第3次スーパーロボットα外伝〜仕組まれた滅亡〜 作:リバーサクラモード本格的だよ
まだあいこやはづきは本編では出ませんが、セイバー系はこっちで
ー99年世界ー
ーヌハラアパートー
僕の名前は城田正孝…京浜児童相談所に努める職員だった。
家庭訪問として、このアパートを回っていたのに…後ろには知らない人が二人!
しかも怖い顔だよ…
えっ!この顔に…この服…体…
俺の名前は鯖島仁…鯖島組のトップだった!
貸した金を返さねぇふてぇ野郎から金を回収するため、このアパートに来た
しかし…後ろには俺が連れて来た舎弟二人がいねぇ!
あいつらどこいった。
それにこの服…この顔に…体…
僕の! 俺の!
体じゃない! 体じゃねぇ!
兵藤『いませんね…兄貴?一旦戻りましょうよ。』
城田『いや、僕はええと!えっ!あなたたち…や…ヤクザ…』
兵藤『そうですよ。ったく何言ってるんですか。』
城田『ええーっ!』
城田と鯖島、二人の体は入れ替わっていた。
マジカルステージでの分裂のようだ。
そんな事態を知らない三人はマジカルステージの影響がないことにショックを受けて落ち込みながらMAHO堂へと歩く。
どれみ『…なんにもなかったね…』
はづき『そんなことないわよ…でも…私達の力が足りなかったとも…』
あいこ『しゃあないわ!みんな頑張ったんや!うちらは神様やない!我慢しなきゃあならない!叶えられんこともあるんや!』
どれみ『スターピースでも見つかれば…』
あいこ『そんなもんすんなり手に入らんわ!もどきでも見つけるのは苦労やで!』
はづき『そうよね…』
三人が俯きながら歩いていると玉木がコブランダーと男の人といたが気付かずに過ぎ去っていった。
玉木『ああーっ!ないない!神崎さん!知らないの?』
神崎『知らないぞ!ったく、どこにあるんだか…』
コブランダー『サタンZ!そんなの探すよりスターピース探したほうがいいかもしれねぇが!まだサタンZのほうが入手しやすい!おい!お前ら三人とも手伝え!』
どれみ『ごめん…今、そんな気になれないんだ…物探しなんて気分には…』
そのままどれみたちと玉木はすれ違い、彼女たちはMAHO堂に帰っていった。
その頃…MAHO堂では話し合いが行われていた。
レスター『ふぅ…やることはやったか…』
タクト『そろそろ帰ってくるころかな…どれみちゃん、あいちゃん、はづきちゃん。』
カランカラン
扉が開いて俯いた表情の三人が見えた。
レスター『何を見てきた…』
レスターが静かに聞いたどれみたちは話しを始めた。
そのころ精神が入れ替わった二人は落ち合っていた。
ー噴水広場前ー
城田『あの〜僕たち入れ替わってしまったみたいですね〜』
二人は像のある噴水広場で落ち着き合流して状況を確認していた。
鯖島『ああそうだよ!ったく…最近噂になっているベーダー一族とかやらの仕業か!』
城田『いやぁ…そうじゃないとは思うんですけどね…まあ可能性としては有り得ますしね…』
鯖島『ともかく!これからどうするんだよ!』
城田『この姿のままじゃあ仕事なんて出来ないしなぁ…立場を入れ替えてやるしかないですねぇ…』
鯖島『おめぇ仕事何やってるんだよ。』
城田『ええーとですねぇ…』
城田は入れ替わった自分の体の胸ポケットから名刺を取り出し、鯖島に渡した。
鯖島『京浜児童相談所…児童福祉司…お前の仕事か!』
城田『はい、ところで鯖島さんは?』
鯖島『ああ…鯖島組の組長…いわゆるヤクザだよ。』
城田『や、ヤクザ!あああっ!』
鯖島『そうだよ、ちっ!ということは…俺たちは…仕事を入れ替えるといったよな…じゃあ俺が児童福祉司で…』
城田『ぼっ!僕なんかががががヤクザなんて!無理ですよ!』
鯖島『俺だって自信ねぇよ!やってられっか!しかもよお!組長の跡目決める大事なときによお!ともかく!俺は好きにやらせてもらうぜ!』
城田『いま、組長の跡目を決めるといいましたよね…なら僕、あなたが仕事しないなら僕も組長やめてきますよ!』
鯖島『俺を脅すのか!』
城田『ええ…』
鯖島『ちっ!何をすればいいんだよ!』
城田『は、はい!まずは家庭訪問といって…指定された家を回るのですが…施設にあるファイルを持ってきてくれませんか?』
鯖島『あー、わかったよ。ったく、しょうがねぇーな!お?』
そのまま二人は児童相談所に向かっていくはずだったが…
鯖島『やっべえ!そうだ買い忘れていたんだよなぁ!馬券!』
そういって鯖島は路地を走っていった。
それを城田は追う。
城田『まっ!待ってください!僕の体で馬券なんて買わないでくださいよ!児童相談所の職員が馬券買っているなんてヤバいですよ!』
城田は走る鯖島をなんとか止めようとするが、速すぎる鯖島について行くが困難だった。
理由としてはいかんせん体の扱いに慣れていないのと鯖島の移動する路地が狭く、なんとかついてくために走っていた。
鯖島『うるせえなぁ!この路地裏を抜ければ競馬場に行くルートがっ!ん…あれ…』
鯖島は路地裏に入った途端に姿を止める。
そのまま走っていた城田は鯖島の背中に顔をぶつける。
城田『どうしたんですか鯖島さん…急に止まるなんて…危ないじゃないです…ああっ!あっ!』
城田は目の前の光景に衝撃を受けた!
