白の狐は何を見る   作:橘 聖

8 / 30
キャピキャピリン
どうも、橘聖です

どうもこの頃書き方が不安定になってきています
一人称で書いてるつもりが三人称っぽくなっていたり、と
それと展開があまり思いつかず、週一ペースになってきています
もう少し間隔を縮めたいと思っているんですが…
あと、展開が簡単といいますかマンネリしているといいますか…
もっと展開のバリエーションを増やしたいものです

さて、言い訳はここまでにしておいて
『7.主とメイドと妹と』、どうぞ


7.主とメイドと妹と

尻尾の上で寝ているレミィとフランを起こさないように九本の尻尾でやさしく包む

その尻尾へ振動をあまり与えないように地下室を出る

レミィ曰く、フランは前より気が触れることが少なくなり外出しても問題がないそうだ

 

「大丈夫ですか、霜月様」

 

そうこう考えていると大図書館まで戻ってきていた

そこで待っていた咲夜から声をかけられる

 

「ああ、どうってことないよ。むしろ咲夜より軽いかもね」

 

いじわるっぽく言ってみる

咲夜はそれを聞くと

 

「…ここがてめえの墓場だ、逃げれるなんて思うなよ」

 

「…え? あ、お、えぇ?」

 

「死にさらせぇぇぇぇ!!」

 

ナイフが急に現れ、俺に向かってくる

 

「待て! ちょっと待て!」

 

「人が気にしていることをさらっと言うてめえは死刑だ!」

 

「すまない! 謝るから! やめて!」

 

「命乞いをしても無駄だ! さっさと死ねぇ!」

 

尻尾を配慮しつつナイフを避けたり落としたりする

しかし防戦だけではナイフの雨は止まらないだろう

こっちにはレミィとフランがいるってのに…ん?

…よし

 

「レミィとフランがいるから止めろって!」

 

レミィとフランの名前を出すと咲夜の動きが止まる

止まった咲夜を残っている尻尾で持ち上げる

 

「ひゃっ」

 

「レミィと一緒にいたい? フランももう気は触れてないから大丈夫だけど」

 

「…むむむ」

 

「(nmd)」

 

「…お願いします」

 

「じゃあ抵抗するなよー」

 

言われた通り抵抗しない咲夜を一本の尻尾で(くる)

そして寝ているレミィのとなりに置く

 

「ふああ…最高のベッドだー」

 

「尻尾に触れてるときと普段のキャラが変わるのはなぜだ?」

 

苦笑しながら聞いてみる

 

「わかりませんよー、おおらかな気持ちになってるんじゃないですかー?」

 

「…もふもふは人の心をおおらかにする…か」

 

尻尾に意外な効能があったことについて考えつつ館を散策する

…そういえば

 

「咲夜、この館って見た目より中が大きく感じるんだか…何か魔法でも使ってるのか?」

 

「いえー、私の能力で広げてるんですよー」

 

「咲夜の能力って何なんだ?」

 

流れに乗って聞いてみる

ちょっと前は教えてくれなかったが、今の状態なら可能性はありえる

 

「時間を操る程度の能力ですよー」

 

…尻尾、さすがだ

 

「時間で空間を拡張できるのか?」

 

「んー…パラレルワールドみたいなものです。時間が違う世界の紅魔館をつなげて広くなってるのです」

 

「へえ…すごいんだな、咲夜って」

 

「ふぇっ、いえいえ、そんなことありませんよ」

 

顔を赤くしながら否定する咲夜、褒めなれていないのだろう

 

「それと…霜月様」

 

「ん、なんだ?」

 

「…ここで寝てもいいでしょうか」

 

「別に構わないぞ、寝相はいいか?」

 

「はい、いい方だと思っております」

 

「んじゃ、安心して寝てくれ」

 

もふもふのベッドに三人目の睡眠者が現れる

三人とも寝音は静かだ

 

「さて…どうしたものか」

 

以前訪れたことはあれど内装は変わっている

初めて来たのとほとんど同意義なのだ

そして案内役はベッドで安眠

…あれ、詰んでね?

 

「…仕方ない、歩いてたら知った場所に着くだろう」

 

そのまま歩を進める

しかし窓の無い紅魔館は、自分がどこにいるのか把握できなくするほど迷いやすい構造になっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あれ、ここ今さっきも通ったな」

 

歩くこと一時間

部屋には番号が振ってあり、何度も見た番号が目に入る

 

「…反動がこわいが…能力使うか」

 

そうつぶやき能力を使う

しかし見た限りでは変化は表れない

 

「さて、この迷路を運でのりきってやりましょうか」

 

口ではそう言うが心の中では反動をおそれていた…

 

 

 

 

 

 

数分後、来たときに一度見た豪華そうな扉の前に到着した

 

「着いた、レミィの部屋だ…」

 

失礼する、と後ろで寝ているこの館の主に起こさない程度の声で言う

そしてレミィの部屋と廊下を隔てる扉のドアノブに手をかけ捻る

特にギィィーといった音をたてることもなくすんなりと開く

そのままレミィのベッドの横まで移動する

 

「…レミィとフランはいいとして、咲夜はどうしようか」

 

寝ている三人を落とさないように尻尾を動かし、慎重にレミィとフランをベッドの上に置く

その横にメイド姿の咲夜をしわがよらないように置く

 

「…起こすのも悪いし、仕方ないな、うん」

 

そう自分に言い聞かせるようにしてレミィの部屋から出る

そして玄関からレミィの部屋まで来た道を戻っていく

 

数分後、玄関に着いて両開きの扉を開ける

数時間ぶりに見た外は…暗かった

太陽が西の方角に落ち、満月が東に浮いていた

 

「…もう夜か」

 

数時間しか経っていないと思っていたが軽く半日程度は紅魔館にいたようだ

窓が無く、外の様子がわからないだけで時間感覚が狂うとは…

 

「まあ、そうこうもしてられないか」

 

この時間は妖怪が至る所でうろついている時間だ

いくら自衛の方法を熟知していても、俺を凌駕する妖怪はざらにいるだろう

門を出るとき、寝ていた美鈴を起こして紅魔館をあとにする

 

まわりに衝撃がおこらない程度の速さをだしつつ家へ向かう

しかしまわりが異様なほど静かだった

そんな静寂に不安感を感じていたとき…

 

 

 

 

 

 

 

 

「キャアアアアア!!!」

 

遠くから、一つの高い悲鳴が耳の奥にささった




題名の割には中身がしょぼい!
こんな題名をつけたやつ、出てこい!
先生怒らないから正直に出てきなさい!
…はい、私です

低評価つけたいならどうぞ
それが私の実力です…

咲夜の空間拡張の説明は独自設定…?
自分で考えた設定ですので矛盾点はあるかと思いますが
…一番しっくりきた設定でしたのでお許しください

感想・評価、お待ちしております
それではまた次回にお会いしましょう





霜月「三人ともレミィのベッドに置いたけどよかった?」
レミリア「ええ、私は大歓迎よ」
フラン「お姉さまのベッド、とても気持ち良かった~」
咲夜「お嬢様のベッドで…(うつむく)」
霜月「やっぱり別のほうがよかったか…」
咲夜「いい経験になりました」
レミ・フラ・霜「Σ(・□・;)」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。