内容に関してはだいぶ簡略化してギニュー特戦隊を倒します。フリーザ以外はただの雑魚みたいな状態なので仕方ない気もしないでもない。
私はみんなが心の準備を終えたのを確認し、フリーザの下へ向かうことにした。
「みんな覚悟はいいわね。行くわよ」
私は瞬間移動を使った。丁度、宇宙船の上でフリーザとザーボン、ギニュー特戦隊が揃っていた。
「やぁ、フリーザ。初めまして」
「! あなたは先程の……やはり、あなたが最近私の部下たちを殺していたサイレントキラーですね」
「あれが、サイレントキラーか……なるほど、本当にスカウターに何の反応もない。生物ではない……ということでしょうな、フリーザ様」
ギニューが私の考察をしているようだ。まぁ、間違ってはいない。
「そのサイレントキラーって止めてくんない? 私にはイーヴィって名前があるの」
「それで何の用ですか、ナメック星人にサイヤ人――ラディッツまで一緒にここに来て……そちらのドラゴンボールを私に渡してもらえるのでしょうか?」
「違うね。私はお前を――フリーザを殺しに来た」
「私を? ほーほっほっほっほ! 面白い冗談を言いますね」
ギニュー特戦隊も大笑いしている。
「後ろに居る奴らも大した戦闘力もねぇのに何言ってやがんだ!」
「試してみるか?」
ラディッツが答えた。
「はーはっはっは! ベジータにも劣るラディッツ如きが俺たちに敵うものか!」
「……私から提案なんだけど、ちょっと1対1の試合をしない?」
「試合ですか?」
「そう。ここにベジータいるでしょ。ベジータを加えれば私たち6人。そちらは……7人だけどそれぐらいいいわ」
「……いいでしょう。しかし、試合と言っても私たちは殺しますからね」
「別に1対1を守るなら文句は言わないわ。それじゃ、ベジータのところに行こうか」
まぁ、とっくに回復して脱出の機会を伺っているところだろうけど。
「ベジータが協力してくれんのかな……」
「奴とて、この状況をどうにかすることはできまい。こちら側につくしかない」
宇宙船の一部が爆発した。
「な、なんだ!?」
「ベジータがドラゴンボールを狙って……というとこかな」
「なんですって!? みなさん、行きますよ!」
「はっ!」
ザーボンもギニュー特戦隊も一緒に宇宙船の中を探しに行った。ベジータ、見つかったらオーバーキルまったなしだね。
意外とすぐに戻って来た。スカウターもあるから当然か……ベジータの外に居ると見せかけて中に居るという作戦が使えないからね。ボロボロの状態でリクームが持ってここまで来た。
「おいおい、お前らのチームのベジータちゃんはもうボロボロだぜ」
「べ、ベジータ!」
まだ仲間意識を持っているのか、ラディッツが心配そうに声をかけた。
「勝手に殺さないでよ。まだ、試合は始まっちゃいないんだから」
「ほーほっほっほっほ! どうせ死ぬことになるでしょうが……まぁ、いいでしょう。まだ最後の一個のありかをベジータから聞き出せていませんからね」
「その件だけど、ドラゴンボールを探す道具を持っているわ。私たちに勝てたらそれもくれてやるわ」
「おい、イーヴィ! そこまで言う必要はないだろう!」
ピッコロさんに怒られた。(´・ω・`)
「それは素晴らしい! それではすぐにその道具をいただきましょう」
「もう勝った気でいるの? それにはまだ早いと思うわ」
「我らの恐ろしさをわかっていないようだな。他の兵士たちと我らギニュー特戦隊は別格だぞ。さらに、フリーザ様はその遥か上を行っていらっしゃる。貴様らに勝ち目などないぞ」
「あっそうですか。とりあえず、ベジータ渡してもらえる?」
「へっ、いいぜ」
ベジータがこちらに投げ渡され、私の横に転がった。
「……な、なぜ貴様らが……ここに……」
「ドラゴンボールを使わせるわけにはいかないからね。君にもあいつらと戦ってもらうよ。ザーボンにリベンジもしたいでしょ」
「……がはっ……! 余計な……お世話だ……!」
「意外と元気だねぇ。それならこれはいらないかな?」
私は、ベジータの前に仙豆を出した。
「なんだ……これは……?」
「食べればわかるわ」
ベジータは私から奪い取る様に仙豆を取って食べた。傷が全快したことにベジータは驚いていた。
「どうなってんだ……!? ボロボロだったベジータが……」
「さぁ、始めようじゃない。ドラゴンボールを賭けた勝負を」
宇宙船の傍に全員降りた。
「先にルールの確認をしようか」
「必要ありません。すぐに始めましょう」
「……それじゃあ、自分のチームの中から一人指名して」
「それでは、ザーボンさん。今度こそベジータに止めを刺してきなさい」
「はっ! 了解しました。フリーザ様」
「へっ、望むところだ」
あ、勝手にベジータが……! まぁいいか。最初から戦わせる気だったし。
「さっきのようにはいかないぜ。ザーボン」
「先ほどの戦闘のことを忘れているようだな。私はお前より戦闘力が高いのだぞ」
ザーボンは変身して、全身が肥大化する。
「ザーボンさんよ……あんたはサイヤ人のことを詳しく知っているはずじゃなかったのか? サイヤ人は死から立ち直るたびに戦闘力をどんどんと高めることができる。スカウターで俺の戦闘力をよぉーく見ておけよ。はぁぁぁあああ……!!」
