悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り   作:(´鋼`)

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CD=クレイジーダイヤモンド


第四階層 『重力』

〔フロア4〕

現在、京谷たち四人は次の回に着いていた。

そして、目の前に要るフードを被った人物に緊張感を抱いていた。

特に、京谷の目は何故か力がこもっている。

その影響から、京谷には奇妙なプレッシャーが放たれていた。

 

京谷「……………………」

咲夜「…………京谷、分かるわ。」

利久「僕とも因縁はありますよ。京谷さん。」

妖夢「(さ、三人から放たれるこの気は!?)」

京谷「…………………」

?「……………………」

 

京谷とフードの人物は共に見つめる。

京谷の手に自然と力が入る。

 

京谷「…………………ッ…」

利久「京谷さん?………」

咲夜「…………京谷?ど、どうしたの?」

京谷「………分からない。でも、こいつと出会うと………何故か………変な感情が………うごめく………何を言ってるのか分かんないと思うけど、何故か………そうなる……」

咲夜「京谷………」

?「…………敵に対し、不明な感情を抱く事は戦闘の支障になるぞ。」

京谷「………利久、咲夜。お前ら戦えるか?」

咲夜「えっ?」

利久「た、戦えますが?京谷さんは?」

京谷「………すまん。考えたい事がある。」

妖夢「私も行きましょうか?」

京谷「いや、妖夢は休んでてくれ。あのチャカとの戦闘で疲れているだろう。」

妖夢「…………では、お言葉に甘えましょう。」

京谷「すまん二人とも。頼む。」

咲夜「良いわよ、そんなこと。」

利久「それじゃ!前回のお返しをするぜ!」

 

利久は何故か何時もの怒り状態に近い状態になった。

咲夜はナイフ数本とスタンドを構える。

 

?「では行こうか。」

 

目の前のフードの人物は二人に接近する。

 

?「『C-MOON』」

咲夜「『J・T・R』!!」

利久「『クレイジーダイヤモンド』!!」

 

二人は一斉に拳やナイフを敵に当てようとする。

 

?「無駄だ。」

利久「!?まただ!!」

 

そう、利久と咲夜の体は宙に浮かんでいたのだった!

フードの人物が右手を払うように振ると二人の体やナイフは、それぞれ壁に衝突する!

 

利久「ガッ!!」

咲夜「グフッ!!」

?「君たちでは私には一歩も近づけない。それは断言しよう。」

 

利久と咲夜は直ぐに立て直し、相手の様子を伺う。

 

咲夜「(………先ず一つ、アイツの能力を知らなきゃいけない。京谷が戦う事を『何故か拒んでいる今』、様々な予想をしなきゃならない。私たちの体やナイフは何故か宙に浮かべられていて、その後吹っ飛ばされた。………まだよく分からない。もう少し様子を見なければ。)」

利久「……………はっ!」

咲夜「どうしたの?利久君。」

利久「………確か、京谷さんが言ってた。相手の能力に関係する単語を。」

咲夜「!?」

?「…………………」

利久「確か………『重力』………とか言ってました。」

咲夜「(『重力』!?それなら、もしかすると………そうか!そうだったのか!)」

?「………そこのメイドはどうやら気づいたようだな。」

咲夜「ええ、先程私たちやナイフ全てが吹っ飛ばされた原因が『重力』だったとしたら、あんたのスタンド能力は

 

 

 

 

 

   『重力操作』という考えに至ったわ。

 

 

 

 

 

?「フム、中々観察眼が鋭いな。」

咲夜「それじゃあ正解で良いのかしら?」

?「そう、私の『C-MOON』は『重力を操作する』能力を持つ。重力によって君たちを飛ばしていたのさ。」

咲夜「なら!もう対策は見つかった!」

利久「なっ!?」

?「…………出鱈目はよした方が良いぞ。メイド。」

咲夜「それはどうかしら?私のスタンド能力を知らない癖によくもまぁ言えるわね。」

?「ほぉ、なら!」

 

フードの人物は咲夜に向かい、急接近する!

