「おめでとうございます！憑依先は『ガゼフ・ストロノーフ』に決定です！それでは続いて、特典ボーナスを決めるお楽しみタ～イム♪今回は憑依するキャラのレベルを２倍にするサービスです♪ガゼフさんへは３０レベル分の職業レベルが与えられます！」
９割以上がハズレという、地獄の罰ゲームのような試練を乗り越え、俺は『ガゼフ・ストロノーフ』に憑依する事になった。読者視点ではザコキャラだが、これから手に入れるチート次第で十分な強キャラとなる事も不可能ではないはずだ…ガゼフ自身の強さに加えて３０レベルをプラスなら戦闘メイドクラス、漆黒聖典も隊長や番外席次を除けば負ける事は無いはず！問題はどんな職業レベルが取れるかだが…
「ガゼフさんへは、取得していないクラスから２つを取ってもらいます。さらにサービスとして、選ばれたクラスに応じた上級クラスとスキル、魔法をランダムに使えるようになります！それでは張り切ってどうぞ！」
ふたたび現れた的には様々なクラスが書かれている。どのクラスでも取って損になる事はないだろうと思っていたが、中に「チョーセン・オブ・アンデッド」とかあるんですが、これに当たったらどうなるんですかねえ？青の薔薇の忍者姉妹みたいに、ユグドラシルのシステム上不可能なクラス編成、上級クラスを狙いたいところだが、種類が多すぎでよくわからない。
まあ何とかなるかと思い適当に放ったダーツは『ウィザード』『プリースト』の２つだった。出来れば戦士職の強化もしたかったが、充分すぎる内容だろう。どちらも魔法職の基本だし、攻撃と回復の手段をしっかりと押さえられるのだ。剣に加えて攻撃と回復の魔法も使えるガゼフ！さらに『ウィザード』と『プリースト』を最大の１５レベル取得した事によって、それぞれ４５個の魔力＆信仰系の魔法（第５位階まで）と、かなりの基礎ステータスアップに加えて、上級クラスの『マジックファイター』と『パラディン』まで取得する事が出来た！これはもう只のガゼフじゃない。ウルトラスーパーＤＸガゼフだ！
「これで準備は終わりました。後はガゼフ・ストロノーフとして向こうの世界へ行ってもらうのですが、何か質問はありますか？」
「ガゼフに憑依するのはいいけど、時期はどうなるんだ？まさか赤ん坊からスタートってわけじゃないだろう。いきなり戦闘中に憑依させられても困るし、そこのところはどうなってるんだ？」
「こちらとしては原作開始時点より前なら、ある程度融通がききますよ～。さすがに子供でそのレベルだとチート過ぎますから、王国戦士長になった後でお願いします。」
ふむ、王国戦士長にならず冒険者になって、アダマンタイト級冒険者というのもいいと思ったが…まあ戦士長という称号はあって損には為らないし、原作どおりに進めて、カルネ村でアインズ様にコネを作ってもいいし、あまりにもブラックなら帝国あたりへ行けばいいだろう。ある程度の時間があればレベルアップも可能だし、重要キャラと仲良くなるのもアリだな。スレイン法国あたりにコネを作るのも悪くないだろう。
「決めたぞ！王国戦士長になってすぐの時点にしてくれ。」
「わかりました～。原作開始までおよそ６年（独自設定）ですね～。それではいってらっしゃい～」
こうして俺はガゼフ・ストロノーフとしてオーバーロードの世界へトリップした。オリジナルより大幅にパワーアップしたウルトラスーパーＤＸガゼフとして…
ウルトラスーパーＤＸガゼフのスペック
原作の強さに加えて、『ウィザード』と『プリースト』の職業レベルを、限界である１５まで取得した事によって、第５位階までの魔力系、信仰系の魔法を使う事が出来るようになった。近接戦闘、魔法による攻撃、回復共に、現地の基準では超一流、冒険者の基準ならアダマタイト級、難易度１８０。強さとしては人類最高峰のレベルに達し、英雄にふさわしい強さだが、ユグドラシルプレイヤー基準としては中途半端なスキル構成になっている。