12月31日…そう、今日は大晦日だ。
今年も残すところあと一日…1年というものはとても短く感じる…それは、歳をとるにつれて、その感覚が強くなっている気がする…。
と言っても、俺はまだ二十歳だがな。
そんなことより、今日は千歌との再開の日…この日が来るのをどれだけ楽しみにしてきたことか…
千歌が来るのは、夕方の6時…新幹線で東京駅まで来るので、迎えに行かなくちゃならない。
だから、今年の大掃除は早めに終わらせることを意識してきた…そのおかげで12月中旬には完璧にしておくことが出来た…。
後は何をすればいい…?
服装は整えたし、髪のセットもとっくに終わってる…
仕方ない…まだ4時だけど、東京駅で時間潰しておこう。
~♢♢♢~
そんなこんなで、あっという間に時間はたって、約束の6時まで残り10分になった。
(そろそろホームで待つか…)
じっと、ホームで待っていると千歌が乗っている新幹線が見えてくる…。
(そういえば、何列目で降りるのか聞いてなかった…まあ、きっとあとから分かるから大丈夫…かな?)
新幹線が止まり、人がたくさん降りてくるが、千歌らしき人はどこにも見当たらない……少し不安だな、寝過ごしたりしてなきゃいいけど。
ドンッ!
「あ!ご、ごめんなさい!!」
ぼーっと歩いていると、誰かにぶつかってしまった。
「いえ、そちらこそ大丈夫ですか?」
俺はその人が落とした帽子を渡す…その時、初めて顔を合わせた……
「……千歌?」
「ふぇっ…?」
その反応…間違いない…そして、そのみかん色の髪の毛…。
「ゆ、悠之…君?」
キョトンとした顔で俺の事をじっと見つめる……
「悠之君っ!!」ダキッ
「おわっ!?え!?ほ、ほんとに千歌なのか!?」
「え…私は千歌だよ?」
一瞬少し別人のように見えた……肩にかかるくらいにまで髪が綺麗に伸びていて…なんだか大人っぽくなってとても素敵だ…。
「ううん、すっごく美人になってるからびっくりしちゃっただけだよ。」
「え…///び、美人だなんて…///」
「すごく素敵だよ、俺…なんだか凄く嬉しいよ。」
無意識に千歌の髪の毛を触る…サラッとしてて少しいい匂いがする…。
「そういう悠之君も大人っぽくなったよ?なんだかお兄ちゃんって感じがする!」
「そう?…ありがとな。」ナデナデ
「えへへ…やっぱりコレだなぁ~」
「ん?」
「悠之君が頭撫でてくれるとね…す~っごく、落ち着くの…ポカポカする感じかな?」
「ふふっ見た目は大人っぽくなったのに、中身はやっぱり千歌だな。」
「えー!なにそれ?褒めてるの?バカにしてるの?」
プクッと頬を膨らませる…やっぱり千歌だなぁ。
「どっちだと思う?」
「むぅ…絶対バカにしてる…」
二人で久しぶりに会話をする…いつになってもこの距離感は変わらない。
「ねぇ、悠之君?」
「どうした?」
「ちょっと…じっとしてて?」
「あ、あぁ…」
千歌にそう言われ、その場でぴたっと直立する…。
「大好き♡」
そのまま、俺の顔に手を添えながら、唇にキスをする…
「…なんか、キスが色っぽくなったね。」
「くすっ…ドキドキしちゃった?」
「…周りに人がいなくて助かった。」
「え~そんなに?」
「だって…千歌の身体…色々なところが成長してるし。」
「も、もう///悠之君のエッチ…。」
~♢♢♢~
「もうすぐ夕食の時間になるけど、どこかへ食べにでも行く?」
「んーん、悠之君の家で一緒に何か食べたいな♡」
「そっか…じゃあ、家にいっぱい天ぷら粉と具材があるんだ。年越しそばでも作ろうか。」
「うん♡」
二人で、バイクへ乗りに駐車場の方へ向かう…。
「あ~このバイク懐かしい~!」
「二年前も一緒に乗ったもんな~…はいこれ。」
千歌にヘルメットを手渡し…そのままエンジンをかける。
「じゃあ…帰ろう!」
「うん!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「あ、ここって…ゴールデンウィークの時に泊まりに来た別荘じゃん!」
「そうだよ、今は俺の家になってるんだ。」
