悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」   作:須井化

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前回までのあらすじ

どこにでもいる無個性少年緑谷出久。

突如敵に襲われる彼だが孫悟空という謎の男に救われる!

緑谷少年は将来の夢であるヒーローを目指すべく日々修行を積み上げていく!

そして猛特訓開始から約10ヶ月後、とうとう雄英高校入試当日を迎えるのであった!!

…第3話のあらすじしてない???

だってあれただ緑谷少年が少女の手握っただけじゃん!

更に向こうへ!PlusUltra!!!



第4話

2月下旬…

 

風が冷たいこの寒い冬もラストスパートを切っていたこの時期……

 

って季節の話をしてる余裕は無い!!!

 

緑谷「……はぁ…はぁ…!」

 

ダダッ

 

緑谷(やっば…予定よりも遅く起きちまった!!)

 

緑谷(急げ急げ!!)ダダッ…

 

何を隠そう今日は僕にとってとても重要な日……

 

雄英高校の一般入試の実技試験があるのだ。

 

 

 

 

………あ、そもそも雄英高校が分からない?それじゃ軽く説明しておこう。

 

雄英高校ヒーロー科…それはプロヒーローの養成校である。

 

全国のヒーロー科の中で最も人気のある学校だ。

 

国民的No.1ヒーロー【オールマイト】を始め…

 

No.2ヒーロー【エンデヴァー】

 

No.4ヒーロー【ベストジーニスト】など…

 

雄英の卒業生で世間に出てからその名を轟かせた英雄達は数知れない。

 

雄英卒業という資格だけでその後の人生に多大なアドバンデージが付く。

 

ヒーロー志望者にとっては正に理想の学園なのだ。

 

…が勿論並の人間じゃこの高校に入学するのは到底叶わない。

 

倍率が毎度300越え………今年の偏差値なんか79だぞおい。

 

日本の中で1番入るのが難しい学校は?と言われると

 

皆口をそろえて雄英と叫ぶのだ。

 

超人気故に超難関……

 

それが雄英高校である。

 

 

 

緑谷「な…なんとか間に合った……!」

 

無我夢中に走り続け数分……

 

ようやく雄英の正門まで辿りついた。

 

緑谷「……遂に来たのか……」

 

大きなUの中にアルファベットのA……

 

雄英のシンボルマークが僕の目に確かに映っていた。

 

まさか()()()()で拝む事になるとは予想だにしてなかったからなぁ…

 

緑谷(やれるだけの事はやった……後は実践のみか…)

 

緑谷(果たして1人で乗り切れるのかどうか…)

 

歩きながら考え詰めていた所…

 

「どけデク」

 

緑谷「!」

 

こんな喧嘩腰でしかもあだ名で呼ぶ奴は1人しかいない。

 

緑谷「か、かっちゃん…!」

 

知る人ぞ知る(元)ガキ大将、爆豪勝己15歳。

 

以前も話したように生まれてこの方非の打ち所がない天才児。

 

あ、性格悪いのは弱点か。

 

事ある毎に何かと僕を弄ぶ幼馴染……要は腐れ縁だ。

 

爆豪「俺の前に立つな殺すぞ」

 

緑谷「お…おはよ……頑張ろうねお互」

 

それだけ言うとかっちゃんは僕が喋り終わる前にその場を去っていった。

 

緑谷「………いに……」

 

ヘドロ事件以来僕とは極力接触しない様になった。

 

「あれバクゴーじゃね?ヘドロん時の」

 

「わっ本物や」

 

今となってはこの通りすっかり有名人だ。

 

敵に向かって一直線に走り出した大馬鹿な一市民と知り合いだなんて思われたくないのか…

 

或いは他の理由かは定かではないが…

 

あの日からかっちゃんは僕にちょっかいを出さなくなっていた。

 

緑谷「………」

 

緑谷「っとと…何してんだ…僕も急がなきゃ…」

 

緑谷「」ガタガタ…

 

そう言いつつ脚を前に踏み出そうとするも余りにも緊張して震えが止まらない…

 

緑谷(弱気になるなー…見せてやるんだこの1年間の特訓の成果を…)

 

緑谷(踏み出せ!目標への第一歩を!!)

 

ガッ

 

勢い余って両足とも蹴り出しちゃった。

 

緑谷(ですよね!!)

