悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」   作:須井化

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前回までのあらすじ(的なヤツ!)

モテないイケない無個性のどこにでもいる駄目学生緑谷出久!!

突如敵に襲われる彼だが孫悟空という謎の男に救われる!!

なんやかんやあって孫悟空に修行させてもらう事になった緑谷少年!

ん?あらすじが雑すぎる?

初回だから許してくれ!!

更に向こうへ!Plus Ultra!!!



第2話

陽が沈み始め空も紅くなっていた…

 

何の変哲も無かった筈の僕の日常がこの日この瞬間に…この物語が始まった………

 

 

 

 

 

ついでだが…

 

その日僕の家族が1人増えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

デク母「………え」

 

悟空「おねげぇだ!オラをここに住ませてくれぇぇ…」ペコッ

 

緑谷(どう考えても無理がありますありがとうございました)

 

 

話を簡潔にまとめるとこういう事だ。

 

悟空さんは僕を強くする為に稽古をつけてくれるそうだ。

 

だが生憎悟空さんには住む家も食べる食料も着る服も無い。

 

何より()()()()()()()によりブラックリストに載られたであろう命の恩人を匿わない訳にもいかず…

 

修行に付き合う代わりに【その間の衣食住を保証する】という条件を付けた。

 

因みにその日母に僕andかっちゃんを助けてくれたヒーローと伝えて(誤魔化して)土下座させて頼んだ結果

 

デク母「OK!!!」グッ

 

即決してくれた。緩い流石母さん緩い。

 

…?ヒーロー免許はどうしたって?

 

それよりも僕の事を心配する事に必死だったよ 

 

……それ程愛されてるって証拠だけどさ…

 

 

 

 

 

 

 

それから数日経ち…とある山奥にてとうとう悟空さんによる超超ハードな特訓が始まった。

 

 

悟空「まず…これからおめぇにはオラの技を使える様な体になるまで自分で鍛えてもらっぞ」

 

緑谷「あ…悟空さん直々じゃないんですね」

 

悟空「あったりめぇだ。今のお前じゃまだ気は使いこなせねぇ」

 

悟空「だからまずそれに見合う【身体】を作り上げる」

 

緑谷「鍛えるっ……てのは具体的に言うと?」

 

悟空「筋トレ」

 

緑谷「………」

 

余りにも単純且つ噛み砕いた内容で拍子抜けしてしまった。

 

そりゃま近道なんて無いと思ってたけどさ…

 

なんかこう…力を宿すぞー的なヤツを想像してしまった。

 

僕のイメージが一瞬にして崩れ去った。

 

…だがこの修行の真の恐ろしさはその量にある。

 

悟空「基本毎日腹筋1000回、腕立て伏せ500回、逆立ち100秒10回…あ、こん時にも腕立て伏せ10秒に一回出来たらいいな…後…」

 

緑谷(多い多い多いぃぃぃ)

 

常人には到底無理なハードトレーニングだよこれ!

 

1つ目でギブだわ!!

 

無理に決まってんだろと一時は唸るものの…

 

緑谷(…っでもこれ位しないとオールマイトに……)

 

緑谷(それどころか皆にも追いつけない…)

 

緑谷(弱気になるな!)

 

そう自分に言い聞かせた。

 

……が僕に降りかかる絶望はこんなもんじゃ収まらない。

 

まず先程の平日含めた7日間に()()行うトレーニングが7種類。

 

そして

 

悟空「休日はランニング1時間……」

 

悟空「を休憩挟んで3回」

 

緑谷「……」

 

悟空「後さっきのメニュー2倍にすっからな?」

 

緑谷「……」

 

悟空「……後」ズッシリ…

 

何やら重たそうな服を抱えてこちらに渡した。

 

緑谷「重っっ!!!???」

 

持った瞬間腕が垂れ下がる。

 

それ程尋常じゃない重量だったのだ。

 

悟空「そいつは10kgある」

 

悟空「これから着る服はそれにしな」

 

緑谷「………」

 

緑谷「えええええっ!?」

 

もう耐え切れなかった。

 

