白の狐は何を見る   作:橘 聖

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キャピキャピリン
どうも、橘聖です

悲しい気持ちになったので書きました
完全不定期更新なのでこういうことも許されますよね

もうすぐ春休みが終わりますよ…
もっとぐうたr…ゲフンゲフン
休みが欲しかったですね
…なんですかその蔑むような目は

それでは『18.白玉楼でお泊り会(下)』、どうぞ
やっと下にいけた…


18.白玉楼でお泊り会(下)

縁側に座っていると、妖夢がお風呂から上がってお茶を淹れてきてくれた

ひと口、口に含んでゆっくりと喉に通らせる

口の中のお茶が無くなると、自然とため息が出る

 

「ほぅ…それで、妖夢はなぜこの冥界に? まだ生きてるんじゃないのか?」

 

「微妙な立ち位置なんですよね。死んでもいないし、純粋に生きているわけでもない。でもだからこそ、ここにいれるんだと思います」

 

「死んでないけど生きてるわけでもない…ね、難しいなぁ」

 

ここでまたひと口

…やはり温かい緑茶は心を静めてくれる

 

「霜月さんこそなぜ冥界に来られたんです?」

 

「…幽々子か紫に聞いてないのか?」

 

「ええ、全く。二人でこそこそと話していたのは覚えていますが…」

 

「紫によってスキマで無理やり連れてこられた」

 

「察しました、お疲れ様です」

 

律儀な妖夢でさえわかるってなんだ

紫の評価、賢者としてならゼロに等しそうなんだが…

 

「俺が泊まるっていうのは知ってたのか?」

 

「それは幽々子様から伺いましたので。あ、あと霜月様が狐だってことも」

 

「おいこら待て」

 

聞き逃してはいけない言葉が聞こえた

 

「どうされました?」

 

「俺が狐ってのを幽々子から聞いたのか?」

 

「はい、あと尻尾がもふもふで気持ちがいいってことも聞きましたよ」

 

「あ、紫から聞いたのを妖夢に言ったのか。わかった、理解した」

 

西行寺家に仕えていたときからばれているのかと思ったが杞憂(きゆう)だったようだ

 

「それならいいのですが…あの…ひとつお願いしたいことが…」

 

「ん、なんだ?」

 

「その…尻尾を触らせていただきたいなぁと思ったり思わなかったり…いや、失礼ですね、無かったことにしてください…」

 

「いやいいぞ?」

 

「ふぇ? いいんですか?」

 

勘違いしてるかもしれないが、別に触られるくらいは構わない

ただ、乱暴にシャワシャワされると毛が痛んだりするから控えてほしいだけなのだ

妖夢はそこはしっかりしてそうだから大丈夫と判断したまでだ

しかもそんなキラキラした目でこちらを見られるとダメと言えないではないか

 

「いいよ。ただ、あまりワシャワシャとはしないでくれよ。毛が痛んだり毛並みが悪くなるから」

 

とりあえず注意はしておかないと心配ではあるからしておく

それと同時に尻尾を九本全て出しておく

 

「わかりました、それでは失礼します…ふあぁ…気持ちいいですねぇ…」

 

白い尻尾に顔をうずめる妖夢

その顔はリラックスをしているような無防備な顔だ

そのまま妖夢の気の済むまで尻尾を触らせようと考えたとき、後ろで何かを狙うようなオーラが感じられた

このオーラはもう何度も感じたことがある

仕方ない、対処するか

 

「妖夢、そのまま動くな」

 

「ふぇっ?」

 

妖夢を数本の尻尾で包んで残りの尻尾で縁側を思いっきり押す

そしたら反動でこっちが飛んでいくからバランスをとって転ばないようにして体を後ろに向かせる

妖夢は尻尾で何ともないだろう

さて、お仕置きを考えよう

 

「尻尾いただきまぁぁぁ?! いだっ」

 

少し前まで尻尾があったところに頭からダイブしてくる紫

もちろんそこには少し温まった木の板しかないのでそのまま顔を縁側にぶつけて止まった

 

「霜月様!? なにがあったんで、す…か?」

 

