悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り   作:(´鋼`)

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メインディッシュ

依姫「ふっ!!」

京谷「鈍い鈍い!!『変化者《チェンジャー》』!!」

 

現在、依姫と豊姫vs京谷の戦闘が月で行われていた。

依姫の刀が京谷の横腹に放たれていたが、京谷は依姫に接近し刀の死角に入った後、スタンドを出して反撃を喰らわせる。

 

チェンジャー「無駄ァ!!」

依姫「ッグゥ!!」

 

勿論、依姫にも豊姫にも見えてはいない。二人が分かるのは痛みが急に襲ってくる事だけ。依姫は二メートル飛ばされた所で体制を立て直す。

本来であれば見えない筈のスタンド。しかし依姫の場合、それは通常の時のみであった。

 

依姫「中々強いですね。その守護霊。」

京谷「ほぉ、やはり『神霊を呼ぶ能力』と貴様の体質は侮れんな。自分自身が見えなければ、神の力を借りると。」

依姫「またスキマからの情報ですか。全くあの妖怪は、やはり油断ならない。」

京谷「フンッ間抜けが。私は貴様らを知らんのだよ。敵の情報を得ることは、敵と戦う前にする初歩の初歩だろう。」

依姫「それもそうですねっ!!」

 

依姫は、京谷からさらに五メートル程離れる。

京谷は直ぐさま後ろを警戒する。

その直後、光線が京谷を襲う。

 

京谷「『世界《ザ・ワールド》』」

 

京谷は左腕を変化させ、光線を弾き飛ばす。

しかし、またもや光線が襲う。今度は三つ。

 

京谷「チッ。『星の白金《スター・プラチナ》』」

 

京谷も負けじと脚を変化させ、回し蹴りの要領で光線を一気に弾き飛ばす。

 

依姫「ふっ!!」

京谷「甘いわ!」

 

依姫が奇襲として上から刀を振るう。

しかし京谷は、変化させた左腕で防御する。

依姫が追撃と言わんばかりに蹴りを入れようとした。

京谷は脚を使い、膝で防御。防御した脚を伸ばし、反撃をする。

 

依姫「ッ!!」

京谷「オラァ!!」

 

京谷の攻撃が依姫の膝の内側に当たり少々膝が変形され、地面にバウンドする依姫。直ぐ様立て直し、膝を自力で元に戻す。

 

京谷「『クレイジーダイヤモンド』」

 

京谷は右腕を変化させた後、変化した脚を使い依姫に一気に接近する。

依姫は横に跳び、京谷との接触を避ける。

 

京谷「ドラァ!!」

 

しかし京谷は無理矢理体を左に回転させ、右拳を依姫に当てる。

その攻撃により、依姫は左腕を一部損傷した。

対し京谷は、地面に手を付け、おもいっきり押した。反動の威力によって京谷の体制は立て直される。

 

京谷「まだ行くぞォ!!『変化者 世界《チェンジャー ザ・ワールド》』!!」

 

周囲の色が失われる。

京谷はその間、豊姫に向かう。

十分近付いた後、ラッシュを叩き込む。

 

C(TW)「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

京谷「24秒経過。時は動き出す。」

 

周囲の色が戻される。

 

豊姫「!?アアアアアアア!!」

 

豊姫の体は所々骨等が潰されながら飛んでいった。

 

京谷「(やはり、我がスタンド『変化者《チェンジャー》』は圧倒的にあやつらを凌駕している。例えて言うなればシャーペンの芯を折ることの様に実に簡単で、実に呆気ない事のようだ。)」

 

京谷は心中そんな事を考えていた。

だが京谷がそんな事を考えていても、向かってくる者が一人。

 

依姫「国常立尊《くにとこたちのみこと》!!」

京谷「………ほぉ。」

 

依姫の身体に青色のオーラが纏われていた。

京谷はスタンドで応戦するが、

 

依姫「ッァア!!」

京谷「!?グッ!!」

 

刀の攻撃を防ごうと、スタンドの拳で止める。

しかし先程より威力が増していたせいか、逆に京谷が一メートル程飛ばされる。

 

京谷「……………」

依姫「(もう一発!!)」

 

依姫は回転をつけ、再度京谷に攻撃を仕掛ける、

 

京谷「無駄な事を……」

依姫「!?」

C(TW)「無駄ァ!!」

依姫「っ!!ガッ!!」

 

京谷のスタンドは『世界《ザ・ワールド》』の性質に変化している。当然、射程距離もスピードも。

刀が当たる前に京谷はスタンドを接近させ、殴っていたのだ。

 

依姫「(まさか、須佐之男様と似た存在である国常立尊を破るか!!何と恐ろしい!一瞬も油断出来ない!)」

京谷「そのままにしておくとでも思ったか?」

依姫「!?」

C(TW)「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

 

京谷のスタンドは再度踏み込み、依姫に接近する。

依姫の真上に着くと、ラッシュさせた仕掛けた。

勿論、依姫もただでは済まない。

 

依姫「グウゥゥゥ!!」

 

ラッシュの猛攻により一部骨にヒビが入り、吹っ飛ばされ建物に激突する。

京谷は静かに立っていた。

 

京谷「…………終わり……では無いだろう?」

 

一言、呟いた。

その呟きは、現実となった。

突如!京谷の周囲に輪が出現した!

