やはり俺がその罪の意味を知ろうとするのは間違っている。   作:さめのひと

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ついにあの二人が登場?

というか、1万UAありがとうございます。
ここから先も楽しんでいただけると幸いです。


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<<Side Real>>

 

 

 

「…」

「…」

「…」

 

病室には重苦しい空気が漂っていた。

 

今ここにいるのは私こと”比企谷小町”と、”由比ヶ浜結衣、雪ノ下雪乃”の3人である。

 

「ヒッキー…」

 

私達は、SAOに囚われた彼を、彼の無事をただひたすらに祈り続ける。

 

「早く帰ってきて…謝りたいことも、あるのだから」

 

二人は、贖罪の言葉を口にしながら。

 

「小町にこんなに心配させて…ポイント低いんだからね」

 

私は、涙を零しながら。

 

 

 

<<Side Kirito>>

 

 

 

オクトと別れた後、アルゴに攻撃された原因を聞いて爆笑してると”キー坊の良いネタ仕入れたら掲示板という掲示板にばらまいてやる…”と脅されたりしたので土下座をしたりなど、他愛ない時間を過ごしていた。

 

そんな流れも一息落ち着くと、話題は自ずとオクトのことになった。

 

「しっかし、オクトの持ってる情報、迷宮区限定とはいえ凄かったな」

「だナ。これで1層突破はボス戦以外安心できるレベルだしナ」

 

そう言って、俺とアルゴは、オクトのもたらした情報を褒め称える。

 

「狩場に関しては、オクトが主張してることは最もだし、あまり助力できなかったのは申し訳ないけどナ」

「無いもんはしょうがないだろ?」

 

そう、狩場に関して意見をお互い交換していたが、結局1層に関しては”対MOB難易度が上がれば上がるほど効率は良くなる”ということだけだった。

 

ふと、俺はオクトからもたらされた情報の一つから危機感を抱く。

「そういや、マップ情報はどうする?」

「どうするっテ?」

「即座に全公開は流石に死人が出かねないぞ」

 

アルゴは確かに、と頷いた。

 

「現状そもそも踏み込む人口自体が少ないんダ。オレっちのツテ内の攻略組のPT平均レベルを参考にどこまで公開するか、で良いんじゃないのカ?」

「その辺のつながりは情報屋故だな」

 

フフン、とアルゴは誇らしげに鼻を鳴らしながら

 

「キー坊とは違うのだヨ」

 

と仰られた。

いや確かにそりゃそうなんだが…

 

「とりあえず暫定で3〜5フロア分、それ以降はレベルに合わせて公開していく感じが理想だと思うんだが」

「そうだナ。まぁ、そのへんの裁量はオレっちに任せてもらえればうまい具合にやるヨ」

「オッケーだ。じゃあその旨をアルゴからオクトに連絡しといてくれ」

「はいヨ〜」

 

実は言うと、迷宮区のマップデータを譲り受ける際、オクトから3つ条件をつけられた。

 

一つは、自分の提供したマップデータを独占しないこと。

もう一つは、自分の提供したマップデータで商売をしないこと。

最後に、マップデータの取得先を秘匿すること。

 

理由を尋ねると、オクトのもたらした情報で情報格差を生み出され、その結果人死が出るとしたら気分が悪いから、だそうだ。

たとえそれが商売の結果であったとしても。

最後のに関してはヘイトを無駄に集めないため、だそうだ。

 

まぁ、それはマッピングした本人の希望ということでアルゴは承認したが、今俺と打ち合わせた内容については確かに対策を考える必要もある。

 

しばらくバーチャルキーボードで文字を打って落ち着いたアルゴは、暫定案をオクトにメッセージで送り、返事を待つことにしたことを教えてくれた。

 

遅くとも1日前後で返事は帰ってくるだろうとのことだ。

 

帰ってこなかった場合は勝手にやるだけ、という旨も付け加えてはいるらしい。

 

