悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り 作:(´鋼`)
京谷「…………まあ、あんたがいる時点でDIOだとは思ったさ。」
咲夜「DIO?それって?………」
京谷「………先ず整理。確か……これまで戦ってきた相手には必ず『神』、『GOD』などとあった。そして『DIO』……漸く分かった。今までの敵の共通点。」
利久「わ、分かったんですか!?」
京谷「あぁ、多分これは『DIO』の呼び名。恐らく自分の存在がバレないように違う名前を一人一人に言ったんだろ。『DIO』っていうのは英語に直すと『GOD』、日本語に直すと『神』、この事から様々な場所での『神』の言い方を自分の偽名にしたんだろう。」
プッチ「………そこまで分かったのか。良かった。」
京谷「だがプッチ、あんたは何故俺たちに情報を伝える?あんたはDIOの親友の筈だ。」
妖夢「なっ!?し、親友!?」
京谷「そう、だからこそ分からないんだ。何でそこまでして俺たちに情報を与えるのかが。」
プッチ「…………初めに言った筈だ。良い思い出が無かったと。ただ、それだけさ。」
京谷「本当にそれだけか?」
プッチ「…………後は、『友を止める為』かな?」
利久「……………」
妖夢「………………」
咲夜「……………」
京谷「…………本気でそれだけなんだな。」
プッチ「それだけさ。私はもう大丈夫だ。皆、行こう。」
京谷「……………肩、貸すぞ。」
プッチ「いや、大丈夫だ。心配はいらない。一人でも動ける。」
京谷「…………そうか。………分かった。」
五人は階段へと歩んでいく。
『階段道中』
京谷「…………なぁプッチ。」
プッチ「…………何だ?」
京谷「…………物凄く奇妙な質問だが、良いか?」
プッチ「…………構わないよ。」
京谷「ありがとう。………それじゃあ、
『俺と何処かで会った事があるか?』
プッチ「………本当に奇妙な質問だな。」
京谷「悪い、俺もよく分からない。」
プッチ「………まぁ、私の記憶が正しければ、君とは会っていない筈だよ。」
京谷「………そうか。悪いな。」
プッチ「奇妙な問いかけは慣れている方だ。気にしないでくれ。」
京谷「分かった。」
少し離れたところで利久が咲夜に話しかける。
利久「咲夜さん。」
咲夜「何?利久君。」
利久「いえ、ただ京谷さんとあの人が気になって。」
咲夜「…………私も気にはなるわ。でもそれは今関係ないわ。世間話は敵を倒したらにしましょう。」
利久「そうですね。っと漸く着きます。」
妖夢「気を引き締めなくては。」
妖夢は自分の頬を叩き、気を高め部屋に入る。
利久は深呼吸をしながら部屋に入る。
咲夜は京谷に振り向いて笑顔を見せながら、部屋に入る。
京谷は部屋から伝わる不思議な感覚を持ちながら、部屋に入る。
プッチは真剣な目をしながら部屋に入る。
〔フロア5〕
五人は部屋に入る。またもや単に広いだけの場所。しかし、肝心のDIOがいない。
利久「いない?」
京谷「いや、何処かに潜んでる筈だ。注意しとけよ。」
京谷たちは部屋を見渡しながら入る。
しかし部屋の中央に来た途端、扉が閉まる!
五人「!?」
五人は驚き扉の方へと視線を向ける。
扉は完全に閉まり、逃げられない状態になる。
?「まさか、ここまで来るか。まぁ予想はしていたが。」
五人は声のした方向直ぐには振り向こうとはしなかった。
何故なら!その声に一種の恐怖が感じられたからだ!
利久「(こ、この声は!?)」
妖夢「(この背筋が凍りつくような声は!?)」
咲夜「(な、何なの!?この声!?)」
プッチ「(やはり、この声は皆、慣れないか。)」
京谷「(おいおいおい、冗談じゃあない!!こんなにも心が蝕まれるのかよ!?)」
しかし五人は振り向く。決着をつけなければいけないからだ。
そして、振り向いた先には、
『誰もいなかった』
?「何処を見ている?」
五人「!?」
今度は声のした方向に直ぐ様振り向く。だが、やはりそこには、いなかった。
?「こっちだ。」
利久「ッ!アイツおちょくってやがる!!」
妖夢「ですが何処に!?声のした方向を向けば誰もいなかった!!」
咲夜「私や京谷のように時を止めた気配はなかった!!一体どうやって!?」
京谷「俺が知りてぇよ!!」
?「どうした?何処を見ている?私はここだ。」
もう一度五人は声のした方向へと顔、体を向ける。
その目に映っていたのは、
長い金髪
真っ白な肌
額には星の上半分の形
下瞼からはそれぞれ『DIODIO』と続いている
五人が小さく見える程の巨体
京谷「…………………………」
咲夜「…………………………」
利久「…………………………」
妖夢「…………………………」
プッチ「…………………………」
プッチ以外の四人はある感情がうごめいていた。
それは、
『憧れ』
その感情で埋められていた。
プッチ「『C-MOON』」
突如、プッチはスタンドを出す。
そして、
四人の頬を重力操作ではたく!
