強襲揚陸艦ネェル・アーガマ、発進!   作:がさ丸

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受験云々で忙しいこの時期。

でも更新は続けますよ!
今回は出撃の回です。戦闘描写はあまり上手くないんですが、いつか良くしてみようと思ってます。
単艦無双ありです。MSも出てきます。仲間は、いません。というか、アーガマ一人です。

あ、そうそう。バンシィやらクシャトリヤやらユニコーンやら、パイロットがいる場合そちらに視点変更をしようと思ってます。バナージやリディ少尉、マリーダ中尉は喋ります。リディ少尉のセリフに関しては黒いリディを使おうかと。

では、どうぞ!


初めての出撃

提督に自身の説明を終えたアーガマは、出撃に向けて準備を進めていた。

提督曰く、「簡単な所だから大丈夫だって!そんな強いのは出てこないし!赤いのはいるけど...」だそうだ。

 

――赤いの...?フロンタル...?

 

と、造作の無いことを考えていると、

 

「アーガマ、準備出来た~?」

 

提督がひょこっと顔を出してこちらを覗いている。

 

「あ...はいっ!」

 

「ではでは、出撃ドックへごあんな~い!」

 

――ピクニックみたいなテンションだけど...大丈夫なのかな...?

 

~数分後~

 

「はい、着いたよ~」

 

到着した場所は少し薄暗いところだった。

足元を見ると、『出撃』と書いてあるパネルが設置されている。

その先は海水で満たされていた。

 

「それじゃあ、そこのパネル踏んでみて?」

 

「わ...分かりました...!」

 

少し深呼吸して息を整える。

意を決してパネルを踏むと物凄い光が放たれた。

その光に驚き目を瞑った。

次に目を開けると自分は海の上に立っていた。

 

『あ~あ~、聞こえる~?』

 

目の前にディスプレイが表示される。

そこには、自身の損害状況、何かのゲージ(今は100%と表示されている)、速度、残弾数、武装情報、そして、右一杯に「SOUND ONLY」と表示されている。

 

「あ...ちゃんと聞こえますよ?」

 

『良かった良かった。今回、私が何処へ進めば良いか教えるからね~』

 

提督はアドバイザーとして参加してくれようだ。

今一度自身の身の回りを確認する。

広大に広がる海。青い、青い空。様々な形の雲。

自分の回りに浮かんでいる2連装の対空機銃、両手に握られている2連装メイン・メガ粒子砲。

 

――装備に問題は無い...MSは...

 

と、頭で考えると手に別の重量がかかる。

今度は片手だけだ。確認すると、銃の様な物が握られている。

 

――えっと...確かクロスボウ...だったよね?

 

そのクロスボウにセットされている矢には、初めてMSを出した時と同じ『RGZ-95』の文字が刻まれている。

 

――ゆ、ユニコーンガンダムとかは...無いよね?

 

そう考えると矢の文字が歪み『RX-0』と変わっていった。

 

「やったぁ!」

 

あまりの嬉しさに声を上げて喜ぶ。

すると、

 

『どうしたの~?』

 

「ひゃぁっ!?え、えっと、なんでもないです...!」

 

――無線入れっぱなしだったんだ...次から気を付けなきゃ!

 

『なにか嬉しいことでもあったんだろうね~、まぁ良いけど。さて、本題に入るよ?アーガマにはこの海域にいる、深海棲艦を倒して欲しいんだ。アーガマの近況はちゃんとモニターしてるからね!』

 

「分かりました!」

 

『その意気や良し!それじゃ、真っ直ぐ進んで~』

 

――索敵機...出しておこう...ユニコーンで良いかな?ちょうどセットされてるし!

 

クロスボウを空へ向ける。

すると、

 

『ブリッジ、バナージ・リンクス...出ます』

 

頭の中に声が聞こえてくる。

提督から話を聞いたが、艦娘には妖精という生物が付いているらしい。

ちっちゃくて可愛い...らしい。そして今、目の前のディスプレイに写し出されていえうのは、紛れもない、バナージ・リンクス本人。

 

――出撃許可...

