XYサトシinアローラ物語   作:トマト嫌い8マン

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オリジナルエピソードその3

ほぼ完全にバトル回ですね

毎度のごとく、自己解釈などありまくりです
技構成とか


全力全快バトル!

本日晴天、雲一つないほどの青空の下、本来であれば授業時間だというのにスクールのバトルフィールドには子供たちが集まっていた。フィールドに立っている二人の影。審判のククイ博士があたりを見渡す。

 

 

「よし、それじゃあそろそろ始めようか。二人とも、準備はいいか?」

「いつでもいいです」

「はい!」

 

 

「二人とも頑張れ〜」

「カキ、ファイト!」

「行け行け、サトシー!」

 

 

小さい子供たちからの声援が響く中、二人は真剣な、それでいて楽しそうな表情を浮かべながら対峙した。

 

 

スクール随一の実力者で有名なカキ、そして最近転入してきたサトシが、今、ようやく戦おうとしていた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ことの発端は数日前、スクールの授業が終わり、クラスメートたちと一緒にアイナ食堂で食事をしようという話になり、サトシたちは一緒に帰ろうとしていた。と、

 

 

「あっ、サトシだ~」

「サトシ、遊んで~!」

 

 

スクールの下級生であるちびっ子たちにサトシたちが捕まってしまったのだ。アローラ地方で人気のピカチュウを連れていたこともあるが、サトシ自身も子供たちから好かれやすいため、転入後すぐに子供たちからは慕われる対象となっていたのだ。

 

 

「サトシは人気者ですね」

「子供たちもみんな、サトシが大好きみたいだね」

「私の妹たちもそうだった」

「サトシはいいお兄ちゃんになるね」

「そこはお父さん・・・って年でもないな」

 

 

少し離れて見守るサトシのクラスメートたち。微笑ましいその光景に自然と笑顔になる。

 

 

「サトシ、ピカチュウ撫でていい?」

「モクロー、ふわふわ。やわらか~い」

「ねぇねぇ、ゲッコウガ見せて!ゲッコウガ!」

 

 

子供たちはサトシのポケモンたちとも触れ合っている。これはしばらくかかるかな、とみんなが思い始めたとき、一人の子がふとたずねた。

 

 

「サトシってポケモンバトル強いんだよね?」

「ん?そうかな?でも、頑張ってポケモンたちと特訓もいっぱいしたからな。きっと強くはなってると思うぜ」

「ねぇねぇ、サトシとカキってどっちのほうが強いの?」

 

 

「えっ?」

 

 

突然会話に出た自分の名前にカキは驚きの声を上げるが、その反応は次に上がった子供たちや

クラスメートの声にかき消された。

 

 

「そりゃやっぱりカキだよ。Z技も使えるし、スクールで一番だし」

「でも、サトシのゲッコウガは強いよ。そう簡単にはいかない」

「ほのおタイプは確かにみずタイプとの相性は悪いですし」

「カキはほのおタイプの使い手だよ。相性の対策くらいしてるよ」

「確かにそうですけど」

 

 

「カキだよ。バクガメスはさいきょーだもん」

「え~サトシだよ。だってゲッコウガあんなに速いもん」

「速くてもZ技のほうが強いって」

「当たらなかったらどうということはないでしょ」

 

 

「ちょ、ちょっとみんな落ち着いて」

「わわっ、ほら。喧嘩するなって」

 

 

思いのほかヒートアップする子供たち。クラスメートの間でも知識が加わった議論が繰り広げられている。マオとサトシが仲裁しようとするがなかなか収まりそうにない。どうしようかと悩み始めたところで

 

 

「だったら、確かめてみるか?」

 

 

と、カキの一声であたりが静かになった。相棒の入っているボールを手に、カキはサトシを鋭い目で見つめていた。

 

 

「せっかくだ。サトシ、俺とバトルしようぜ」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

というわけで話を途中から聞いていたらしいククイ博士が「下級生の勉強にもなるからな」とそのバトルを全員で見学することとなったのだ。授業の時間を使ったバトル、オーキド校長いわく、「これも立派な勉強じゃヨーテリー!」とのこと。結果、スクールを上げてのバトル見学となったのだ。