利久「ッグッ!?」
咲夜「ッアッ!?」
妖夢「ッグエッ!?」
京谷「ガフッ!?」
プッチ「目を覚ませ。呑み込まれては戦う気力すらも失われるぞ。」
京谷「す、すまん。圧倒されてた。」
利久「いっつつつつ。」
妖夢「真面目に痛かったです。他に方法はなかったんですか?」
咲夜「まあお陰で目は覚めたわ。」
DIO「…………これはこれは。面白いものを見せてもらった。」
京谷「けっ!!俺たちは見せ物じゃねぇよ!!この腐れ外道!!」
咲夜「言えてるわね。私たちは見せ物でも何でもない。」
利久「つつつ。」
妖夢「そ、そうです………うぅ。」
プッチ「…………(全然緊張感が感じられない。効果的だったか。)」
DIO「………プッチ………何故、そいつらを助けた?」
プッチ「君を助ける為、それ以外何も無い。」
DIO「………『助ける』?私を?」
プッチ「ああ。」
DIO「…………おかしいな?君はそんな事を言うような奴じゃあなかったと思うが。」
プッチ「…………………」
利久「兎に角!あんたをぶちのめせば良いって訳だろ!?直ぐに終わらせてやるよ!」
利久は本気の口調を出し、構える。
妖夢「私も行きましょうか。どうにも死人を甦らせた事に腹を立てているようです。私は!!」
妖夢もスタンドを出し、目の前のDIOに構える。
咲夜「取り敢えず、死んでくれたらありがたいのだけれど?」
咲夜はスタンドとナイフを出し、構える。
DIO「やってみろ、カス共。肩慣らしにもならんと思うがな。」
利久「余裕面かましても意味ねぇぞ!『クレイジーダイヤモンド』!!」
CD「ドラララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララァ!!」
利久のラッシュ!!しかしDIOは避けようとはしなかった!
DIO「…………………フフッ」
利久「!?」
DIOは何処にも動いていない。そう『見えた筈』だった。
DIO「どうした?私は後ろにいるぞ。」
利久「なっ!?」
DIOの拳が利久の腹に激突する!
DIO「フンッ!!」
利久「グッ!?グブアァァ!!」
妖夢「利久君!!ッ!てえぇやあぁ!!」
妖夢は刀をDIOに向けて振るった!詠めないように変則的に!
DIO「…………何をした?」
妖夢「なっ!?何だと!?」
DIOの体に確かに刀の刃が当たった!だが、DIOの体は切れた様子もなかった!そして、痛みさえも!
DIO「フッ!!」
妖夢「ヌアァァア!!」
京谷「妖夢!!」
咲夜「『幻象 ルナクロック』!!」
咲夜は時を止め、ナイフをDIOに向かって投げる筈だった。
DIO「ほぉ、時を止めたか。」
咲夜「!?いつの間に!?」
DIO「無駄ァ!!」
咲夜「ガッ!!」
京谷「咲夜!!」
時が止められている間、何時、どのようにして、DIOは止まった時の中を動いたのかと咲夜は考える。
周囲の色が取り戻される。
プッチ「!?まさか、時間を!?」
京谷「しかも、DIOもかよ!やっぱり同じ時止めの能力者は伊達じゃねぇってか!?」
DIO「ほぉ、その口振りからして貴様も時を止められるのか?」
京谷「あんたの言う通りなのが癪だが、そうだ!俺も時を止められる!」
DIO「フム…………ならば貴様から始末しなければな。」
京谷「やってみろ!!」
京谷はスタンドを出し、接近する!
京谷「『変化者《チェンジャー》』!!」
DIO「それが、貴様のスタンドか。」
DIOも同じようにスタンドを出す。
チェンジャー「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」
?「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」
スタンドのラッシュ対決!その場から衝撃と風圧が出現する!
プッチ「手助けだ!『C-MOON』!!」
プッチは重力操作でDIOの腕を重くさせる!が!
DIO「無駄無駄無駄ァ!!」
突如、またしてもDIOの姿が消える!
京谷「クッ!!今度は何処に!?」
DIO「ここだ。」
なんと!DIOの姿はプッチの後ろに居た!
プッチ「!?」
DIO「無駄ァ!!」
プッチ「ゴバァ!!」
京谷「プッチ!!」
プッチは壁まで突き飛ばされる!
DIO「残り一人!」
京谷「ッアアアア!!『変化者《チェンジャー》』!!」
DIO「無駄だァ!!」
スタンド同士の拳が衝突する!
京谷「グッ、グギギギギ!!」
DIO「やはり、パワーは私のスタンドよりも低いか。話にならんな。」
DIOのスタンドの拳が少しずれる!すると!京谷の体のバランスが一瞬!失われる!
