第3次スーパーロボットα外伝〜仕組まれた滅亡〜 作:リバーサクラモード本格的だよ
ー美空町ー
ー京浜児童相談所ー
ー周辺ー
私たち三人は空き地から養護施設の反対側の方向にある京浜児童相談所というところに向かった。徒歩で25分かかって大変だった。
魔法を使おうとも思ったけど、マジカルステージを使って魔法を使うための魔法玉が少なかったので、とりあえず歩いて行くことにした。
そして、京浜児童相談所についた。
どれみ『さてと、入ろっか。』
私たちがドアに手を掛けようとした時に一人の男の人が出てきた。
城田『はー…ん?君達どうしたの?』
そこにいた男の人は青い服を着た眼鏡を掛けたお兄さんだった。
はづき『あの〜私たちの友達がちょっと問題を抱えていて…相談しようとここに来たんです。』
城田『なるほどですね!友達のために…僕の名前は城田、ここの児童相談所の職員。ところでその子はどんな問題を抱えているの?不登校、いじめ?知ってたら教えてほしいんだけど?』
あいこ『え〜と、その子がいる児童養護施設の問題で〜』
あいこちゃんなりにいきなり暴力とかそんなことは話そうとはしなかった。
あのことは…この時点で言うべきじゃないしね。
私も話だそうとした時にもう一人の男のおじさんが施設から出て来た。
西脇『あー、この町にある児童養護施設…”みそら”だったよな?そこに関してはなぁ…ちょっとなあ…帰ってくれないか。』
え?帰ってくれ…どういうこと…
なんで…なんで…
どれみ『なんでですか!話しを聞いてくれたっていいじゃないですか!なんで!』
西脇『なんででもだ。無理なんだよ…あの施設についてはどうしようもないんだよ。あの施設はちょっと訳ありでな。』
城田『でも…来た以上相談に乗らないわけにはいかないですよ。』
あいこ『あ〜〜これやから大人は嫌なんやわ、都合悪くなったら誤魔化す。うちらの話しを聞かない!それが大人のやり口や!』
西脇『あのなあ!あそこにいる一条って人はなのバックにはな政界に繋がっててな、もし、逆らったりしたらこの施設が潰れて身寄りのない子どもの居場所がなくなるんだよ!』
城田『え、そうだったんですか…え?でもそんなこと言ってよかったんですか?』
西脇『わかったら帰ってくれ。ところであのヌハラアパート4の1号室行っといてくれ。』
城田『わかりました。』
感情的になっていたおじさんはつい大声で私たちに話した。だが、私たちは一瞬言葉がなくなった。
いや、言葉がなくなったというより体全体から何か抜けたような気がした。
これが大人…
これがこの世界…
なんで私は幸せでよしみちゃんは不幸なの…
隣のクラスだけど…
知らなかったけど…
私がこうしている間に人は死ぬ…
そんな話しは聞いていたけど実感はなかったんだ。
そんなことはない。
人は死ぬんだ…人は苦しむんだ。
人はひとりぼっちで…寂しく…
私たちはそのままもう話すことをやめて、その人たちに背中を向けて歩き出した。
もういいや……
そんな風に考えながらみんなでMAHO堂へ走っていった。
どうしようもない現実から逃げたかった。
自分の罪悪感から逃げたい!
そんな思いがあった!
だって…だって…私たちすごい悪い子!
そしてこの世界はすごい悪い世界!
大人も自分も信じられない!
どうすれば…誰か…誰か…
誰か…
誰か…
誰かって…誰…
いない!そんな人…そんな誰かなんていない!もう…何に…
何に頼ればいいの!ああいうのが…
あんなのが一番だなんて!
ドンッ!
私たちは泣きながら下を向いて走っていったら人にぶつかってしまった。
ぶつかって体が押されて地面についた。
私はふと顔を上げて謝った。
どれみ『ご、ごめんなさい…』
顔を上げてぶつかった人を見ると物凄い眼光で私たちを睨んでこうさけんだ。
鮫島『ん…なんだ小娘か…ぶつかってんじやねぇぞ!さっさといけぇぇえ!』
兵藤『ところで頭…コブランダーの奴が最近見当たらないとか…最後に見た姿が金髪の小娘と妙な男と一緒にいたとかで…ヤスを向かわせておきました。』
ケン『まだ探せていないようで…』
鯖島『すぐに探せええぇ!あいつの仲間のBロボでもいい!ヌハラアパートの3の2を調べるぞ!こい!』
物凄い大声で私がぶつかった人が叫び、はづきちゃんやあいちゃんがぶつかった人はそのまま二人を睨んで歩いていった。
だけど…もう恐さとか恐怖は感じなかった。
いや、感じるなんて贅沢なことと思う心情だった。
どれみ『ねぇ…もう、このままMAHO堂に行っても…関先生にいっても無駄だよね。』
あいこ『なぁ…うちらにはどうしようもないし…政界相手じゃ…』
はづき『もう…スメラギさんに頼んであの施設まるごと…』
あいこ『!まさか、はづきちゃん。ガンダムを使って…あかん!それだけはあかん!そんなことしたって!』
はづき『じやあ…あのまま商品として殺されるのが幸せなの…』
あいこ『せやかて…そんなことは…そんなことは…そんなことは!!!』
二人が睨み合う中私は意を決して立ち上がって叫んだ!
どれみ『やろうよ…やろうよ!もう一回だけ!マジカルステージ!!』
はづき『マジカル…』
あいこ『ステージ…それでどないなるん…マジカルステージなんて…やるだけ無駄や!』
どれみ『でも…やろうよ!やろうよ!マジカルステージ!やらないよりは…やろうよ!もうなんでもいいから…やろぅよぉ…やろっやろっ…やろぅよぉ!!』
私はまた泣きながら二人に頭を下げて頼んだ。本当になんとかしたかった!
あいこ『そうやな…やるだけ無駄とかいってごめんなどれみちゃん。でも、無駄でもやらずに逃げる卑怯者よりましや!』
はづき『やりましょう…この行動は…必ず何かをするから!何かあるはずよ!そう信じましょう!』
ポーポポーポー
私たちは魔女服に着替えて人目のない場所に移動して、三人で囲んだ。
どれみ『ピーリーカピリラーラのびやかにー』
はづき『パイパイポンポーイしなやかにー』
あいこ『パメルクーラルクーすずやかにー』
どれみ・はづき・あいこ『マジカルステージ!!子どもたちを助けて!!』
マジカルステージによって三人のペペルトポロンを合わせて魔法を集めた。
すると、上空にさっきまで晴れていたのに曇り空になってきた。
曇り空は黒い暗雲となり、ヌハラアパートに向かって行った。
ーヌハラアパートー
城田『すみませーん、京浜児童相談所のものですがー』
鮫島『おらぁっ!借りた金返せや!』
二人が同じアパートで別の目的を持ってそれぞれの階で同時にボタンを押した。
その時、アパートの頭上へと移動していた暗雲から雷が落ちた!!
この時…もし…なぜ…こうなったかはわからない。
けど…この時にした行動はとても良かった!
そう、ここに二人の子どもたちを救うヒーローが誕生した。