「へぇ~じゃあ、また一緒にのんびりと暮らせるね♡」
さっそく千歌がソファーにダイブする…。
「そうだな…俺達また一緒に暮らせるんだな…。」
「もー、どうしたの?改まっちゃってー」
「だって…」ギュッ
「俺…2年間ずっと…千歌が来てくれるのをずっと待ってたんだよ。」
悠之君が私の後ろからそっと抱きしめる…そのまま私のシャツのボタンを胸元から外していく…
「も、もう…どうしたの?急に…寂しかったの?」
「あぁ…らしくないかもな…俺…。」
そのまま悠之君の手がどんどん下にくる…それ以上、外しちゃ…ブラが見えちゃう…。
「悠之君……だめ…まだおふろに入ってない…///」
「じゃあ…一緒にはいる?」
「うん…♡」
二人で脱衣場に移動する…
そのまま身体を洗い合い、一緒に入浴する…。
「悠之君、そんなにジロジロみたら…だめ♡」
「だって…凄く綺麗だから…。」
「もぅ…///」
千歌のタオルが、透けて見えてとてもいやらしい…。
(悠之君の視線がわかりやすくて…なんだかドキドキするよぉ…)
~♡♡♡~
「悠之君、ドライヤーお願いしてもいいかな?」
「あぁ、もちろん。」
千歌の髪を乾かす…
「髪…ほんとに綺麗だね。」
「もー、今日ずーっとそればっか言ってるよ?」
「なんか、胸も大きくなってない?」
「んー…そうかも…背は伸びないのになんでだろ?」
「…胸に栄養もってかれてるとか?」
「えー!?それはちょっと困るよ~!」
「じょ、冗談だって…」
そのあと、二人で年越しそばを作り、カウントダウンに備える…。
「それにしても、沢山天ぷら作ったよね~」
「これでもかなり減った方なんだけどな~やっぱりそう簡単に無くならないか~」
「凄いね鞠莉ちゃん…こんなにたくさんの食材を持ってくるなんてね。」
「まぁ~美味しいからいいけどな。」
天ぷら粉は別にいいのだが、食材が腐ったりするのは困る…なんとか対策を考えねば…
「悠之君…もうすぐ年が明けるね。」
「ほんとだ…」
「「3…2…1…」」
『Happy new year!!!』
テレビのカウントダウン終了とともに、鐘が鳴る…。
「あけましておめでとう♪」
「あぁ、おめでとう。じゃあ…朝になったら初詣に行こっか。」
「うん♡」
ニコッと笑顔を見せてくれる……これが新年最初の千歌の笑顔か…実に良いものだ。
「ふわぁ…悠之君…。」
「どうした?」
「眠たくなっちゃった♡一緒に寝よ?」
「そうだな…俺も眠たくなってきたし…寝よっか。」
二人で寝室へ向かう…
「わぁ…あの時のベットのままだ~」
そのまま、千歌と一緒にベットに入る…
「…じゃあ、電気消すよ。」
「うん…あ、ちょっと待って!」
「ん?」
千歌がもぎゅっと俺の体を抱きしめる…
「このまま…朝まで抱いててもいい?」
「あぁ、いいよ…あれ、千歌?」
千歌の耳が少し赤くなってるのが気になった…
「もしかして緊張してる?」
「え、そ、そんなことないよ?」
「だって耳が…」
ふにっ…
「やっ…耳触っちゃだめ…。」
「…ここ?」チョン
「あっ…だめぇ…くすぐったい…からぁ…///」
千歌と身体をくねらせながら…小さく喘ぎだす…。
「千歌の顔…すごくだらしなくなってるよ?」
「だって…だめって言ってるのに…悠之君が…。」
「ごめんごめん、千歌の反応が可愛いからさ。」
「むぅ…怒ったもん…千歌、怒りました。」
私はそのまま、そっぽ向く…ホントは、ちょっとエッチななことも期待してたんだけど…もう遅いからいいか…。
「千歌、こっちむいて?」
「もぅ…こんどはなに?」
千歌が振り向いたのと同時に、キスをする…。
「んむっ……ぷはっ……も、もう…///すぐちゅーしたら許してくれると思ってるんだから。」
「そんなところも可愛いよ…千歌。」
「も、もう寝るー!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そして、朝日が登り始めた頃…
「も~悠之君?早く起きてよぉ…」
「Zzz…」
「ふっふっふっ…こうなったら…」
はむっ!