尻尾から抜けてきた妖夢が警戒して縁側を見たが、言葉を失ったようだ

そりゃ賢者様がこんな無様な姿をさらしてたら誰だってそうなるわな

 

「なんでお前が来るんだ、紫」

 

紫は赤くした顔を扇子で隠していつも通りの声のトーンで話し出す

 

「霜月の尻尾が見えたから来たまでですわ」

 

「ほお? 尻尾がそんないいのか?」

 

「ええ、少なくとも私が顔を縁側に打ちつけるほどにはね」

 

こいつ、恥じらいってもんはねえのか

まあいい、それじゃあ刑を執行しよう

 

「紫、明日は尻尾を出しっぱなしにしておいてやる」

 

扇子によって顔のほとんどは隠されてわからないが、目から喜んでいることは明らかだ

俺は紫に歩いて近づく

 

「でも、お前、なんか置き手紙を置いて帰ってたよなぁ?」

 

やばい、と思ったのかスキマを開いて逃げようとする

しかしそれを逃がすわけがないだろう?

スキマに顔をつっこんだあたりで襟を掴んで逃げなくさせる

瞬間、紫はこちらに顔を向ける

その顔は不安、焦りなど

それに快感を覚えるわけではないが、紫がちょっかいをしかけてくるのだ

こんなことをするのも仕方がない

 

「何をそんな怯えた顔をする? 今回は痛くないから安心しとけ。んじゃさよなら」

 

伝えることは伝えたので開いていたスキマに投げ込む

『ふにゃっ』とか聞こえたような気がしたが気のせいだろう

 

「さて、ごめんな妖夢。紫のせいで」

 

「い、いえ…気にしないでください」

 

「…そろそろ寝ないと明日がきつそうだ、俺が寝る部屋まで案内してくれないか?」

 

「あ、はい。こちらになります、ついてきてください」

 

案内されたところは、ちょっと前に俺が起きた部屋ではなく、客間として使っているような普通の部屋だった

…あれって幽々子の部屋だったのかな

 

「ここです、それでは私はこの辺りで失礼させていただきます」

 

そう言って妖夢は部屋から出ていこうとする

 

「ありがとな。それと尻尾触りたくなったらいつでも言ってくれ」

 

「…わかりました」

 

笑顔で妖夢は部屋から出ていく

 

そのまま布団に入り、瞼を閉じる

するとすぐに眠気が俺を襲ってくる

何か考え事をする隙もなく、そのまま意識は遠のいていった




無理やり終わらせた感がすごいですね、はい
グダグダと話を延ばしてると終わらなさそうだったので…

何度目の報告だろ
活動報告にて登場人物アンケートを実施中です
ただいま三名書いてくださっています
書いてくださった方々、ありがとうございます
お気軽にコメントをしていってくれて構いません
登場させたいキャラを書いてくださればそれで結構です

それでは今回はここまで
また次回お会いしましょう、さようなら





霜月「作者、携帯欲しそうにしてたな」
紫「何よ藪から棒に」
霜月「いや、I Pod Touchを使ってるみたいだけど、そろそろ携帯が欲しいって嘆いてたからな」
紫「自分でお金を貯めればいいじゃない」
霜月「それなんだが、作者の通ってる学校、バイト禁止らしい」
紫「あら、なんでなのかしら」
霜月「社会の勉強にもなって、お金のサイクルを学べるとかメリットも多いはずなんだけどなぁ」
紫「学校側はバイト禁止の理由を言ってたりしてないの?」
霜月「してないと思う。生徒も数人こそっとやってたらしいからな」
紫「やってた? ということは…」
霜月「うん、学校に報告されて辞めさせられてる」
紫「はっきりさせてほしいわよね、禁止の理由」
霜月「外の世界でもなんかいろいろはっきりしてなくてニュースになってることも多いらしい」
紫「そういうのも早くはっきりさせてほしいわよねぇ」
霜月「嘘をつくから矛盾点が生まれてそこを突かれるんだよ」
紫「国会を開くにもお金を使うならさっさと終わらせてほしいわよね」
霜月「そうそう、長引かせるから国の予算がどんどん減っていくんだよ」
紫「そして赤字、と」
霜月「この国の未来が不安になるなぁ…」

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