 

?「!!」

咲夜「…………」

 

そして、咲夜に向かって重力をぶつける!

 

?「この重力にどうたち向かう!?」

咲夜「それは勿論、

 

 

 

 

      『この重力を殺す!!』

 

 

 

 

 

咲夜のスタンドが持っているナイフを振るう!

すると!咲夜に掛かっていた重力は嘘のように消え、咲夜は普通に立つ!

 

?「!?なんだとッ!」

咲夜「私のスタンド能力は『殺す』能力よ。それは何でも殺す事ができるの。」

?「2…3…5…7…11…13…17…19…23……ふぅ、なるほどな。君のスタンド能力の影響で私の操っていた重力は『殺された』というわけか。」

咲夜「どうかしら?これで重力操作はもう無意味よ。」

?「まだ、そうと決まった訳じゃあない。それは言える。」

咲夜「あまりおふざけが過ぎると痛い目に遭うわよ。」

?「………その忠告は素直に感謝しよう。だが、『おふざけ』では無いがな。」

 

 

 

 

 

 

 

『京谷側』

妖夢「………凄いですね、咲夜さん。」

京谷「やはりメイド長。鋭いな。まさか、重力と先程体験した出来事で予想がつくか。」

 

妖夢と京谷は離れたところで観戦していた。

 

妖夢「ところでですが。」

京谷「分かってる。この今の俺の感情だろ?確かにまだ変な感覚はある。つっかえてる感じが、凄く。」

妖夢「…………他には?」

京谷「………何故かは知らないが、フードの男、『エンリコ・プッチ』だがよ………」

妖夢「え、えんり?」

京谷「『エンリコ・プッチ』それがあのフードを被ってる男の名だ。………だが本当におかしいんだ。」

妖夢「……………何がです?」

京谷「アイツを見ている度に、頭が痛くなる。何故か、『懐かしくなる』。何故か『安心する』。」

妖夢「安心?一体何故?」

京谷「そこが不思議なんだ。俺は博麗神社でアイツと初めて会った。なのに、まるで昔から知っているような、そんな不思議な気分になってしまった。今もそうだ。」

妖夢「!?そろそろ勝負が尽きそうです!」

 

 

 

 

 

 

 

『咲夜側』

咲夜「もう重力は通用しないわよ!!諦めなさい!」

プッチ「……………」

 

咲夜の能力でフードの男、『エンリコ・プッチ』の重力が全て『殺された』。

そのような出来事が十数回された後、プッチは体制を整えていた。

 

咲夜「なら、こちらから行くわよ!利久!」

利久「オッシャアァ!」

 

咲夜が先頭、利久が後方となりプッチに向かって接近する。

 

プッチ「チッ!!」

咲夜「遅い!!」

 

咲夜は所持していた一本のナイフをプッチの脚に掠めて動きを封じる。

 

プッチ「グッ!!」

咲夜「今よ!利久君!!」

利久「『クレイジーダイヤモンド』!!ブッ飛ばせぇ!!」

CD「ドララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ

 

               ドッラァ!!」

プッチ「グガァァ!!」

利久「ヨッシャアァ!!」

咲夜「…………あのラッシュだけは受けたくないわね。」

 

プッチの体は壁に衝突し、そのまま下に落ちる。

 

プッチ「…………ゴボォ。」

利久「おいおい、まだ再起不能になってねぇのか。まぁ良い、直ぐに終わらせ………!?」

 

突如、利久が言葉を詰まらせる!

それもそうだ!何故なら!

