悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り   作:(´鋼`)

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思い出

『四日後 空条邸にて』

 

京谷「………紫さん、本当に良かったんですか?」

紫「良いじゃない。それに父親とも飲みたいでしょう?」

京谷「………はぁ。」

早苗「京谷さん!!ここはお言葉に甘えて、パーッと発散して英気を養いましょうよ!!」

咲夜「まさかプッチが来るとは思ってもいなかったけれど。」

プッチ「ハッハッハッハッ!!」

空条親子「………………」

 

現在、京谷たちは宴会の準備を終え人を待っている所だ。その途中、プッチが京谷たちの元に駆けつけた。勿論、若返ったプッチを見て承太郎と徐倫は唖然としていたが。

 

京谷「来るんだったら連絡の一つぐらい欲しかったよ、父さん。」

プッチ「いや、悪い悪い。ついうっかりな。」

咲夜「ついうっかりって………」

徐倫「…………んまぁ変わりなくて良かった………とでも言うべきなんでしょうかね?プッチ。」

プッチ「久しいな、空条徐倫。承太郎。承太郎は少し白髪が増えてきたのかな?」

承太郎「ほっとけ。お前は全然変わってないな。プッチ。」

プッチ「まぁ私は魂のみの存在になってしまったのでな。」

承太郎「何?」

徐倫「た、魂って………それじゃあ、あんたゴーストなの!?」

プッチ「似ているが違うな。あんな低級な奴等と一緒にしないでくれたまえ。」

京谷「父さん。それだと亡霊の幽々子さんも低級って言ってるようなもんだよ。」

プッチ「はて?何のことやら?」

京谷「はぁ………」

 

そんな雑談の中、扉が開けられた音がする。

そちらの方へ向くと、四人。

リーゼント頭と康一と奥さんらしき人と魚持ってきている男が現れた。

 

京谷「康一さん。どうですか?調子の方は。」

康一「まぁまだ疲労はあるけど、大丈夫だよ。」

「ん?康一の知り合いか?」

「おぉー、よく見りゃ結構人数居るじゃねぇか。」

康一「仗助君は聞いたことあるでしょ。五十嵐京谷君のこと。」

仗助「あー………確か………聞いた聞いた。」

「それじゃあ、あの男の子が?」

康一「そう。僕らの手伝い………というより、危機を救った子だよ。由香子。」

早苗「は、はわわわわわ!!」

咲夜「どうしたのよ早苗。そんなに慌てて?」

早苗「だ、第四部の主人公『東方 仗助(ひがしかた じょうすけ)』!!魚持ってきている方が『虹村 億泰(にじむら おくやす)』!!康一さんの隣に居るのが『山岸由香子(やまぎし ゆかこ)』!!凄い!!これ程までにハイになったことはありません!!」

京谷「要するに興奮してるんだね。」

 

京谷のツッコミが終わると、京谷は仗助たちの元へ歩み寄る。

 

京谷「初めまして。と言えば良いんですかね?五十嵐京谷です。」

仗助「東方仗助。宜しくな、京谷。」

億泰「虹村億泰だ。宜しくな、京谷。」

康一「京谷君、こっちは僕の妻の。」

由香子「由香子です。初めまして。」

京谷「初めまして。由香子さん。仗助さん。億泰さん。」

康一「後、もう一人来るんだけど………」

京谷「………というと………漫画家さんですか?」

康一「そうそう正解。岸辺「ちょーっと待ったー!!」………噂をすれば、だね。」

 

扉の方を見ると、何か生き生きとした人物が居た。

その男は京谷に近付くと、まじまじと京谷を観察している。

 

「おぉ、この子が。この子がそうなのか………ふふっ。実に良いネタが手に入りそうだ!!」

京谷「えぇと、『岸辺 露伴』(きしべ ろはん)先生で宜しいんですかね?」

露伴「!?こ、この子。何故僕の名前を知っている!?」

京谷「それより、ついうっかりスタンドで僕を本にしないでくださいよ。主に露伴先生が危なくなるので。」

露伴「!?こ、この子!!何故僕のスタンドを知っている!?」

康一「事実、僕たち全員のスタンド能力も持っていますよ。京谷君。」

仗助「何っ!?」

億泰「え、ちょ!!…………マジ?」

康一「本当のことさ。あぁ後、京谷君たちの付き添いで来た女の子たちもスタンド使いだよ。」

仗助「こ、コイツは………スゲー驚いたぜ………スタンドも月まで吹っ飛ぶ、この衝撃………」

康一「………あれ?露伴先生は?」

億泰「あそこ。」

 

康一が見ると京谷たちに近付いていてメモを片手に質問責めにしている露伴を発見。

 

康一「…………変わらないね。露伴先生。」

露伴「ほんと、本当に少しだけ見せてくれ!!君の情報を僕の物とさせて「ヘブンズ・ドアー」何っ!?」

 

京谷が右腕を変化させ、露伴の顔に触れる。すると露伴の顔に本の様な物が浮かび上がる。

 