 

 

「なんだか大ごとになっちゃったね」

「何もここまでしなくてもよかったんじゃないの?」

「ですが、確かに上手な人のバトルは見ていて勉強になります」

「うん。サトシもカキも、頑張れ~!」

 

 

「そろそろ、始めようか。使用ポケモンはお互いに一体。相手のポケモンを先に戦闘不能にした方の勝ちだ。二人とも、熱いバトルを期待してるぜ!それじゃあ両者、ポケモンを!」

 

 

 

 

「行くぞ、バクガメス!」

「ガメース!」

「頼んだぞ、ゲッコウガ」

「コウガ!」

 

 

両人のエースが今対峙した。タイプ相性で言えばゲッコウガのほうが有利ではある。しかしバクガメスには奥の手、Z技があることを考えると、勝負はまだわからない。

 

 

「バトル、開始だ!」

 

 

「行くぞ、サトシ!バクガメス、かえんほうしゃ!」

「躱していあいぎり!」

 

 

開幕してすぐに、バクガメスが口からかえんほうしゃを放ちゲッコウガに攻撃をした。しかしサトシの指示を受け、ゲッコウガは引くどころかバクガメスに向かって走った。自身に当たらないギリギリのところで炎を躱すゲッコウガ。その動きに無駄はなく、勢いを殺すことをせずにバクガメスに接近した。手には光の刃が握られている。

 

 

「なんだとっ!?」

 

 

甲羅ではなく、バクガメスの腹にいあいぎりが決まる。いつもは接近技を甲羅で防いできたバクガメスだったが、予想外のゲッコウガの動きに隙が生まれてしまったのだ。

 

 

「よしっ」

「・・・やるな。ストーンエッジ!」

 

 

バクガメスが地面を腕で殴ると、鋭い岩が地面から突き出した。最初は躱していたゲッコウガだったが周囲を岩で囲まれ始め、逃げ場が減っていった。

 

 

「跳べ、ゲッコウガ!」

 

 

攻撃が当たる前に、ゲッコウガはジャンプして宙に逃れた。それによりストーンエッジの鋭い岩の攻撃をかわすことに成功した。

 

 

「空中ならよけられないぜ。かえんほうしゃ!」

「みずしゅりけんだ!」

 

 

空中で方向転換をするすべがないゲッコウガに向けて、バクガメスのかえんほうしゃが放たれた。すかさず出された指示に反応するゲッコウガ。掌に形成されたみずしゅりけんを投げつけ、かえんほうしゃを相殺した。大量の水の蒸発により、煙が発生し視界が遮られる。

 

 

「つばめがえし!」

「バクガメス、甲羅で防げ!」

 

 

煙の中から飛び出したゲッコウガだったが、待ち構えていたバクガメスは背中の甲羅で攻撃を受けた。激しい爆発が起こり、ゲッコウガが吹き飛ばされる。

 

 

「そうだ、あの甲羅。下手に攻撃したら爆発するんだ・・・大丈夫か、ゲッコウガ?」

「コウガ」

「まだまだいけるな。よーし、突っ込め!かげぶんしん」

「コウガ!」

 

 

かげぶんしんを作り出しながらゲッコウガはバクガメスめがけて走った。

 

 

「かえんほうしゃで薙ぎ払え!」

 

 

炎を吐きかげぶんしんたちを消していくバクガメス。分身が消えた影響で煙が生じる。それを煙幕代わりにさらにかけぶんしんが飛び出してきた。様々な角度からバクガメスを囲むゲッコウガ。

 

 

「くっ、本体はいったいどこに?」

 

 

「みずしゅりけんだ!」

「しまっ」

 

 

実体のある攻撃は一つしかない。しかしどれが本物かわからなかったために、バクガメスに攻撃が直撃した。半分はドラゴンタイプのため、ダメージは普通のほのおタイプとは違いそこまで大きくはない。しかしそれでもバクガメスが後ろに吹き飛ばされるほどの威力があった。

 

 

一進一退の攻防に、子供たちは大盛り上がりだった。

 

 

