第3次スーパーロボットα外伝〜仕組まれた滅亡〜 作:リバーサクラモード本格的だよ
久しぶりに運動したらダメダメでした。どうぞ、
ー99年世界ー
ー春風家ー
はるか『すみませ〜ん、ほら、あんたも謝りなさいよ。』
淫介『申し訳ありませんでした。』
レスター『もう大丈夫ですので気にしないでください。』
俺は桐島カンナの並行世界移動テストのために並行世界に渡ったのだが…
急にこの夫婦の喧嘩に巻き込まれて布団叩きを顔に投げつけられ気絶して、その夫婦の家で休ませてもらったのだ。
はるか『申し遅れましたわたくし春風はるかというもので、こちらが旦那の淫介です。』
淫介『はい、春風淫介ともうします。先程は本当にすみませんでした。私の妻が暴走してしまって…』
その言葉を聞いたはるかが立ち上がり旦那の胸ぐらを掴んだ。
はるか『はあっ!何が暴走よ!勝手なことばかりいってくれちゃって、こちとらねあんたのやっすーーい給料でやりくりしてるこっちの身にもなんなさいよー!二人の娘の養育費、食費、それに家賃や生活費がどれだけかかると思っているのー!毎月毎月家計は赤字にも関わらず!!あんたはそうやって新しいロッドが出るたびに買う!それを怒るのが暴走だって〜!!』
淫介『お、俺の給料で何買ってもいいだろう!』
はるか『あんたねぇ…』
レスター『ま、待ってください!』
カンナ『お、落ち着け!』
はるかさんが殴りかかりそうになったので俺とカンナはなんとか止めた。
はるかさんの顔は怒りを抑えきれていなくて、淫介さんはすごいビビって体を震えさせていた。
はるか『あっ、あら〜すみませんお恥ずかしいところ見せてしまって〜』
淫介『何度もすみません、お詫びと言ってはなんですが…お茶でも飲んで言ってください。クロミエくん!お茶持ってきて!』
淫介さんは庭にいた人に声をかけた。
クロミエと呼ばれる人物は庭から出てきてキッチンに立ってすぐに茶菓子を用意してお盆の上に乗せて運んできた。
茶髪で小さな背丈の少年が来た。
クロミエ『はーい、こちらお茶とお菓子になります。ごゆっくり…ん?あなた!』
クロミエという女のような顔をした少年が俺のほうをじっと見て驚いていた。
なんだこの眼帯でも気になったのか…
すると少年は机にお盆を置いたら一目散に俺の服をジロジロと見て顔を驚かせていた。
クロミエ『こ、この服!まさかあなたはトランスバールの人ですか!』
少年は急に叫んだ。
俺もトランスバールの名が出て驚いていた。
レスター『お、お前!なんでトランスバールのことを!ここは並行世界のはずだぞ!どうして…』
カンナ『ちょ、ちょっと落ち着いて待ってくれ、おいレスター!お前こいつのことを知っているのか?』
はるか『世界…トラ…はぁ…わかんないわ…』
レスター『すみません、少しこいつと話しをしたいので散歩に行ってきます。構いませんか?』
淫介『大丈夫ですよ、どうぞ知り合いと会えて嬉しいんだろう楽しんできなさい。』
カンナ『ならさあ、裏山に行ってみようぜ。あそこには色々と用事があるからな。』
俺はトランスバールのことを隠すためにクロミエとカンナを連れて山へと歩き始めた。
レスター『俺の名前はレスター・クールダラス、階級は少佐、トランスバールとギャラルホルンの交渉の護衛の任務にあたっていたがザールが襲ってきた。
色々あってギャラルホルンとの交渉は決裂、うちの司令官はザールを壊滅させると戦線布告したしな、それにエンジェル隊とも合流した。
最も紋章機はあるがエルシオールがなきゃ整備出来んから使えない。』
クロミエ『僕の名前はクロミエと申します…そうだったんですか…だったらエルシオールがどうなっているかはわかりますよね…』
レスター『エンジェル隊が脱出するまではな…その後どうなったかは知らん、教えてくれないか。』
カンナ『デリケートな問題であるけどよ…そこらへんはちゃんと話しとかねぇとな…』
クロミエ『エルシオールを襲ったのは星の破壊者”ケサム”でした。』
レスター『それは聞いている星の破壊者ケサム…いくつもの星を今まで破壊してきた存在だ…どうしてエルシオールを襲ったんだ。トランスバールを狙っていたのか…』
クロミエ『違います、彼が狙っていたのはトランスバール星ではなく地球の破壊です。
普段は地球までは自力で行けるのですが今回は手違いがあってエルシオールを乗っ取ったらしいんです。』
カンナ『地球の破壊…でも、あたいたちが調べた時は地球にエルシオールっていう船はなかったぜ、何故か並行世界に行ったんだよな…』
クロミエ『それはですね…ギャラルホルンがいる地球には手出しが出来ないらしいんです。』
レスター『妙だな…エルシオールを占拠出来たならエンジェル隊を人質で脅してギャラルホルンとの戦争を起こすことも出来たはず…用心深いやつなのか…』
カンナ『そのギャラルホルンっていうのザールの支配下なんだろ、だったらザールの恐ろしさに逃げて並行世界に行ったとも考えられねぇのか。』
クロミエ『それは考えられません…これまでもケサムはザールの支配下の星をいくつも破壊していますから…』
レスター『ともかく、ここには来ていないんだな…話しがずれたが一体エンジェル隊が脱出した後どうしたんだ。』
