第3次スーパーロボットα外伝〜仕組まれた滅亡〜 作:リバーサクラモード本格的だよ
この話しはまあ…ハヌマーンと五人の仮面ライダーをみても大丈夫だよ!という方向けです。米グロ注意米
ー美空町ー
ー児童養護施設ー
ー大広間ー
私たちおジャ魔女三人は友だちの小山よしみちゃんのために魔法で姿を消して施設に入ったんだ。
そこで見たのは吊るされている男の子だった…さらに…その広場にて集まった子どもの姿を見てどれみたちは驚きを隠せなかった。
どれみ『…そ…そんな…』
そこに現れたのは手がプラプラとぶらさげている子が小さな紐を持ち、何かを引きずりながらこちらにきていた。
それが一人や二人だけじゃなくてほとんどみんなそうだった。
さらに…その紐の先にはもっといやなものがあった…
はづき『え…あ、あれって……』
その紐の先には首を紐で巻き付けられ、全身が紫色になって、手足が切断されて引きずられている子どもがそれぞれ連れてこられていた。
田土間『おい!誰がこれを下ろした!明らかに縄も解けている…まだ収穫には早くすぎるぞ!それに私の持ち場で勝手なことされちゃ困るんだよ!』
そういってそのおばさんは側にいた両手足のない子の目に向けてタバコの灰をわざとらしく落とす。
泣くと怒られるのがわかっているためかその子は泣こうとせずに耐えているがその顔をおばさんはニヤニヤと見ていた。
他の子達はそれをただジッと見ていた。
本当は見たくないけど見なければならないのだろう。
私たちはその姿を見て魔法を使おうとしたが、ペペルトポロンを動かすことが出来なかった。
怖い…私たちは始めて人間の恐ろしさに気づいたのだ。
例えばモビルスーツに乗って戦っている三日月さんにもアトラさんとはよく話しているし、食事もして無意味な殺しはしていない。
ザール、バラノイア、デストロンにしても理由無き殺戮や意味なく攻撃はしない。
でも、ここにいる人はただ意味なく子どもを虐めている…いや、難しい言葉で表すべき状況だけど私はまだそんな言葉知らないから言えないけど…いじめ以上…
児童養護施設なんて言葉に合っていない。
よしみちゃんの表情も暗い…
なんで何も知らなかったんだろう。
隣のクラスの子だし、あまり喋ったこともない!そんな言い訳が言いたくなった。
知らなかった!わからなかった!そんな言葉を口にしたくなった。
ただ罪悪感から逃げるための口実が欲しかったのだ。
私たちがこんなことをしてるのはいじめに近いものかな…
いじめは知らなかった…私には関係ないからと言い訳してみて自分の罪悪感を消したくなるものだ。
だけど、見ているだけも加害者なのだと授業で習った…そんなことをするのは私はずるいやつだと思った。そのずるいやつが私だ。
私はずるいやつだ。
私はみんなより幸せじゃないと思っていた。
他者より私は劣っているそう思うことによってどこか救われる私がいた。
そして何より私が嫌いになった。
よしみちゃんの姿をここで見た瞬間私は僅かだけど笑みを浮かべたのだ。
あの漢字のテストだって何だってそうだ。
他者よりも優れていたら嬉しいんだ。
だから私は見られるのが嫌だった。
人って比較して勝っていると嬉しいんだと思う。
そんなこと関係ないって思う人もいるみたいだけど私は比較して勝っていたら喜ぶ人間なんだ。
だから私は私が不幸だと思っていたからよしみちゃんのことを見て勝っていたと思って私は笑ったんだと思う。
私は私をとことん嫌いになった。
これが私…これが私…違う!私は…
私は…良い子なの…悪い子なの…
はづきちゃんにもあいちゃんにも聞けない質問…私は良い子…悪い子…もうわからないや。
そんな風に考えていると田土間がたばこを口から離して最終的にその子の口に火がついたまま入れた。
人間をごみ箱扱い…そんな…
田土間『さて、これじゃあもう戻すのはキツイな…よし、もう収穫するぞ、やれ!』
そういった田土間の声を聞いた子どもたちが一斉に紐を離した。そして、両手足のない子どもが芋虫のような歩き方をして袋の中にいる男の子に向かっていった。
あいこ『うっ…あ、あんな…』
思わずあいこちゃんが声を漏らす…
それは当たり前だ…収穫…やれ…
その言葉が意味する行動は遥かに私たちのちっぽけな予想を上回っていた。
ガツガツガツガツガツガツガツガツ
そこで目にしたのは髪の毛やら爪を生きた人間同士が食べている姿だった。
そして、肉だけを横に置いてある青いトレーの中に口を使って入れていた。
そのトレーには人肉カプセルと書いてあるものであった。
それはあまりに口に出して説明出来るものであった。もはやそれはおかしい人なんて優しい言葉に全く当てはまらないものであった。
私たち三人は逃げた!
