悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」   作:須井化

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正直間に挟もうとしてはいなかった。最新話の間に入れても関係無いし、然程重要なお話でも無いのでキリがいい20話と21話の間に差し込みました。
内容や会話は敢えて分かりにくくしました。まぁ1人名前が出てきてますし、多少はね?
因みに今回出た設定はちゃんと原作でも出ています。じゃけんジャンプ+ダウンロードしましょうね。





※今回のお話は本編の出来事とあまり関係無いので無視してもいいです。
ただ、予備知識として知っててもいいかも。主に私なりの【GTの最終回】の解釈についてかかれています。


第20.5話

「………ふぅ」

 

「ここ数年、しばらく下界が荒れていたが…ようやく一息つけそうだわい」

 

「最悪の事態の時の()()()()も無くなってしまったからのぅ…今度はワシらがこの未来を支えにゃならん」

 

「これから忙しくなるぞぉ〜ヤジ…

「zzz…〜…」

 

「こいつ…食うだけ食ってすぐ眠りにつきおった!」

 

「全く…少しは使える奴かと思うたが、所詮ワシより強いだけの脳筋じゃったか…」

 

……ォォォ……ォォ…

 

「…ん?何かここにやってくる…というより降りてきてる」

 

「という事は…」

 

 

シュタッ

 

 

「こんにちは!ご無沙汰してます!」

 

「何だ…やっぱり()()じゃったか」

 

「いきなり猛スピードでこっちに接近してきたから何事かと思ったわい」

 

「で、用件は何じゃ?急ぎの用事か?」

 

「いえ…特別そんな事では……」

 

「神殿を放棄して()()に任せっきりにしてる時点で、あまり重要な件では無いとは思えんがなぁ…」

 

「あ…」

 

「身分的には神様が上なんじゃからいつでも気軽に呼べばええというのに…」

 

「神殿が実体化されてあるんだから放ったらかしにしたら尚更危険じゃろ」

 

「す、すみません…以後気をつけます」

 

「…で、その別に重要でない案件とは何じゃ?」

 

「その…端的に申し上げますと、少々お聞きしたい事がありまして…」

 

「聞きたい事?そりゃワシよりもお前の相方の方が適任じゃあるまいか?」

 

「あやつはワシよりこの現世に精通していると見えるが…」ジョボボ…

 

「それが…同じ事を聞いてはみましたが…」

 

「知らない、分からない…の一点張りで…」

 

「………むぅ。正直ワシに答えられるようなモノなのか見当も付かんが…」

 

「ま、茶でも飲みながらゆっくり話そうぞ」コト…

 

「ありがとうございます…」ズズッ

 

「…うま…」

 

「そりゃそうじゃ。ワシが淹れたのだから当然」

 

「へぇ…」ズズ…

 

「こうして落ち着いて茶を飲み交わせるのも、久しぶりじゃなぁ…」

 

「ようやく下界が穏やかになった証拠とも言えるのう。いい事じゃ」

 

「………………」

 

 

 

 

「悟空さんが死んだから……ですか」

 

「………まぁ悪く言ってしまえばそう」

 

「というか、そもそも悟空が死んだとはまだ限らんがな」

 

「だけど、消えてからもう3年。あれから何一つ連絡もよこさん」

 

「この間はタイミング良く魔人ブウが攻めてきたからたった7年で済んだが…」ズズッ…

 

「果たして次帰ってくるのはいつになるのやら…」

 

「……やっぱり、貴方は…」

 

「もう言わんでええ。大方予想はできた」

 

「!?」

 

「お前さんが急に悟空を話題に出したからピンと来たわい」

 

「も、モロでバラすつもりは無かったんですけどねぇ…」

 

「形式的には神様だが、話術がまだまだじゃなぁ。鍛えろ鍛えろ」

 

「「……」」ズズッ…

 

「…そうじゃなぁ。どこから話すか」コト…

 

「まず、お主は【魔族】という種族が居たのを知っておるか?」

 

「…はい。確か、以前先代の神が己に潜む邪を取り除く為」

 

「ある日、善と悪の2人に分裂したと…」

 

「そして善の方がその先代の神、もう一方が下界に逃げ延び、大魔王となった」

 

「その時も()()()()()特有の卵を生み出す事に成功はしましたが、波長に歪みが生じ、異形の怪物が誕生した」

 

「その生みの親を含めた怪物達の総称を、魔族…と言った感じでしょうか」

 

「うむ。大方合っとる」

 

「して…恐らくお主が聞こうとしているのは恐らく」

 

「【魔族に殺された者の魂の行方】…こんなモノかのぅ」

 

「………」

 

「図星…という解釈で良さそうじゃな」

 

「コレもまた、お主らが想像している事と何ら変わらん答えじゃ」

 

「…では…やはり?」

 

「ああ」

 

 

 

 

 

「魔族に殺された者はあの世にも行けんし、この世に戻る事もできん」

 

「ただただ、宙を漂い続けるしかない」

 

 

 

「そうだったん…ですね」

 

「ああ。元々ワシもお前のトコの相方も、あの世から現世(ココ)にやって来たのだが…」

 

「大魔王達に殺された武道家、そして武泰斗の姿さえあの世には無かった」

 

「だからワシらはその事実を知ってるし、実際にそうなった者の末路を見た事もある」

 

「そ、そうなった者の…?」

 

「ああ。直接ワシの口からは出したくないがのぅ…」

 

「…そう、ですか」

 

「あの、それを認識した上で貴方にご質問しますが…」

 

「ぬ?」

 

 

 

 

「つまるところ、悟空さんはどうなったと、貴方は見ていますか?」

 

「………悟空がどうなったか…ねぇ」ズズ…

 

「それもまた、多くの者が思っている通りじゃよ」

 

「……あの時、確かに悟空さんは一星龍に殺された。しかし、最後まで倒れる事も無く戦い続ける事ができた理由というのは…」

 

魔族(かみ)から生まれた魔族(さんぶつ)…神龍に殺されたから、なのでしょうか」

 

「………まぁ、実際の所は半信半疑止まりなんじゃがなぁ」

 

「過去に一度だけ、大魔王が封印から解かれた事があって…活動を再開した事もあったが」

 

「やはりその時も身体から魂が分離し、ただただ浮遊しとるだけじゃった」

 

「悟空の様に最後まで肉体が動き続けたケースはとても珍しい…というか初めての出来事じゃったの」

 

「もしかすると、あの時から既に神龍が仕込みを始めていたのかもしれんのぅ」

 

「仕込み…?」

 

「悟空はこの世にもあの世にも存在しない、かと言って、今言った様に魂が空中に舞っているのなら今頃ワシらが見つけておる」

 

「存在を消す事も、作る事も最早不可能ではあるが…」

 

 

()()()()()()()()()()()ならば可能かもしれん」

 

「生や死に…限りなく近い事?」

 

「うむ。あくまでもワシの推測だが……」

 

 

 

 

 

 

「悟空はワシらの知らないどこかで、今も元気にやっとるんじゃないかのぅ……」

 

「神龍とともに…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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