悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り   作:(´鋼`)

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もう一つの………①

現在、京谷たち一行はある館の門へと来ていた。中に入ると庭園が設けられており、その先には扉。

 

シャーベット「京谷様、ここから先は主犯格との決着にございます。まだ猶予は御座いますが……それでも行かれるのですか?」

京谷「早いに越したことは無いさ。シャーベット。行くよ、俺は。」

シャーベット「……畏まりました。」

 

シャーベットは先頭に立ち、扉を開ける。

 

京谷「(いよいよか……短い間だったけど一番充実してた時期だったかもしれない。でも、カーズを再びこの地球に落とすような真似をした奴を、俺は許さない。絶対にぶちのめす!!)」

咲夜「(まさか、こんな出来事に巻き込まれるなんて思ってもみなかった……けど、最愛の京谷が愛した世界を守れるのなら……私も戦おう。)」

早苗「(まさか京谷さんの里帰りに、こんな出来事が待っていたとわ。帰ったら自慢をしよう。……けど、先ずはカーズを落下させている女とやらに神罰を与えなければ治まりませんね。)」

承太郎「(……急だった。まさか京谷君が帰ってきていたとわ………思えば、これが一番奇妙で嬉しい出来事だったな。だが、今はそんな悠長な事を考えてる暇は無い。ジジイがやっとこさの思いで追放させたカーズとやらを………俺は怒るとヤバくなるぜ。)」

康一「(承太郎さんから呼び出されたと思ったら京谷君に会えた。本当に嬉しい……でも今は!!今だけは!!僕も集中しよう。主犯格を絶対に捕らえてやる!!)」

徐倫「(……あれ以来ね、旅という旅をしたのは。やっぱり楽しかった。サプライズで京谷君が来たのは驚いたけど……今は、こんな真似をした女とやらに一発ぶちかまさなきゃ気がすまないわ!!)」

 

シャーベットは扉を開けた。

接続部の金具が軋む音と共に開けられると、中は広かった。

京谷たちは中へと入り、その暗闇の中に佇む。

 

承太郎「京谷君、明かりを頼めるかい?」

京谷「御安いご用で。『変化者 魔術師の赤《チェンジャー マジャンズレッド》』」

 

京谷はスタンドを変化させ、炎で明かりを灯す。

まだよく見えないので、炎を上に上げ全体的に明るくさせる。

京谷たちの目の前には大きな階段があった。

 

シャーベット「この階段を上ってください。」

京谷「あぁ。分かった。」

 

その階段を上がっていく。そんな中、足音の様な音が響く。

それは、こちらに近づいている様であった。

京谷たちは階段で立ち止まり、その足音を聞いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   あらあら、こんな所にお客様かしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その足音が階段を上った先の所で止まると、京谷たちは上を見上げた。

そこには女、髪は水色で長髪。白い肌に東洋人顔。

 

咲夜「……貴女が、ここの主かしら?それとも、カーズを地球に落とすような真似をしたバカな女とでも呼べば良いのかしら?」

「……シャーベット、貴様裏切ったか?」

 

女は咲夜に眼中は無く、シャーベットの方を見て話した。

 

シャーベット「残念だが私の願いは既に叶い、そして付き添いをしている。貴様の様な女に手を貸す理由も無くなった訳だ。『リーバス』」

 

女の名は『リーバス』。それをシャーベットは口にした。

 

リーバス「成る程…………だったら貴方も殺されなきゃならないスタンド使いの一人になった訳ね。」

承太郎「話の相手を変えるようで悪いが、テメエか?こんな大層迷惑な行動を起こした奴は。」

リーバス「空条……承太郎か。貴様のことは既に調べている。何でも、時を止めることが出来るそうじゃないか。」

承太郎「!?(コイツ…俺のスタンド能力を!!)」

リーバス「そして、空条徐倫。広瀬康一。貴様らの能力も既に調べている。」

徐倫・康一「!?」

リーバス「だが……イレギュラーが迷い込んだみたいだな。三人……男一人に女二人とは……」

京谷「(流石に知らないか。)」

咲夜「何なら、貴女が理解できないまま殺してあげても良いわよ?」

 

咲夜はナイフを十数本構えた!!

 

咲夜「拒否権は無いけど!!時よ止まれ!!」

 

周囲の色が失われる。女は色が失われ、止まった状態のままであった。

咲夜はナイフをリーバスに向けて全て放った。

 

咲夜「時は動き出す。」

 

周囲の色が戻される。つまり、全てのナイフが動き始めリーバスに向かって発射されるということにも繋がる。

だが!!京谷たちが見た光景は、想像を越えたものとなった!!

 

 

 

 

 

 

 

なんと!!ナイフが全て落ちたのだ!!

 

咲夜「!?そ、そんな!!」

京谷「なっ!?ば、バカな!?なんでナイフが全て落ちたんだ!?」

リーバス「………あら、それだけ?」

 

その台詞を吐くと、今度はリーバスが押し潰される感覚を覚える。

 

リーバス「グッ!!」

E(Act3)「3フリーズ!!重くさせました!!」

早苗「貴女を……ブッ飛ばします!!」

 

早苗は接近し、射程距離に入った所でスタンドを出す。

重く遅い一撃がリーバスを襲った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでも当たらなかった。狙いはリーバスであるのにも関わらず。

 

早苗「へあっ!?」

リーバス「全く……」

 

リーバスは重さを感じながらも立ち上がり、スタンドを出した。

 

京谷・早苗・承太郎「!?」

 

この三人は驚いた。リーバスのスタンドに驚いてしまった。何故なら、そのスタンドビジョンは……

 

承太郎「何故ここに………」

京谷「

 

 

 

 

 

 

  『世界《ザ・ワールド》』が居るんだ!?