もう魔法がどうとか言っている場合ではなかった。
魔法であの場はどうしようにも出来なかった。
これ以上知りたくない!見たくない知りたくない!その一点張りで外へと出て遠く離れた空き地まで走った。
ー空き地ー
空き地の土管の中で魔女見習いから普通の姿となってすぐにその場で嘔吐してしまった。
三人ともあんな光景を見たら当たり前だった。
ああいうのが好きな人がいるなんて…
考えられないよ…ともかくそんなことを考えながら私たちは嘔吐していた。
とてもじゃないけど…なんともいえない…
もうしばらく肉は食べれなさそう…
どれみ『ど、どうする…これから…よしみちゃん以外にも問題あるよ!それにさっきのさ…』
それを口にしようとした瞬間あいこちゃんから口を押さえられて話せなくなってしまった。
あいこ『あかんてどれみちゃん!そのことを話すだけでも吐き気がするんやわ!』
はづき『お願い…私もう限界近いから…ともかくこのことを関先生に言って…』
???『言ったって無駄よ!』
大きな声が聞こえてきた!この声って…
どれみ・あいこ・はづき『よしみちゃん!』
空き地の前にいたのはよしみちゃんで大きな声でこちらを見ていた。どうやら走ってここまで来たらしい。
実際に施設からこの空き地まで遠くなく走って10分くらいだ。
ここで吐いているのには、結構時間がかかっていたのでここまでくるのは楽だった。
しっかりと睨みつけるようとこちらを見ている…なんで…
あいこ『別にええやんか!なんで大人の人に相談すればよしみちゃんの環境だって…』
よしみ『変わらない!!!絶対に変わらない!大人なんて…大人なんて信じられない!』
どれみ『そんなことないよ!私はしっているもん!雪ノ烝さんやレスターさんやタクトさんやジャックさんみたいに家族以外にも信じられる大人はいるよ!』
はづき『どれみちゃん!それは一番言っちゃだめよ!』
あっ…よしみちゃんの前で家族だなんて…
よしみ『わ…私には家族なんてない!もうない!いらない!私が大人を信じないのはそうやってぬくぬく育つ子を優先して見る奴が多い、それに児童相談所では…』
はづき『児童相談所…どういうこと?』
よしみ『これ以上はいいわ!隣のクラスのあなたたちには関係ない!じゃあね!』
よしみちゃんは片腕をぶらぶらと振りながら歩いて施設に戻っていった。
あいこ『児童相談所では…うーん、よし、児童相談所に行ってみよか!』
え、え?
どれみ『じどうそうだんじょ…って何?』
私にはその言葉がわからなかった。
あまりの驚きにはあいこちゃんとはづきちゃんはびっくりして転んだ。
昔のバラエティみたいー
あいこ『名前の通りの役割やー!児童が相談をするところや!』
どれみ『それって…理想の男性をそこにいる人と話しをしたり、理想の王子様を見つけることする場所なの!最高〜〜』
はづき『そんなことじゃないわどれみちゃん!そこにいる職員さんは虐待や家庭問題から子どもを救う仕事なの!』
あいこ『それがどうしてあんな気色悪い所ほっとくんやろ…調べてみよか!』
どれみ『そうだね…よしみちゃんを調べるために養護施設は無理っぽいからその児童相談所に行こう!』
私たちは口を軽く拭いて児童相談所に行くことにした。
さっきのはしゃぎはあのしんみりとした場をはぐらかしたかった。
また逃げようとしたけど…やっぱり向き合わないとね。