第3次スーパーロボットα外伝〜仕組まれた滅亡〜 作:リバーサクラモード本格的だよ
ーα世界ー
パドックの世界でもあるα世界では、新型兵器の実験セレモニーに怪獣(ヤプールの姿はあくまであの周りにしか知られておらず、この単語が示す存在はここではあくまで超獣である。)が暴れ出して、カグラ・ゲンキ、機動戦艦がセレモニーのどさくさに紛れて行方不明となった。
それにより、怪獣三体(超獣ユニタング、キングクラブ、ゼミストラー)を倒したことによってISの性能を証明することに束博士は成功した。
しかし、目の前でカグラ・ゲンキがワームホールに入り、機動戦艦を取り逃がしたことから、ISの生産は保留となってモビルスーツがこれまで通り生産されることとなった。
そのため、モビルスーツの性能を再確認してISとの比較をするために束博士はAEUの新モビルスーツ発表会に出席することとなった。
束博士の他にユニオンからはモビルスーツのフラッグを操るフラッグ隊隊長グラハム・エーカー、モビルスーツ開発ビリー・カタギリ、モビルスーツ隊隊長テリー・サンダースJr、”HEART”隊長ミナト・ゴンパチが出席することとなった。
ーAEU基地ー
ー観客席ー
ここでは、AEUの新型のモビルスーツイナクトを見るためにそれぞれの勢力関係なく、話し合っていた。
”皆さん!これが我がAEUのイナクトでございます!軽量化に成功し、怪獣の皮膚をも切り裂くブレードも装備しています!”
新型モビルスーツ イナクト
AEUがこれまで保有していたモビルスーツを半年前のアーストロン戦で使い果たしているため、AEUの軍事力は劣っていたが、このイナクトが正式に発表されたことにより、AEUは戦力補強に成功したようだ。
イナクトは従来のモビルスーツからの軽量化が図られている。
ボディカラーは綺麗な緑色でボディの形は戦闘機を五台くっつけたように細い。
メインカメラはとても小さく、敵から攻撃されにくくなっている。
束『……』
ここ、ユニオンの一団はそれぞれの視点でそのモビルスーツを見ていた。
ミナト『ほー、あれが新型のイナクト…このタイミングに発表するとは人革連誕生2周年目への牽制だな。』
カタギリ『まあ、わかりやすい挑発でしょうね。それに共同組織のSRC設立反対派の力が加わっているのもわかる。』
SRC
怪獣保護を目的としたアースノイド、スペースノイド、コーディネーター、バッフ・クラン、ゼ・バルマリィ帝国などの様々な人間が協力して2ヶ月前に作られた組織である。
この組織が出来た理由は二つある。
一つはかつて人類がウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャックが戦った怪獣の中にはシーボーズのように倒す必要性のない怪獣が数体存在したため。
そしてもう一つはユニオンの科学特捜隊、人革連のウルトラ警備隊、AEUのMATといったように主に日本でしか出現しない怪獣に対してそれぞれの勢力で分かれていたため、ペダン星人による世界平和対策会議妨害作戦を実行されたり、MATの宇宙ステーションを宇宙怪獣ベムスターに食われたりするなど、それぞれの組織で歪み合っているため、ウルトラマンがいなければ地球が侵略者に屈するような状況になってしまっているためである。
それを改善すべく作られたのがSRCである。
だが、SRCに対してブルーコスモスと呼ばれる遺伝子改造を嫌う一団などが圧力をかけている。
”我々アースノイドが優れている!”
”スーペスノイドが素晴らしい!”