 

京谷「……ほぉ、それが。」

 

京谷の身体はその輪に拘束される。

 

京谷「………………」

豊姫「どんな気分かしら?」

 

所々骨を潰された豊姫が吹っ飛ばされた方向から歩いてくる。

 

豊姫「『フェムトファイバー』それはもう貴方には解けないわよ。」

京谷「『フェムトファイバー』……確か生物が認識出来ない程の短い時間を連続的に紡ぎだし不純物を取り入れる事が無い為、最高の強度をほこる紐か。地味に厄介だな。」

豊姫「またスキマの情報ね。けれど、もう貴方は終わりよ。」

 

豊姫は自身の三倍はあると思われる機械を出現させた。

 

豊姫「安心して。これを使えば能力だけ取り出せるから。」

京谷「……………………」

 

京谷はただ黙ったままであった。

 

豊姫「じゃあ、さようなら。」

 

その機械から、光線が回転しながら放たれた。

京谷は動かなかった。一歩も、一瞬も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ、口角を少し上げた。

 

 

 

 

 

京谷のいた場所が光線に包まれる。

豊姫は勝ったと確信していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光が消えて、その光景が映るまでは。

 

豊姫「!?」

 

光が消え、光景が映し出される。

そこに京谷は居なかった。いや『何も無かった』のだ。

 

豊姫「い、一体何処に!?」

京谷「ここだ。」

豊姫「!?」

 

豊姫は後ろを振り向く。そこには京谷が居た。ただし、

 

京谷「次に貴様は、『何故フェムトファイバーから逃れられているのだ!?』と言う。」

豊姫「貴方!何故フェムトファイバーから逃れられているの!?ハッ!?」

京谷「実に簡単だ。実に呆気ない事だ。『生物』が感じ取れない時間で紡がれたのであれば『生物以外』に切らせれば良いだけの話だ。」

豊姫「なっ!?生物以外!?」

京谷「そう、我がスタンドがフェムトファイバーを切断した。」

豊姫「で、でも!それじゃあ、あの光線からどうやって!?一瞬も動かず!一歩も動かずに!?時間差も無く!?……ハッ!!まさかっ!!」

 

京谷は不適な笑みを浮かべる。

 

京谷「それで?」

豊姫「まさかっ!!時を!!時を止めて逃れた訳ね!!」

京谷「そこまで分かっているのであれば、私から言うことは何も無いなぁ。」

 

突如!京谷は消え失せた!

 

豊姫「またっ!?」

京谷「いいや、今度は時は止めていない。」

豊姫「!?」

 

京谷は豊姫の後ろに居た。

 

豊姫「このっ!!」

 

豊姫は扇子を広げた。

 

京谷「無駄な事よ。『変化者 メイド・イン・ヘブン《チェンジャー メイド・イン・ヘブン》』」

 

京谷は!豊姫の扇子が扇がれる前に、豊姫の後ろに移動した!

 

豊姫「は、速い!?」

京谷「少々『時を加速させた』。貴様には分からないだろうがな。『変化者《チェンジャー》』」

 

京谷はスタンドを元に戻し、殴り付ける。

 

チェンジャー「無駄ァ!!」

豊姫「ッぐあっ!!」

京谷「『世界《ザ・ワールド》』無駄ァ!!」

 

京谷は接近し、豊姫を殴り付けようとする。

 

豊姫「ッ!!」

 

不思議な事が起きた。一瞬にして豊姫の姿が消えた。

いや消えたというより、地面に吸い込まれていったのだ。

 

京谷「(フゥム……紫と似たような能力か?聞いてたのは危険視されていた依姫の方だからな。後でしばくか。)」

 

そんな考えも束の間、豊姫が消えた場所から依姫が刀を振るう。

少し油断していたのか、京谷の肩に切り傷が生まれる。

 

京谷「ッ!!」

依姫「大国主命《おおくにぬし》!!」

 

依姫は刀を思いっきり振り下ろす。

しかし京谷も直撃を避ける為、後ろに引く。

その結果、京谷の胸辺りに深い傷が出来上がる。

 

京谷「ガバァ!!」

依姫「オオオオオオオオ!!」

 

依姫は刀を下から上へと、振り上げる。

 

京谷「『C-MOON』!!」

 

しかし負けじと京谷は右腕を変化させ、重力を発生させた。

それにより、刀は弾かれる。

京谷は重力を利用し、一気に依姫から距離を取る。

 

