悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り 作:(´鋼`)
俺は相手を、樹条浄夜を見る。全く俺は唯昔話をするだけなんだがな。
京「なに、そんなに身構えるな。そう、唯の昔話のことだ。」
浄「………はっ?」
浄夜と鈴仙は何がなんだか分からない様子をしている。当たり前か。今から自分の『過去』を話していく………いや、俺の『正体』を話していくのか。
京「………そうだな、昔の話だ。ある時、青年が居た。その青年は少々特殊であった。」
俺は棚から本を一冊手に取り本を捲る。
京「おぉ、これはネクロノミコンか。中々面白い本なのだが、普通の人間や耐性のない者では発狂するらしい代物なんだそうだ。面白いんだがな。」
本を捲りながら、昔話を続ける。いや、本は読むぞ。本だけは読み続けなければ言語が理解できないからな。
京「その青年は己が内に光と闇を抱えていたそうだ。だが、それを狙う者も居た。その青年は狙う者と対峙し、勝利を遂げたそうだ。」
俺は本を閉じて、浄夜の方に視線を向ける。
京「………以上だ。」
浄「………はぁ???」
京「『それだけ』と言ったのだよ。言葉が分からなかったのか?樹条浄夜。」
目の前の男、樹条浄夜は恐らく心の中では呆れているのだろう。期待外れで。
だが、その表情も、その思い込みも崩してやろう。
京「以上が、私の『過去』だ。」
浄・鈴「!?」
京「何だ?鳩が豆鉄砲をくらった様な顔をして?どうしたと言うのだ?」
まぁ、この反応は驚くことを隠せない表情だな。さて、ここからが面白くなる。
京「いや、『過去』ではなく『正体』と言ったところか。」
鈴「正体?」
京「そうだな。あまり自分から言うのもなんだが、この私の正体を教えようかとな。」
俺はDIOのオーラを無理矢理だが増幅させる。ちょいと疲れるが、少し言えば解除しようか。
京「………私の名は五十嵐京谷。『光』と『闇』の生まれ変わり、即ち『ジョナサン・ジョースター』と『DIO』の生まれ変わりだ。」
鈴仙「なっ!!!?」
浄夜「何だとッ!!!?」
そう言った時の二人の表情。やはり驚きを隠せず、声をだしてしまったか。だが、俺も解除しようか。疲れるからな。
つまり、殺気を放つのを止めるのだ。まぁ部屋に充満している殺気まではどうしようもないか。
京「さぁ。始めようか。『聖なる末裔』と『光と闇の生まれ変わり』との対決を!!!」
京「『星の白金・世界《スタープラチナ・ザ・ワールド》』!!!」
右腕を変化させ、時を止める。確かコイツで13秒は止められるんだったな。
京「『変化者《チェンジャー》』!!!」
浄「『星の白金《スタープラチナ》』!!!」
俺は自分のスタンドをそのまま、浄夜はスタープラチナに変身し、拳と拳を衝突させる。
チェ「無駄ァ!!!」
浄「オラァ!!!」
浄夜はどの程度動けるのか。それを検証する為、少々動くか。
京「『スティッキーフィンガーズ』!!!『世界《ザ・ワールド》』!!!」
左腕をスティッキーフィンガーズに、下半身をザ・ワールドに変化させ俺も攻撃を仕掛ける。
先ずは拳をぶつけているチェンジャーで足払いを仕掛ける。
チェ「!!!」
浄夜は後ろに飛び退くことで足払いを回避する。俺を忘れていないか?俺は回転しながらジャンプをすることで接近し、右腕で裏拳を一発。左足で足払いを仕掛ける。
浄「ッ!!!」
裏拳は止められたが、足払いは効いたようで浄夜のバランスが崩れる。そこにチェンジャーの追撃だ。
俺を踏み台とし、踵落としを食らわせる。
チェ「無ッ駄ァ!!!」
浄「チィ!!!オラァ!!!」
ほお、バランスを無理矢理取り戻してチェンジャーの攻撃を右手の拳で防ぐか。俺も居るがな。
浄夜の右側に移動し蹴りつける。
京「無駄ァ!!!」
浄「ぐおっ!!!!」
命中。浄夜の右横腹にヒットしたか。
チェンジャーを着地させ右回りに回転させた後、大きく踏み込みパンチを一発。
チェ「無駄ァ!!!」
浄「ゲハッ!!!」
腹部に入ったが、地面に踏ん張って留まらせたか。
今は……まだ5秒か。
んお?ほぉ、彼方は5秒が限界と言ったところか。
浄夜に近付き、耳元で話しかける。
京「私の時止めの時間。知りたいか?………この状態で13秒は止められる。ザ・ワールドは、その2倍程だな。」
左手でピースの形を作り、浄夜に見せる。今の心の中は恐らく………一種の『絶望』だな。まぁ原作と違うのだ。絶望するのも無理は無いな。
京「私が思うに、樹条浄夜。貴様は原作通り、ザ・ワールドで9秒。スタープラチナ・ザ・ワールドで5秒程しか止められない訳か。」
まぁそのことを話しても意味は無いか。チェンジャーでラッシュを仕掛ける。
チェ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!!」
俺は少し離れる。ついうっかり巻き添えだけは食らいたくないからな。
京「時は動き出す。」
時が動き出した。浄夜の体は大図書館の壁に衝突、壁にクレーターが出来る程の威力で飛ばされていた。
鈴「浄夜ッ!!!?」
京「さて、次は君の番だな。」
俺はゆっくりと鈴仙に近付く。浄夜は今は動けそうにない為、心配する必要もない。
鈴「シャボンカッター!!!」
シャボン………成る程、シーザー・A・ツェペリの能力か。
京「『キングクリムゾン』」
左腕を変化させ、時を飛ばした。飛ばした時間の中を動き、鈴仙の後ろに立つ。
時飛ばしが終わると、鈴仙は辺りを見回していた。
京「貴様は面白くないな。消えろ。」
鈴「!?」
俺は鈴仙の首に手刀を当て気絶させた後、上に放り投げてチェンジャーでラッシュを仕掛ける。
チェ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!!」
鈴仙の体は天井にめり込み、ゆっくりと落下していった後、体を動かさなかった。
まぁ最悪死んだとしても真実を上書きすれば良いだけの話か。
浄「ッぁぁぁああああアアアアアア!!!」
突如として浄夜が雄叫びをあげた。仲間の危機にはどの様な絶望の状況でも力を越えるタイプの人間か。それでこそ倒しがいがある!!!
浄「てめえ、よくもッ!!!」
京「はっ!!!憎いか!?悔しいか!?仲間がやられて腹立たしいか!?ならば、この俺を倒してみろ!!樹条浄夜ッ!!!」
浄「っぁぁぁああああアアアアアアアアアアアア!!!」
壁から脱出し、俺に立ち向かってくる浄夜の姿。やはり、人間は素晴らしい!!!その本気、見せてみよ!!!
どうも、うぷ主の鬼の半妖でございます。
………はい、どんどん終わりへと近付いて参りました。
そろそろコラボも終わってしまう………( ;∀;)
次回は最終決戦!!!京谷vs浄夜。お楽しみに!!!