外道屋のドラゴンボール   作:天城恭助

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家族愛は大事ですよね。後の悟空にそれがあるかはなんか微妙な気もするけど。







11 占いババの選手×4 対 神宮寺イーヴィ

 さて、占いババの元へ行く理由がなくなってしまった。まぁ、私が集めたいと言えばついて来てくれるかな? ボールを集めたいというよりは、ただ悟空におじいちゃんに会って欲しいだけなんだけど。正直、必要ないと言えば必要ないが人としてあれは重要なことだと思う。ああいう家族愛が私は大好きだ。

 

「ねぇ、ブルマ。ドラゴンレーダーに最後の一個が映らないんだけど、治してくれない?」

「六個もみつけたのに、まだ悟空のおじいさんの形見を見つけられないの?」

「いや、四星球なら見つけたぞ」

 

 悟空が私に代わって答える。

 

「なら、どうして?」

「別に叶えたい願いがあるわけじゃないけど、こういうのは全部集めて置かないと気持ち悪いのよ」

「どっちにしてもここじゃ、治せないから一旦カメハウスに戻りましょ」

 

 カメハウスに戻って、ブルマにドラゴンレーダーをみてもらった。

 

「おかしいわねぇ……どこも壊れてないわ」

 

 知ってる。

 

「でも、残りの一つが映らないじゃないか。途中まではちゃんと7つ映ってたんだぞ」

「……ということは……なにものかがそのドラゴンボールを飲み込んじゃったのかもね」

 

 それも知ってる。正確には飲み込んだんじゃんなくて、ピラフがレーダーに映らなくする特殊なケースに入れてるからだ。

 

「諦めるしかないわね」

「それは嫌だな」

 

 私がこう言っておけば、亀仙人が言ってくれるはず。

 

「占いババの宮殿に行けばきっとそのドラゴンボールのありかを教えてくれるぞよ」

 

キター! 場所を教えてもらい、ヤムチャ、クリリン、悟空がついて来てくれることになった。

 

「ブルマは来ないの?」

「行くわけないでしょ! もうコリゴリ!」

「私は来ることをオススメするよ。珍しいものが見られると思うから」

「あんた、初めて行く場所なのに何でわかるのよ?」

「女の勘ってやつ? 亀仙人さんも来た方がいいですよ」

「じゃが、わしは……」

「おっぱい、つつかせてあげるから」

「わしも行こうかの」

 

 ふっ、わかりやすいスケベジジイ。約束守るつもりはないけどな!

 全員で占いババの宮殿に向かうことになった。私も悟空もしばらく着替えていなかったので、着替えを買いに行った。デザインは亀仙流のものと同じものにした。ただし、色は少し赤く、丸の中に悪と入れてもらった。全員にドン引きされたが、私は気にしない。

 「左之助かよ」と思ったやつ表へ出ろ。二重の極みをくらわせてやる。

 

 占いババの宮殿へと入る。

 

「おやまぁ、みんなずいぶんと若いのう」

「おめぇがうれねぇババか?」

「占いババじゃっ!」

「変な名前だなぁ」

「本名ではない! あだ名じゃっ!」

 

 悟空とこの占いババのやり取りはホント笑えるから好き。

 

「ちょっと探してほしいものがあるんだけど」

「いいとも、一千万ゼニーおだし」

 

 みんながその金額に驚く。

 

「相変わらずがめついのう、姉ちゃんは」

 

 みんながまた驚くが、私は知ってるっての。

 クリリンがただで占ってくれるように亀仙人に言わせようとするが、占いババは拒否する。

 

「占って欲しくば、わしらの選手を五人倒すんじゃ。勝てばただで占ってやるぞよ」

「なーんだ、そんなことか」

「ふっふっふ、おばあさん。僕たちのウチ二人はいい線いって、一人は優勝したんですよ」

「ほぉ、それは楽しみじゃの。では、こっちにおいで」

 

 移動するさなか、亀仙人が一言いう。

 

「相手は姉ちゃんが選んだ相手じゃ。一筋縄ではいかぬと思うぞ」

「なら、私がやるわ」

 

 他の雑魚なんてどうでもいい。アックマンを悟空以外にやらせるのが拙い以外に注意することはない。

 

「ルールは?」

「特にない。湖に落ちるか、ギブアップしたら負けじゃ」

「さぁ、始めるぞい。そっちは誰からやるのじゃ?」

「僕が……」

「待って、クリリン。私が占って欲しいって言い始めたんだから、私にやらせて」

 