「すごいバトル。カキもすごいけど、サトシも負けてないね」

「えぇ。技のつなげ方が絶妙ですね。これは確かに勉強になるバトルです」

「うん」

 

 

ふらつきながらも倒れる気配のないバクガメス。気合いを入れるように炎を吐く。相手のスピードは厄介ではあるが、主に接近戦が得意であるなら、背中の甲羅でカウンターを狙えば勝機はある。重要なのは、どのタイミングでZ技を打つかだ。切り札はそう簡単には切れない。確実に相手を仕留められる時にこそ打たなければ。

 

 

ゲッコウガも油断のないよう、普段は細められている瞳が開かれ、鋭い目で相手の様子を伺っていた。タイプ相性は有利でも、相手がどんな技を覚えているかがわからないから油断はできない。それにあの甲羅が厄介だ。相手の隙をついて、正面に回ることが必要になる。それに、あの力も長時間は使わない方がいい。長引く恐れがあるならばそれはすぐに使うべきではないのだ。

 

 

「このバトル、生徒たちにとっていい刺激になりそうだな」

 

 

スクールの生徒の中でもずば抜けてバトルが強いこの二人の対決を見守りながら、ククイ博士は嬉しそうに笑った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「バクガメス!きあいだまだ!」

「ガーメース!」

 

 

エネルギーを収束した球をゲッコウガめがけて発射するバクガメス。かくとうタイプの技はゲッコウガには効果は抜群である。

 

 

「ゲッコウガ、いあいぎり!」

「コウガッ、ゲッコウ!」

 

 

両手に光の刃を握り、交差させるゲッコウガ。きあいだまをそのまま受け止める。技の威力に少し後ずさりをしたものの、そのままその技を切り裂いた。ゲッコウガの後方で爆発が起きる。その爆発の勢いを利用して、ゲッコウガは一瞬でバクガメスへ近づき切りつけた。

 

 

「防御だ!」

 

 

何とか背中の甲羅で防ぐバクガメス。その際に生じた爆発で両者後ずさった。攻撃を加えたゲッコウガもそうだったが、バクガメスのほうも今のほぼ予想外の爆発でダメージを負ったようだ。

 

 

「バクガメス!まだいけるか?」

「ガメース!」

「もう一度きあいだまだ!」

「つばめがえし!」

 

 

再び放たれたきあいだまをゲッコウガはエネルギーを脚に集め、地面に向かって蹴りつける。軌道をずらされたきあいだまには目もくれずにゲッコウガはバクガメスに近づこうとする。

 

 

「これならどうだ?りゅうせいぐん!」

 

 

バクガメスが空に打ち上げた光球が破裂し、フィールドに降り注ぐ。ドラゴンタイプの大技、りゅうせいぐん。迫りくるそれは並のポケモンであればひとたまりもない攻撃だ。フィールドのどこにも逃げ場などないように見える。

 

 

「ゲッコウガ、行けるな」

「コウッ!」

「躱せ!」

 

 

しかしサトシもゲッコウガも焦る様子は全く見せず、むしろ勢いよくりゅうせいぐんの中へ突撃していった。りゅうせいぐんは激しい勢いでゲッコウガめがけて降り注ぐ。しかしそのどれをもゲッコウガは体を必要最低限そらすように、紙一重ですべてを躱しながら接近する。とても自分だけの視力や感覚でさばいてるとは思えないその動きにカキは驚愕する。

 

 

その時、皆は気づいていなかったが、ゲッコウガが躱している際に、サトシ自身もまた、同じような動きをしていたのだ。まるでサトシの動き通りにゲッコウガが降り注ぐ攻撃を躱していたかのように。言葉もなく、サトシの見ているもの、考えていることが伝わっているかのように。心は一つ、景色は二つ。かつて一緒に旅をしたとある少女が受けた教えを、彼らは見事に体現していたのだ。しばらく離れていたにも関わらず、そのシンクロ率は衰えるどころか、さらに深くなっている。変化しなくともつながるほどに。

 

 

「バカな!?」

「つばめがえし!」

 

 