今回、この博覧会には武力が全てであるとアピールしていることから、SRCの怪獣保護を一方的に否定している。
このような危険思想がまだあの銀河戦争後の地球にあるのはやはりαナンバーズがいなくなったために、一部の権力者が我が物顔で世界を作りかえたからであると予想される。
でなければ世界は三つに分かれたりしないからである。
それぞれの組織は未だに敵対するばかりであるが…中には友好的な勢力の人間もいた。
グラハム『しかし、あのイナクトとかいう機体我々のフラッグの劣化版だな。』
サンダースJr『だな…まあ、こんな時代だ。技術は誰だって欲しがるものさ、いつからこうなったんだろうなあ…』
グラハム『サンダースさん…あなたはやはり…まだあの隊のことを…』
テリーサンダースJr
彼はかつて一年戦争と呼ばれたスペースノイドの自治権獲得のため発起したジオン公国対アースノイドの地球連邦軍の戦いである。
戦いは熾烈を極めた。
そのため、サンダースは様々な部隊へ配属されたがその度にサンダース以外のメンバーが全員に死ぬという”死神”という不名誉な称号が周りから言われるなど彼は辛い目ばかりにあっていた。
理由は単純に彼のモビルスーツ操縦技術が優れているためである。
そんな折、彼は宇宙にてジオン軍の試作型の紫色のザクと交戦して、負傷したため命を奪われると思ったが、シローアマダの乗るボールにより、命を救われた。
その後、地球の第08ms小隊に配属された彼はシローアマダ隊長のもと、ミゲル、カレン、ジョシュアとともに戦場を駆けた。
そんな戦場ばかりの彼らであったが、地球のある一つの小さな村から友好的に迎えられた。
その村の中にはキキ・アンダルシアという08小隊の作戦に協力する少女もいた。
しかし、その村は連邦軍の別の部隊に襲われて、若い男女は殺されて、キキも暴行を受けて自ら舌を噛み切り死んだ。
このことから彼ら08小隊は村の生き残りからの暴言を浴びせられながらも巨大モビルアーマーアプサラスを撃墜した。
この時…幸いにもジオン軍は戦争の終結に焦ったアプサラスの完成を早めたために予定よりもメガ粒子砲の威力が弱まったために08小隊隊長シローアマダの乗るモビルスーツEz8により撃墜されたが、その時シローアマダは行方不明となり死亡したと認識された。
だが…サンダースはそれを信じていなかった。
解散された08小隊はそれぞれの戦場で連邦軍として戦った。
しかし、地球連邦軍がユニオン、人革連、AEUと三つに分かれた時にメンバーは分かれてしまった。
サンダースはユニオン、カレンとジョシュアは人革連、ミゲルはAEUの所属となった。
サンダースはMS隊の隊長として後輩を次々と育てていったが、ギャンゴ(ウルトラマン)との戦闘で負傷し、MS隊隊長の座を後輩のグラハム・エーカーへと譲った。
その後、ウルトラマンジャック対メシエ星人の侵略兵器ロボット怪獣ロボネズ戦にてウルトラマンジャックを援護して共に戦い、AEU所属のMATのマットアローと協力し、メシエ星人の爆弾を旅客機から投げ捨てMATとともにメシエ星人退治に参加したため、スパイ容疑をかけられたが、本人は単純に地球のために怪獣と戦いたかったと供述した。
理由としては、”世界の警察”を自負しているユニオンの一員だから当たり前と思っていたが、怪獣については国際的には担当している防衛チームの所属国以外の手出しは暗黙のルールで禁止されていた。
サンダースはこれ以上の失態をすると自分の部下にも迷惑がかかると判断したため、ロボネズというロボット怪獣の骨を回収していた。
それにより、スパイ容疑は晴れてMS隊隊長に復帰しようとしたが、グラハムのリーダー力を買って副隊長になろうとしたが、ユニオン側はロボネズの骨からメシエ星人の技術を研究し、カーボンフレームを作り出してユニオンの新型モビルスーツ”フラッグ”をユニオンが製作した。
それにより、ユニオンのフラッグ部隊の隊長にグラハムがなり、モビルスーツ隊の隊長にサンダースがなることとなった。
そんなことを思い出したサンダースはグラハムのほうに笑みを見せ返答した。
サンダース『少しな…それに俺は今はモビルスーツ隊の隊長とはいえもう歳だ…部下もお前を目標にしている。それに俺には空中戦がうまくないしな。』
サンダースの言っていることは本当で、実際にユニオンで使っている”リアルド”や”フラッグ”はこれまでのモビルスーツ戦にて不得意だった空中戦がメインのため、地上戦や宇宙戦は彼にとって不利なのである。
グラハム『そんなことはないですよ。ま、確かに私にはあなたに勝てるという自信がないわけではない。』
サンダース『それぐらいの自信を持っているなら大丈夫だ。しかしあのイナクト…』
グラハム『まあ、あれはいわばうちのコピーですよ。』
?????『そこ!聞こえてっぞ!』
今までの会話はモビルスーツのパイロットに聞かれていたらしい。
グラハム『音声を拾う機能は優れているな…』
ま、気にするほどではないな…
にしても怪獣か…私も一度戦ってみたいものだ。だが、サンダースさんのように上手く誤魔化すことも私には難しそうだ。
ともかく最後までいよう…来るまでもなかった…
シュイーン!!!
