悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り   作:(´鋼`)

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守護者と悪役

『午後12時30分』

魔理沙「………んにゃ?」

 

魔理沙は目覚める。しかし目覚めると見慣れない天井であった。

 

京谷「およよ。意外に早く起きたね。」

魔理沙「っあ!?」

早苗「あー。起きました?魔理沙さん。」

魔理沙「さ、早苗!?ってことは守谷か!?ここ!?」

早苗「そうですよ。」

魔理沙「あぁ!!そういえばお前!……」

京谷「あー。あん時はごめんごめん。」

魔理沙「……ふぇ?」

早苗「……まぁ、こうなることは予想できましたけど。」

利久「てか京谷さんって、いつもこうなんですか?」

京谷「大正解。このギャップ差を相手に見せると面白い反応がでるから、辞められないんだわ!」

魔理沙「……………」

利久「………………」

早苗「変ですよね。京谷さん。」

京谷「変なのは元からだ。そして僕は直す気も無い。」

諏訪子「いや、駄目じゃん。」

京谷「良いじゃん別に。」

神奈子「今日こそ!お前に勝つぞ!人間!」

京谷「そいや、魔理沙ちゃん。」

魔理沙「魔理沙ちゃん?」

京谷「何で利久君を追いかけてたのか教えてくれるかい?」

 

魔理沙は帽子を被り、溜め息をつく。

 

魔理沙「何かお前見てると調子が狂いそうだぜ。」

京谷「僕は知らん。」

魔理沙「まぁ良いや。理由だったな。簡単だぜ。ちょうど妖怪に襲われていたところを私が助けようとしたら何故かその妖怪が吹っ飛ばされて、その後そいつが逃げた。気になったから尾行してたんだ。」

京谷「ふーん。」

 

京谷の反応は薄い。京谷は利久に向き手招きをする。

 

京谷「利久君ちょっと。」

利久「あ、はい。」

京谷「ちょっと質問良いかな?」

利久「はぁ。」

京谷「その人型が出るまでに何か奇妙な事は起きたかい?」

利久「奇妙な?」

京谷「そう、どんな些細な事でも良いから教えてくれ。」

 

京谷の目は真剣な眼差しだった。

 

利久「一つだけなら……」

京谷「!?あるんだね!教えて!」

利久「は、はい!変な弓矢に触ったぐらいですが。」

京谷「!?矢の色とかは覚えてるか?」

利久「はい。綺麗な『金色』でした。」

京谷・早苗「なっ!?」

魔理沙「え!?え!?何!?どうしたのぜ!?」

諏訪子「私たちも気になるよ。なぁ神奈子?」

神奈子「あ、あぁ。(また無視か!くそっ!)」

 

京谷と早苗は向き合い頭を抱える。

 

京谷「ここであの弓矢かよ。」

早苗「はっ!」

京谷「どした?早苗ちゃん。」

早苗「その矢に触れれば私も……!」

京谷「駄目だこりゃ。」

早苗「利久君!その矢に触ったんだね!?」

利久「ふぇ!?あ、はい!」

魔理沙「一体何なんだよ!早く教えろぉ!」

京谷「……早苗ちゃんがああなるのも無理はない。僕らと似たような能力が得られる弓矢だからね。」

諏訪子「……もしかしてだけど『スタンド能力』かい?」

魔理沙「す、すたんど?」

京谷「正解。本来なら漫画で出てくる弓矢の筈……なのに何故?」

早苗「利久君!その弓矢は今何処に!?」

利久「あ、あの、その矢に触ったら急に意識が……目覚めたらその弓矢も無くて。」

早苗「……………」

利久「あ、あの巫女様?」

京谷「………ふむ、ショックの余り気絶してるわ。」

利久「ええ!」

京谷「諏訪子、神奈子、早苗ちゃん寝室に運んでくれるかい?」

神奈子「お前に言われずともやるに決まってる。」

諏訪子「はいはい。さっさと運ぼうか。」

 