 

 

 

 

 

 

 

リーバス「ザ・ワールド?……この子の名前かしら?」

早苗「で、ですが!!色は………」

 

そう、そのスタンドの色は水色。リーバスの髪色と同じ色なのだ。

 

承太郎「水色………つまり、このスタンドは『世界《ザ・ワールド》』で無いスタンド……」

リーバス「ふーん……貴方たちが言ってる意味は分からないけど、兎に角この子は『ザ・ワールド』であって『ザ・ワールド』では無い………」

京谷「さしずめ、『もう一つの世界』………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   『アナザーワン・ザ・ワールド』ってか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リーバス「アナザーワン………中々良い名前じゃない。気に入ったわ。」

京谷「お褒めに預かり恐悦至極……と言いたいが、アンタには絶対言いたくない。」

リーバス「あらそう。なら、戦いましょう?」

京谷「言われずとも!!」

 

京谷はスタンドを出し、攻撃の構えをとらせる。

 

京谷「『世界《ザ・ワールド》』!!時よ止まれ!!」

 

周囲の色が失われる。京谷は接近し、スタンドのラッシュをお見舞いさせる。

 

チェンジャー「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

 

しかし……

 

京谷「!?何だとッ!?か、感じない!!人間を殴った感触が全く無い!!」

咲夜「京谷!?それは本当なの!?」

京谷「な、何でだ……何で攻撃が当たらない?………」

 

しかし、ここで限界時間25秒経った。つまり周囲の色が戻される。

時が動き出すと、リーバスの近くの地面が抉れていた。

 

リーバス「………何をしたのかしら?」

京谷「!?不味い!!咲夜逃げ……」

A・T・W「ウァラァ!!」

京谷「グブオッ!!」

咲夜「京谷!!」

 

京谷は咲夜を守ろうとして身代わりになった。だが、それ以上に相手のスタンドのパワーが強くチェンジャーで瞬間的に守ったとしても痛みが走り、少し吐血をする。

 

京谷「(な、何だ!!このスタンドは!!まるで効いてない!!何故攻撃が当たらない!!)」

 

空中に漂っている京谷をシャーベットが受け止め、地面へとゆっくり降ろす。

 

京谷「しゃ、シャーベット……悪い。」

シャーベット「お気になさらず。ですが……」

 

突如、シャーベットが殺気を放つ!!

 

シャーベット「リーバス!!」

リーバス「あら、どうしたのかしら?」

シャーベット「貴様は禁忌を犯した……この私にとっての禁忌を!!貴様には生き地獄を味わせてから死なせてやる!!覚悟しろ!!」

リーバス「あら、恐い恐い。けど、そう上手く行くかしら?」

シャーベット「ほざけ!!」

 

シャーベットはスタンドを出し自分に装着する。装着した後は接近し、蹴りを放つ。

 

シャーベット「ハアッ!!」

 

シャーベットの蹴りがリーバスに向かう。

そのリーバスは………

 

 

 

 

 

 

 

      攻撃を受けていた

 

 

 

 

 

 

 

京谷「!?あ、当たってる!?」

早苗「えっ!?えっ!?」

咲夜「試しても試しても攻撃が当たらなかったアイツに……当たった!?」

リーバス「グフッ!!」

シャーベット「こんな物では足りんぞ!!リーバス!!」

 

加えて蹴りを連続で放つ。蹴りによってリーバスは少し吐血するが、

 

A・T・W「ウラァ!!」

 

リーバスのスタンドが地面を殴り、反動でシャーベットから距離を取る。

 

リーバス「………シャーベット、惜しい人材を無くしたわねぇ。」

 

シャーベットは無言のまま、接近する。

しかし、リーバスは笑みを浮かべながら言った。

 

リーバス「

 

 

 

 

 

 

 

 

      私が素早くなる時間

 

 

 

 

 

 

 

 

それと同時にリーバスは移動した。誰にも見えない速さで。

シャーベットの後ろに立ち、ローブのフードを脱がし殴った。

 

シャーベット「ガハッ!!」

京谷「!?シャーベット!!」

 

京谷はシャーベットに合わせ、体を掴む。

 

京谷「『クレイジーダイヤモンド』!!」

 

右腕を変化させ、シャーベットの頭を治した。幸い息はしているが、意識が無かった。

 

リーバス「どうかしら?私の能力は?」

承太郎「能力だと!?」

徐倫「一体どんな能力が聞かせてほしいわね!!」

リーバス「残念ながら、貴方たちには教えない。対策されては困るのだから。」

咲夜「これならどうかしら!?時よ止まれ!!」

 

周囲の色が失われる。咲夜はスタンドを出し、リーバスに向けてナイフを刺す………のだったが、

 

リーバス「残念、もう時止めは通用しないわよ。」

咲夜「!?なっ!!」

京谷「何だとッ!?」

A・T・W「ウラァ!!」

咲夜「ガフッ!!」

京谷「咲夜!!」

 

咲夜はスタンドを殴られ、吹っ飛ばされる。そこで時止めは解除された。

 

京谷「クッ……リーバス!!」

承太郎「京谷君!!能力の解明は任せてくれるか!?」

京谷「承太郎さん!?」

承太郎「もしかしたら、何か分かるかもしれない!!それまでは二人を守っていてくれ!!」

京谷「………分かりました!!」

 

京谷は二人を護衛するかのように防御に徹することを決め、承太郎はリーバスに敵意を向け睨み付けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、うぷ主の鬼の半妖です。
さて、今回からは主犯格の女『リーバス』との戦闘にございます。ですが、まだ能力が分かっていないので次話に続きます。まぁ能力の方は最後ら辺りにヒントっぽい物を出してみたんですが……分かりましたか?

では、次回もお楽しみに。

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