 

そのまま地面に倒れこむ………

 

 

 

フワッ

 

緑谷「おっ?」フワフワ…

 

かと思いきや体が宙に浮いてるではないか…

 

緑谷(あれ…今僕使()()()覚え無いんだけど…)

 

「…大丈夫?」

 

緑谷「え」チラッ

 

声のした方向を向くと…

 

なんと茶髪の少女が僕の隣に立っているではないか。

 

茶髪の少女「よっと」グイッ

 

ストッ

 

浮いていた僕の体を空中から引きずり下ろして地面に着地させてくれた。

 

茶髪の少女「ごめんごめん。今の私の個性」

 

茶髪の少女「転んじゃったら縁起悪いもんね」

 

緑谷「え…あ…は…」

 

茶髪の少女「いやー緊張するよねぇ」

 

緑谷「へ…う…うん」

 

茶髪の少女「それじゃお互い頑張ろね」<じゃ

 

緑谷「………」

 

緑谷(また女子と喋っちゃった!!!)

 

正直会話になったかどうか分からないレベルという事は黙っておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

なんやかんやあって何とか試験の説明会場まで来れた僕。

 

偶然にも座った席の隣にかっちゃんが居た。

 

緑谷「……… 」

 

爆豪「チッ…」

 

緑谷(声もロクに掛けないから尚更怖いよぉぉ…)

 

「ヒュゥゥゥウウッッッ!!!」

 

緑谷「!試験官さん来た……!?」

 

「今日は俺のライブにようこそ!!!」

 

「エビィバディセイヘイ!!」

 

シーン…

 

受験生に対する接し方がハイテンション過ぎてどう反応すればいいか皆困ってしまう。

 

「コイツァシヴィーーー!受験生のリスナー!!!」

 

「実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!!」

 

「アーユーレディー!?」

 

シーン……

 

「YEAHHHHH!!!!!」

 

このサングラスをかけたDJの様な人が雄英に勤めているプロヒーロー兼教師の1人…

 

プレゼント・マイクだ。

 

緑谷「うわぁぁラジオ毎週聞いてるよ感激だなぁ雄英の先生は全員プロヒーローだから興奮するぞぉぉお」ブツブツ…

 

爆豪「るせ」

 

マイク「資料をご覧の通り!この後リスナーには10分間【模擬市街地演習】をしてもらうぜ!!」

 

マイク「道具の持ち込みなどは自由!このプレゼン後各自準備し指定の演習会場に向かう事!」

 

爆豪「…」チラッ

 

かっちゃんがこちらの受験番号の書いてある用紙に目を向ける。

 

爆豪(連番なのに場所が違ぇ…)

 

爆豪(同校同士で協力させねぇってか)

 

爆豪(…潰せねぇか…)

 

緑谷「…?」

 

マイク「各演習場には3種の仮想敵が多数用意されている」

 

マイク「その仮想敵を行動不能にするのがリスナーの役目だ!」

 

マイク「それぞれの攻略難易度に応じてポイントを設けている」

 

マイク「あくまで動けなくなればOKだから一々ぶっ壊す必要ねぇからな?」

 

マイク「無論!他人への攻撃等々アンチヒーローな行為はご法度だぜ?」

 

マイク「何か質問のある奴は?」

 

そう言うなり1人の男性が即座に手を挙げる。

 

身長がかなり高く、眼鏡をかけておりザ・優等生って感じの少年だ。

 

眼鏡少年「少しよろしいでしょうか」

 

マイク「お」

 

眼鏡少年「プリントには3種ではなく4種類の敵が記載されております!」

 

眼鏡少年「誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態!!」

 

眼鏡少年「我々受験生は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!」

 

眼鏡少年「ついでに。そこの縮毛の君」ギロッ

 

そう言い放つと僕の方に顔をを向け強く睨みつける。

 

緑谷「…え…僕?」

 

眼鏡少年「先程からボソボソと…気が散る!」

 

眼鏡少年「物見遊山のつもりなら即刻雄英から去りたまえ!」

 

緑谷「す…すみま…せん」

 

同期にキツイ恐喝を食らって思わず口を覆う。

 

そんなブツブツ言った覚えないんだけど…

 

「」クスクス…

 

お陰で皆の笑い者になってしまった…恥ずかしっ…

 

マイク「OKOKナイスなお便りサンキュー!」

 

マイク「プリントに載っているこの4種類目の敵は言わばお邪魔虫!」

 

マイク「行動不能にしようが壊そうが0P!」

 

マイク「マリオブラザーズやった事ある?」

 

マイク「そこで言うところのドッスン的な奴さ!」

 

マイク「こいつに限っちゃ各会場に1体しか出現しねぇギミック……」

 

マイク「だけど真面目に相手するのはあまり賢い判断とは言えないぜ?」

 