ちなみにマッピングの労力の対価を払うのが本来のルールだろうが、それは情報で支払っているので問題はないだろう。

 

支払ったのはアルゴだが…

 

だが、それがアルゴのやり方だし、オクトもそれは納得しているみたいだし。

 

俺?俺はあれだ。先行公開ってやつだ。

そういうことにしておこう。

 

「ってかアルゴ、俺からは金取ったのにオクトからは金取らないのな」

「それも情報料に込みってことサ」

 

金を取る取らないと言っているのはアルゴの出版しているガイドブックのことだ。

 

とはいってもガイドブックの発行もタダで行えるわけじゃないので、先発の攻略組からは500コル程度もらい、第二版以降は無料で出すとのことだ。

 

寄付は募るようだが…

 

「さて、キー坊。ベータとのMOBの差異について、念のため実地調査もしたいと思ってるんダ。付き合ってくれヨ」

「わかったよ」

 

そう軽く返し、俺達は迷宮区へ向かった。

 

 

 

<<Side Octo>>

 

 

 

シャワーを浴びて少しゆっくりしていると、アルゴからメッセージが届いた。

 

内容は割りと重要なもので、確かにと唸ってしまった。

 

情報の公開度合いの裁量などはアルゴに一任する旨を返信し、俺は明日のToDoを作り込んでいく。

 

「武器の補充に…耐久力の減少してる武器のインゴット化、POTの補充、後は食料の補充もか」

 

アルゴと交換した情報の中にレベリングのポイントなどもあるにはあったが、リトル・ペンネトの強制POP誘発で荒稼ぎなどというリスクを無視した滑稽無糖なものから現実的なものまで…ありとあらゆる方法が、迷宮区と比べると今一歩見劣りしてしまうものだった。

 

そんな中でも、刃棍のレアドロップポイントに関してはその中でもまだ稼げる方なので、少し安心はしたが。

 

「こういうことに関してはマジで情報屋様々だな」

 

そう言って俺は、アルゴが出版するという攻略本に目を通した後、明日までの時間をゆっくりと過ごすことにした。

 

「…zzz」

 

主に惰眠を貪ることによって。




Status
Name:Octo
Lv:10
STR:48
AGI:112
※先を見越して装備可能値に届くよう少しSTRに振ってます

Equipment
Weapon A:青銅の刃棍
Weapon B:None
Head:None
Armor:鉄の胸当て
Body:布のマント(灰色)
Leg:革靴(茶色)
Hand L:None
Hand R:None

Skill list
刃棍 隠密
軽業 武器防御
索敵 バトルヒーリング


Status
Name:Kirito
Lv:8
STR:61
AGI:67

Equipment
Weapon A:アニールブレード
Weapon B:None
Head:None
Armor:鉄の胸当て
Body:None
Leg:革靴(黒)
Hand L:None
Hand R:None

Skill list
隠密 片手剣
軽業 武器防御


Status
Name:Argo
Lv:6
STR:17
AGI:79

Equipment
Weapon A:青銅の短剣
Weapon B:None
Head:布のフード(オリジナルスキン)
Armor:革の軽鎧(茶色)
Body:布のコート(灰)
Leg:革のブーツ(茶色)
Hand L:None
Hand R:None


Skill list
隠密 ダガー
追跡 索敵



情報量の力関係(現時点)
アルゴ>キリト(一部ボスのみアルゴと逆転する)>オクト含むその他テスター(それなりのゲーマー勢)≧ニュービー攻略組>テスター(エンジョイ勢)>ニュービー


ステータスリストを作ったことによりステータスポイントなどのルールの下地を整備しました。
よって、設定等の項目に更新があります。

計算ミスってたら教えてください(白目)

某閃光様のステータスシートの画像データが見当たらないため、ステータスを作るのには難儀しそうな予感(こなみかん)

そしてあの二人(ガハマさんとゆきのん)登場シーン短すぎィ!

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