もし、比企谷八幡が極度の女性恐怖症だったら…
case132 千葉村4
「さあ、みんな乗り込んで!」
「ほら、全員後ろに…乗ったな」
「じゃあ出発するぞ」
「よろしくお願いします影無さん」
「「「「お願いします!」」」」
「頼むぞ…」
「お父さん、事故らないようにしてよ…」
「娘がお父さんにきつい件について…。まあ、いいや」
「いや、よくないでしょ…」
「出発!」
「「「「「「「おー!」」」」」」」
プロロロ…
・・・・・
「お、そろそろ高速に入るぞ」
「お、親父この車って…」
「ん?ああ、E◯Cは搭載済だぞ?だから、すんなりだ。20km/h以下に落として…」
ピー!
「さて後は基本的に真っ直ぐだから…MARINA!後は任せた!」
『了、オートドライブモードに移行します』
「」
「よしよし、不具合もなさそうで上出来だな。さてと、パ◯ドラでもやるか…」
「」
「ん?あ、あれ?みんなどうした?そんな顔して」
「いやいや、ちょっと!?」
「どうした小町?」
「いやどうしたじゃないよ!?な、何今の声!?この車から聞こえたんだけど!?」
(しかも鞠奈さんの声だった気もするんだけど!)
「いや、だからオートドライブモード…自動運転に切り替えただけだって」
「」
「じ、自動運転…最近その話題が多いのは聞くが、実際に搭載されている車に乗るとは」
「しかも、音声切り替え…」
「ああ、これは俺ができるようにやった」
「」
「いやー!自動運転技術っていいな!いじりがいがあって!ガソリンなくなりそうになったら勝手に判断してガソリンスタンドに行くようにしたしな〜」
(白良さんが凄いのはわかっていたのだけれど…)
(もしかして比企谷の父親も…)
(凄いのでおるか?)
(まあ、私の擬似霊装作るくらいだし…。あと、こっちの具合もよさそうね。ちょうどいい練習台になりそうで♪)
比企谷八幡は父親のことを尊敬してる。
比企谷小町は母親だけでなく父親も何かおかしいことを改めて認識する。
雪ノ下雪乃たちは比企谷影無が只者でないことを認識した。
case133 千葉村5
「八幡、着くまで暇だし何かやらない?」
「お、おう…いいけど何をやる?」
「なら比企谷、大富豪とかはどうだ?…ってトランプ持って来てなかったな」
「トランプ?じゃあ、これで…テーブルゲームスタイルオン!」
『了、テーブルゲームスタイルに変更』
ガシャ!
『完了しました』
「」
「って鞠奈さん!?なんか椅子が動いたり、中央にテーブルが出現したり、トランプがそのテーブルの中から出て来たんだけど!?」
「この車にはいくつか【スタイル】あって変えられるの。トランプがしたいっていったからこれでいいかなって」
「ほ、他には何があるのかしら?」
「えっと…カラオケスタイル、映画スタイル、ベッドスタイル、宇宙スタイル、キッチンスタイル…まだあるけどとりあえずこれらはあるわ」
「いやいやいや!?これ車だよ!すでにおかしいのに余計よくわからなくなったよ!?」
「だって…移動中暇かなって思ったから…私が影無に頼んだんだけど…ダメだった?」
「お父さんだけじゃなかった…いろいろ通用しないの」
彼らはその後、カラオケやトランプ、UNOなどを行いながら千葉村へと向かっていった。
「…こちら、E。ターゲットが高速道路に入りました」
『了解、Eはそちらで指示があるまで待機』
「了解」
ピッ!
「ふぅ…、これでひとまず完了っと」
「あとは待機?」
「ああ、待機だな」
「……」
「ん?どうした?」
「疑問がある。なぜ、直接狙わず人質をとろうとする?ターゲットの場所がわかっているなら直接やればいい」
「はっ!?お前バカ…って新入りだったな。いや、新入りでも普通は知ってるだろ!?」
「何を?」
「あの化け物と直接戦ったりなんかしたら勝ち目なんかあるわけがねぇ!だったら家族を人質にすれば迂闊には手は出せないはずだ。それを『ぎゃあああ!!』!」
ピッ!
「こちらE!どうした!何があった!」
『こ、コード!黒いコードみたいなものが突如現れてで、ぎゃああああ!』
「おい!おい大丈夫か!おい!」
「…反応がない。しかし、コード?そんなものどこから…」
「後ろ」
「はっ!?なんだこりゃ!何もない空間からコードが生えて…や、やば逃げ…」
バシッ!
「」
「どうやら、鞠奈ちゃん上手くコントロールできたみたいね。これなら大丈夫そう…?」
「?」
「あなたは逃げないの?」
「逃げる?どうして?」
「いや、だって…まあいっか♪」
「ねえ、あなた私に雇われない?」
「私を?」
「うん♪私に怯えない人って珍しいから」
「わかった、よろしく」
彼女は敵対組織から引き抜きを行う。