東方書迷録   作:SunoA
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第3話〜夜雀の酒処〜

「で、どこに飲みにいくんだ?」

あれから店を閉めた後すぐ飲みに向かうことに。久々のお酒だと思うとテンションが上がってくる。まぁゆーて1週間ぶりくらいだけどね。

「ミスティアさんの屋台ですよー」

みすちーの屋台か。あの屋台に行くのも凄い久々だな。かれこれ半年は経ってる気がする。家からもちょっと遠いし。

「私が知る限り1番の屋台ですからね〜。飲みに行くなら是非あそこがいいなと思いまして」

「まぁ私は飲めれば何処でもいいよー」

確かにあそこの八目鰻は美味かった。熱燗もあるとなおのこといい。あと君は本当にぶれないね。ある種の尊敬の念がでてくるよ。

「あーいった場所で呑むからこそ味わいがあるんじゃないですか〜」

「確かにな。お前はもーちょっと雰囲気を大切にしなよ」

「そういうもんかなぁ」

そういうもんなんです。雰囲気や感情でお酒はより一層美味しく感じるもの。どうせ飲むなら美味しく飲みたいじゃないか。

「まぁ私は楽しく飲めれば文句はないよ」

笑いながらそんな言葉を口にする。まぁ極論を言うとそうなるのかもね。折角の飲みの席。誰だってつまらないよりは楽しいの方がいいはず。それじゃあさっさと向かいますか。





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漸く屋台に辿り着いた。やっぱり少し時間がかかるね。ここまで飛ぶので霊力をほぼほぼ持ってかれた。所詮俺の実力なんてそんなもんです。倒れそう。

「いらっしゃ〜い!おっ、今日は珍しいお客さんだね〜♪」

そう言って笑顔で迎えてくれたのはこの屋台の店主、ミスティア・ローレライだ。うん、凄いいい笑顔だね。超可愛い。

「なんだい随分と久しい奴らがきたねぇ〜」

「おろ?奇遇ですね〜小野塚さん。お久しぶりです〜」

そして何故か小町もいた。なんでお前がこんなとこにいるんだよ。ちゃんと自分の仕事くらいしなさいよ。また映姫に怒られるぞ。

「今は勤務時間外だからいいの〜」

そういって肩を組んでくる。うわ酒くさ。絡み方が完全におっさんだよこの人。

「まぁまぁ飲みの席くらい仕事の話はおいときなよ〜。注文はどうする?」

「あ、取り敢えず八目鰻と熱燗で」

続いて各々が注文を言っていく。あとそろそろ離れて下さい。重いです。

「失礼な奴だねぇ。か弱い女性に重いとか言っちゃ駄目だよ?」

「少なくともお前からはか弱さなんざ微塵も見えんがな」

鏡みてみろよお前。顔真っ赤にして屋台で呑んだくれて、ウザ絡みしてくる人の一体どこにか弱さがあるというのだ。

「あたいも仕事で疲れて弱ってんだよ」

「そういう台詞はちゃんと働いてから言おうな」

お前が仕事してるとこなんざ殆どみたことないわ。そんなだから映姫に怒られるんだよ。

「お待たせー。八目鰻の蒲焼と熱燗だよー♪」

自分の前に並べられる。基本いつもは出す側だからなんか新鮮。

「それでは今日もお疲れ様でした〜」

文が俺の御猪口にお酒を注いでくれる。ありがとね。

「それじゃあ改めまして……」

「「「「乾杯」」」」

今日も1日お疲れ様でした。御猪口を傾け一気に飲み干す。喉の焼けるような感覚と鼻を抜けるアルコールの香り。うん、美味しい。やっぱりお酒はいいもんだね。

「でも本当久しぶりだね〜♪どう?お店の調子は?」

みすちーが笑顔でそんなことを聞いてきた。おや?嫌味ですか?俺の傷口抉りにきたんですか?

「いつも通りガラガラだよね〜。今日だって私と天狗がこなけりゃお客さん0だったし」

更に塩を塗り込むようなことを言ってくれる。何?そんなに俺をいじめたいの?終いには泣くぞ。あとお前はお客さんじゃないからね?間違いなく。

「あらら〜。それは残念だね〜」

「もう慣れたよ…………」

「お前さんも大変だねぇ」

「まぁ頑張りなよ。私も応援してるからさ♪」

小町とみすちーが励ましの言葉をかけてくれる。嬉しいけど余計辛くなるからやめてほしい。俺のSAN値がどんどん削られていく。結構メンタル弱いんです。

紛らわすようにお酒をあおる。飲まなきゃやってられない。

「はいもうこの話はやめ!楽しくいこ!」

「随分無理やり切り替えますね」

「これ以上続くと耐えられないんでしょ」

わかってんなら流してください。あれ?おかしいな。視界がボヤけてきた。泣いてなんかない。泣いてなんかない。

「まぁそんな落ち込まないでって。きっとそのうち転機はくるって」

「だといいんだけどね…………」

ほんと上手くいかない世の中だよ……………。



今回はちょっと短めです。
その分次は少し長くするかも?
いずれ飲み回はまた書いてみたいですね^ ^
次回は年末をテーマにかけたらなーって思ってたりします。

質問、感想などお待ちしてます^ ^