そりゃそうだ。今までの生活を10kgの重りを担ぎながら送れって言ってる様なものだ。

 

それに加えてさっきのトレーニング。

 

幾ら何でも無茶苦茶だ。

 

緑谷「流石に無理がありますよそりゃ!!」

 

緑谷「そんな負荷があったら命が幾つあっても足りませんよ!!」

 

悟空「そんな事言うなよ…」

 

悟空「今おめぇ上着だけかもしれねぇけど昔オラなんか靴もこのリストバンドも全部重くしてたんだからな?」

 

悟空「全部で100kgは軽く超えてた!」

 

逆に建物とか周りの物体に影響来ないのそれ!?

 

悟空「それと…慣れてきたら10kgずつ上げてくぞ」

 

悟空「何とか30、40kgまで耐えられる身体に仕上げるつもりだ!」

 

緑谷「はぁぁぁあぃいいいい!?」

 

とてつもなく理不尽な修行内容だった為とうとう痺れを切らしてしまう。

 

緑谷「そんな…もう後1年ないんですよ試験まで!!」

 

緑谷「この短期間でそんな事…」

 

悟空「1()()()()()から言ってんだ」

 

緑谷「!?」

 

悟空「…確かに…オラは数年、数十年かけて今みてぇな強さになった」

 

悟空「1からおめぇを鍛えるにはこの特訓は厳ししいかもしれねぇ」

 

悟空「多分オラもおめぇの状況だったら似た様な反応をする」

 

悟空「でも…おめぇは数ヶ月でオラみてぇに強くなりてぇって言ったんだ」

 

悟空「それなりの覚悟をしてオラにそう言った筈だ。これ位して当然だし……」

 

悟空「オラがガキの頃やった修行で一番効果があったのはこれだ」

 

悟空「これをこなせれば確実に今の数倍、数十倍は強くなれる…」

 

悟空「それは確かだ」

 

緑谷「……」

 

緑谷(そうだよな…オールマイト(あの人)みたいに強くなりたいなら…)

 

緑谷(この位の事でへこたれてる場合じゃないよな…)

 

さっきまで弱々しかった顔もいつしかにっと笑っていた。

 

こんな壁位乗り越えてやる、そう思って。

 

悟空「ま、あくまで似た様な方法ってだけだけどな」

 

悟空「辛ぇか?」

 

緑谷「まさか」ニッ

 

悟空「即答か…えらく張り切ってんなぁ…」

 

悟空「早速始めっか」

 

 

 

 

 

だがこの修行は予想よりも遥かに過酷なものだった。

 

 

緑谷「っ…!」

 

緑谷「687…688…6……」

 

緑谷「っ…やり直し!」

 

腹筋を上げることに集中してしまい、途中で数を数えられなくなってしまう。

 

それ程までに疲労が溜まっていく。

 

 

 

緑谷「はぁ…はぁ…」ダダッ…

 

悟空「ふぁい、おー、ふぁい、おー」

 

元々スタミナが無いもんだった為無理に身体を動かすと…

 

緑谷「うっ……っおぼ」

 

悟空「お……!緑谷!」

 

 

吐く(こうなる)

 

 

 

日常生活にも影響は出てくる。

 

緑谷「今日も疲れた……」

 

椅子に座ろうとすると…

 

バキッバキッ…

 

緑谷「……」

 

椅子が壊れるし…

 

緑谷「…えっとここはこうで…」カリカリ…

 

ズキッ

 

緑谷「いっだっ!?」

 

勉強する時間だけ身体に苦痛を与える。

 

様々な辛労辛苦を耐え凌ぎ約7ヶ月間この特訓に明け暮れた…

 

 

 

 

 

そして時は流れ11月上旬…

 

また…あの山奥にて。

 

 

チュンチュン…

 

鳥の囀りがこんなに心地よく聞こえるのはいつ振りだろうか…

 

とても清々しい気分だ。

 

悟空「…よくやったな、緑谷」

 

悟空「まさか半年で50kgに慣れるとは思わなかったぞー!」

 

悟空「やりゃ出来んじゃねぇかおめぇも!!」

 

