悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り   作:(´鋼`)

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日常 買い物

『翌日』

京谷「…………んあっ?」

 

京谷が目覚めると赤い天井。重たい瞼を擦り、体を起こす。

 

京谷「んむにゅう?……ここ……紅魔館か?」

咲夜「すぅ………すぅ…………」

京谷「……………そして、咲夜の部屋。……何故?」

 

考えている最中、ドアが開けられる。

 

プッチ「京谷、起きてるか?」

京谷「あー父さん、おはよー。」

プッチ「あぁ、おはよう京谷。」

京谷「………あっ。」

プッチ「???」

京谷「父さん。そういや、何で当て身をしたのかな?」

プッチ「あれ以上酒を飲ませたら面倒くさくなるからな。主に京谷が悪酔いしそうだからな。」

京谷「それだけで当て身はしないでよ。結構痛いんだからさ。」

咲夜「うむぅ……」

プッチ「………じゃあな京谷。がんばれ。」

京谷「あ、ちょっ待っt。」

 

咲夜の意識が目覚めるとプッチは部屋から出る。

咲夜は重たい瞼を擦りながら起き上がり、京谷を見る。

 

咲夜「………………」

京谷「お、おはよー……」

咲夜「………//////////」

京谷「さ、咲夜?どっt。………ありゃ?赤くなったまま気絶してるや。」

 

咲夜が気絶している事に関しては無視し、京谷は朝食をとる。

 

 

 

 

 

 

 

『キングクリムゾン!!』

 

 

 

 

 

 

 

朝食を取り終え、京谷は紅魔館の庭に出ていた。

 

京谷「んー、やっぱり朝は良いね。気持ち良くなるし。」

咲夜「そ、そうね。」

京谷「ちょっと話は変わるけど咲夜ちゃん。」

咲夜「な、何?」

京谷「買い物に行ってきても良いかな?」

咲夜「か、買い物?」

京谷「そうそう、買い物買い物。ほら僕、ちゃんと人里とか見てないしさ。お店とかも知らないし。」

咲夜「そういえばそうね。」

京谷「そんでもって咲夜ちゃん。」

咲夜「はい?」

京谷「案内お願い出来るかな?」

咲夜「紅魔館の事もあるから…」

 

すると、紙飛行機が京谷たちに向かって飛んでくる。それを京谷は掴み取り、開く。

 

京谷「んっと、『咲夜、紅魔館の事は大丈夫だから一緒に行ってきてらっしゃい。じゃあね。』だとさ。」

咲夜「お、お嬢様……はぁ、分かったわ。行きましょうか、京谷。」

京谷「お、サンキュー。んでもってレッツゴー!」

 

京谷は下半身を変化させ、跳躍する。勿論、咲夜を抱えて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キングクリムゾン!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五分後、京谷たちは人里に到着する。

 

京谷「いよっと。とーちゃくっと。」

咲夜「さて、先ず何処から行きたい?」

京谷「基本的には何があるの?」

咲夜「そうね……甘味処に貸本屋、鍛冶屋もあれば雑貨屋みたいなのもあるわね。」

京谷「………あ。」

咲夜「?何、京谷。」

京谷「鍛冶屋って何処?」

咲夜「そこに行くの?」

京谷「うん。」

咲夜「じゃあ着いてきて。」

京谷「はーい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キングクリムゾン』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京谷「ここが鍛冶屋。ほへー。」

咲夜「それで?店内に入るの?」

京谷「勿論、入るに決まってるでしょ。」

 

京谷はスライド式のドアを開ける。

 

京谷「こーんにーちわー。」

店主「ぃらっしゃい。新聞の兄ちゃんが、こんな所で何をしてるんだい?」

京谷「新聞?」

店主「知らねぇのかい?お前さん、新聞に取り上げられているんだぜ。ほれ。」

 

鍛冶屋の店主が投げた新聞を取り、内容を見る。

 

