強襲揚陸艦ネェル・アーガマ、発進!   作:がさ丸

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キンハーHD2.5と2.8をやってて更新が遅れてしまった。

テラは悲しいしアクアは可愛いし、ヴェンは...うん。BBSは良かった。

さて、では...本編へ。


第三章 絶望の中にある希望
覚悟


「狙って...!」

 

肩のギラ・ズールに指示を出し、スキウレの砲口をレウルーラに向ける。

レウルーラは動かず、不敵な笑みを浮かべている。

 

「撃て!」

 

号令と共にビームが発射される。

その光線は一直線にレウルーラへ向かっていく。

依然としてレウルーラは動かない。

 

「甘い...」

 

レウルーラの目の前に深紅の機体が出現する。

その機体のI・フィールドによってビームが掻き消される。

 

「え...嘘...!」

 

「偽装貨物船になにができる...!」

 

レウルーラがメガ粒子砲をガランシェールに向かって撃つ。

なんの武装も積んでいないガランシェールは直にビームを受けてしまう。

ガランシェールの全身が痛みに襲われる。

機関部が黒煙を吐き、所々に炎が見える。

 

「嫌だ!まだ...まだ...!」

 

「墜ちろ...!」

 

ネオ・ジオングを操作して、ガランシェールの肩に乗っているギラ・ズールをファンネル・ビットで破壊する。

これでガランシェールに攻撃手段はない。

あとは格闘戦に持ち込むしかない。

だが、自分よりも戦闘能力が上のレウルーラには通用しない。

 

――それなら....

 

「レウルーラ...少し待ってて...」

 

「...?早くしろ...」

 

そう言ってガランシェールがアーガマの元へ向かう。

そしてアーガマの耳元で小声で呟く。

 

「アーガマ...貴女に会えて良かったよ...。短い間だったけど楽しかった...本当に...楽しかったよ...。ジオンの艦なのに優しくしてくれてありがとう...。じゃあね...アーガマ」

 

スッと立ち上がりレウルーラを見据える。

 

「覚悟は出来たか...?」

 

「とっくに出来てる...!」

 

「行くよ...レウルーラ!」

 

―自爆シークエンス開始...爆発まで約180秒―

 

グッと足に力を入れる。全速力でレウルーラに近づき正拳突きを放つ。

だが、レウルーラはそれを受け止める。

 

「弱い...弱すぎる...!」

 

――流石に力の差がありすぎる...!

 

―爆発まで約100秒―

 

自分の最期を伝える音声を聞きつつ、次の一手を考え、行動に移す。

膝蹴りをレウルーラに放つ。

見事レウルーラの脇腹に命中し、姿勢が崩れる。

ガランシェールはその隙を見逃さず、左手をレウルーラの腹部に打ち込む。

 

「ガハッ!」

 

レウルーラが口から血を吐く。

 

――良かった...ダメージは入ってる...!

 

―爆発まで60秒―

 

――後...1分!

 

――――――――――――――――――

 

アーガマがゆっくりと目を開ける。

近くで何かの音が聞こえる。

 

――ガランシェール....?なにを...

 

アーガマが音の方向を向くと、レウルーラと組み合っている。

ガランシェールを見ると、どこか急いでいる雰囲気を感じる。

 

「ガラン.....シェール........!」

 

「アーガマ!?目が覚めたの!?」

 

「う...うん。なんでそんなに...急いで...」

 

「早く逃げて!ここから離れて!」

 

「な...なんで!私も戦う!」

 

「大丈夫!私が何とかするから...逃げて、アーガマ!」

 

「で...でも...」

 

「逃げろ!早く!」

 

アーガマがビクッと体を震わせる。

ガランシェールに怒鳴られたのが初めてだったため、今まで聞いたことのないガランシェールの声を聞いたのだ。

アーガマがコクンと頷く。

その場を後にするとき、静かな声が聞こえた気がした。

 

「またね、アーガマ...いや...バイバイかな?」

 

その声を聞き、アーガマは後ろを振り返る。

次の瞬間、ガランシェールを中心に爆発が起きた。

 

「え....?ガランシェール...?」

 

煙が晴れるまでその場を凝視していた。

晴れた後にそこから現れた者はガランシェールではなかった。

赤い服をまとい、金髪をなびかせているレウルーラだった。

 

「ふん...自爆など...!」

 

「あ...ガラン...シェール.....」

 

「アーガマ...戦う気力は無いか...。私も今のでダメージを負った。ここまでにしよう...」

 

そう言い残し、レウルーラは何処かへ去っていく。

アーガマはガランシェールのいた場所を見て涙を流す。

 

「ガランシェール...なんで....なんでぇ!」

 

「うわあぁぁぁ!!」

 

―――――――――――――――――――




これ書いてて心が痛くなるのは何故だろう。

ガランシェールぅ...おぉい...

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