「なんだそりゃ…」

 

「とりあえずそのギミックとやらに気をつけりゃいいのか」

 

眼鏡少年「ありがとうございます!失礼いたしました!」

 

マイク「…とまぁ、俺からは以上だ」

 

マイク「最後にリスナーに我が校【校訓】をプレゼントしよう!」

 

マイク「かの有名なナポレオン=ボナパルトは言った!!」

 

マイク「【真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者】と!」

 

マイク「Plus Ultra(プルス ウルトラ)(更に向こうへ)!!!」

 

緑谷「…!!」プルプル…

 

Plus Ultra……この学校の代名詞と言っても過言じゃない決まり文句だ。

 

それを生で聴けるなんて……興奮モノだぞ畜生!

 

 

 

 

 

 

 

そして数分後…ジャージに着替え演習場に到着した。

 

緑谷「広」

 

とにかくこの一言に尽きるのだ。

 

パッと見ただけでもおおよそ4、500×4、500mだ。

 

どんだけ敷地広いんだここ。

 

それに建物が模型ってレベルじゃない造形なのだこれが。

 

下手すれば本当に街だと勘違いする位忠実に再現してくれている。

 

緑谷「…すっご…」

 

緑谷「…」キョロキョロ…

 

街を暫く眺めると、今度は他の受験生達を見回し始めた。

 

緑谷「……ん…」

 

緑谷「僕より大きい気の反応は無しと…」

 

緑谷「というか皆緊張してないんだな…」

 

緑谷「あ」

 

茶髪の少女「ふぅ…」トントン

 

そこで僕の目に止まったものはさっきの茶髪の少女。

 

何やら緊張をほぐす為に手をトントンと叩いている。

 

緑谷「そうだ。さっきのお礼言わなきゃ…」スタスタ…

 

「…」

 

スッ…

 

少女に近づこうとすると背後から何者かの手が僕に押し寄せてきた。

 

ガシッ

 

緑谷「いっ!?」ビクッ

 

突然掴まれたのでビビって身体が震えてしまう。

 

ゆっくりと後ろを向くとそこにはさっきの眼鏡君がまたもやこちらを睨みつけながら佇んでいた。

 

眼鏡少年「あの人は精神統一を図ってるんじゃないのか?」

 

眼鏡少年「君は何だ?」

 

眼鏡少年「妨害目的で受験しているのか?」

 

緑谷(ひぃぃ!こちらも!)

 

「あいつ校門前で転けそうになった奴じゃ…」

 

「注意されて萎縮しちゃったの」

 

「少なくともライバル1人は減ったんじゃね?」

 

皆の視線が僕に集まってくる。

 

緑谷「…………」

 

(ラッキーーー)

 

緑谷(って思ってるんだろうな皆…)

マイク「んじゃスタート」

 

「………」

 

緑谷「え?」

 

マイク「何やってんだー!もう開始の合図したろ!?」

 

マイク「実戦じゃカウントもクソもねぇだろよ!」

 

マイク「賽はもう投げられてんぞ!?」

 

緑谷「なっ…!?」

 

何が起こっているのか分からず混乱していた僕だが……

 

「うおおおおっ」ダダダ…

 

緑谷「…っば!」

 

開始直後に出鼻を挫かれてしまった。

 

マイクが発言を終えたと同時に一斉に走り出した。

 

皆より出遅れてしまった。

 

緑谷「ちょっ…ど…どうし…」

 

緑谷「……ってどうするも何も…」

 

ようやく冷静さを取り戻した僕はしゃがみこみクラウチングスタートの構えをする。

 

緑谷(行くしか無いだろ…っ!!!)

 

 

ゴオッ…

 

眼鏡少年「…なっ…」

 

茶髪の少女「速い!?」

 

緑谷「…………!?」

 

 

気づけば脚は踏み切り身体が自然に動いていた。

 

さっきまで数m離れていた筈の受験生らを直ぐに通り越してしまった。

 

まるで風のように…爽やかと…

 

緑谷(我ながらおっそろしいスピードだ…)

 

緑谷(これ最悪止まり切らず仮想敵と衝突するんじゃ…)ダダッ…

 

ドガァァッ!

 

緑谷(ぎゃあああ!?やっぱりぃぃぃ!?)

 

突如隣の建物の壁から仮想敵が乱入してきた。

 

壁がぁぁぁ

 

仮想敵「標的捕捉!ブッ殺ス!!」

 

そう片言で喋ると僕に目掛けてライトアームを伸ばして来た。

 

ゴオッッ…

 

緑谷「来る…!」

 

緑谷(避けろ避けろ避けろ避けろ避けろぉおおおっっ!!!)ダンッ!