ベジータが気を高めていく。うーん、ギニュー以外なら殺せそうかな……
「ば、馬鹿な……!」
「どうした? かかってこい」
「こ、こんなものはスカウターの故障だ!」
ザーボンは攻撃を仕掛けるが、ベジータに掠る気配すらない。
「随分と差が付いてしまったようだな」
「ベジータ如きが舐めるんじゃない!」
ザーボンの大振りの一撃を、上体を屈めて避け、ベジータの拳はザーボンの鎧を破壊し、ボディに突き刺さるほど強い一撃を放った。
「あ……あぐ……」
「今まで散々こき使いやがって……死ね!」
そのまま突き刺した拳でエネルギー波を放ち、ザーボンは粉々に砕け散った。
「べ、ベジータ! そこまですることはないだろ!」
「カカロット、いつまで甘いことを言っているつもりだ。それに、俺が殺さなくてもフリーザが殺しただろうぜ」
フリーザはしかめっ面していた。
「みなさん、ベジータの言う通り負けたら殺しますよ。私の部下に役立たずはいりませんからね」
「はっ!」
ギニュー特戦隊はそう返事をするがグルド、バータ、ジースは冷や汗をかいていた。
「おいおい、なんで怯えてんだよ。ザーボンなんて雑魚だぜ。俺たちの敵じゃねぇよ」
リクームが励ますように言っていた。
「だ、だけどよ、ベジータの戦闘力……ありゃ、間違いないぜ」
グルドは一番戦闘力が低いせいか、一番心配そうだ。
「早くしなさい。殺しますよ」
「は、はいぃ!」
今度はグルドが闘うようだ。ここは悟飯に……といきたいところだけど
「私が闘うわ」
悟飯じゃ、超能力で不意をくらう恐れがある。それでやられたら情けなさ過ぎて涙が出る。強さ的には負ける要素はないけど、そんな姿はみたくない。というわけで私が闘うことにした。
「おい」
「何、ベジータ?」
「あいつは、戦闘力は低いが超能力を使う。油断するなよ」
「! あぁ、問題ないよ」
ベジータが私にそんなことを言うとは思わなかった。まぁ、私がフリーザを倒す戦力になると思っているからこその発言だと思うけど。
グルドは私が出てきて安堵しているようだ。現在、一番強いのは私なんだけどね。
「こんな女じゃ、あっという間に終わっちまいそうだ」
「お前がね」
私は、最大速度の手刀でグルドの首を刈り取った。
「え?」
「ほら、終わった」
「い、いつの間に……い、一体何が……?」
「さぁ? 答える必要もないし、じゃあね」
私はグルドの頭をエネルギー波で消し飛ばした。
どうも敵味方含めて私の速度に驚いているようだ。ジースがバータより速いとかそんな話しているし……ベジータも驚きを隠せない感じだ。
「イーヴィ、何も殺さなくても……」
「どうせフリーザが殺しちゃうだろうから、私が殺しても結果は変わらないわ」
「そうかもしんねぇけどよ……」
「カカロットよ、ここは戦場だ。命を奪わなければ命を奪われることになることだってある。情けはかけない方がいい」
「兄ちゃん……」
フリーザの機嫌はますます悪くなっているようだ。
「フ、フリーザ様! 次こそは勝ってみせますぜ!」
「その意気だ! リクーム! 今度こそ奴らの息の根を止めてこい!」
「了解! ギニュー隊長!」
次はリクームか……
「悟空、次やる?」
「あぁ、待ちくたびれたぞ」
悟空は前へと出る。
「なんだよ。戦闘力たったの5000か。これじゃ、相手になんねぇな」
「おめぇはオラに勝てねぇ。戦わなくてもわかる」
「へ!? ぶわーはっはっは! 何を言うかと思ったら、このゴミムシとんでもねぇホラをふきやがったぜ!」
「そうでもねぇと思うぞ」
「これ以上大ボケ野郎の冗談に付き合ってられねぇぜ。一瞬で永久に大人しくさせてやるぜ」
ギニュー特戦隊特有のあの変なポーズを取るリクーム。
「リクーム……!」
また違うポーズになる。が、悟空がそれを待たず肘打ちを腹にくらわせた。
「わりぃな。隙だらけなもんだったからつい……」
「こ、このヤロ……」
リクームはそのまま前に突っ伏して倒れた。
「な、なぜリクームが……! なんてことない一撃だったはずだ!」
「馬鹿者! あいつはおそらく瞬間的に戦闘力を大幅に上げたのだ。俺の見立てでは戦闘力100000ほどとみた」
なんか100000とかで他の隊員が驚いているけど、原作では確か180000は超えているんだよね。さらに最長老のところで潜在能力を引き出してもらっているからそれをさらに上回っているはずだし、ラディッツもそれと同レベルのはずだ。ピッコロさんはそのワンランク下ぐらいの感じ。悟飯はさらにもう一つ下。経験が足りないけど、パワーならギニューを圧倒的に上回っている。
フリーザは、次の瞬間にはデスビームを放ちリクームを消し去っていた。
「フ、フリーザ様……!」
「私は先程忠告しましたよ、ギニュー隊長。負けたら殺すと」
「も、申し訳ありません! つ、次こそは必ずや、倒してみせます! そこの貴様!」
私の方を指さす、ギニュー。
「私?」
「そうだ、私と戦え!」
「……まぁ、別にいいけど」
私が一番強いと踏んで挑んで来たか? ボディーチェンジするために。
「た、隊長……!」
「なに、心配するな。俺のスカウターを持っておけ」
ジースにスカウターを渡すギニュー。こりゃ、確定かな?