正面を向いていたバクガメスにゲッコウガが接近する。右手に力を集約しアッパーカットの要領で一撃、そのまま高速でバクガメスの真上に移動し、次はかかと落としの要領でバクガメスの頭を地面にたたきつける。その様はまさしく佐々木小次郎が編み出した秘剣のようだった。

 

 

反撃を喰らわぬように距離をとるゲッコウガ。ダメージを受けながらも、バクガメスはまだ立ち上がる。ダメージが多いようで少しふらつく。一方、何度もスピードのある攻撃をしてきたためか、ゲッコウガにわずかな疲れが見える。それはゲッコウガのみならず、その後ろで指示を出していたサトシも同様だった。

 

 

「こうなったら、もうあれしかないな。サトシ!受けてみろ、俺たちの全力!いくぞ、バクガメス!」

「ガメース!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

カキのZクリスタルがまばゆい光を放つ。その光がバクガメスに集まり始める。カキとバクガメスの動きが一つになる。

 

 

「俺の全身!全霊!全力!すべてのZよ!アーカラの山のごとく、熱き炎となってもえよ!」

 

 

「出た!カキのZ技」

「どうするのサトシ?」

 

 

「Z技はまもるなどの防御技を持っていても防げない。さて、サトシはどう対処するのかな」

 

 

「待ってたぜ、Z技。ゲッコウガ、俺たちもフルパワーだ!」

「コウガッ!」

「もっともっと強く!行くぞぉ!」

 

 

サトシとゲッコウガの気持ちが一つになる。ゲッコウガの周囲に激しい水流があふれ始める。突然の現象に生徒たちもポケモンたちも驚いていた。

 

 

「わぁっ、ゲッコウガすごい!」

「なになに?何の技?」

「アクアジェットじゃないの?」

 

 

「な、何何?なんなのあれ?」

「一体どーなってるの?」

「あ、あれは」

「来ました!」

 

 

「こいつは・・・一体・・・こんな技、聞いたことないぞ」

 

 

サトシが胸元で握りしめていた腕を大きく横に払う。それに合わせてゲッコウガの体を包み込んでいた水流が弾け飛ぶ。その姿は誰もが知っているゲッコウガのそれとは異なっていた。

 

 

「かっこいい~!」

「進化したのかな?」

「え~ゲッコウガは進化しないよ」

「じゃあどうして姿が違うの?」

 

 

「あれって一体?」

「おっどろき~って、二人はあんまり驚いてないね」

「わたくしは以前に一度、あの姿を見せていただいたことがあります」

「わたしも」

「えっ、そうなの?いつのまに?」

「いや、今反応するとこはそこじゃないでしょ・・・」

 

 

「これは・・・メガシンカ?いや、しかしキーストーンもメガストーンも使っていなかった。一体何が?」

 

 

「なっ・・・姿が変わろうと、俺たちの一撃は止まらない。喰らえ!ダイナミックフルフレイム!」

 

 

バクガメスが巨大な火球をゲッコウガめがけてはなった。カキたちの全身全霊、全力の必殺技、ダイナミックフルフレイムがゲッコウガを襲う。フィールドの幅ほどもある巨大な火球が近づいてくる。迎え撃つサトシたちには焦りもおびえもない。二人にあるのは強敵と戦っている楽しみ、そしてこの相手に勝ちたいという強い思いのみ。

 

 

「いくぞ、ゲッコウガ!みずしゅりけん」

 

 

サトシが背中に腕を回すしぐさをする。それと同時にゲッコウガも同じように背中のみずしゅりけんをつかみ、勢いよく投げた。通常のみずしゅりけんよりも一回りも二回りも大きいそのみずしゅりけんは正面からカキのZ技を迎え撃った。しばし技が拮抗したのち、炎の球が切り裂かれる。激しい爆発が生じる。子供たちのなかには爆風で飛ばされないように上級生やポケモンたちにしがみつく子もいたほどだ。

 

 

「な、俺のZ技と、互角だと・・・」

 

 

二つの技は互いに相殺した。カキのZ技をサトシのゲッコウガはその背中のみずしゅりけん一撃で封じてしまったのだ。

 

 