「……!!??」
千歌に鼻を噛まれ、飛び起きる……
「ち、千歌!?い、いまのは…?」
「えへへ…悠之君が中々起きないから…♪」
「あ…はは…」
「もしかして…迷惑…だった?」
千歌が上目遣いをして、俺をじーっと見つめる…。
久しぶりに見た…千歌の捨てられた子犬のような顔を…相変わらず破壊力抜群だ。
「…可愛いから許すっ!」ナデナデ
「も、もぅ!可愛い…って…うぅ…///」
~♡♡♡~
千歌が着物に着替えるのを待つ…女の子の支度は長いのは知ってるから全然気にならなかった。
「お待たせ~」
「お~…じゃあさっそく……!?」
長い髪を短くまとめて、サラッと出てくるうなじ…凄くセクシーで綺麗だ…高校生の時は可愛いイメージだったけど、今はその可愛さに大人っぽさがチョイスされて、さらに華やかになっている…。
「どうしたの?早く行こうよ~」
「あぁ、そうだな。」
こんな素敵な人と一緒に歩けるなんて…
「悠之君も素敵だよ?」
「千歌?俺の心でも読んだのか?」
「んーん、なんとなく…ね?」
「ふふっ…なんだそれ。」
二人で歩いていると、すぐに神社に着いたのでさっそくお参りをする…。
「悠之君はなんてお願いごとした?」
「ん?これからも二人で幸せになれますように…ってね。」
「私も…全く同じことをお願いしたよ♪」
「そっか…幸せになろうな、俺達…」
「うん…!」
二人で見つめあってると、千歌が、高校生の時に買った指輪をしてくれているのに気づいた。
「その指輪…ずっと付けててくれたんだね。」
「うん!このカップル指輪…私の一番の宝物なんだ~!」
「そっかじゃあ…」
「…?」
千歌の右薬指に付けてる指輪を左薬指に付け替える…
「この指輪が…カップル指輪じゃなくていつか結婚指輪になれる日まで…ずっと一緒にいような。」
「悠之君…!絶対約束だよ!!」
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神社が混み始めたので、先に屋台のご飯を買って、家で食べることにした…。
「家で食べて正解だったね~」
「だな、あんなに混むなんて想定外だったからな~」
「だね~」
二人きりのこの空間…隣には着物姿の千歌…周りには誰もいない…。
「なぁ…千歌。」
「なぁに?ゆ~じくん?」
ドンッ
「きゃっ…///ど、どうしたの?急に押し倒して…///」
「ごめん…千歌…もう俺には我慢出来ないよ。」
千歌の着物を少しずつ脱がしていき、鎖骨が見えてくる…
そして、そのまま鎖骨に軽く口付けをする…。
その素肌は、凄く綺麗で、少しでも力を入れたら、傷がついてしまいそうだ…。
「ね、ねぇ…悠之君…///」
「ん?」
「もっと…///乱暴にしても…いいよ?///」
この後の理性を…俺は全く覚えてない。
今年のお年玉いくらかな~♪