第3次スーパーロボットα外伝〜仕組まれた滅亡〜 作:リバーサクラモード本格的だよ
それでは、どうぞ。
ーα世界ー
ーゼブラゾーンー
俺の名前はデフ・スタリオン。
アナハイムアナクトロニクスというモビルスーツ開発会社のテストパイロットとして働いていたが、いつの間にか連邦軍のパイロットになっていた。
どうやら軍で使用される予定のモビルスーツを使うため、俺たちは連邦軍のパイロットになったのだ。
これについて俺はとても不満を持っている。
今の連邦軍はAEU、ユニオン、人革連の三つに分かれている三大陣営のどれにも所属しているわけではなく、それぞれの世界から最低限の人数しか集められていない。
いわばとりあえずあるだけの存在で、銀河戦争の副産物として残っているだけだ。
不満はあるが三大陣営の軍隊に所属するよりはマシだ。
SRCよりまだ地球連邦軍の所属よりいいかもしれないが、本当はTACとかで働いてるほうが性に合っているのかもしれないがまあいいさ、とりあえずやるだけだ。
シド『はあ、ったく!今さらこんな機体を使おうとする国家なんているのか?タッコングに負けてモビルスーツ不足のAEUか地球全土を崩壊させてしまった人革連かウルトラマンがいなかったら負けていたユニオンか!』
デフ『その全てだろ。あいつらは全部やりたいようにやるだけさ!怪獣退治に意欲的な国家なんてどこにもないんだよ!』
ナヴィ『もう二人とも、その機体オーブンチャンネルで聞こえてるわよ。』
デフ『あっ、しまった!!』
ナヴィ『大丈夫よ、しっかりと事前にチャンネルの通信は切っておいたから。』
シド『さっすがナヴィちゃん!やるねぇ〜んで、ある程度この空域をこの機体で飛び回ったんだが…』
ナヴィ『もうそろそろいいんじゃないの?ガンダムF90.1号機、2号機の調子も悪くないみたいだし。』
俺たちのテストの機体はガンダムF90と呼ばれる機体である。
俺デフが1号機、シドが2号機、ナヴィは記録係としてジェガンに乗っている。
なぜF90なんていうこの世界の旧式の機体に乗ってるかって?
これには深いわけがある。
かつてのバルマー、銀河戦争ではF90の後継機、F91、クロスボーンガンダムといったようなハイスペックな機体が登場した。
しかし、これらの機体を操ったのは全てエースパイロットと呼ばれる存在ばかりで一般兵用に作ったガンダムF91の量産型はハリソン・マディンというエースにしか使いこなせずに残りは無惨に破壊された。
うまく使いこなせない上に量産型とはいえガンダムを作るコストはとんでもないので、量産型F91は廃止された。
そのため、量産型として通用させるため、F91の前世代のF90を改良したものを使っている。
それぞれのOSにはかつての戦争で大活躍したモビルスーツパイロット”アムロ・レイ””シャア・アズナブル”の二人のパイロットデータを基に作られたサポートがあるのだ。
それぞれの頭文字からOSの名前はARチップとCAチップと呼ばれている。
1号機にはARが2号機にはCAが付いている。
これにより、それぞれの機体には同じ機体ながらも違う特徴がある。
ARには超反応、CAには三倍の速さがついている。
これを作ったのは元ホワイトベースクルーのジョブ・ジョンと呼ばれる人であり、一年戦争を生き抜いた人でもある。
彼は銀河戦争には裏方でサポートしたため、αナンバーズには参加していないので行方不明になっていないのだ。
シド『よし、もういいだろう、船に戻るぞ。』
デフ『そうだな、早速戻ると…』
俺が何気無い言葉を返そうとした時にそれは現れた。
ブィーン!
デフ『えっ!な、なんだ!何だ!』
それは明らかな俺たちの艦とは違うピンク色の戦艦が目の前に現れた。
シド『おいおいおいおい!これってまさか…ナヴィ!!』
ナヴィ『そうよ…デフ、シドあなた達もニュースで見たでしょう。怪獣の襲来の時に消えたネルガル工業の戦艦よ!』
デフ『そ、そうだ!テレビで見たんだった…あれから1週間たってようやく見つかったのか…にしてもなんでこんな所に…』
ナヴィ『こっちから通信を繋げてみるけど気をつけて、もしかしたら宇宙人がいるかもしれないから…』
そうだよな…
不思議に消えたあの戦艦…
宇宙人に乗っとられたと考えたら妙に納得するしな…
ナヴィ『もしもし、こちら地球連邦軍…そちらはネルガル工業の戦艦でよろしいでしょうか?返事をお願いします。』
俺とシドは一応モビルスーツが持っているビームライフルを構える。
ガンダムF90には基本的にビームライフルとビームサーベルが付属している。
そのため、一応の実戦も出来ないわけではない。
ただ…かつて地球に現れた怪獣の中ではウルトラマンの必殺光線が効かない怪獣や実体の存在しない怪獣までいた。
シド『ったくよお…こんな面倒な仕事は防衛隊か傭兵のフェンリルにでも頼めばいいのによ!』
そんな愚痴をたたくシドを横目にナヴィの通信に応える声は聞こえてこない。
デフ『返事がない。まさか本当に宇宙人が!』
ナヴィ『そう考えのが妥当かもね…仕方ない。デフ、シド一発チャージして…
そうナヴィの通信を聞いていた時に突然その声は聞こえてきた!