京谷「!?しまっ!!」
DIO「無駄ァ!!」
京谷「ゴブァ!!」
その隙を狙い、DIOの攻撃は京谷の腹に当たる!!
そして、京谷は十数メートルまで吹っ飛ばされる!
京谷「ゴボォ………はぁ……はぁ……」
DIO「これに耐えるか。中々タフじゃないか。」
京谷「はぁ………はぁ…………はぁ…………」
DIO「だが、動けないのは確かだな。」
DIOはゆっくりと近づく。
京谷「はぁ………はぁ…………(ま、不味い!このままじゃあ死ぬ!!くそッ!動け!動けぇ!俺の体!!)」
京谷は体を起こそうとするも、立ち上がる事ができなかった!
利久「ウォオオオオオオ!!」
京谷「!?利久!?」
すると!利久の声が突然聞こえる!見るとボロボロのままDIOに突っ込んでいくのが見えた!
DIO「少しは学習をしろ。猿が。」
DIOは利久の頭を掴み、持ち上げる!!
利久「ガッ!クガァアアア!!」
京谷「利久!!」
DIO「ちょうど良いな。『私の能力を使用する時は』。」
京谷「!?」
DIOはスタンドを出し、拳を構える。
京谷「な、何を……する……んだ………」
DIO「ここにいる貴様らに見せよう!我が力を!」
そしてDIOはこう言い放った。
DIO「
『真実よ!我が意のままに!』
DIOのスタンドの拳が利久に放たれる!
利久「ゴブオォ!!」
京谷「利久!!」
そして次の瞬間!利久の体は消え去り、光る物体がDIOの体内に入る!
京谷「り、利久ぉ………ど、何処に………」
咲夜「き、消えた………体が………消えた?」
DIO「フム、やはり力を補充する程度しかならんのか。使えん。」
京谷「ッ!てめぇ!!」
DIO「さて、次は…………貴様の番だ。」
京谷「ッ!!」
DIOは再度、京谷に近づく。しかし、
妖夢「ッツアァァ!!」
咲夜「ッ!ハアァァァ!!」
京谷「妖夢!咲夜!」
DIO「邪魔だ。どけ。」
DIOはスタンドをもう一度出し、妖夢と咲夜に一発ずつ拳を当てる。
妖夢「グバアァ!!」
咲夜「ゴブオォ!!」
そして、利久と同じように体は消え、光る物体が体内に入る!
DIO「ほぉ、こいつらは力がみなぎるな。だが、まだまだよ。」
京谷「ッ!糞がァ!!」
DIO「さて、漸くこいつに………ん?」
DIOは京谷の体に異変を感じとる。
なんと!浮いていたのだ!
京谷の体はそのまま引き寄せられるように移動する!
京谷「こ、これは!まさか!」
プッチ「はぁ……はぁ………はぁ……」
DIO「プッチ、貴様か。」
プッチ「!!」
プッチはDIOに重力を掛ける!
DIO「はぁ、無駄だと言ってるのが分からないのか?」
DIOが手を払う。それだけで、掛かっていた重力は消滅した!
プッチ「ゴホッ!!」
京谷「プッチ!無理すんな!」
DIO「お喋りはそこまでだな。」
プッチ「!?チィ!!」
DIOの拳が京谷に向けて放たれようとしている。
しかし、京谷を重力で押し退けたプッチ!
京谷「なっ!?おまっ!?」
プッチ「…………フッ。」
DIO「無駄ァ!!」
プッチの顔面にDIOの拳が衝突する!
その体は京谷が飛ばされた方向に向かって飛んでいた。
そして、京谷の近くで止まる。
京谷「おい!プッチ!!何で俺を!?」
プッチ「……………………」
京谷「おい!聞けよ!何か言えよ!」
プッチ「……………………」
プッチの体は消えつつあった。
プッチは最後の力を振り絞り、
京谷の顔に触れる。
京谷「!?プッチ、何を?」
プッチ「フフッ、
『良い面構えじゃあないか』
『京谷』
京谷「えっ?」
その言葉と共にプッチの体は完全に消え、プッチの体から光る物体が出現し、DIOの体内に取り込まれる。
京谷「…………………」
DIO「……………!?ほぉ、なるほど。これは興味深い。」
京谷「な、何が興味深いんだ!?」
DIO「先程、プッチの魂を取り込んだ時、面白いものがみえたのでな。」
京谷「魂………まさか!あれは全て!」
DIO「そう、全て魂だ。体が消えていった者たちのなぁ!」
京谷「こっの屑野郎!!」
DIO「ハハハハッ!とまぁ、それより面白いものを貴様に聞かせてやる。」
京谷「!?何だと!?」
DIO「そうだな……題名を付けるとすれば、
『五十嵐京谷の全ての真実』だな。
どうも、うぷ主の鬼の半妖です。
いやーここまで最長の5500文字以上です。
さて、『ヘブン・クラウド』編がいよいよ最終決戦となりました。そして次回、五十嵐京谷君の過去であり、真実が明かされるそうです。
それでは皆さん、次回もお楽しみに!