白の狐は何を見る   作:橘 聖

17 / 30
キャピキャピリン
どうも、橘聖です

雪崩で亡くなった学生、先生方、ご冥福をお祈り申し上げます

あれって罪とかどうなるんでしょうか
責任もどこがとるんでしょう
…書きたいことはまだたくさんありますが、ここではこれくらいにしておきます

寒かったり暑かったり
今は寒暖の差が激しいので体調管理には十分お気をつけください
私? 私は今のとこ健康ですよ
ちょっと寝不足なのを除けば…ハイ

さて、前書きはこれくらいにして
『16.白玉楼でお泊り会(中)』、どうぞ

(中)が入るとは自分でも思わなんだ

あ、最後あたりにグロシーン入ります
それが苦手という方は

   ―――――☆―――――

   ―――――★―――――

この間は読まないことをおすすめします
まあ表現方法がクソなんで、読んでも場面を想像できないでしょうが…

何度も書きますが活動報告にて登場人物アンケートを実施中です
今のところ一名のみ投票があります
書いてくださった方、ありがとうございます


16.白玉楼でお泊り会(中)

「霜月、久しぶりね~」

 

幽々子と呼ばれた女性は俺の名を呼んでくる

しかしそれに反応することはできない

 

「…霜月? おーい?」

 

幽々子は…あのとき…自殺したんじゃ…

だって…この目で…

 

「ねえ紫、霜月硬直してるんだけどなんで?」

 

「さあ? 斜め45度から叩いたら直るんじゃない?」

 

「んー…叩くのはあれだから…そうだ」

 

そのまま幽々子は俺の前まで歩いてくる

そしてそのまま笑顔で声をかけてくる

 

「久しぶりね、しーくん」

 

しーくん

それは俺の愛称で、ただ一人だけ俺に言ってきた

それが幽々子だったんだ

 

「…ほんとに幽々子なのか?」

 

「あ、帰ってきた。ええ、そうよ」

 

「…なんで生きてんの?」

 

「死んでるわよ」

 

「…ゑ?」

 

「死んでるの。亡霊って言ったらわかるかしら」

 

幽々子の顔をぺたぺた(さわ)

 

「…(さわ)れるのに?」

 

「ええ、死んでるけど触れるのよ」

 

「…紫、ほんと?」

 

なんかもう信じたいけど体が信じようとしないから横で傍観していた紫に助けを求める

 

「ほんとよ。嘘、偽りなくね」

 

しかし無常にも弾かれる

残すはあと一人

 

「妖夢、ほんと?」

 

「ほんとですよ」

 

哀れむような目でこちらを見る妖夢

やめて、そんな目はやめて、お願いだから

 

「…うん、信じるしかなくなったんだけどさ」

 

「あら、意外と順応早いのね」

 

「まあ、信じないと話が進まないからな。うん。それで、なんで亡霊としてここにいるんだ?」

 

疑問に思ったことを幽々子本人に聞く

 

「閻魔からの指名ってやつかしら」

 

「閻魔?」

 

…幻想郷にも閻魔っているのか

 

「そ、閻魔。私の生前の能力って覚えてる?」

 

「えー…んーと…確か…『死霊を操る程度の能力』だったか?」

 

「そうそれ、その能力。その能力で閻魔からここの管理を任されたの」

 

「…死霊を操る、管理…待て、もしかしてここって」

 

「多分考えてる通りよ。ここは冥界、罪のない死者が転生や成仏を待つ場所」

 

「生きてるうちにここに来るとはなぁ…」

 

冥界の雰囲気を味わっていると幽々子が手を鳴らす

反射的に幽々子の方を向く

 

「まあそんなことはどうでもいいのよ」

 

「おいこら、そんなことで済ますな」

 

「いいのよ、どうせここの管理者は私なんだし」

 

「…それでいいのか」

 

「いいのよ。で、しーくんにはここに泊まってほしくて呼んだんだけど、それは聞いてるわよね?」

 

首を縦に振る

 

「ん、それでオーケーが出たから来たのよね?」

 

首を縦に振る

 

「もう晩ご飯は食べた?」

 

首を横に振る

 

「じゃあ一緒に食べましょうか」

 

首を縦に振る

 

「そのあと一緒にお風呂に入りましょ?」

 

「お前はバカなのか。恥じらいを持て、恥じらいを」

 

「いいじゃないの、減るものでもないし」

 

「入ったらいろいろと減りそうなんだが」

 

「あら、ばれた?」

 

「おいこら、何をしようとしてたんだ」

 

「そりゃ○○(ピー)とか○○(ピー)とかそりゃいろいろと」

 