??『待ってください。こちらは機動戦艦ナデシコです。地球防衛隊GUTSのナデシコです。』
シド『GUTSだと…あいつらこんな巨大戦艦を作っていたのか…しかし…そちらの所属と名前を明確にしてほしいんだが…』
??『わかりました…こちらはコロニー所属のGUTS宇宙部隊操縦ホシノ・ルリです。責任者の艦長に変わります。』
???『はーい、こちらGUTS宇宙部隊艦長ミスマル・ユリカともうしまーす。実は私たち宇宙人と怪獣から逃げてきたらいつの間にかこんな所に来てて…』
デフ『宇宙人…怪獣…ああ、あの一週間前の奴か…それにその戦艦がナデシコ…なんでそんな名前なんだよ?正式名称は決まってないはずじゃ…』
ルリ『艦長が出る直前に決めました。まあ、名前なんてそんな感じで決まるもんです。』
ユリカ『で、あなた達は何をしにここへ?見た所ガンダムが二機…』
ナヴィ『悪いですが、これは機密事項です。この機体やここで行われていたことについて知りたいのならばちゃんとアナハイムを通して下さい!』
???????『いやあ、まさかこんな所でライバル企業の秘密実験を観られるとは…へぇガンダムねぇ…F91やクロスボーンと呼ばれていた機体にどことなく似ているような…』
所々から湧き上がる声にデフたちも少し呆れた様子はあるものの納得し始めた。
シド『そういやGUTSの武器は基本的にネルガル工業が作っていたなあ…それでアナハイムのを興味持っているわけね…おたくはネルガルの役人かい?』
???????『はい、私は交渉役のネルガル工業のプロスペターと申します。私はあの十神財閥とも繋がって…おっとともかくこのことをネタに揺するかどうかは上におまかせするとして…』
ユリカ『とりあえず私たちはこのまま火星に行くので、それじゃ。』
ナヴィ『えっ!地球連邦軍ではGUTSにそんな指示を出してないわよ!』
ユリカ『知らないんですか!火星では宇宙人が火星に住んでいる人を襲撃しているんです!だから私たちGUTS宇宙部隊艦ナデシコは火星にいる救助民を救いに行くんです!』
デフ『お、おい!あんたら!よくわかんないけどよぉ…GUTSがその指示を出したのか?じゃなかったら軍法会議もんだぞ。』
ユリカ『なんで人助けに理由がいるんですか!コロニーに住んでいる人はそんなに人助けをしたくないんですか!助けを求める人を助けないなんて!それに地球連邦には…パパがなんとか…』
シド『パパ…ミスマル・ユリカ…ミスマル…!まさかGUTSの母体組織TPCのミスマル副総監のことか!しかしなぁ…こんな違反行為は…』
プープープープー!!!
ナデシコとナヴィの機体から不穏な警戒信号が鳴り響く!
それは明らかに嫌な音を立てていた。
ナヴィ『ん!またなんか出てくるの!!』
シュイン!!
着物を着た女性がこちらを見つめている。
生身の女性が外に出ている。
そんなありえない状況を自分たちは宇宙人が化けていると仮定し、冷静に対応し始める。
????『捕獲目標確認…ガンダムタイプと断定出来ました。マスターの指示を最善に行動します。』
パチン!
着物を着た女性が声を発すると同時にその周囲からロボットが出現した!
?????『デストロン軍団!!アタック!』
現れた集団のロボットの真ん中にいた銀のロボットが掛け声をあげて右腕のバズーカを上に撃つと同時にこちらに向かってきた!
デフ『な、あれが宇宙人かよ…見たことない…いや…何機か後ろのほうにいるザクやドムがわかるくらいか…』
しゃべるロボット型の宇宙人に驚いていたのは確かにそうだが、後ろにいた
シド『くっちゃべってる暇はもうないぜ!来るぞ!!』
敵の攻撃は凄かった。
俺たちは使い慣れない機体のビームライフル、ビームサーベルを使いロボットに向かっていった。
だが敵は強かった。
戦闘機に変形し、こちらのビームライフルは当たらないしビームサーベルを構えると敵が四方八方から攻め始める。
ナデシコはミサイルを使うも、青色の敵が出したカセットテープから変形したロボットに囚われてしまった。
そこら中からのビームの嵐にとうとうガンダムの装甲がおしゃかになってしまった。
デフ『おい!このまま俺たちは死ぬのかよ!』
シド『かつての戦争も終わり今は怪獣退治の時代だぜ!そんな時代で死ねるかよ!』
シドの機体が中心らしき着物を着た女性に向かっていった。
シド『お前くらいは!!』
????『バトルモード…捕獲目標接近確認…最善行動選択…』
着物の中から忍ばさせていたレーザーネットを広げてシドのガンダムF90 2号機を包み込もうとする。
デフ『逃げろ!捕まっちまうぞ!』
シド『くそっ!!』
シドのガンダムF90 2号機はその着物の女のレーザーネットに捕まったが、シドは逃げられた。
シドの身はすぐにナデシコの救助艇で助かったが…
????『ガンダム確保…次のガンダムを…』
こちらに着物の女は目標を捉えている。
後ろにはロボット軍団…もうだめか…
シド『ん?お前何やってる!おい!!』
ユリカ『ん?救助艇に誰かいる?』
ルリ『…誰?』
ナデシコの救助艇に忍んでいた人物が宇宙服を着て戦場へと出る。
??『ほう…我を呼ぶか…』
デフ『おい!逃げろ!相手が悪い!』
??『冥府の扉を開けし我の名は田中眼蛇夢(たなか がんだむ)!我を呼ぶものよ…今こそ相見えようぞ!』
????『ガンダム確認…捕獲…』
田中という少年はレーザーネットによって捕らえられてしまった。
?????『おい、もういいのか!』
????兵士『ああ、もう充分だ!マリオネットからガンダムが二機手に入ったと確認した、帰投する!』
そのままロボット軍団は去っていった。
だが、敵はガンダムという名前の少年を連れていってしまった。
シド『え?あれは人間だろ…』
ルリ『…バカばっか…』