 本当は負けたり、勝ったりとかがめんどくさいだけだけど。私がアックマンまで全員蹴散らす。

 

「うーん、しょうがないですね。イーヴィさんがそう言うんだったら」

「ドラキュラマン、出でよ!」

 

 コウモリが現れ、人となった。

 

「よし、試合開始っ!」

「ふっ!」

 

 だいぶ後の話で悟空がチチに使っていた技をマネしてみた。ドラキュラマンはそのまま湖に落ちた。

 

「イーヴィさん、いいぞー!」

「大した、嬢ちゃんじゃ」

「早く次の対戦相手出してってもういるわね」

「何言ってんだ。イーヴィさん」

 

 透明人間だろうが、気を感じられるんだから関係ない。

 

「そ、その通りじゃ、透明人間のスケさんじゃ! 試合はじめっ!」

「はぁっ!」

 

 普通に顔にパンチをくらわせた。

 

「こ、降参します」

 

 ブルマにはちょっと感謝して欲しい。本当なら亀仙人に胸を見られるところだったから。言ったところで仕方のないことだけど。

 

「結構やるのう。じゃが、残りの3人は実力派じゃぞ。次の対戦相手から場所を変える。ついておいで」

 

 悪魔の便所か……死なせないように気をつけよ。

 占いババが下に落ちたらどうなるかを肉を落として実演する。

 

「試合をよすなら今のうちじゃぞ」

「関係ない。早く次をだして」

「余裕じゃのう。三人目は戦う干物ミイラ君じゃ!」

「ぐっふっふっふ……」

「それでは始め」

 

 地面を5回蹴る、剃もどき!

 

「消えたっ!?」

「掌底破!」

 

 私の掌底がミイラ君の鳩尾を捉え、そのまま悪魔の口へとふっ飛んで行った。

 

「この場合はどうなるの?」

「お、お主の勝ちでよい」

「早く、次」

「へんっ調子に乗りおって。その勢いもこれまでじゃ! 4人目の選手、アックマン!! 出番じゃぞ!!」

 

 アックマンが現れた。亀仙人たちが驚いているようだがそんなことはどうでもいい。ただ、一つ確かめてみたいことがある。

 

「私、あなたのこと知っているわ」

「何?」

「アクマイト光線を使う人でしょ。使ってみなさいよ」

「ふん、それだけの達人ならな」

「試合はじめっ!」

 

 私がアクマイト光線くらったらどうなるか、ちょっと試してみたい。アクマイト光線は悪の心を膨らませて爆発させる技だが、私の場合どうなるのだろう。なんか機械だから効かなそうだから、できれば私の本当の身体で試したかったけど仕方ない。

 

 アックマンが自前の羽で飛び上がり攻撃を仕掛けてくる。地獄がどうとか言っているけど、さっと避けてデコピンをくらわす。それでダメージが十分通る。さっきよりも手加減しないと気絶させてしまうからね。

 

「デ、デコピンでこれほどのダメージだとっ!?」

「ほら、アクマイト光線使わないと勝てないよ」

「ならば、お望み通りくらえ! ふんっ!」

 

 くるくると円を描きながら黒がかかった紫色の光が飛んでくる。避けようと思えば簡単に避けられるが、わざと当たる。

 

「ふはははっ。ふくらめ、ふくらめ、悪の心よ!!」

 

 私の身体が光を帯びているが、特に変化は起こらない。

 

「爆発だっ! ぎゃははははは!」

 

 しばらくすればなにか起こるかと思ったけど何も起きないや。

 

「なんともつまらない結果だね」

「バカな……まさか……悪の心がじぇんじぇんないというのか……!!」

「それは違うかな。理由はいくつか考えられるけど」

「なっ、何者なんじゃあやつ!?」

 

 アクマイト光線をくらうっていう目的を果たしたし、アクマイト光線の光も消えたし、終わらせるか。

 アックマンが武器を取り出したので、原作の悟空がやっていたよう蹴り上げて、天井に突き刺しておいた。

 

「逆犬神家の完成」

 

 天地逆さまにすれば多分犬神家っぽい。さすがに沼にあのポーズで落とすのはかわいそうなのでやらなかった。




イーヴィは元悪神なので悪の心なんて塊レベルでありますが、元とは言え神様なので善悪関係ありません。破壊神であるビルスが悪ではないのと一緒。その上、機械の身体なので、そもそも心があるのかどうかも微妙なところです。

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