「今度はこっちの番だ。いくぞ、カキ!これが俺たちの全っ力だぁ!みずしゅりけん!」

 

 

サトシが右手を上空にかざす。ゲッコウガもまた同時にみずしゅりけんを頭上にかざした。二人の心がより高まる。それに呼応するかのようにみずしゅりけんが勢いよく回転し始める。もっともっと強く、二人の想いが技に大きな力を与える。徐々に大きくなるみずしゅりけん。ゲッコウガの頭上には今までの比ではない巨大なしゅりけんが浮かんでいた。

 

 

「なっ!」

「これは!?」

 

 

Z技を使うカキとポケモンの技を主に研究しているククイ博士は、そのみずしゅりけんに驚かされた。それはただのみずしゅりけんではない、どころかただのポケモンの技でもなかった。それはゲッコウガとサトシの二人のすべての力を集めた、全力の一撃。今までのゲッコウガの攻撃とは比べ物にならない最強の技。放たれたみずしゅりけんは、まっすぐにバクガメスめがけて飛び、そして大きな爆発を起こした。煙が晴れるとそこには目をまわしながら倒れているバクガメスがいた。

 

 

「バクガメス戦闘不能、ゲッコウガの勝ち。よって勝者、サトシ!」

 

 

体が一瞬ひかり、ゲッコウガは元の姿へ戻った。その勝利のコールを聞き、見ていた生徒たちはわっ、と声を上げた。

 

 

「すごいすごいすご~い」

「二人ともすっごく強かった!」

「ゲッコウガかっこいい~」

「バクガメスもすごかった~」

「俺もゲッコウガ欲しい!」

 

 

「すっごいバトルだったね」

「僕の計算をはるかに超えるレベルだったよ」

「うん。こんなバトル、なかなか見られないよ」

「二人の全力バトル。わたくし、なんだか感動しました」

 

 

「あのみずしゅりけん・・・一体何だったんだ?それにサトシとゲッコウガの動きが一つに・・・ポケモンの技は本当に奥が深いな~」

 

 

それぞれが試合の感想を述べあっている中、カキとサトシはフィールドの中央に立った。サトシは疲れたのか、ゲッコウガと肩を支えあいながらではあったが、その顔は充実した笑顔だった。

 

 

「いいバトルだった。悔しいが、俺の負けだ」

「楽しかったぜ、カキ。またバトルしような」

「あぁ、次こそは、俺たちが勝つ」

「ガメース」

「受けて立つぜ!」

「コウガ!」

 

 

「二人とも、ギガインパクト級に盛り上がるバトルだったぜ」

 

 

二人は固い握手をし、スクールを上げての二人のバトルは、こうして幕を閉じた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「博士、あの最後のみずしゅりけん。あれは、」

「Z技かもしれない、だろ?」

「はい。二人の心と体が一つになっていました。俺とバクガメスと同じ、いや、おそらくはそれ以上に」

「そうだな。だが、Zクリスタルを使わないZ技なんて聞いたことがない。それに、ゲッコウガのあの姿も気になる」

「あれが何か、知っているんですか?」

「おそらくはメガシンカというものだと思う。カロスを旅したサトシならその力を使えていてもおかしくはない。ただ、こっちでも通常必要なものが足りていないからなぁ」

「未知の力、というわけですか」

「そうなるな。本当に、ポケモンは奥が深いねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

夜、ベッドに座り込みながら、サトシは一人物思いにふけっていた。

 

 

「さっきのみずしゅりけんの感覚・・・やっぱり、すごく似ている」

 

 

バトル後、サトシは一人で考えていたことがあった。最後の一撃、サトシとゲッコウガの想いのすべてを込めたその一撃。その感覚が体に残っていた。そして、最近似たようなことがあったことを思い出す。島の守り神とのバトルの最後、ピカチュウとともに放ったZ技。その時の感覚とそっくりなのだ。

 

 

「これってまさか・・・Z技、なのか?」

 

 

深い謎を残したまま、物語は続く

 

 

続くったら続く・・・




大試練、ピカチュウ大活躍でしたね

というか相変わらずタフすぎる


ちょっとだけ編集しました。
後々のために、ね

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