早苗は神奈子、諏訪子に寝室まで運ばれる。

残されたのは京谷、利久、魔理沙の三人であった。

京谷はおもむろに立ち上がる。

 

京谷「さてと、利久君、魔理沙ちゃん。行くよ。」

魔理沙「はぁ!?」

利久「一体何処にですか?」

京谷「利久君が倒れた場所にだよ。もしかしたら何かあるかもしんないし。」

利久「は、はぁ。でも何故この人も?」

魔理沙「そうだぜ!」

京谷「………じゃあ聞くけど魔理沙ちゃん。君はここで早苗ちゃんが目覚めるのを待つのかい?」

魔理沙「………は?」

京谷「それより、僕たちと行動した方が面白い物が見れるのに?」

魔理沙「うっ。」

京谷「さて、魔理沙ちゃんは自分の好奇心を満たすのか、友だちが目覚めるのを待つのか。」

 

 

 

 

 

『数分後』

 

 

 

 

京谷「ついたよー。」

利久「も、もう限界、です。」

魔理沙「遅いぞ、全く。」

 

結果 好奇心が勝ち京谷たちと行動することにした。

 

 

『数分後』

京谷「あ。」

利久「どうしました?……ってここは。」

魔理沙「あー。」

 

京谷たちが見たものは多くの人だかりであった。

それもその筈、ここは京谷が魔理沙をボコボコにした場所であった!

京谷たちはそれを無視して通り過ぎようとしていた。

だが!

 

?「ん?利久じゃないか!」

利久「ふぇ!?あ、慧音先生だ。」

魔理沙「げっ!慧音かよ!」

京谷「誰?」

慧音「ん?その外来人は?」

 

京谷は体を少し後ろに傾け腕を組む。

紛れもないDIOのジョジョ立ちである!

 

京谷「なに。ただの人間さ。」

慧音「そ、そうか。」

利久「(京谷さん、いつもこんなのなのかな?)」

京谷「君は……名をなんと言うのかな?」

慧音「え……ああ、私は上白沢 慧音(かみしらさわ けいね)という宜しく。」

京谷「……五十嵐京谷だ。……覚えても覚えなくても良い。」

慧音「後は……魔理沙か。本来ならここでお縄についてもらいたいところだが。」

利久「慧音先生、ここで何かあったんですか?」

慧音「ああ、ここで騒ぎがあったらしくてな。」

魔理沙「ちなみにどんな騒ぎが起こったんだ?」

慧音「それが……奇妙なんだ。」

京谷「……どんな風に奇妙なんだ?」

慧音「……急に叫び声が聞こえたと思って、駆けつけたのさ。だが、誰も居なかった。」

京谷「……そこには何かあったのか?」

慧音「……一つだけな。」

 

慧音はポケットから紙を取り出す。

 

京谷「……これだけか?」

慧音「ああ、これだけだ。」

京谷「……少し貸してくれないか?」

慧音「あ、ああ。構わないが。」

 

慧音は京谷に紙を渡す。

京谷は手渡された紙を見回し、紙を広げる。

 

慧音「!?」

京谷「やはり…か。」

利久「これは!?」

魔理沙「一体なんだ!?」

 

紙を広げたその瞬間!紙から女性が出現した!

 

京谷「っと。」

魔理沙「な!何で人間が!?紙に!?」

利久「京谷さん!これは一体!?」

京谷「……お前と同じ境遇だ。利久。」

利久「ま!まさか!」

魔理沙「早苗が言ってた『スタンド』って奴なのか!?京谷!」

慧音「す、すたんど?一体何の話をしてるんだ?お前たち。」

京谷「知らない奴は黙ってろ、無能が。」

慧音「っ!なんだと!」

利久「せ、先生!京谷さん!」

魔理沙「流石に酷いぜ!京谷!」

京谷「実際無能だろう。そして、このような予想をしていなかった。もしこのままであったら永遠にこのままであったということだ。」

慧音「っ!だが!」

京谷「魔理沙、こいつを頼む。」

魔理沙「えっ!ちょっ!」

京谷「利久、行くぞ。」

利久「ええ!?ちょ!京谷さん!」

 