 

ズドオオッ!

 

仮想敵「……ン?」

 

ビュオオオッ…

 

緑谷「……っと……!」

 

間一髪敵の攻撃が当たる寸前に空中に逃げる事が出来た。

 

仮想敵「空身動き不可能!」ジャキッ…

 

もう片方の腕を伸ばそうと敵が構えてくる。

 

緑谷「させるかよっ……!」ゴオオオッ…

 

僕は仮想敵に向かって急降下する。

 

右の拳を固く握り締め腕を後ろに弾きながら。

 

仮想敵「……?」

 

手が十分届く距離にまで達した時…こう叫んだ。

 

緑谷「ジャン拳………」

 

緑谷「グーーッッッ!!!」

 

ドガァァッ!!

 

仮想敵のヘッドパーツを思い切り強くパンチを打ち込んだ。

 

緑谷「……っ!」グシャッ

 

ピシピシ…

 

仮想敵「……アガ…」ピシュゥゥ…

 

ドオオオンッッ!!

 

仮想敵から火花が散り…爆発して粉々に砕けた。

 

「嘘だろっ……」

 

「爆破!?」

 

緑谷「……よし。ポイント先制!」

 

 

 

 

 

 

 

【審査室】

 

<ギャァァァ!

 

<だだだだだっ!!

 

「おーおー結構派手にやってくれてんじゃないの」

 

「今回も面白そうな個性が幾つかあるわね」

 

「さて誰が合格するかね…」

 

「……この入試は敵の総数も配置も一切伝えてない」

 

「だから全てが己がスキル頼りだ」

 

「限られた時間と広大な敷地…」

 

「そこからあぶり出されるのさ」

 

「状況をいち早く把握する為の情報力」

 

「遅れて登場じゃ話にならない…機動力」

 

「どんな状況でも冷静にいられるか…判断力」

 

「そして純然たる戦闘力!」

 

「市井の平和を守る為の基礎能力がP(ポイント)数という形でね」

 

「今年は中々豊作じゃない?」

 

「さーどだろ…」

 

「真価が問われるのはここからさ」ポチッ

 

 

 

 

 

 

 

緑谷「はああっ!!」

 

仮想敵「!?」

 

バキィッッ!!

 

敵に向かって勢い良く強い蹴りを決めた。

 

その直後ショートし、敵は機能を停止する。

 

緑谷「っし…また1体撃破…これで37!」

 

緑谷(大分貯まってきたな…後1、20取れりゃ上等か?)

 

緑谷(………あれ、これってもしかしなくともいい調子じゃ…)

 

そんな事を考えている内に辺りを見回しているとまたまた茶髪の方と遭遇した。

 

茶髪の少女「うっ…」

 

だが彼女は先程までと様子が完全におかしかった。

 

顔は真っ青で口を手で抑えていた。

 

緑谷「………?」

 

緑谷(なんだろ…吐きそうなのかな)

 

緑谷(……って他人の心配してる場合

ドッッ!!!

 

緑谷「………か?」

 

尋常じゃない程にデカイ衝撃音が聞こえたのでそちらを向いてみると…

 

 

 

 

ロボ・インフェルノ「………!!!」

 

そこには周辺の建造物と同等の大きさを誇る巨大なロボットの姿があった。

 

緑谷「いいい……!?」

 

眼鏡少年(馬鹿な…さっきまで精々僕らより一回り大きい程の仮想敵しか居なかったはず…!!)

 

眼鏡少年「まさかあれが…」

 

「0Pかよ……!!」

 

ウィィン…

 

ドッッ!!!

 

緑谷「うわっ…」グラッ

 

ドサッ…

 

地面を踏んだ時の衝撃は半端なくデカイもので思わず倒れ込んでしまう。

 

緑谷「っそ…あんな化け物もこの試験に出るのかよ…!」

 

緑谷「なんでもありか…!!」

 

「あんなの相手にしてられっか!!」<シャレにならん!