仗助「ゲッ!!ろ、露伴のヤローを本にしやがった!!」

億泰「それに見ろよ!!アイツの腕!!変わってやがる!!」

康一「京谷君自身も体の一部をスタンドに変化させることも出来るんだよ。だからさ。」

京谷「ふーん。改めて見ると凄いなぁ。露伴さんの人生。」

早苗「おぉ………これは凄い。」

咲夜「ふーん。」

 

兎も角、京谷は露伴を元に戻し宴会に行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大広間にて

全員「乾ぱーい!!」

 

全員のグラスがぶつかる音が響く。ここでは京谷の里帰りの記念として宴会が行われている。

宴会には五十嵐京谷、十六夜咲夜、東風谷早苗、シャーベット、ブロウ、エンリコ・プッチ、空条承太郎、徐倫、広瀬康一、由香子、東方仗助、虹村億泰、岸辺露伴という珍妙過ぎる面子が集まっていた。

一斉に皆が酒を飲む。京谷、咲夜、早苗が酒を飲めることにプッチ以外驚いていたのだが。

 

康一「そ、それお酒だよ?京谷君。」

京谷「あぁ、大丈夫です。既に沢山飲んでましたから。耐性もバッチリ。」

プッチ「だからと言って日本酒は飲みすぎるなよ。」

 

プッチの言葉に全員吹き出しそうになる。

 

ブロウ「キ、京谷様?何ヲオ飲ミニナラレタノデスカ?」

京谷「日本酒。」

露伴「というか、その烏が言葉を発してたんだが!?」

京谷「スタンド発生による知能発達です。OK?」

由香子「どんな理屈なんだか。」

シャーベット「……………旨い。」

京谷「シャーベットは何処の国の人だっけ?」

シャーベット「イギリスから来訪しました。」

京谷「イギリスか………一度行ってみたいねぇ。」

シャーベット「今からでも支度を!!」

京谷「今じゃなくて良いから、シャーベット。」

億泰「なぁ仗助。あの外国人よ、何で居るんだ?」

仗助「いや知らねーよ。」

ブロウ「私ト同ジ京谷様ノ従者デゴザイマス。」

徐倫「ほんとビックリ。まさかのブロウが懐柔「アッ?」………こほん。懐くなんて。」

早苗「」ガクブルガクブル

仗助「………何で怖がってるんだ?」

京谷「ブロウは女性が嫌いでして………それで………」

 

そんな話もあり、様々なことも起きた。

仗助と億泰が酔っぱらいスタンドを出して物を壊したり(京谷が直し、承太郎が制裁した)、露伴の暴走で京谷が本になったと同時に咲夜が露伴の喉にナイフ構えたり、仗助が京谷とスタンド込みの腕相撲して負けたり、徐倫も酔っ払って京谷の背中に抱きついて咲夜が殺気放ったりと。

京谷は一番奇妙で、一番濃密な時間を味わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それから数時間後』

縁側でプッチ、承太郎、シャーベット、ブロウ、京谷の順で並んで座っていた。他の者は寝込んだりしていた。

それぞれお猪口を持ちちびちびと飲む。

と、ここで京谷がシャーベットとブロウに尋ねた。

 

京谷「シャーベット、ブロウ。聞いてほしいんだけどね?」

シャーベット・ブロウ「何でございましょうか(ゴザイマショウカ)?」

京谷「………俺に一生着いていく………んだよね?」

シャーベット「何を今さら。」

ブロウ「私ドモハ京谷様二忠誠ヲ誓ッタ身。コノ身滅ボウトモ永久二遣エルマデ。」

京谷「………それが例え、『忘れ去られた者たちが集う場所』であってもか?」

シャーベット・ブロウ「勿論にございます(ニゴザイマス)。」

 

シャーベットとブロウはハッキリと言った。京谷は頭を掻くも、決心した目をしシャーベットとブロウのお猪口に酒を注ぎ自分のお猪口にも酒を注ぐ。

 

京谷「………シャーベット、ブロウ。俺に一生着いてきてくれるな?」

シャーベット「命尽き果てようと。」

ブロウ「コノ身ガ尽キ果テヨウト。」

 

三人は、ゆっくりと酒を飲んだ。

 

プッチ「………覚悟が決まったのか。ならば、紅魔館にまた家族が増えるな。」

京谷「確かに。それと………」

 

京谷は承太郎とプッチ、またシャーベットとブロウと自分のお猪口に酒を入れる。

 

承太郎「…………ふふっ。」

プッチ「…………ははっ。」

京谷「………構いませんか?承太郎さん。」

承太郎「全く………だが、良いな。」

京谷「では。」

 

京谷は地面に降り立ち、月を見上げお猪口を掲げる。

 

京谷「この奇妙で充実し素晴らしい冒険と、この奇妙で素晴らしい出会いに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        乾杯

 

 

 

 

 

 

 

 

京谷は酒を飲む。

 

全員「乾杯。」

 

他の者も月にお猪口を掲げ、酒を飲んだ。

 

 

 

 

 

 

 

こうして京谷が生まれ、過ごした世界での奇妙な冒険は幕を閉じるのであった。




どうも皆様!!うぷ主の鬼の半妖です!!
終わった………やっと………里帰り編終わったー!!最長の20話!!長かった………長かったよぉ………
という話は置いといて次回はちょっと間が空いてしまいます。
とまぁ里帰り編を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

では、次回もお楽しみに

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