京谷「んっと、『鬼対人間!あしらわれた鬼!』……って、昨日の酔いざましの出来事かよ。」

店主「………………はぁ?」

京谷「俺、戦ったつもりすら無いし。てか、単なる酔いざましでやっただけだし。」

店主「ぇえっと、要するに、何だ、お前さん酔いを覚ます為に鬼と喧嘩したのか!?」

京谷「喧嘩じゃないよ。そんなつもり無かったし。」

店主「(お、おっかねぇ。)」

京谷「とまぁ、そんな事より。ここの店主さん?」

店主「あ、あぁ。そうだが。」

京谷「ちょいと頼みたい事があってね。あるものを作ってほしいんだ。」

店主「あるもの?」

京谷「あぁ、ちょっと待ってね。紫さーん!」

紫「呼ばれて飛び出てドジャアーン!」

店主「うおおぉ!」

京谷「紫さん、何か書くものと紙、持ってない?」

紫「ちょっと待ってね。……はいはい、これこれ。」

京谷「ありがとねー。」

紫「また、何時でも呼んでねー。」

京谷「さて、ちょっと描くから待ってて。『星の白金《スタープラチナ》』」

 

京谷は右腕を変化させ、紙に絵を描く。

 

京谷「おし、できた!」

咲夜・店主「はやっ!」

京谷「んでね。こういうのを作ってほしいんだ。」

 

京谷は描いた紙を見せる。

 

店主「な、何だこりゃ?」

京谷「投擲用の武器さ。これを作ってほしいんだ。」

店主「こんなちっこいヤツを、たった一つかい?」

京谷「いや、数は………今の所、50あったら良いかな。」

店主「これを50か……」

京谷「出来るかい?」

店主「俺を誰だと思ってんだ?こんなもん、ちゃちゃっと終わらせてやらぁ!」

京谷「ありがとう!じゃあ代金は何時払ったら良い?」

店主「せいぜい出来るとして、一刻待ってくれりゃあ良いぜ。その後、払ってくれりゃあ良い。」

京谷「よし、分かった!じゃあ頼みますよ!」

店主「あいよ!任せとけ!」

京谷「じゃあねぇ。」

 

京谷と咲夜は鍛冶屋を出る。

 

店主「さて、仕事だ。仕事。」

 

 

 

 

 

『キングクリムゾン!!』

 

 

 

 

現在、京谷と咲夜は甘味処に来ていた。

 

京谷「いやー、こういう所初めて来るからねぇ。何か一人で行くのも抵抗あるけど、ありがとね。案内してくれて。」

咲夜「べ、別に良いわよ。そんな事。」

京谷「ふふっ。」

店員「注文の方をお聞きします。」

京谷「えーと、じゃあ抹茶団子を一つ。咲夜ちゃんは何にする?」

咲夜「それじゃあ、みたらしを一つ。」

店員「はい、毎度ー!」

 

店員が京谷たちから離れる。

 

京谷「いやー、楽しいね。誰かと一緒に何処かを巡るの。凄く楽しいよ。」

咲夜「……それじゃあ京谷は外の世界に居た時、何をしていたの?」

京谷「ほとんどバイトに、学校。たまに仕事。」

咲夜「たまに仕事って何なのよ。」

京谷「外の世界でも、スタンドを使って色々としてたのさ。色々とね。」

咲夜「色々、ねぇ。」

京谷「そこまで友だちも居なかったし、こんな出来事が楽しくてね。」

咲夜「そう、それは良かったわ。」

店員「お待たせしましたー!」

京谷「わーお、美味しそ!」

 

 

 

『団子堪能中』

 

 

 

京谷「ご馳走さま。いくら?」

店員「二銭六文です。」

京谷「えーと、これね。」

店員「はい、ちょうどですね。ありがとうございましたー!」

 

京谷と咲夜は甘味処から退出する。

 

咲夜「それはそうと、この幻想郷のお金は何処から手にいれたのよ?」

京谷「あれは、元々持ってたお金を紫さんに両替してもらっただけだよ。」

咲夜「なるほど納得。」

 

そんな中、歩いていると。

 

慧音「ッ!いい加減その子から離れなさい!」

京谷「ん?慧音さんだ。」

咲夜「何かあったのかしら?」

京谷「兎に角、僕たちも行くよ。」

咲夜「分かった。」

 

声のした方向に二人は走る。その場所に着いた時、一人の女の子を大人が拘束している様子が見えた。

その大人に必死に声を掛ける慧音。

 

京谷「やっほー、慧音さーん。」

慧音「なっ!?き、京谷か!?」

男「なっ!?べ、別の奴がッ!?」

京谷「なーんか大変な状況じゃあないか。一体全体どうしたっての?」

男「く、来るな!お前も来るな!」

慧音「き、京谷!お前も近づくな!刺激してはならん!」

京谷「ふーん、近づかなければ良いんだ。」

咲夜「…………(終わったな。)」

 

京谷はその場に座る。

 

京谷「『変化者 ホルス神《チェンジャー ホルス神》』」

 

突然!京谷の周囲が少し寒くなった!