「貴様があの中のリーダー……あの中で最強だな」
「そうだね。ちゃんと戦ってないからわかんないけど」
いや、現在は確実に私が一番強いけどね。
「そうか。お手並み拝見といこうか……」
「どうぞ、ご勝手に」
ギニューは私に攻撃を仕掛けてきた。連続攻撃だ。私は避けることもせずに受けてみた。ギニューは途中で手を止め、距離を取った。
「全く効いておらんな……!」
「言っておくけど、さっき戦っていたサイヤ人、戦闘力200000は超えていると思うわよ。私はそれより上」
「な、なんだとっ! ……やはり、俺様の手に負えんか。くっくっく……」
ギニューが笑い始めた。お、やっぱりチェンジする気なのかな?
「何がおかしいの?」
「貴様が俺よりも圧倒的に強いからだ……くっくっく」
ギニューは自分の右胸に大きな傷をつけた。
「気に入ったぞ……その強い身体……」
私に向かって身体が気に入ったとか変態っぽい。そういう意味じゃないってわかってるけどさ。
「チェンジ!!」
ギニューの口から出た魂の様なものと私の何かが入れ替わった。……というか、入れ替われるのか……
「まさか、身体を入れ替えられるとはね……」
というか、めっちゃ痛い! 他人の身体使うの久しぶりだし、なんか見た目キモイしもうなんか嫌! やっぱ傍観せずに殺せばよかったかな……
「でも、身体動かせないでしょ」
「な、何故だ……! 身体が動かん……!」
「スカウターで戦闘力を測れなかった時点で機械の身体ということは、検討が付いていたはずよ。そして、機械である以上セキュリティをかけるのは当たり前よね」
「なんだと……! 最初から乗っ取られる前提があったとでも言うのか!」
「そりゃ、いつ自分の身体がハッキングされるかもわかんないわけだし対策しないわけがないでしょ」
私は、自分の服のポケットを探す。
「な、何を……!?」
「お、あった、あった」
ホイポイカプセルを取り出し、それを投げると、もう一個私の機械の身体が現れた。
「な、何!?」
「短い間だったけど、この身体ともおさらばだ」
私はもう一つの機械の身体へと乗り移った。私は自分の魂の様な本体の移動もお手の物だ。実際、自分の本当の身体を構成するほどの力がなく、機械の身体を作るほどの技術がなかった時は、他人の身体を借りていた。他人の身体を使うという点では私の方が上なまである。
「さて、復活! 覚悟はいいかな?」
「や、やめろ……!」
「どうせフリーザに殺されるからいいじゃない。自爆スイッチオン!」
私のさっきまで使っていた身体は粉々に吹き飛んだ。自壊させることが目的なのでそこまで威力はないが、別にそのために仕込んだ爆弾ではないので関係ない。
ギニューの身体は魂の抜けた抜け殻の様なものなので、生命機能自体は働いていてもピクリとも動かない死体と同意だ。
「ギ、ギニュー隊長がやられるなんて……! う、うわあああ!」
ジースが逃げた。それに続くようにバータが逃げたが、フリーザに撃ち落された。
「あーりゃりゃ、殺しちゃったよ」
「おめぇ、自分の仲間を……!」
「まさか、私自ら戦わなければならなくなるとは思いませんでしたよ」
フリーザはあの一人用の乗物から降りた。
「いよいよか……!」
やっとフリーザか……私以外が倒せるのかな……心配だ。とりあえず、誰かが超サイヤ人になってくれれば私が倒してもいいかなと思い始めている。
週一で更新できたらいいなぁ、と思っています。