 

『ハッチ解放』『MS出撃スタンバイ』『進路オールグリーン』『ユニコーンガンダム出撃準備完了』『いつでも行けます!』

 

頭の中で多数の声が響く。それは男性の声ではなく、女性の声。

これが提督の言っていた妖精なのだろうか。

 

――出撃可能...だよね?

 

『はい!』

 

――オッケー!ユニコーンガンダムを索敵要員として出撃させて!

 

『りょーかい!』

 

空高く向けたクロスボウの引き金を引く。

打ち出された矢は光を発しながらユニコーンガンダムに姿を変えていく。

可能性の獣が、地球の空を舞う。

――――――――――――――

◇バナージ・リンクス

 

「ユニコーンガンダム...バナージ・リンクス、行きます!」

 

ペダルを踏んで、手元のレバーを前へ押し出す。

ユニコーンの出力が上がり、スラスターに火が入る。

ユニコーンが射出されたのを体で感じ、飛行を開始する。

 

「今回は索敵がメイン...敵を見つけても手を出さなければ良いんだ...アーガマが直接敵を叩くのか...?」

 

ユニコーンの眼下には海が広がっている。

そこに黒い点が4つ程確認できた。

 

「敵...!?ネェル・アーガマ、こちらユニコーン。敵影を捕捉、座標を転送します」

 

ネェル・アーガマに座標を転送した数秒後、レーダーが敵を感知する。

その敵は、空を飛んでいた。拡大してみると、黒い異形がそこには、いた。

 

「戦闘は極力回避しなきゃいけないんだ...でも...ここでやらなきゃ...俺がやられる...!...行くぞ、ユニコーン!」

 

――――――――――

◇ネェル・アーガマ

 

『ユニコーンが戦闘を開始!』

 

「えぇ!?」

 

『どうしたの~?』

 

「えっと、私のMSが戦闘を始めちゃって...索敵して、見つけたら帰ってきてって言ったのに...」

 

『あの、ユニコーンガンダムから座標が転送されてきていますが...』

 

――それを早く言ってよ~!

 

『アーガマの艦載機が戦闘を...?ほうほう...アーガマ、艦載機の方へ向かえる?』

 

「い、行けますけど...」

 

「よっし、じゃあ、向かって~」

 

「え...わ、分かりました...」

 

アーガマの体は僅かに震えていた。

 

―――――――――

◇バナージ・リンクス

 

「この...分からず屋ァ!」

 

ユニコーンは黒い異形と戦い続けている。

だが、一向にその数は減らず、逆に増え続けるばかりだ。

 

「ビームマグナムで!」

 

ビームマグナムを敵に向けて撃ち込む。

紫電を放ちながらビームの収束体は真っ直ぐ進んでいく。

その光に触れた敵、光に掠った敵が爆発していく。

だが、ビームマグナムにも残弾はある。

フルで携行しても5発、追加弾倉を持っていっても10発しか撃てない。

 

「このままじゃ....」

 

敵は際限なく湧き続けている。

次の瞬間、ビームが目の前の敵達を焼き払った。

 

「これは...メガ粒子砲...?」

 

―――――――――

◇ネェル・アーガマ

 

「はぁ...はぁ...ッ!?」

 

メガ粒子砲を照射したアーガマだったが、その攻撃に気づいて、敵がアーガマに向かって進んでくる。

 

自分は艦で、素早い動きもできない。さらに、宇宙で戦っていた時の記憶が掘り起こされる。

大きなダメージを受けたにも関わらず、仲間の軍から追われる身となり、満足な修理もうけられず、満身創痍だった記憶。

 

その記憶を思い返すと、次第に体が震えてくる。

 

「あ...いや...いやだよ....」

 

『アーガマ、後退して!』

 

「あ...あ...」

 

震えるアーガマを無視して敵が向かってくる。

すると、向かってきている敵全てが推力を失い、落下していく。

 

「え...?」

 

アーガマが上を向くと、そこには、赤い光を放っているガンダムがいた。




毎度お馴染みよくわからない終わり方。

バナージsideとアーガマside、どうでしたか?
今回は試験段階みたいな感じです。
感想次第で次回から無くします。
UNICORN GUNDAMを聴きながらこれを書くとなんだかいい感じ。

それでは、また次回!

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