クロミエ『………まず、エオニア率いるザール星間帝国軍がトランスバール星と白き月を襲いあっという間に二つの星を占拠しました。それから白き月にいた私達月の巫女と月の聖母シャトヤーン様はなんとか逃げだそうとしましたが、シャトヤーン様は自ら白き月に残り、軍人のルフト准将を司令官にしてエルシオールと紋章機を与えて最後の皇族シヴァ皇子を連れて辺境へと逃げてくれと命じられて逃げました。
そして、ケサムにエルシオールが襲撃されてエンジェル隊は逃げ出してあなたたちのもとに向かいました。
それからケサムはクインティサ星人という顔が三つあってタコのような触手を持つ小型の宇宙人と取引をしてエルシオールクルーを奴隷として売られることになりました。
しかし僕たちは売られる直前エルシオールから逃げ出しました。
ですが…デストロンと呼ばれるロボット生命体の組織が僕たちのことを捕らえてしまったんです。
捕らえられた他の乗組員は抵抗出来ないように両手両足を斬り落とされてしまいました。
クインティサ星人はボッシュと呼ばれる闇の帝王ガイコニーと取引をして…乗組員を闘技場にいるアニマリアンという怪物の餌にされてしまうそうです…
かろうじて僕だけサイバトロンというデストロンに反逆するロボット生命体の組織の一匹狼の賞金稼ぎデフコンにより助けだされました。
彼の話しによると彼の仲間のサイバトロンがこの並行世界の地球にいるそうなんです。
そこで僕は彼に恩返ししたいと思い春風家にて居候させてもらいながらサイバトロンを探しているんです。』
レスター『なるほど…そんなことがあったのか…』
クロミエ『シャトヤーン様はルフト司令官に…どんなことがあってもザールから逃げてシヴァ皇子を守れと命令されたのですが……ザールに狙われた以上…ろくな死に方をしないというのは覚悟していましたが…まさか…こんなことになるなんて…』
カンナ『ザールっていうのは出来てからたった50年くらいしか経ってねぇんだろ!それなのに600年もの間人類が開拓した宇宙をどうして支配出来るんだ!なんでそんなにぺこぺこ従ってんだよ!』
クロミエ『仕方ないですよ…ザールによってこれまで様々な星や組織が支配され、反抗した星は見せしめのように無惨な最期を遂げました。
彼等に逆らうものなんて生きていけません!それにザール星間帝国以外はデスガリアンという組織と繋がっていて自分たちの快楽のためだけにブラッドゲームと称した命を賭けたゲームを行うんです!
もうこの宇宙でザール星間帝国に目をつけられたら…もう生きていけないんです…』
レスター『そうだよな、ザール星間帝国に目をつけられたらろくな死に方はしないか…だが俺の司令官…いや俺の親友タクト・マイヤーズはザール星間帝国を壊滅させると戦線布告を行なった。』
クロミエ『せ、戦線布告!!そんなことをしたら絶対に殺されてしまいます。一体何を考えているんですか!』
カンナ『タクト・マイヤーズは親友をザールの支配下にあったギャラルホルンにより殺されたらしい。それに加えてエンジェル隊の気持ちも考えてザールに喧嘩売ったと思うぜ。』
クロミエ『紋章機もなしにどうやってそんなことをするんですか…あなたはそれに従うんですか。』
さすがに植え付けられた恐怖からかザールに怯えている。
ザール星間帝国の恐ろしさは俺もいやほど知ってはいる。
それでもな…
レスター『怖いのか、だったらこの世界で幸せに暮らせばいい。俺はタクトを信じる。あいつは女好きの軟派野郎だが、指揮能力は高く信頼できる奴だ。お前はどうするお前の人生だ、お前が決めろ。』
カンナ『お前は悔しくねぇのかよ。』
クロミエ『僕は…悔しいです、行きたいです。あなたの船に…あなたが慕うような友人に会ってみたいです。』
レスター『そうか、ならばついてこい。春風夫妻にはお別れを行ってこい。すぐにはとはいわん、しばらく様子を見て考えが変わらなければそれでもいい。』
クロミエ『わかりました、ちなみに春風夫妻には小学生と幼稚園児の二人の子供がいるんです。』
カンナ『そうか、ところでその子供が行っている学校ってのは陽昇学園か?』
クロミエ『そうですけど…』
レスター『それがどうしたというんだ。それに裏山に行く意味はなんなんだ?』
カンナ『裏山に行く意味かそれはな、この世界がのび太達がいた世界であるかどうかをしっかりと確認しておきたかったんだ。それにこの世界にのび太達を本当に戻していいかかどうかもな。』
レスター『俺としてはCGSのガキどもはともかく民間人であるのび太達はおろさなきゃならない。もっともエンジェル隊の奴等はドラえもんの頭や秘密道具でふざけて楽しんでいるがな、この調子なら戻しても大丈夫そうだな。』
クロミエ『ここは平和そうに見えますけど、あまり幸せとはいえない状況かもしれませんよ。』
カンナ『デストロンが気になるのか、あいつらならここにいないんだろ。』
クロミエ『それがいるかもしれないんです。この星にサイバトロンがいるようにデストロンもいるかもしれないんです。それに…この世界で軍隊が活発的な運動を行っているらしいんです。5年前にあった妖怪騒動により軍隊が力をつけてきたみたいなんです。一番安全なのが案外あなた達のところかもしれないですよ。』
レスター『…本人たちに聞いてみるか、それとサイバトロンについては相談をしておく、それでは帰るぞカンナ。』
俺とカンナは一度タクト達と話しをするため艦に戻った。