強襲揚陸艦ネェル・アーガマ、発進!   作:がさ丸

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episode7じゃないです。
簡単に言っちゃえば前の話でアーガマが寝ちゃったので、アーガマの夢の中です。はい。

それと、余談ですが、この前艦これACをやったんです。
危うく飛龍が沈む所でした。危ない危ない。

では、お話へどうぞ。


虹の彼方に

 

――ん...あれ...?ここ...、どこだろう...私、寝てたはずじゃ...?

 

アーガマの目には果てしなく続く宇宙、所々で広がる爆炎、地球に向かって落下する小惑星が写っていた。

 

――あれって...アクシズ!?

 

小惑星アクシズ。宇宙世紀93年(U.C.0093)、莫大な質量を持つ資源衛星を地球に落下させ、人の住めない星にする。もって、全ての地球人(アースノイド)を宇宙へ上げ、ニュータイプの生まれ出る世界を造る。後にシャアの反乱と言われる地球連邦とネオ・ジオンの戦争で使われた衛星の名前である。

 

――ど、どうしよう!と、止めないと...!

 

と、行動を起こそうとした次の瞬間、アクシズが中心から2つに割れた。

 

――え、あれ?割れた...?

 

割れたアクシズの近くにMSのアフターバーナーが見える。

1機のMSがアクシズに向かっている。

 

そのMSがアクシズに取りついた。

すると、一際大きな光が放たれた。

 

『たかが石ころ1つ、ガンダムで押し出してやる!』

 

――アクシズを押し出す!?いくらガンダムでも...無理だよ!

 

だが、声は届かない。

ガンダムはアクシズを押す形で構えた。

 

『アクシズの落下は始まっているんだぞ!』

 

――この声...フル・フロンタル!?

 

アーガマの聞いた声は、ラプラスの箱をめぐる戦いで何度も聞いた、「紅い彗星の再来」とも言われた男の声だった。自らのカタパルトを壊し、特殊部隊エコーズの隊長、ダグザ・マックールを殺した男。

 

――あれ?でも...アクシズ落としって、宇宙世紀93年...それで、目の前に見えるのがアクシズ...ユニコーンガンダムを乗せて連邦に追われたのが96年...あれ?じゃあ、これって...3年前の...!?

 

『νガンダムは伊達じゃない...!』

 

――νガンダム...?って...アムロさんが作ったガンダムじゃ?あぅ、頭が追い付かない...

 

アクシズを押し返そうと力を込めているようだが、アクシズは地球に引っ張られて徐々に落下していく。νガンダムの努力は虚しく、減速する気配がなかった。

するとそこへ多数のMSが集まってきた。

 

『ロンド・ベルだけに良い思いはさせませんよ!』

 

『お前たち...退け!退くんだ!ガンダムの力は...!』

 

――あれだけのMSが集まっても押し返せないなんて...どうしたら...って、あ...あの光は...!

 

アーガマの見た光、自分がまだ艦だった頃にも見たことのある虹色の光がアクシズを包んでいった。光の膜の向こうでMSがはね飛ばされているのも確認できる。

 

『そうか...しかし、この暖かさを持った人間が地球さえ破壊するんだ。それを分かるんだよ、アムロ!』

 

『シャア、分かってるよ!だから、世界に人の心の光を見せなきゃならないんだろ!?』

 

その言葉が聞こえた瞬間、アーガマの目の前が真っ暗になった。

 

――ふぇ!?あれ?な、なに!?

 

視界が晴れたアーガマの先に写ったのは、MSの格納庫で戦闘をするクシャトリヤと薔薇の機体。それと、ユニコーンガンダム。

 

『人の未来は...人が作るものだろ...!?人は――、弱くて...不完全で...だから託すんだ!託されて歩き続けるんだ...!どんなに辛い道であっても!』

 

――ユニコーン...ガンダム...?戻ってきたの...?

 

そして場面は変わり、インダストリアル7宙域。

 

――ま、また変わった...?

 

『ユニコーンでメガラニカ前面にサイコ・フィールドを張ります!』

 

――待って...!だめ!そんなことしたら...!戻れなくなる!

 

その願いも届かず、ユニコーンガンダムはサイコ・フィールドを発生させ、コロニーレーザーを受け止める。その後ろでもバンシィがサイコ・フィールドを展開している。

コロニーレーザーがユニコーンとバンシィを直撃する。数秒後、ニュータイプとして覚醒したリディが搭乗するバンシィのサイコフレームが虹色の輝きを放つ。コロニーレーザーの照射が終わると、ピクリとも動かないガンダムタイプの機影が2つそこにいた。2機のガンダムが発生させたサイコ・フィールド。アーガマはその虹色の光に暖かさを感じていた。

 

――――――――――――――――――

 

「ん...んぅ...?」

 

「あ、起きた?」

 

アーガマが目を開けると、目の前に提督の顔があった。

執務で分からない事があって、提督の膝に乗り頭を撫でられている最中に寝てしまったのだろう。

 

――も、もしかして、寝てた!?

 

「あ、あの、えっと...」

 

「いや、大丈夫だよ。書類の方は私がやっておいたから。それよりも、おはよう。アーガ....春雨」

 

――ん...?今...アーガマって言いかけた?

 

「あの、司令官...今、アーガマって言いかけました...?もしかして...」

 

「あ~、え~...えっと~...合ってるの?春雨じゃなくてアーガマなの?あのね、アーガマが寝てるときに聞いちゃって...」

 

「なにを聞いたんですか...?」

 

「寝言...で良いのかな?」

 

~提督回想~(アーガマが提督の膝の上で寝て数分後)

 

「私は...ネェル・アーガマってぇ......なん...ども...言って.....zzZ」

 

「ネェル・アーガマ...?海外の艦かな...?聞いたことないけど...」

 

「ん...?じゃあ、春雨じゃなくてアーガマ...?起きたら聞いてみようかな?」

 

~回想終了~

 

「と、まぁ...こういうことだね」

 

「自分でバラしてた...ってことですか?」

 

「そうなるかな?」

 

――うぅ...何をやってるんだろう...私は...自分でバラさないって決めてたのに...春雨って名前を借りて生きていこうと思ったのに...

 

「それよりも、アーガマ、貴女の話を聞かせて欲しいんだけど...」

 

「あの、司令官、夕立姉さ...夕立さんには...私は春雨っていう事にしてもらえませんか?私を見つけたとき、かなり喜んでいたので...」

 

「今のところ二人しか艦娘はいないし、夕立と五月雨...姉妹艦でも一人ずつだし...新しい妹が来て嬉しかったんだね。まぁ、夕立にはそういうことで通しておくよ」

 

「ありがとうございます...!それで、私の話ですよね...?」




なんか構成がおかしい気がする今回のお話。

あー、えっと、次回はアーガマさんによる宇宙世紀96年のお話です。
説明回になります。

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