依姫「ッはぁっ!!はぁ、はぁ、て、手こずらせる。」

豊姫「お疲れー。」

 

豊姫が別の場所から出てくる。

 

豊姫「どう?私のアシスト。」

依姫「私にばっかり攻撃をさせないでくださいよ。幾ら戦闘が苦手と言っても今回は姉様が加勢すれば、もっと早く終わったというものを。」

豊姫「戦闘が苦手なんだから仕方ない仕方ない。」

依姫「ハァー。兎に角、あの人間を捕まえますよ。フェムトは?」

豊姫「ごっめーん♪使っても意味無い事言うの忘れてた♪」

依姫「………まさか、フェムトファイバーの拘束から逃れられたとでも?」

豊姫「だーいせーいかーい!!お姉さんから10ポイント差し上げまーす!!」

依姫「何のポイントなんですか?下らない事を言ってないで再度拘束しますよ。」

豊姫「はーい。」

 

依姫と豊姫は京谷が飛んでいった方向へと飛ぶ。

その必要は無くなったが。

 

依姫・豊姫「!?」

 

ある場所から光が放出されているからだ。

驚きを隠せない二人。

その光から現れる一人の人物。

 

京谷「ほぉ。まさか、この『DIO』をここまで追い詰めるとは。中々の力量であったぞ。綿月姉妹。」

 

依姫と豊姫は驚くと同時に確信していた。

京谷の姿は、金色の目と額に星型を象った物が目立つ姿となっていた。さらに、京谷が受けた傷は全て消えていた。まるで何事も無かったかの様に。

二人は思った。『これが真実を上書きする能力の持ち主』と。改めて、その放たれる気から感じ取れた。

京谷は、声を高らかにして言った。

 

京谷「だが!この京谷は『真実を上書きできる』!貴様らがどれだけ攻撃しようが、この能力の前には無力な物よ!」

 

依姫と豊姫は構えていた。

 

京谷「ほぉ、まだ刃向かうのか。絶対的な力を見せつけられて尚!戦おうと言うのか!!」

依姫「私たちの目的は『貴方の能力を手に入れる事』。戦おうなんて考えもしないわ。」

京谷「では私の不意をつき、私の後ろにある機械を操作して能力を奪うのか?豊姫。」

豊姫「……あらぁ、バレちゃった。」

京谷「では、ひとつだけ言っておこう。貴様らの行為は既に無駄なのだよ。貴様らがどんなに足掻こうと、貴様らがどんなに死に物狂いになろうと!!貴様らは、この『DIO』には勝てない『真実』のままだということを!!」

 

その直後!二人の背後に悪寒が走る!

 

依姫・豊姫「!?」

C・O「無駄ァ!!」

 

依姫と豊姫は後ろに振り向く。直後に襲ってくる痛み!

京谷のスタンドは、二人の後ろに回り攻撃をしたのだ!

 

依姫「ッウ!!くそッ!」

 

依姫は刀を振るうがスタンドには当たらず避けられ、反撃を喰らわされる。

 

依姫「ガッ!!」

京谷「無駄無駄無駄無駄!!貴様らは既に!我が『チェンジャー・オーバーヘブン』の手中にあるのだよ!『天国に到達した』このDIOが、貴様らの様な間抜け共に!敵う筈が無かろう!!」

 

京谷のスタンドは二人を空中に上げた!

 

C・O「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!」

 

空中に上げた二人に向かって、ラッシュを放つ!

 

京谷「最後の仕上げだ!!『スティッキーフィンガーズ』!!『世界《ザ・ワールド》』!!」

 

京谷は右腕と左腕を変化させ、右腕からジッパーを取りだし、地面に付ける。

 

京谷「時よ止まれ!!」

 

周囲の色が失われる。

京谷はジッパーを開き、ある物を取り出す。

それを空中に運び、構えた!

 

京谷「貴様らは!これより制止時間20秒以内に!片を付ける!」

 

京谷は取り出した物に手をつけ、落下させながら言った!

 

京谷「

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    『廃線列車だあぁぁぁぁぁ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何と!京谷が持っていたのは、列車であった!

その列車は、空中にいる二人に激突し地面に衝突する!

 

京谷「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

 

京谷はスタンドと同時に、列車を殴り付ける!

 

京谷「WRYYYYYYYYY!!ぶっ潰れろぉ!!」

 

辺りに爆風が巻き起こる!

 

京谷「勝った……やはり……清々しいなぁ、勝つことは。

時は動き出す。」

 

その後、押し潰された二人はある事を思っていた。

死への恐怖を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、皆さん。うぷ主の鬼の半妖です。
………京谷君が、どんどんDIO化していく。ロードローラーもタンクローリーも無かったから、使ったのが廃線列車。
まぁ、狙い通りなんですけどね。

では、次回もお楽しみに。

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