緑谷「へへ…へ」

 

悟空「……そんじゃ()()()()()()()

 

悟空「とりあえずその服脱いでみろ」

 

緑谷「はい」ヌギヌギ…

 

悟空「…」

 

50kgの衣服も今となっては脱ぐ事位造作も無い作業となっていた。

 

自分でも信じられない事実だが…

 

もっと信じられない事と言えば……

 

悟空「よし。じゃ、緑谷」

 

悟空「1回思いっきし飛んでみろ」

 

緑谷「思いっきり……ですか?」

 

悟空「ああ。多分びっくりすると思うぞ?」

 

緑谷「分かりました」

 

そう言うと静かに目を瞑り…脚に力を込めて…

 

腕を大きく振った。

 

そのまま地面を強く蹴り踏み切ると……

 

 

ゴオオオッ

 

緑谷「…へ」

 

開いた目の先には澄み切った蒼色の空が広がっていた。

 

つい数秒前まで周りにあった木々はいつの間にか見えなくなっていた。

 

いや………

 

光景そのものが別世界だった。

 

緑谷(え…これ…僕って…)

 

緑谷(今飛んでる…?)

 

普段オールマイトが翔んでいる大空を……

 

今彼と同じ場所を同じ様に羽ばたいているのか…自分は…

 

感動モノってレベルじゃなかった

 

唯の空想が現実になってるんだ。

 

皆より高い所歩いてるんだ。

 

そういう実感が湧いてきた。

 

………が、感傷に浸ってるのも束の間。

 

緑谷(あれ…待て)

 

緑谷(これどう着地すんの)ヒュゥゥ…

 

そんな疑問が心の中で過ぎった時、身体が落ちていく様な感覚があった。

 

ってか絶賛落下中です。

 

緑谷「ぎゃあああああっ!!?」ヒュゥゥ…

 

緑谷(落ちる落ちる落ちるぅぅぅう!?)

 

どんどん加速していき地面に急接近する。

 

まるで天国から地獄に真っ逆様みたいな状況だ。

 

このままではかっちゃん曰くワンチャンダイブで第二の人生を送る事になってしまう。

 

悟空さんは

 

悟空「慌てんな緑谷!普通に着地すりゃ問題ねえ」

 

悟空「やってみろ!」

 

とアドバイスするんだが…

 

緑谷(普通にってどうだよぉおおおっ!?)

 

無論こんなの初経験なので対応のしようがない。

 

緑谷(くそったれぇぇえっ!?)

 

目の前に迫ってくる地面。

 

後1、2秒で衝突という所で僕はある違和感を覚えた。

 

前言撤回する様だが、今の状況と似た様な経験はした事がある。

 

その時とは明らかに違う点が1つあった。

 

 

 

 

 

 

心の中では……これっぽっちも死の危険を感じられなかった。

 

ダンッッ!!!

 

無意識の内に着地していたらしい。

 

自然と脚が下に向き、態勢を整えられていた。

 

因みに脚は痺れるくらいで特にこれといった外傷は見当たらなかった。

 

緑谷(これ…今僕がやったのか…?)

 

自分が今何をしたのかまだ理解出来ず、呆然としている。

 

悟空「…身体が反射的に反応したな」

 

悟空「ま、半分くれぇは今まで貯めてきた予備知識の効果もありそうだけど」

 

緑谷「……?」

 

緑谷「あ……」

 

緑谷(そうだ…今まで僕は何度もオールマイトを見てきた)

 

緑谷(だから頭ですぐに着地のイメージが出来ていたのか…)

 

緑谷(………)

 

……そう。たった数秒…

 

当事者にしてみれば一瞬の出来事だ。

 

だけど…その一瞬……僕はオールマイトになれたんだ。

 

緑谷「…はは…何だかなぁ…」

 

悟空「?」

 

緑谷「今まで悩んでたのが馬鹿らしいや」

 

ポタポタ…

 

緑谷「…僕にも…こんな才能があるんだ……」

 

緑谷「そう…思っ………て……」

 

今までの()()が全て報われたと思うと涙を流さずにはいられなかった。

 

