白の狐は何を見る   作:橘 聖

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キャピキャピリン
どうも、橘聖です

今回はPCの不調により執筆&投稿が遅くなってしまいました
申し訳ございません
…以後気をつけれたら、気をつけたいと思います

この頃、暑いですね
昨日なんて半袖でいいんじゃないかってくらい暑かったです
私はどちらかというと冬が好きですね
夏は暑いし虫がめっちゃ飛んでるし
自転車で夜道を通っていると何かしら顔に当たったり、服に引っ付いてきたり
もう、あれは嫌だ
口で呼吸すらしたくない
口の中にドンピシャで入ってきたりするんで、もう、ほんと嫌です

この世から虫いなくなんないかな
そう考えてる橘はスルーしてもらって
『19.宴会の前日(上)』、どうぞ

やっとUA1000の記念回の準備ができる…
もう今3500超えてるんですけどね…遅すぎた…


19.宴会の前日(上)

「宴会、するわよ」

 

家でくつろいでいたらスキマが急に現れ、紫がすぐにそう言った

もちろん俺はその意図を知る(よし)もない

 

「…はい?」

 

「いや、だから宴会をするわよ」

 

「…いつ?」

 

「明日」

 

「どこで?」

 

「決めてない」

 

「主催者は?」

 

「霜月」

 

「…は?」

 

いや、なんか勝手に決められてるんですが

俺、今知ったんだけど

いや、は? え? 明日?

 

「おいこら、何勝手に決めてくれとんじゃボケ」

 

「え、歓迎会がてらにしようと思ってるんだけど」

 

「だからといって主催者が俺ってのはおかしくないか?」

 

「それが幻想郷のルールですわ」

 

「なんでもルールにするな」

 

尻尾で叩く

 

「…叩かないでよ」

 

再び尻尾で叩く

 

「…うー」

 

尻尾でぺチぺチ

 

「…」

 

よし、紫が尻尾に目線を移したところであの時の罰を実行する

 

「はい、そのまま座っとけ」

 

「え? …うん」

 

紫の前で尻尾を振る

紫は尻尾好きと言っていたので、白玉楼での置き手紙の罰はこれでいいだろう

今回はおちょくってきただけなので、これくらいがちょうどいいと思う

 

「……!!」

 

もちろん座り続けているわけもなく、紫はすぐに立とうとする

 

「おっと、俺は座っとけと言ったはずだが?」

 

尻尾を紫から少し離し、座るように言う

紫はそれを聞き、プルプル震えながらも座った

 

「さて、じゃあちゃんと聞こうか。なぜ俺の歓迎会をしようと思ったのか」

 

紫は尻尾に触れようとするのを諦めたのか、目線を尻尾に合わせないようにして俺の質問に答える

 

「まだ霜月が幻想郷に来て日が浅いじゃない? だから親睦を深めたり旧友と会ったりするちょうどいい機会かなと思ったから」

 

「ふむふむ。で、本音は?」

 

「お酒飲みたいから! …ハッ」

 

しまった、とでも言いたそうな目をしてこちらを見てきても、もうどうにもならんがな

 

「ふぅん? あくまで俺の歓迎会は建前ってことか。へぇ?」

 

…自覚無いだけでマゾなのかなぁ、俺

 

「…もう誘ってるのよ」

 

下を向き、小さな声で呟く紫

別に耳が遠いわけではないのでちゃんと聞こえている

 

「何を誘ってるんだ?」

 

「明日宴会あるからって参加しそうなやつを片っ端から呼んだのよ」

 

今ここで明かされる衝撃の事実

 

「主催者は俺って言ったよな。なんで主催者無視して勝手に集めてるんだよ」

 

「そ、それは…サプライズでしたかったから…」

 

「じゃあ俺が参加しないって言ったらどうするつもりだ」

 

「…普通の宴会にする」

 

「主催者いない宴会で楽しめるのか」

 

「…」

 

ついには反応しなくなる紫

その目には涙がたまっていた

 

「はぁ…なぁ、紫」

 

体がビクッと反応する紫

 

「俺が絡むことは俺に相談してからやってくれ、準備とかいろいろあるだろう」

 

「…じゃあ」

 

「ああ、今回の宴会もちゃんと準備する。だからこれからはそうしてくれ」

 

「わかった、ごめんね」

 

袖で目元を拭う紫

 

「じゃあ準備しますか。何を用意すればいい?」

 

「そうね…基本的なのはお酒と食べ物かしら。食べ物は参加するところが持ってくることもあるからそんなに多くは持って行かなくていいわ。お酒は…多いに越したことはないわね」

 

「そんな酒豪がいるのか」

 

「幻想郷に住んでる人妖は基本的にはけっこう飲むわよ」

 

「まじかぁ…」

 

人が来ても酒出さないようにしよう、うん

出したらもう終わるな…

 