京谷と利久は何処かに歩いていった。

その場に居た魔理沙と慧音はただ黙って京谷たちを見ていた。

 

 

 

『キングクリムゾン!!』

 

 

 

慧音と魔理沙は寺子屋にいる。

しかしその表情は暗い。

 

魔理沙「あいつ……いくらなんでも言い過ぎだ。私たちは知らないのに。」

慧音「…………」

 

慧音は言われた事を思い出していた。

しかし思い出す度に自分の心が抉られる感覚に陥った。

 

 

 

 

『数分後』

 

 

 

 

京谷たちはある民家に着く。

 

京谷「……ここ……か。」

利久「き、京谷さん?ここは?普通の家に見えますけど。」

京谷「あの紙についていた『別の匂い』でここだと分かった。」

利久「……凄いですね。でしたら入れば良いんですよね?」

京谷「まぁ待て。上を見ろ。」

利久「上?」

 

利久は上を見る。よく見ると扉に紙が挟んである。

 

利久「京谷さん。あれは?」

京谷「罠だな。多分本体は紙になって扉の隙間を潜ってるのだな。」

利久「じ!自分をも紙にできるのですか!?」

京谷「ああ。恐らく、いや、確実に全てを紙にできる能力だ。」

利久「それってヤバいじゃないですか!扉からは入れないし、入るとしても罠が待ってるんですよ!」

京谷「何を言っているんだ?まだ方法は存在するだろう。」

利久「えっ?」

 

京谷は扉に触る。

 

京谷「『変化者 キラークイーン《チェンジャー キラークイーン》』」

 

利久は少々ピンクがかったチェンジャーが見えた。

 

利久「京谷さん。一体何を?」

京谷「まぁ見てろ。『第一の爆弾』」

 

京谷は扉に時計のような物を着けた。

利久は何が何だかさっぱり分からなかった。

京谷は拳を作り、親指を立てる。

 

京谷「利久、離れてろ。」

利久「は、はい。」

 

利久はその扉から離れる。京谷も扉から離れる。

 

京谷「着火!」

 

その言葉の後、チェンジャーの親指が人差し指に触れる。

その瞬間!扉が爆発される!

 

利久「うおぉぉ!」

 

利久は吹っ飛ばされそうになるも耐える。

チェンジャーはその場から消える。

 

京谷「やっと見えたな。見ろ利久。あれが全てを紙にする能力を持つスタンドとそのスタンド使いだ。」

 

扉近くの煙は瞬時に消え、人が確認できる。

 

?「な、何が一体!?」

利久「あ!お前!安神(あがみ)!」

京谷「知り合いか。なら話は早いな。」

 

京谷は何の躊躇いもなくその民家に入る。

 

安神「なっ!何なんだよ!お前!それに利久!」

利久「安神!これはどういう事だ!?何でお前が女性を紙にしたんだ!?」

安神「り、利久。俺は何を言っているのかさっぱり分からねぇよ。」

利久「あ、安神?お前一体?」

京谷「その言葉に耳を傾けるな利久。そいつは嘘を言っているに過ぎん。」

 

京谷はチェンジャーを出し攻撃をする。

 

安神「ひっ!!」

利久「安神!」

 

しかしチェンジャーの攻撃は僅か1cmのところで止まる。

利久は京谷に近づく。

 

利久「京谷さん!幾らなんでもいきなり過ぎます!」

安神「そ、そうだぞ!危なかったじゃあないか!」

 

京谷は溜め息をつき、利久に話す。

 

京谷「はぁ……呆れたぞ利久。気づかんのか?」

利久「何にです?」

京谷「こいつは『普通に恐怖』し、『普通に危ない』と言った。……おかしいとは思わんか?」

利久「………はっ!」

 

利久はあることを思い出した。

それはあの人型から逃げていたとき、誰に言っても『見えない』『分からない』と言っていたのに安神にはそれがなかったのだ!それを思い出していたのだ!