なり得もしない筈だった…あの英雄(ヒーロー)になれたんだ。

 

そう思うと歓喜に満ち溢れた。

 

悟空「……ったく…泣くのは高校合格してからにしろよ…」

 

悟空「その泣き虫も残った時間で直さねぇとな」

 

緑谷「は…はひ……」

 

悟空「……今やってみた通りおめぇは4月の頃と比べもんにならねぇくれぇ強くなった」

 

悟空「軽く100mは飛んでたぞ」

 

緑谷「ひゃっ100!?」

 

緑谷(ただのジャンプ1回でそこまで高く飛べるのか…)

 

悟空「これで()()は整ったな」

 

緑谷「条件?」

 

悟空「ああ」

 

悟空「今11月に入ったばっかだ」

 

悟空「おめぇの言っていた学校の試験までに後3ヶ月余裕がある」

 

悟空「だからそれまで毎日オラがここでみっちり稽古をつけるって訳だ!」

 

緑谷「おおーっ!…って事は…」

 

悟空「勿論、目標は技の伝授!」

 

緑谷「や…やたーーっ!必殺技ーー!」

 

素直に喜ばずにはいられなかった。

 

何しろ1度はやってみたかった、あの必殺光線が撃てるようになるのだ。

 

これが完成できればウルト○マンも顔負けの超絶ヒーローの誕生だろう。

 

悟空「つっても気功波だけじゃねえけどな」

 

悟空「他にも教えてぇ技があるし…そもそもおめぇには気の概念が無ぇ」

 

悟空「そこら辺を1から教える!」

 

悟空「オラも3ヶ月じゃそんなゆっくり説明する余裕も無ぇ」

 

悟空「かなりきつい修行になる……」

 

悟空「心してかかれよ!!」

 

緑谷「……っ……」ウズウズ…

 

緑谷「はい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして3ヶ月後…試験まで残り1週間を切ろうとしていた…

 

その頃

 

 

 

シュゥゥ…

 

休日AM.5:30

 

 

悟空「……マジかよ。やってのけやがった」

 

悟空(オラも正直()()()()使いこなせるとは思わなかったぞ…)

 

悟空(気のコントロールが上手ぇ所はクリリン似か…)

 

悟空(成長幅が半端ねえ!!)

 

緑谷「はぁ…はぁ…」

 

悟空「……改めて見ると…」

 

緑谷「?」

 

そう言うと悟空さんは大きな鏡を僕の前に置いて、僕の身体を見せる。

 

緑谷「………わ…わぁ…」

 

悟空「おめぇすっげえ変わり様だなぁ…」

 

悟空「1年前とは別人だぞ…」

 

悟空さんと出会う前は背が小さくおまけに痩せ細っていて弱々しかった身体も…

 

気づけば筋肉モリモリ…とまでとは言わないがかなり筋肉が付きそれなりに逞しい身体になっていた。

 

緑谷「……確かに」クスッ

 

今となっては懐かしい姿だった。

 

1年前の写真を見て思わずほくそ笑む。

 

 

悟空「とりあえず、これで教えたやつ3つ共使える筈だ!」

 

悟空「まぁ応用は教えきれなかったけど…これだけ出来てりゃ十分だ」

 

緑谷「…」

 

悟空「……つー訳で一旦オラとの修行はこれで終了!」

 

悟空「試験まで後ちょっと期間あるけど」

 

悟空「それは自主的にトレーニングしてもいいし、リラックスしてもいい」

 

悟空「オラが教えられんのはここまでだ」ポンッ

 

そう言うと悟空さんは僕の頭に手をそっと乗せた。

 

悟空「……よく頑張った」

 

悟空「後はおめぇ次第だ」

 

悟空「思いっきりやれよ、試験」

 

緑谷「………はい!」

 

悟空「いい返事だ!少しは心も成長してんな」

 

悟空「合格して、ちゃんと行きてえ学校受かれよ?」

 

悟空「おめぇの母ちゃんも心配してんだからな?」

 

緑谷「ええ、勿論」

 

