白の狐は何を見る   作:橘 聖

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キャピキャピリン
どうも、橘聖です

投稿がいつもより遅れました
申し訳ございません

テスト前ということもあって、書く時間があまりなかったのです
え? Twitterに浮上してただろ、だって?
…シリマセンネェ

それと、5/16のお昼にハロ現象を見たんですよ
ハロ現象ってのは、太陽を虹が円で囲ってるやつです
その写真はTwitterに出してます
気になる方は見てみてください

さて、前置きがいつものごとく長くなりましたが
『23.宴会準備(下)』、どうぞ


23.宴会準備(下)

「やはり早いのはいつものメンバーか」

 

「あ、慧音か。慧音も早い方に入ると思うけどな」

 

境内に来たのは人里の守護者こと上白沢慧音

その手には酒と食料が少しばかり乗っていた

いや、俺とか咲夜とか妖夢の持ってきた量と比べるのはかわいそうだ

俺が家に備蓄している食料と同じくらいの量だから、普通に言えば大量の部類に入るだろう

ちなみに備蓄してる量は八雲一家がいつ来てもいいように二週間分くらい置いている

それでも誰かがたくさん食べるから正直足りないと錯覚してしまう。そう、あのゆk[スキマオクリニサレマシタ]

 

「これも宴会の食材の足しにしてくれ」

 

「ん、ありがとう」

 

慧音から食料をもらい、尻尾を四つほど出してそこに乗せる

刹那(せつな)、何か鋭いものが尻尾に突き刺さる

しかしそれは物理的なものではなく、複数の視線

その視線の内、一つは慣れ親しんだものがあったので、いつものように残りの尻尾で慧音の裏にすばやく回避する

そのコンマ何秒後、俺が元いた場所で鈍い音が響く

その音の正体は…

 

「ーーーーーッ!!?」

 

同位置で駄賢者と幼吸血鬼が頭を抱えてうずくまっていた

尻尾に執着しすぎて頭から行こうとするからそうなるんだよ

 

「…はぁ、なんでお前らは学習しないのかねぇ…」

 

しかし一方、霜月が目の前からいなくなったかと思えば、そこにいたのは頭を抱え悶絶する紅魔館の主と幻想郷の管理者という不可思議すぎる光景を見た慧音は唖然としていた

 

「そ、そりゃ霜月の尻尾があったら飛びつくわよ…」

 

「あんな鈍い音したのにもう喋れるのか、妖怪の回復力は侮れないな」

 

言葉を返してきたのは紫

ちゃんと話せるってことはあの精神状況から治ったとみていいんだろう

レミィは…まだ頭を抱えている

いや、あれは…

体育座りの座り方でお尻を浮かし、太もも辺りに顔を埋め、頭に被ったナイトキャップを握りしめプルプルと震えている

…あ、これはしばらく動きそうにないな

 

「…慧音はどこか好きなところにでも座っててくれ。俺はまだ準備があるから」

 

「…え? あ、ああ分かった」

 

まだ来ているメンバーが少ないのもあり、紅魔館メンバーの方に歩を進める慧音

 

「慧音、こんな状況は日常茶飯事だから慣れとかないとこれから生きていけないぞ」

 

「…わかった」

 

一度こちらを向いて首を縦に振る慧音

しかし顔は苦虫を噛み潰したような表情をしていた

慣れるはずがない、とでも言いたいのか

…そうだろうな、慣れるはずがない

 

…さて、と

こいつらはどうしたもんか

片方はいまだに頭抱えてプルプルしてるし、もう片方は食料持ってる尻尾を目で追ってるし

 

「レミィと紫、よーく聞け」

 

レミィは頭を上げこちらを向く

紫はまだ尻尾を目で追ってる

ということで食料を手で持ち尻尾を消す

 

「あっ」

 

「何が『あっ』だ」

 

尻尾が全て消えたことにより、紫の顔が悲しみに染まる

その目には光が灯っていないような気がした

 

「…ほら、出すからその目止めろ」

 

仕方なく尻尾を一つ出す

瞬間、紫の顔が喜びに染まる

…藍の尻尾で満足しないのか?

 

「で、だ。一つ約束をしろ。俺は手伝いをするために尻尾を出す。だから尻尾をみかけても飛びついてきたり触ったりすんなよ」

 

「せんせーしつもんでーす」

 

元気に右手をピンと伸ばして問いをとばしてくる紫

幼児退行でもしたか?

…いや、ノリだろう。それならノッてあげるのがせんせーの役目だろう

 

「なんでしょうか、ゆかり君」

 

「しっぽって、せんせーのおしごとがおわったらさわってもいいんですかー?」

 

おしごと、というのはさっき言った手伝いのことだろう。

 

「ええ、それならいいでしょう」

 

「言ったわね? 聞いたわよね、スカーレット」

 

「もちろんよ、スキマ賢者」

 

「…流れとかじゃなく、それを言おうとしてたからな」

 

な、なんだと…とでも言いそうな顔をするな、紫

そしてレミィはうれしそうに羽をパタパタさせるんじゃない

 

「ただし、手伝いをしているときに触ったりしたら即座に宴会から退場してもらう。いいな?」

 

「ええ、わかったわ」

 

二人とも了承したので、尻尾を出して手伝いに入る

さあ、この食べ物の山を運ぼうか

 

 

 

 

宴会開始時間となった

境内はたくさんの人妖で溢れ返っている

幽々子には言っておいたし食べ物を無尽蔵に食べたりはしないだろう

 

見える範囲で知ってるやつだと、紅魔館メンバー、白玉楼メンバー、妖精グループ、あとは個人でちらほら

全体人数のうち知ってるのは…半分くらいか

えーと、とりあえずは食べ物や酒は配布し終わった

準備が終わったからそろそろ声がかかるはずだが…

 

「霜月、乾杯の音頭をそろそろ頼むわ」

 

ちょうどいいタイミングだ

といっても何も考えてないから…まあ適当でいいかな

 

霊夢の声で騒いでいた参加者が一斉に静まる

俺はその場で立ち、みんなの視線を浴びる

緊張をほぐすため、長い息を吐いて言葉を発する

 

「さて、今回は私のためにこのような宴会を開いていただきありがとうございます。もうご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私は九尾の狐です。いつもは迷いの竹林の端の小屋におりますので何かご用がございましたら気軽に訪れてくださって結構です。さて、もうそわそわしてる方もいますので挨拶はこのくらいにしておいて…」

 

俺は置いていたコップを手に持つ

そして中身が入っているのも気にせず思いっきり天に掲げて一言

 

「乾杯!」

 

「「「かんぱーい!!」」」

 

そして、博麗神社の境内で『霜月の歓迎会』という名の宴会が始まった




やっと宴会が始まりました
次回がUA数1000記念回になります
…あれ? 今見たらUA数6000超えてる
申し訳ないし遅すぎですね…
しかしこんな駄作品を読んでくださる方々には感謝です
頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします

感想・評価、お待ちしております
それではまた次回お会いしましょう、さようなら





霜月「ほんと間隔あきすぎ」
紫「筆者曰く『学校生活が忙しい』だそうで」
霜月「…それでもこの文字数なら一週間あれば出せるだろう」
紫「そこよねぇ…あとで筆者の心の声でも聞いてくるわ」
霜月「頼む」

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