田土間『馬券買ってこいって行ったのに!買えないなんて使えないお前には麻酔抜きで肌を切り取ってやるよ!!!』
そこにはナイフを持った田土間とボゴボコで血を口から吐いて膝をつくよしみがいた。
よしみ『いや…いやあああああああっ!』
ーMAHO堂ー
その頃全てを聞いていたメンバーは三人を諭していた。
ヴァニラ『…私は施設出身ですが…幸せでした。しかし…そのような施設があると知るととても悲しいです…』
どれみ『そういえばヴァニラちゃんも施設出身だよね…そこにいる人はどんな人だったの…』
ヴァニラ『とても…幸せでした…私は…シスターを本当の親のように愛しています…今でも愛しています…』
どれみ『ヴァニラちゃんは良かったね…私、ヴァニラちゃんみたいにどこの施設も幸せなものだと思っていたのに…』
あいこ『人生そう上手くはいかへん…そんなもんわかるんやけど…なんとか本当にならんのか…』
レスター『……わかっただろう。お前達が笑っている間にその子どもたちは泣いていた。お前達が箸を持つ手…だがその子どもたちの手は人肉を作るために使われている。』
はずき『なんでなの!なんで!私達には何も出来ないの!警察に言えば…』
レスター『そのように情報を調べて提出したあの施設の職員は何人もいたよ。だが…全員消息不明になっている。あの施設の施設長は政治家と繋がっている…だから警察は手が出せない。』
あいこ『なら、うちらの魔法であいつらを懲らしめて…』
レスター『駄目だ。』
あいこ『なんでや!うちらの魔法は普通じゃ出来ないようなことをするためのもんやろ!それなのになんで駄目なんや!』
レスター『お前達の事だ。大方あの施設長を懲らしめようとするが殺す訳ではない。イライラが溜まりまたよしみたちを殴るなどをする。それどころか証拠を捏造されてお前らがあの施設に捕まるぞ!』
あいこ『う…うちらに人殺しは無理や…心を変えるのも無理や…』
どれみ『結局は力なの…そんなに権力って偉いの!ねぇ!レスターさん!』
レスター『ああっ…あいつらの権力は強い…どうしようも…』
ガラガラがッシャーーン!
レスターの話しの途中で裏口から大声が響いた。
ヴァニラ『なんの音でしょう…』
どれみ『ちょっと行ってみよう!』
気になって皆は外に出て音が聞こえた場所に向かった。
するとその場所には
鯖島『こういうことだろ。この仕事。』
城田『あああああ、ヤバい事に〜〜〜』
ボゴボコのダメージの田土間を引きずる鯖島と城田であった。
その後ろでよしみが口をポカンと開けて見ていた。
はづき『えっ…あ、あの人って…』
どれみ『施設にいた人!』
タクト『この世界にもいるのか…ドンキホーテと呼ばれるような人が。』
あいこ『ドンキホーテ?どういう意味や?』
タクト『絵本に伝わる。伝説の英雄の名前さ、何者の力にも屈しない人…それをドンキホーテと呼ぶんだ。』
あいこ『そうなんか…』
どれみ『ドンキホーテ…』