 

眼鏡少年「今は他の場所を…」ダダッ

 

緑谷(別に倒せない事もないけど…)

 

緑谷(そろそろタイムリミットだ。これ以上時間は無駄にできない)

 

緑谷「ここは大人しく引き下が……」スクッ…

 

身体を起こし、0P敵がいる向きとは逆方向に駆け出そうとしたその瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

「ぅぅ…」

 

緑谷「………!」

 

緑谷「今のは…」クルッ

 

振り返ってインフェルノの下をよく見てみるとさっきの女の子が倒れて身動きが取れなくなっているじゃないか…

 

茶髪の少女「……い…たた……っ」

 

緑谷「……」

 

マイク「オラ〜!後50秒で終了だぞーっ!?」

 

緑谷「っ…………!!!」

 

 

 

茶髪の少女『ごめんごめん。今の私の個性』

 

茶髪の少女『転んじゃったら縁起悪いもんね』

 

緑谷「……自分の阿保……」

 

ダダッ!!

 

眼鏡少年「……そういえばさっきの少年…まだこっちに…」クルッ

 

眼鏡少年「!?」

 

 

 

 

【審査室】

 

「お、オイオイ…マジかよ」

 

「緑の奴0Pに向かって…」

 

?「………」

 

 

 

 

 

 

緑谷(自分で言ってた癖に……)ダダッ…

 

緑谷(相手の心配してる暇があるなら自分の事気をつけてろよ…!)

 

緑谷(馬鹿野郎!!)

 

何時ぞやの時の様に僕はまた敵に向かって猛ダッシュしていた。

 

でも()()とは違う。

 

ちゃんとやるべき事が頭の中で解っていたから…

 

 

 

?「……あの敵を倒しても一切のメリットも無い」

 

 

 

ズザザ…

 

茶髪の少女「…う……ん?」

 

緑谷「……」

 

茶髪の少女「君……なんで…?

 

緑谷「転んだら縁起悪いでしょ」

 

緑谷「…間に合ってよかった」ニッ

 

今回は…絶対に救けられる自信があった。

 

 

 

?「だからこそ色濃く…浮かび上がるものがある」

 

 

 

インフェルノ「ーーーッッ!!!」ゴオオオッ…

 

敵は僕らに向かって襲いかかってきた。

 

茶髪の少女「駄…め…逃げ…って!!」

 

緑谷「………はぁぁ…」

 

 

 

 

悟空『いいか?気功波ってのは手に気を集中させて戦闘力を瞬間的に上げるもんなんだ』

 

悟空『ま、ある方法を使えば常時それを維持し続ける事も出来っけど…』

 

悟空『そうだなぁ…気功波で最初に教えておきてぇものと言や…』スッ…

 

 

 

 

両手首を合わせ手を開き腰に置く。

 

そして身体中の気を手の一点に集中させる。

 

緑谷 悟空「『か………め……』」

 

緑谷 悟空「『は………め……』」ギュルルッ…

 

するとどうだろう…

 

手と手の間に球状のエネルギー弾が発生する。

 

それを握る様にして両手を後ろに持っていき…

 

 

 

 

 

腕を上に思い切り伸ばし気功波を放つ。

 

緑谷「波ぁぁああああッッッ!!!!」

 

ボオオオオッッ!!!

 

茶髪の少女「きゃっ!?」

 

眼鏡少年「ぐおっ…」ゴオオオッ!!

 

とてつもなく強い衝撃波が演習場全体に影響を及ぼす。

 

マイク「ぐばばば!?」ゴオッッ!!

 

インフェルノ「!!??」

 

やがてインフェルノは一筋の光に貫かれ

 

 

 

 

ドオオオオンッッッ!!!

 

大爆発を起こし木っ端微塵となる。

 

ズドッドッッ…

 

茶髪の少女「………嘘…やろ……」

 

眼鏡少年「あの敵が……一撃で…?」

 

緑谷「………」

 

ズドドッッッ!

 

「…………ええええええええええええっっっ!?」

 

 

 

 

 

?「ヒーローの大前提」

 

?「自己犠牲の精神ってやつが!」

 




………え?更新ペース早くないかって?

気のせいです気のせい。

第4話は入試編でしたけどどうでしたか?

今回はちょい短めだったかも…まぁ平均文字数的にここら辺で切り上げるのが丁度いいんですが。

名前をあえて書かないのはなんかネタバレみたいになって嫌だから…まぁ分かりにくいって意見があれば変えますが……

(…眼鏡かけてる1-Aの生徒と茶髪の1-Aの少女って多分他に該当しないはずなんだよなぁ)

とりあえずウラビティちゃんヒロイン回ですた。……段々ハーレム化してきたぞ。


何か意見等ございましたら感想・メッセージで気軽にご相談ください
次回の投稿も1週間以内に投稿できると思いま…

いや流石にもう翌日投稿ってのは無いと思います…ええ…

多分…多分

第5話もお楽しみに




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