「なんで口でピーピー言ってんだ」

 

「まあ、想像に任せるわよ」

 

「はあ…幽々子は昔からよく人を振り回してたなぁ」

 

「あら、もう昔の呼び名では呼んでくれないのかしら」

 

「…紫がいる手前、言いにくいんだよ」

 

「だそうよ、紫」

 

幽々子の目線を追いかけて俺の右後ろを見る

そこにいたはずの紫はおらず、一枚の紙が置かれていた

そこにはこう書かれていた

 

『幽々子と妖夢、両手に花の状態でそのまま夜を過ごせるとは思わないように   あなたのゆかりんより』

 

「灰も残すなぁぁぁ!!!」

 

最大火力で紙を燃やす

手に残ったのは灰だけ

 

「…はぁ…はぁ…」

 

一気に最大火力を出した最後はもう覚えていない

しかしそのときにひどく疲れたのだけは覚えている

 

「ごめん、幽々子、眠たい…」

 

「いいわよ、運んであげるから」

 

その声に安堵したのか、俺の意識はそこで途切れた

 

 

 

 

 

   ―――――☆―――――

 

気がつくと俺は屋敷の中にいた

目の前には包丁を持った少女

その少女の後ろには、満開になって花びらを散らしている桜

 

「思いとどまれ! ―――!」

 

俺は必死に少女を止めようと声を張り上げる

しかし少女はそれを聞いていないようで、包丁の切っ先を自分の胸元に向けていく

 

「待て! やめろ! まだ死ぬのは早いだろう!」

 

そんな制止の声も聞かず、少女は胸元に包丁を刺していく

真っ白な衣が胸元を中心として赤い円を作っていく

その円が大きくなるにつれて少女の顔は苦痛のせいか歪んでいく

 

「痛いよ、痛いよ…」

 

そんな声を出しているにもかかわらず、包丁は少女の中に吸い込まれていく

そして包丁の刃が半分くらい刺さったとき

少女の体が糸が切れたように前に倒れる

それを咄嗟に支えようと手を伸ばす

しかし、その手をすり抜けるようにして前から地面に倒れる

瞬間、少女の背中から出てくる赤く濡れた鋭い刃

その勢いで顔に赤い液体が飛んでくる

そして少女の体からも出てくる赤い液体

その液体は俺の足元にも広がっていく

そして理解する

少女は死んでしまったのだと

目の前の少女はもう動かないのだと

俺に好意を抱いていた少女はもう…この世にいないのだと

 

   ―――――★―――――

 

 

 

 

 

不意に目が覚める

目の前には幽々子の顔

 

「うおあ!?」

 

「あら、おはよう」

 

「な、なんで俺を見てたんだよ」

 

「だってうなされてたのよ? しかも涙を流してたのよ」

 

「え?」

 

自分の頬を触ってみる

そこには透明な液体が薄く残っていた

 

「…もう、大丈夫だから、一人にしててくれ」

 

そのまま幽々子のいた部屋から出る

 

 

 

「私の名前を呼んで、涙を流して、大丈夫なわけないじゃない」

 

幽々子の発した声は、桜の散る庭園に溶けて消えていく




はい
気分を害された方、申し訳ありません
深夜テンションだったので、もう歯止めが効かなくて…
というか、実際はいれる予定なかったんですよ、グロシーン
でも文字数があまりにも少なすぎた(1500弱)ので入れました

活動報告にて登場人物アンケートを実施中です
どうか、どうか私に御慈悲をぉぉぉ…

感想・評価、お待ちしております
それではまた次回お会いしましょう、さようなら





橘「今回もスターリンさんにお越しいただきました」
スタ「どもども」
橘「なんか今回は旅行に行ったとか聞いたんですが」
スタ「和歌山の白浜だったっけか、そこの動物園と水族館」
橘「…? 確か二泊三日だったよね」
スタ「うん、行ったのは動物園と水族館」
橘「日にちが合わないのは?」
スタ「行ったのは動物園と水族館」
橘「…ハイ それじゃあ動物園つながりで、好きな動物は?」
スタ「んー…猫かな」
橘「おー、てことは家で飼ってたり?」
スタ「これが猫アレルギーなんですわ」
橘「…まじで?」
スタ「うん、まじで」
橘「齟齬だねえ」
スタ「難しいこと言いたいだけでしょ」
橘「…なぜばれたし」
スタ「そりゃなんとなくだよ」
橘「おっともうこんな時間、今回のゲストはスターリンさんでした」
スタ「どもでしたー(無理やり切ったな)」
橘「いいオチがついたよ、ありがとね」
スタ「その発言で台無しだよ」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。