優勝賞金50万ゼニーを貰った。だが、悟空たちにご飯を奢ったので消し飛んだ。主に悟空のせいで。わかりきっていたので気にしてない。……気にしてないったら気にしてない。
帰りの車で悟空は修業がてらドラゴンボール、というか四星球を探しに行くと言い、すぐに出発を決めた。私は、付いて行こうか迷ったのだが……付いて行かないことにした。どうせ、すぐにドラゴンレーダーを壊して西の都に来る。その時に付いて行けば、ウパの父であるボラの死を回避することは可能だろう。
悟空が来るまでの間は私の身体のメンテナンスかな。
ヤムチャにはモテ期がやってきて、私の言っていた修業は怠けるようになっていた。私はそのことに関して特に言うつもりはない。彼が死ぬかもしれない時期はまだまだ先だし、急いでことに当たる必要はないだろう。それにブルマを放置してくれないと、ベジータとくっついてくれない可能性が出てきてしまう。私の目的としてはそこにこだわる必要はないけど、原作通りの方が安心できる。
数日で悟空はカプセルコーポレーションにやってきた。私は研究室にずっといたので、ブルマと共にすれ違うことなく再会できた。ブルマは学校をさぼって家に帰ってきたわけだが、私は大人なので学校には行ってない。この身体は数年前に完成したものだけど、私という意識は2000年以上生きているから今更教わることなんかない。というか、ちょっと前まで教師やっていたし。
ブルマはミクロバンドを使って、悟空と一緒に四星球を探すことにしたようだ。
「ちょっと待って、私も行くわ」
「イーヴィも来るんか? でも、筋斗雲に乗れるんか?」
「大丈夫、私は自前で飛べるから」
実際の所、私が筋斗雲に乗れるかはわからない。この身体は機械なわけだし。生身の身体を顕現できたとしても、元とはいえ悪神だから乗れる気もしない。どうせ、悟空さえも使う機会の減る道具だからそんな気にしなくてもいい気がするけど。
紆余曲折を経て海底にあるドラゴンボールを探すため、亀仙人の元へ潜水艦を取りに行った。これは、ブルマが持ってくるカプセルをブリーフ博士のと間違えたためなのだが、知っておいて放置した。特に理由はない。強いて言うなら原作通りだから。
無事、潜水艦を借りクリリンも一緒に海底へと向かうことになった。海底洞窟を見つけたが、レッドリボン軍に追われることになる。私は知ってたので特に慌てることはない。
「どうして、あんたはそんなに冷静なのよ!」
「これぐらいの方が冒険らしくていいじゃない」
クリリンとブルマに呆れられた。心外な。
海底洞窟の奥に進むと暗くなったが、悟空がすぐに電燈のスイッチを見つけて押した。その後悟空が骸骨を拾って、ブルマを脅かして遊ぶと、その骸骨によってクリリンはこの海底洞窟が海賊の宝が隠してある場所だと気づいた。そして、踏むと槍が飛んでくるトラップにクリリンが引っかかりそうになった。悟空とクリリンは飛んで飛び越え、ブルマは私が抱えて飛んで運んだ。
奥の広い部屋に出ると、ロボットが私たちを襲ってきた。めんどいから腹パンの一撃で破壊した。私はロボットを破壊したときの爆発に巻き込まれたが、なんてことはない。
「す、すげぇ~!」
「この程度、楽勝よ」
「ドラゴンボールはこの奥よ」
さっきのショックで洞窟が崩れはじめた。急いで奥に向かうと井戸にたどり着いた。
「そういえば、あなた水は大丈夫なの?」
「その程度で壊れるほど、やわじゃないわ」
ブルマは、私が機械と知っているからこその反応だろうが、悟空とクリリンは疑問符が頭に浮かんでいた。だが、説明している暇はない。洞窟が崩れそうなので急いで先に進んだ。奥には宝箱があり、クリリンとブルマが開けに行った。
「そこの水たまりの中にドラゴンボールがあるから、悟空探してきて」
「あぁ、わかった」
悟空が飛び込んだところでブルー将軍がやってきた。
「ほっほっほっ…ざんねんながらその宝はレッドリボン軍がいただくわよ」
ちょっと超能力を使える雑魚だからさっさと倒しておこう。ブルマが奇行に走ったがそれはどうでもいい。ブルーはオカマだから意味ないし。
「レッドリボンのオカマさん。あなたにはご退場願うわ」
「随分と自信があるようね」
「まぁね」
ブルー将軍如き、ワンパンで終わりだった。殺さない程度には力を抜いたけど、別に殺してもよかったかもしれない。ここも崩れ始めた。
「見つけたぞー!」
悟空も戻ってきたし、急いで脱出を試みた。途中で、潜水艇を発見して乗り込んだ。エンジンは掛かり、そのまま脱出できると思われたが、案の定途中で燃料が切れた。
「悟空、かめはめ波よ」
「そうかっ! 三人共息をとめろ!!」
悟空がかめはめ波を撃つことによりその推進力で洞窟を脱出し、海から飛び出すことに成功した。……あのネズミ死んじゃったかな? ま、いいか(悟空風クズ思考)。
原作で悟空が助けたネズミまで助けようとは思いません。どのネズミかもわからないし。