悟空「………そんじゃ、今日はさっさと帰って母ちゃんの朝飯食いにいっか!」

 

緑谷「はい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緑谷「」ガツガツ…

 

悟空「」ガツガツ…

 

母の愛情たっぷりな手料理を掻き込んで頬張る。

 

我ながら何ともマナー知らずの雑な食べ方だ。

 

デク母「それにしても…」

 

デク母「出久もよく食べる様になったわね」

 

デク母「今なんか5、6回は白米おかわりしてる」

 

緑谷「む…そほかは…」

 

食べ物を口に放り込みながら喋り出す。

 

ちゃんと飲み込んでから喋れ。

 

緑谷「」ゴクッ

 

……料理は飲む物。

 

緑谷「悟空さんに比べたらよっぽどだと思うけど…」

 

デク母「そりゃまぁ…10倍位差があるけど」

 

悟空「おかわり!」

 

デク母「はーい」

 

そう言うと大量にある炊飯器の1つを開けてご飯をよそり始めた。

 

緑谷「………ねぇ母さん」

 

デク母「ん?」

 

緑谷「そのお金どこから出てるの?」

 

デク母「………ー」

 

デク母「企業秘密」

 

聞かなきゃ良かったと今更ながらに後悔した。

 

デク母「そんな事は気にしなくていいから。さ、どんどん食べて」

 

デク母「育ち盛りなんだから」

 

緑谷「はいはい」

 

4月からこんな調子だ。

 

大体服の重さに比例してご飯の量も増えてる気がする。

 

3人で食卓を囲むのはかなり久しぶりだ。

 

今じゃ悟空さんは僕のお義父さんみたいな感じになってる。

 

まぁ…お義父さんは食べる事に夢中で普段食事中に喋るって事は無いけど。

 

それでも3人で朝昼晩一緒にご飯を食べられるの僕にとってはとても幸せな事だったのだ。

 

緑谷「……」

 

デク母「出久?箸止まってるわよ」

 

緑谷「え…あ、ああごめん…」

 

デク母「孫さんも……?」

 

緑谷「ん?」

 

悟空「………」

 

悟空さんが食べている時に手を止める所を見るのは今までで初めてだった。

 

母さんは再度呼びかけたが反応をしなかった。

 

 

 

 

帰り道に聞いた話だ。

 

とても不思議で仕方なかったので1度聞いてみたかったのだ。

 

何故悟空さんはあんな重いシャツを作れたのか?と。

 

というかそもそも作る材料とか技術無いよねこの人

 

悟空『……うーん……』

 

悟空『なんかやったら作れた』

 

答えが曖昧過ぎて理解に苦しんだ。

 

結局有耶無耶にしてその話題を切ったのだが…

 

悟空「…」

 

 

 

 

悟空『………っとは言ったものの…』

 

悟空『どう修行させよう…』

 

悟空『できりゃ亀仙人のじっちゃんや神様がやってたみてぇなやり方にしてぇけど…』

 

悟空『オラにゃあんなの作れねぇしなぁ…』

 

悟空『うーん……』

 

ブゥゥ…

 

悟空『お?』

 

突如謎の光に覆われる。

 

悟空『眩………ん?』

 

悟空『こ…こりゃ緑谷の制服…なんでここに』

 

悟空さんの手に突然僕の制服が現れたのだ。

 

しかも…

 

悟空『なんか重ぇな…』

 

悟空『………大体10kgぐれぇか……』

 

悟空『どういう事だ…?』

 

悟空『……………あん時…』

 

悟空『神龍が居なくなっちまってたけど…』

 

悟空『実はオラが気付いてないだけで本当は近くにいるんじゃ…』

 

悟空『……もしくはオラが吸収したとか…?』

 

悟空『って事は願いを叶えられる力が手に入ったって事かぁ!?』

 

悟空『バンザーイ!バンザーイ!つまりオラが欲しいって念じたらそれが手に入んだな!?』

 

悟空『早速飯頼もっと!』

 

悟空『肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉……』

 

シーン…

 

悟空『……………あれ』

 

 

 

 

悟空(結局…あれ以来やってみたものの…)

 

悟空(修行で使わせた重い服しか成功しなかったぞ…)

 

悟空(よっぽど強く念じねぇと駄目なんかなぁ…それとも…?)

