テラは悲しいしアクアは可愛いし、ヴェンは...うん。BBSは良かった。
さて、では...本編へ。
覚悟
「狙って...!」
肩のギラ・ズールに指示を出し、スキウレの砲口をレウルーラに向ける。
レウルーラは動かず、不敵な笑みを浮かべている。
「撃て!」
号令と共にビームが発射される。
その光線は一直線にレウルーラへ向かっていく。
依然としてレウルーラは動かない。
「甘い...」
レウルーラの目の前に深紅の機体が出現する。
その機体のI・フィールドによってビームが掻き消される。
「え...嘘...!」
「偽装貨物船になにができる...!」
レウルーラがメガ粒子砲をガランシェールに向かって撃つ。
なんの武装も積んでいないガランシェールは直にビームを受けてしまう。
ガランシェールの全身が痛みに襲われる。
機関部が黒煙を吐き、所々に炎が見える。
「嫌だ!まだ...まだ...!」
「墜ちろ...!」
ネオ・ジオングを操作して、ガランシェールの肩に乗っているギラ・ズールをファンネル・ビットで破壊する。
これでガランシェールに攻撃手段はない。
あとは格闘戦に持ち込むしかない。
だが、自分よりも戦闘能力が上のレウルーラには通用しない。
――それなら....
「レウルーラ...少し待ってて...」
「...?早くしろ...」
そう言ってガランシェールがアーガマの元へ向かう。
そしてアーガマの耳元で小声で呟く。
「アーガマ...貴女に会えて良かったよ...。短い間だったけど楽しかった...本当に...楽しかったよ...。ジオンの艦なのに優しくしてくれてありがとう...。じゃあね...アーガマ」
スッと立ち上がりレウルーラを見据える。
「覚悟は出来たか...?」
「とっくに出来てる...!」
「行くよ...レウルーラ!」
―自爆シークエンス開始...爆発まで約180秒―
グッと足に力を入れる。全速力でレウルーラに近づき正拳突きを放つ。
だが、レウルーラはそれを受け止める。
「弱い...弱すぎる...!」
――流石に力の差がありすぎる...!
―爆発まで約100秒―
自分の最期を伝える音声を聞きつつ、次の一手を考え、行動に移す。
膝蹴りをレウルーラに放つ。
見事レウルーラの脇腹に命中し、姿勢が崩れる。
ガランシェールはその隙を見逃さず、左手をレウルーラの腹部に打ち込む。
「ガハッ!」
レウルーラが口から血を吐く。
――良かった...ダメージは入ってる...!
―爆発まで60秒―
――後...1分!
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アーガマがゆっくりと目を開ける。
近くで何かの音が聞こえる。
――ガランシェール....?なにを...
アーガマが音の方向を向くと、レウルーラと組み合っている。
ガランシェールを見ると、どこか急いでいる雰囲気を感じる。
「ガラン.....シェール........!」
「アーガマ!?目が覚めたの!?」
「う...うん。なんでそんなに...急いで...」
「早く逃げて!ここから離れて!」
「な...なんで!私も戦う!」
「大丈夫!私が何とかするから...逃げて、アーガマ!」
「で...でも...」
「逃げろ!早く!」
アーガマがビクッと体を震わせる。
ガランシェールに怒鳴られたのが初めてだったため、今まで聞いたことのないガランシェールの声を聞いたのだ。
アーガマがコクンと頷く。
その場を後にするとき、静かな声が聞こえた気がした。
「またね、アーガマ...いや...バイバイかな?」
その声を聞き、アーガマは後ろを振り返る。
次の瞬間、ガランシェールを中心に爆発が起きた。
「え....?ガランシェール...?」
煙が晴れるまでその場を凝視していた。
晴れた後にそこから現れた者はガランシェールではなかった。
赤い服をまとい、金髪をなびかせているレウルーラだった。
「ふん...自爆など...!」
「あ...ガラン...シェール.....」
「アーガマ...戦う気力は無いか...。私も今のでダメージを負った。ここまでにしよう...」
そう言い残し、レウルーラは何処かへ去っていく。
アーガマはガランシェールのいた場所を見て涙を流す。
「ガランシェール...なんで....なんでぇ!」
「うわあぁぁぁ!!」
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これ書いてて心が痛くなるのは何故だろう。
ガランシェールぅ...おぉい...
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