その異変に気づいた男は少し京谷から距離を取る。

咲夜視点からは、京谷のスタンド『チェンジャー』が鳥の様な姿になり、その足から氷が出現している所だ!

 

京谷「よーく狙ってー………バーン。」

 

京谷は右手を銃の形にして、男に構える。そして、撃つ動作をした。それと同時に、チェンジャーから氷が発射され、その氷は男の腕や脚に命中する。

 

男「グギギャアアアア!!」

 

勿論、男や女の子、慧音にも見えない。だからこそ、男は何が起こったのか理解できていなかった。

 

京谷「『法王の緑《ハイエロファント・グリーン》』おいしょっと!」

 

京谷は右腕を変化させ、腕を伸ばし女の子を救出する。

 

女の子「わわっ!?」

京谷「はい、救出成功っと。こんなもんか。」

 

京谷は女の子を降ろし、右腕を元に戻す。そして、男の元へと歩み寄る。

 

京谷「ねぇ、君。」

男「ひぃぃぃ!!」

京谷「んな怖がんなくても良いのに。まぁ良いや。『クレイジーダイヤモンド』」

 

京谷は右腕を変化させ、男が傷付いた部分に手を当てる。すると、男の腕や脚が元に戻された。

 

男「な、なななな治った。」

京谷「さて、質問だ。」

 

京谷は一度、一呼吸すると

 

 

 

 

 

 

全てを変えた。

 

 

 

 

 

 

男「!?」

京谷「君に……質問だ………ここから今すぐ……立ち去るか?………それとも………今すぐここで……

 

 

 

 

 

        『殺されるか』

 

 

 

 

 

男は突如、奇妙な感覚を抱いた。この目の前の外来人に。普通では考えられない程の感情を抱いていた。

その男の心には『2つ』の感情が存在していた。

1つは『恐怖』。この人間に…同じ人間に、恐怖しているのだ。

もう一つが『安心』。この人間に安心を抱いているのだ。

この恐怖しているのか安心しているのか分からない、奇妙な感覚に陥っていた。

 

男「あ、あの。」

京谷「ん?」

男「………あ、……あの……」

京谷「……………」

 

京谷は男の目の前で手を叩く。

男は急に正気に戻る。

 

男「はっ!!」

京谷「もう一度聞くよ。立ち去るのか、殺されるのか選んでよ。」

男「か、帰ります。」

京谷「ふぅ、分かった。じゃあね。」

 

京谷は咲夜の元へと歩き、そのまま鍛冶屋に向かう。

 

男「………何だったんだ?今の?」

 

男は先程味わったものに疑問を抱きながら帰っていった。

 

 

 

 

 

『キングクリムゾン!!』

 

 

 

 

店主「おう!兄ちゃん!注文のやつ出来たぜ!」

京谷「おー!ありがとう!じゃあ代金をっと。」

店主「このぐらいだと………1円だな。」

京谷「えっ!?そんな安くて良いの!?」

店主「『今回は』だかんな。次来たときは、ちゃんとした料金払ってもらうぜ。」

京谷「分かった!はい、1円!また用があったら来るよ!」

店主「こっちこそあんがとなー!兄ちゃん!」

 

京谷は渡された物を受け取り、鍛冶屋を出る。

 

咲夜「京谷、それは一体何よ?」

京谷「あーこれ?これね、投げナイフ。」

咲夜「ナイフ?」

京谷「ある処刑法をしたいからナイフを作ってもらったのよ。」

咲夜「しょ、処刑って。」

京谷「おっ、もうそろそろ日が暮れるか。帰りますか。」

咲夜「あら、それもそうね。帰りましょうか。」

 

二人は何時もの様に紅魔館に帰ったそうな。

 

 

 

 

 




どうも、うぷ主の鬼の半妖です。
はい、今回は日常の1こまの様な物を書いてみました。
………京谷君、一体あの男に何をした?
では、次回もお楽しみに。

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