 

 

 

 

  『京谷がプッチを治しているからだ!!』

 

 

 

 

利久「き、京谷さん!!一体何を!?」

京谷「こいつからは情報が手に入る。最も多くの、そして詳しい情報が。」

咲夜「………まぁ、それならそれで良いけど。」

利久「さ、咲夜さん!?」

京谷「すまんな咲夜。」

咲夜「良いわよ、別に。」

利久「……………あぁ!また京谷さんのお人好しだよ!」

妖夢「ですが、どうやってそこまで移動を?」

京谷「時を止めてその中を走った。二十二秒の内、十七秒間な。」

妖夢「と、時を止めたァ!?」

咲夜「まあ私には見えてたけど、京谷が何か考えていると思ったから手は出してないわよ。」

京谷「本当に助かる。」

プッチ「ッうゥ!わ、私は……何故?……」

 

プッチが目覚める。

 

京谷「おい、動くな。プッチ。」

プッチ「…………やはり気づいていたか。」

京谷「前々から分かっていた。」

プッチ「……………そうか。」

 

プッチは何故か溜め息を吐いて、そう呟いた。

プッチは右手でフードを脱ぐ。

その顔の肌は色黒で、額に特徴的な星の形をしたものがデザインされている。所々にシワが少しある。

 

京谷「…………何か、漫画より老けてんだな。」

プッチ「まぁ、私は漫画の住人、という訳ではないからな。老けたりもするさ。」

京谷「フフッ………そうかい。」

プッチ「………急なお願いかもしれんが、聞いてくれないか?」

京谷「何だよ、怪我人は大人しく寝てろ。」

プッチ「フフッ、確かにな。だが聞いてほしい。この異変の黒幕について。」

四人「!?」

 

四人は一斉にプッチに顔を向ける。

 

京谷「…………知ってんのか?この馬鹿げた事を仕掛けた黒幕を。」

プッチ「あぁ。」

利久「ちょっと待って!何故貴方は黒幕を教えるんですか!?貴方は黒幕側でしょう!?」

妖夢「それもそうです。わざわざ味方の情報を敵である私たちに伝えるとは。どのような神経をしているのか分かりません。」

咲夜「第一、嘘を伝える場合もあるわけよね。流石に信じられないわ。」

プッチ「…………信じられないかもしれないが、私はその黒幕には嫌な思い出しかなくてね。まぁ、そんなところさ。」

咲夜「それだけって………」

京谷「分かった。」

三人「!?」

 

京谷の発言で三人は驚く!

 

利久「き、京谷さん!?何を仰ってるんですか!?」

妖夢「そうです!もし嘘をついたら………」

京谷「嘘の匂いなら分かる。『ハイウェイスター』で確認する。そうすりゃ文句ないだろ。」

利久「いや、匂いって!京谷さん、自分が無責任な事を言ってるのが分からないんですか!?」

京谷「自分の能力には過信してるつもりは無い。だからこそ、言える。」

咲夜「……………ふぅ、妖夢、利久君。京谷に任せてくれないかしら?」

妖夢・利久「咲夜さん!?」

咲夜「京谷は所謂『自分がしなきゃならない』という使命感があるのよね。何故かは分からないけど。」

京谷「すまないな、咲夜。ありがとう、後で礼をしとくよ。」

咲夜「良いわよそんなよ。さっさと言わせなさい。」

京谷「分かった。プッチ、話してくれるか?」

プッチ「………どうやら話がついたみたいだね。……教えよう。黒幕の名前を。」

 

京谷たちは真剣に聞いていた。一字一句聞き逃さぬように、真剣に。

 

プッチ「そいつは、あらゆる世界の始まりでもあり終わりでもある人物。その名は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

          『DIO』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       『天国に到達した者だ』

 

 

 

 

 

 

 




………どうも、うぷ主の鬼の半妖です。
………やっと出せたよ。エンリコ・プッチ。
いやー長かった長かった。意外に二十一話までかかってたよ。長いねー。と、まあここで黒幕の名が出てきました。予想されていた方は多いと思いますがね。
では次回もお楽しみに。

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