「まじよ。で、あとは霜月の必要だと思うものを持ってきてちょうだい。主催者だしね」

 

「必要なもの、か。わかった」

 

「他に聞きたいことはあるかしら」

 

「あ、場所」

 

「そうだったわね、決めてないけどほとんど決めてるから」

 

「それどっちだよ」

 

「まあ宴会ならあそこって所があるから心配はないわ」

 

「…それは俺が知ってる場所か?」

 

「明日スキマで送るわ、荷物多そうだし」

 

「んじゃそれで頼む」

 

「わかったわ、それじゃそろそろ買い出しにいってらっしゃいな」

 

「ゑ? 紫は着いてきてこないのか?」

 

「ええ、私はまだ誘いきれてないから」

 

「…何人ぐらい誘う予定で?」

 

「そうねぇ…二十弱くらいかしら」

 

「多いな、おい」

 

「別にいいじゃない、減るものじゃないし」

 

「減るわ、俺の金が減るわ」

 

「いいじゃない、あるんだし」

 

「…紫に俺の持ってる金の話、したっけ?」

 

「あ、持ってるのね」

 

…鎌かけてきやがった

 

「…いい性格してんな、紫」

 

「よく言われるわ」

 

うふふ、と笑って肯定する紫

褒めてないってこと、気づいてんのかな

…いや、気づいてなさそう

 

「…まあ、うん、お前の頭が羨ましいよ」

 

体をクネクネさせて頬を赤らめて手を頬に当ててる紫

…正直気持ち悪い

 

「その動き、やめてくれ」

 

「あ、ごめんね」

 

いつもの立ち姿に戻る

 

「…んじゃあ買い物行ってくる」

 

「いってらっしゃい、何かあったら呼んでちょうだい。暇だったら行くから」

 

「そこはいつでも来てくれ」

 

買い物前に疲れつつも家を出る

鍵はもちろん閉めていく

酒と食べ物と宴会に必要そうなものか…

 

 

 

 

 

所変わって人里

 

度数とか教えてもらってないなぁ

そんなことを考えながら散策中

 

もちろん尻尾を隠して人間に変装中

あ、甘味とかも持ち帰ったほうがいいな

 

酒かー…吹雪酒とか月乃酒とかが度数ちょうどいいかなあ

 

と、人里を歩きまわっていると後ろから声を掛けられる

 

「そこの君」

 

変装がばれたのか?

後ろを振り向き平静を装う

 

「どうされました? 里の守護者様」

 

人里の守護者こと上白沢慧音がこちらを見ていた

 

「…霜月だろう? そんな人里でうろうろしていたら怪しまれるぞ」

 

「ばれてたかぁ…そんな変装下手だったか?」

 

「いや、人間への変化は大丈夫だ。ただ、動きが…な」

 

それは考えてなかった

 

「貴重な第三者目線の情報、ありがとう」

 

「それが霜月のためになるならなによりだよ」

 

「そのお礼としてはなんだが、明日の宴会来るか?」

 

「明日か、特に急ぐべき仕事はなかったから行かせてもらおうかな」

 

「お、それじゃあ何か宴会でのリクエストはあるか?」

 

「んー…見て楽しめるものがいいな。いつも飲んで食べてのバカ騒ぎだから」

 

「ふむ、見て楽しめるものね。探しとくけどあんまり期待はしないでくれよ」

 

あったらいいな、くらいの気持ちで慧音は言ったらしく、別に無いなら無いでもいいそうだ

その後、軽く世間話をした

と言っても俺からの話はほとんどなく、慧音の話を聞くだけでもあった

日が高くなったころ、それじゃあ明日の分の仕事も今日の内にしておく、ということで慧音は帰っていった

 

見て楽しめるもの、か…何がいいかなぁ

そんなことを考えつつ、空からの光を受ける人里をまた歩く




文字数の都合上、上と下になると思います

お酒の名前(吹雪酒、月乃酒)は私が勝手に考えたものです
実在しているとしても、それとは何の関係もございません

アンケートでの同率1位である上白沢慧音の登場です
今回はあまり出番はありませんでしたが、記念回で霜月と絡ませたいと思います

アンケートの同率1位の残りのお二方
片方はどう出すか決めてるんですが、もう片方の出し方が思いつかない
まあ、あってないような頭で考えます

感想・評価、お待ちしております
それではまた次回お会いしましょう、さようなら





霜月「熊本地震本震から一年経ったな」
紫「作者は学校行事で大分に行ってるときにその前震を体感したそうよ」
霜月「もうこればっかりは予測もできないし、予測できたとしても対応のしようがないからなぁ」
紫「寝てるときに地震がきたら反応できないわよね…」
霜月「ほんと、日本って自然災害が多いよなぁ」
紫「ほんとよねぇ…」
霜月「でもくじけない心が大事だからな」
紫「そうね、これからも頑張りましょう」

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