 

利久「京谷さん……」

京谷「気づいたか。そうだ、我々の使うスタンドは同じスタンド使いにしか見えない。もし、こいつがスタンド使いじゃなければ俺のスタンドの攻撃も見えず恐怖もしなかった筈だ。」

安神「……………ふふっ。」

利久「!?」

 

安神は立ち上がり、高笑いをする。

 

安神「アッハッハッハッハ!!」

利久「あ、安神?」

安神「まさか、こんなところで俺の使役する者が見える奴に会うなんてよぉ!」

利久「安神………お前……」

安神「そこの外来人の言う通りだ!女を紙にしたのは俺だ!」

利久「っ……!」

京谷「お前の能力だが、『物体の恐怖している癖を見つけ、紙に閉じ込める』大方こんな能力だろう。」

安神「!?へぇ、まさか能力まで分かるのか。中々やるなぁ。外来人!」

京谷「外の世界でその能力を知ってな。紙っていう時点でそうだろうと思った訳だ。」

安神「でも、残念だったなぁ。外来人。」

京谷「ほぉ、それは何故だ?」

安神「貴様が紙になるからだ!」

 

安神はスタンドを出し、京谷に攻撃する。

 

京谷「『星の白金《スタープラチナ》』」

 

しかし!京谷は右腕にスタンドを纏わせ、スタンドの腹部にパンチを入れる。

 

京谷「オラァ!」

安神「クボハァ!」

利久「安神!」

京谷「動くんじゃあないぞ。利久。」

利久「ッ!」

京谷「さて、貴様をどう始末しようか?」

安神「始末………だと………俺を…………殺す………のか……」

京谷「それも良いなぁ。だが!生き地獄を味あわせるのも一興!いや!私はそうしたいなぁ!」

安神「やってみろ……糞が……」

京谷「ほぉ。その心意気、素晴らしい物を見た。ならば!そうさせてもらおう!」

 

京谷は構えた!生き地獄を味あわせるために!安神に!

 

京谷「『変化者 ザ・ハンド《チェンジャー ザ・ハンド》!!『クレイジーダイヤモンド』!!」

 

京谷は安神に思いっきりパンチをする!

 

京谷「フンッ!」

安神「ガブァ!!」

京谷「空間を削る!!」

 

チェンジャーが右手を振るうと、安神の意思とは無関係に安神の体が京谷に近づく!

 

京谷「無駄ァ!」

安神「グボォ!!」

京谷「もう一度!空間を削る!!」

 

もう一度チェンジャーが右手を振るう!やはり安神の意思とは無関係に安神の体が京谷に近づく!

 

京谷「ドラァ!!」

安神「ゲバァ!」

利久「京谷さん!!」

 

安神は漸く解放された。京谷は利久に向かう。

 

京谷「どうした?利久。」

利久「もう良い筈です!もう終わりで良いはずです!」

 

利久からの心の叫び。

 

京谷「あぁ、じゃあ良いや。」

利久「………え?」

京谷「何か飽きた。」

利久「いや、飽きたァ!?」

京谷「一応気絶してるし、魔理沙ちゃんたちのところに行きますか。」

利久「え、ちょ、京谷さーん!」

 

京谷は安神を抱え、魔理沙たちのいる寺子屋に足を進める。

利久はやはり、何が何だか分からないという感じで京谷に付いていく。




どうもうぷ主の鬼の半妖です。
今回は利久君の説明。

長谷川 利久(はせがわ りきょう)
年齢13歳 身長153cm 体重49㎏
スタンド名 クレイジーダイヤモンド
能力 直す程度の能力(幻想郷風)
説明
幻想郷生まれのスタンド使い。ジョジョの奇妙な冒険に出てくる弓矢に触れ、スタンドに目覚める。但し初めてスタンドを見たとき怖くて逃げた。
ちなみにクレイジーダイヤモンドとチェンジャーの共鳴により、チェンジャーはクレイジーダイヤモンドの直す能力を手に入れた。

以上です。次回もお楽しみに。てか京谷君がエグいエグい。
皆様、来年も宜しくお願い致します。

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