
カスミがマオたちガールズに差し出したのは、ブルーバッジを模して作られたアクセサリー。タケシはグレーバッジを模したものをマーマネとカキに渡している。
「セレナはちゃんと私に勝ったからね、ブルーバッジをあげようかと思うんだけど、」
「いえ、そんな。私じゃ本気のカスミさんにはまで勝てませんから。それに、みんなとお揃いなのが、嬉しいです」
笑顔を見せ合うガールズ。少し年下の彼女たちの様子を、カスミが優しく見守っている。
「あいつと一緒だと色々大変だと思うけど、その経験は必ずあなたたちの糧になるわ。だから、頑張ってね」
「「「「はい」」」」
「次は本物のバッジを貰いに行きます!」
「そうか。ジムリーダーは俺の弟だからな。思いっきりぶつかってやってくれ」
「はい!その時は、タケシさんにもリベンジさせて貰います!」
「僕も、もっと強くなって、挑戦します!」
新しい目標を見つけたらしく、二人の瞳は燃えているようにも見える。こんな目を向けられるのも久しぶりだ、なんて思いながら、タケシが二人の肩に手を置く。
「楽しみにしてるよ。サトシといれば、きっと多くの発見がある。あいつよりも長くトレーナーをやっていた俺でも、いつもいつも驚かされてばかりだった。君達も、その経験を通じて、きっともっと強くなれる。頑張れよ」
「「はい!」」
「素晴らしい経験ができました」
「うむ、それは招待した甲斐がありましたな」
「彼らのこの経験は、アローラの未来を変える一歩だと、俺は感じています。きっとアローラにも、ポケモンリーグという文化を、根付かせてみせます」
「それは楽しみですな。頑張ってくれたまえ」
「はい!」
「それじゃあサトシ、私も行くわ」
サトシたちよりも飛行機が早いため、セレナは一足先にゲートに向かうことになる。
「そっか。カロス地方に戻るんだっけ?」
「そう。ヤシオさんが旅の成果を聞きたいって言ってくれたの。そこからまたカロスクイーンに挑戦してみるつもり」
「セレナならやれるさ。応援してるぜ」
「うん。私も、サトシを応援してるから」
「ああ!」
「……ねぇサトシ?」
「ん?」
「私、もっと魅力的な女性になったかな?」
「えっ……」
ウインクしながら問いかけるセレナに、一瞬サトシの瞳が大きくなる。けれどもそれは一瞬のことで、
「ああ。なってるよ」
と、笑顔で返すのだった。いつまでも鈍感なだけではいられない、こういうところでもやはりサトシは少し成長しているようだ。
「ふふっ、そっか。なら、前進できてるのかな」
「頑張れよ、セレナ」
「うん。……ねぇサトシ、最後に一ついい?」
それはあの時、セレナが別れ際に言ったことと同じもの。何が起きるのか、サトシが理解するよりもわずかに早く、セレナの顔がサトシに近づいた。
ふわりと鼻をくすぐったのは彼女の香り。あの時と変わらない、優しい香り。そして唇に触れた柔らかいものは、すぐさま離れていく。忘れられないあの感覚を、再び残しながら。
突然のセレナの大胆な行為に、アローラ組はおろか、カスミ、タケシ、そしてオーキド博士までもが動けずにいた。
「えーと、セレナ……流石にそれはびっくりするというか……」
「ふふふっ。これは宣戦布告……かしらね」
「えっ?」
「ううん、なんでもないわ。じゃあサトシ、またね!」
チラリとガールズの方を見てから、セレナは最後にサトシに手を振り、駆け出した。疑問符を浮かべながらではあるが、サトシも大きく手を振ってセレナを見送る。
「ひゃー、セレナ大胆だったね」
「ちょっとびっくり」
「流石です……やっぱりわたくしもあれくらい」
「ちょっ、それは流石にどうなのかな?」
「でも、負けてられない」
「なんだかすごいものを見た気分だよ」
「サトシのやつ、こりゃ大変だな」
「天使のキスか、悪魔のキスか……全く、最後にとんでもないことになったな」
「あの子、思ってたよりもぐいぐい行く子なのね……」
「いいなぁ……俺も美人なお姉さんにてててっ!?」
「はいはい、寝言は寝てから言いなさいよね」
「うむ、ここで一句」
『青春の 印は口と クチートと』
何やら熱くなっているガールズに、遠くから見ているボーイズ。
オーキド博士の川柳を持って、これにて修学旅行は終わり。
帰りの飛行機の中で、改めてアローラでこれから過ごす時間を楽しみにするサトシだった。
おや?飛行機の羽根に何か……
「プリュ?」
…………… To be continued
ようやくカントーから帰って来たぁ!
はい、次回から新章入ります
夢の中で呼ばれた俺は、なんだか古い神殿みたいなところに来た。
そこで出会ったのは二体の見たことないポケモン、そして謎の、雲みたいな影。
……わかった、約束するよ。
俺に任せて……
次回
不思議な出会い。サトシとほしぐも
みんなもポケモン、ゲットだぜ!