 

悟空(何にせよオラも修行だなこりゃ)

 

悟空「……」

 

悟空(……神龍………)

 

悟空(おめぇはいってぇどこ行っちまったんだ?)

 

悟空(聞きてぇ事たんまりあんのに……)

 

緑谷「悟空さん?」

 

悟空「………」

 

悟空「?ど、どした緑谷」

 

緑谷「こっちの台詞ですよ…いきなりぼぉっとしちゃって」

 

デク母「折角作ったご飯も冷めちゃうわよ?」

 

悟空「す…すまねぇ。ちょっと考え事してて」

 

緑谷 デク母「「………」」

 

食べている間にも考え事をしているのかぁと僕と母さんはそろって驚いた。

 

悟空「あ、ヤッベご飯粒落ちた」

 

緑谷「あっ」

 

デク母「ヒャァーーッ!?」

 

バタッ

 

母さんは唐突に悲鳴をあげ、そのまま床に倒れてしまった。

 

悟空「…お……おいでぇじょうぶ…か?」

 

デク母「……」ピクピク…

 

緑谷「悟空さん…この時期に落ちる(それ)は禁句ですよ」

 

悟空「あ、すまねぇ」

 

とは言え、母さんは母さんで過剰に反応し過ぎ。

 

試験間近に控えている息子がいるんだから無理も無いけど。

 

数秒経てばすぐに意識も戻るので大丈夫だろう。

 

デク母「あ、そうだ」スクッ

 

ほらね、すぐに態勢を立て直す。

 

悟空「うおっ…おでれぇた」

 

デク母「出久、ちょっとおつかい行ってくれる?」

 

緑谷「え」

 

デク母「受験の準備とかで私手が離せないから」

 

デク母「今日1日空いてるでしょ?」

 

緑谷「構わないよ。食べ終わった後行くから」

 

デク母「ありがとー」

 

会話を一旦切ると再度豪快に食べ始める。

 

緑谷「」ガツガツ…

 

悟空「」ガツガツ…

 

デク母「」モグモグ…

 

 

 

 

 

 

 

だがこのおつかいが後に()()()()()()()()を築くきっかけとなろうとは…

 

この時はまだ知る由もなかった。

 

 

 

 




今回は修行回でした。ただただほのぼの(?)してただけだね。

2次元の世界だから実際いきなり1000回できんの?とか聞くのは野暮だぞ…?(震え声)

次回は皆大好きあの娘がやって来るよ。お楽しみに。




…ヤベェよあらすじより短いよヤベェよ…何か手抜き感あるよ。どうし…………




……………あああああっ!!忘れてたぁぁああっ!!?

SA・SHI・EEEEE!!!!!

超朗報です!!なんと開始1週間足らずで挿絵を描いて下さった方がいました!!
(2ch含めたら半年とか言っちゃダメよ)

まぁタグを見た方はご存知でしょうけど!

で、肝心の絵の内容はと言いますと!

緑谷出久!道着(緑谷オリジン)ver!!

【挿絵表示】


作画した方はさいころソード様です!!
一応その方のマイページのリンクも貼っておきます!↓
http://syosetu.org/?mode=user&uid=175541

このマイページにも載っていますが念の為補足を付け加えておきます。

さいころソード「胸のマークはオールマイトに影響されて縫い付けた物」

さいころソード「V(victory)や∀(ターンA:「全て」という意味を表し、allmightと掛けている)に見えるそのマークはギニュー特選隊のそれと酷似している」


……すっごい凝ってる(泣)
言われてみればギニュー達もそういうマーク付けてましたねー…戦闘服に
私とっても感激です(大号泣)

他の絵の方も随時公開していくつもりです。
乞うご期待!!そしてありがとうございましたさいころソード様!!



何か意見等ございましたら感想・メッセージで気軽にご相談ください。
次回は1週間以内に投稿できるかと思います。
また見てね。






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