弱者が転生したのは間違っているだろうか   作:あーーaaa

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私は満たされる

どーも。死んだと思っていたら異世界的な場所にきてしまった咲夜 渚です。

 

昨日ベルに流されて読み書きできない謎の言語を苦戦して書いてアドバイザーにメチャクチャ知識を叩き込まれたて冒険者になってしまった、できたてホヤホヤの攻撃出来ないなんちゃって新米冒険者誕生です。ちなみに攻撃出来ないのは私のスキルだからね。覚えてなかった人、ここテストに出るのでちゃんと復習してくださいね。……………ハッ。いったい私は誰に何を言っているんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

はい。先程謎の電波を受け取ってしまった私は、今ヘスティア様に色々と聞き出されています。曰く、君に親はいないのか?と。産んでくれた人はいるが昨日もいった通り親と呼べる者はいない。ただ、これはあくまで私の意地であって周りから見たらあんな人でも親なのだろう。しかしこの世界には戸籍などの制度は弛そうだからいないことにしても大丈夫だろう。だけど私の生前をこの二人に聞かせてどんな反応をするのか試してみるのも面白いかもしれない。

 

安心してほしいこの話をしても私の過去の記憶(古傷)が広がるだけだ。脳内で記憶とゆう名の映像が流れるだけなんだ。実際に暴力を振るわれるよりましだ。だから言おう。親から受けた暴力を、同級生から受けたいじめを、父親や年上の人達に受けた性的暴力も、全部。

 

この日、私は初めて自分が受けてきたことを私とは違う人に話した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず最初に、なんだこの状況。今私はロリできょぬ~なヘスティア様に抱きつかれている。しかも号泣しているので服が一ヶ所だけ濡れて正直気持ち悪い。この行為は私に同情してくれているのだろうか。だとしたら少し、嬉しいかもしれない。ベルは顔を下に向け、うつむいている。こっちから見て見ると頭がわずかに左右に動いているから視線をどこに向けたらいいのかわからないのかもしれない。二人のような反応は初めてだから私にはどうしたらいいのかわからない。とりあえず離してもらおう、そろそろ本当に気持ち悪くなってきた。

「そんなことを聞いて悪かったね。サクヤ君辛かったよね…。」

やめてほしい。そんなこと言わないでほしい。

「大丈夫だよ。ボクたちが守ってあげるから。」

そんな優しい言葉をかけないでほしい。そんな言葉をかけられたら私は……

「ひっぐっ、ぐす、うぅ、うぁ、うわぁぁぁぁ………」

ほら、泣いてしまう。誰かのせいで泣いたのはあっても誰かにすがって泣いたのは初めてなんだ。どうしたらいいのかわからなくなってしまう。

 

私はこの小さな女神の胸に自分の苦しみを打ち明けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「落ち着いたかい?」

「はい…。」

あれから数十分たった。私も落ち着きを取り戻して、今はヘスティア様から離してもらっている。ベルもこっちにその深紅(ルべライト)の瞳を向けている。憐れみの目?違う同情の目だ。もしかしたら私までとはいかなくてもそうゆう目にあっていたのだろうか?

「もう、大丈夫です。」

誰かに支えられるのがこんなにも心強いなんて知らなかった。

「もう昼だ。昼ごはんにしよう。」

「そ…そうですね神様。手伝いますよ。」

「そうかい?ベル君。期待しちゃうぜ?」

「そ…そんなに期待しないで下さいよ。」

「フフっ」

「「あ」」

「え?」

何を驚くことがあるのだろうか?私はただ笑っただけで、あ。笑ったからだ。こっちに来てからも笑わなかったからなぁ。

「笑ったね。」

「笑いましたね。」

「そ、そんな反応しなくても…。」

まあ自分でも笑ったのは驚きだったけど。でもこんな満たされた生活をするのもいいかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 




はい。少しだけ幸せ度が上がりました。
まあ落ちるかどうかはわかりませんけどね。
後文字数少なくてすいません

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