空からモビルスーツが見える。
AEUの新型のモビルスーツか…
空から現れた白いモビルスーツはゆっくりとこちらの会場のイナクトの前に降り立った。
ミナト『あれも新型…』
束『違うわね〜あんなのはないわよ…あれじゃあまるでガンダムだわ…』
グラハム『ガンダム…あのガンダム…しかしV字アンテナだから…ガンダムに見えるのか…』
私は会場の前の演習場に双眼鏡で白きモビルスーツに目を向ける
白と青のラインに人型にV字アンテナ…ガンダムに見える…それに頭にGUNDAMという字もある。
背中から緑色の粒子を出し、正面に立つイナクトに牽制をしている。
?????『ああ…誰だ…侵入者だあ…人革連かユニオンかコロニーかプラントか?どっちにしても人様の領土に土足で入ったんだ…無事ですむわけ…』
イナクトがガンダムのようなモビルスーツに襲いかかる!
その時!
ピカーン!!!!
空からの白き光が会場を包み込む!
光が小さくなるにつれて白き羽根が出てきた。
あれは一体…
???『きゃあーーーっ!』
??『わあああああーーっ!』
光が消えて中から赤きロボットが二人の女の声をコックピットから叫ぶように出しながらイナクトとガンダムの間に落下した。
光で視界が効かなかったイナクトは途中で止まっていたため、赤き機体にぶつからなかった。
???『いったたぁ…大丈夫?島素子ちゃん?』
新井『大丈夫じゃないですよ!エリカさん!はぁ〜にしてもここはどこですか。』
エリカ『あっ!人がたくさんいますね。それにロボットもいますね…何してるのかなぁ…おーい?聞いてますかー!私ーー!エリカ・フォンティーヌといってー!シスターやってまーす!新井島素子って子と一緒に迷子になってしまってー!!ここはどこですかー!みんなで楽しそうにしていますねー!あーっ!ロボット大道芸パーティーかー!エリカ!おっどりまーす!ゆ〜め〜』
歌おうとするかエリカを新井が止める。
大音量で流される声に会場全体が唖然としていた。
グラハム『な、何をしているんだ彼らは…』
束『…あれは光武…f2じゃない…』
新井『違いますよ!パーティーなわけないでしょう!こんな所で!』
エリカ『じゃあ何してるっていうんですか?あ、そうか!ロボットが二体いるってことは超巨大なおもちをつくんですね!大神さんに教わりましたよ!エリカ!一度光武で餅つきしたかったんですよ!』
新井『違いますよ!!ロボットが二体といったら戦闘…』
ズッシーーーン!!!
更に会場に空から降ってきたものがいた!
モビルスーツだ!しかも降りてきたモビルスーツはなんと…
三日月『ここにいる奴ら全員倒せばいいんだろ?ユージン。』
なんと三日月のバルバトスであった。
ユージン『ああ…頼むぜミカ。』
地球軌道上には戦闘機があった。
パドックたちの部隊だ。
三日月『さあ…やろうか。』
パトリック『ふざけやがって!人様の領土に勝手に入りすぎだ!こうなったら全員やってやる!AEUのエースパトリック・コーラサワー様をなめるなよ!』
エリカ『四台集まりましたね!じゃあ!私が餅つきの餅こねますよ!』
新井『だから違いますよ!』
刹那『ファーストフェイズ終了…セカンドフェイズ異常が発生したが問題ない…刹那・F・セイエイ!出る!』
四機の機体が動き出す!