リリカルライダー——悪とされた者の物語   作:エイワス

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遅れてすいませんでしたぁ。
テスト勉強しなきゃで忙しかったんです!(まだテストは始まってすらいない)

テストのせいで駄文感がさらに増しているけど、気にしたら負けなんだと思います。


流星の嵐

前回のあらすじ(今回のみ)

 

幽雅は学校で当麻から数日後にフェイトが時空管理局に連行されることを聞く。

 

幽雅はフェイトと初めてあった公園にいた所をスコーピオンゾディアーツに襲われる。

 

スコーピオンゾディアーツを倒した幽雅の目の前に、超新星を使ったスコーピオン・ノヴァが現れた。

 

 

 

 

 

 

「まだしばらくは使うつもりはなかったが・・・・・・使うか」

 

メテオは現在、最悪の状況に追い込まれている。最初のスコーピオンゾディアーツは難なく倒したが、超新星を使ったスコーピオン・ノヴァの前では手も足も出なかった。

それもそのはず。

まず現在のスコーピオンとメテオは体格差があまりにも違いすぎる。そのためスコーピオンの体に攻撃が届かない。

二つ目は攻撃範囲。スコーピオンは尻尾を使うことで攻撃範囲が格段に広くなるが、メテオは近距離武器がほとんどなので近づかなければ意味が無い。

 

メテオはこの場を逆転するアイテムを持っている。だがそれはまだ使う予定はなかったもの。

 

だが相手が超新星を使ったスコーピオンゾディアーツなら使うしかこの場を切り抜けることは出来ない。

 

メテオスイッチよりも遥かに大きな、クリアブルーとクリアイエローのスイッチ、メテオストームスイッチを取りだす。同時に、刺さっていたメテオスイッチを抜き、代わりにメテオストームスイッチをさす。

 

《Meteor storm》

 

《Meteor on ready?》

 

「さて、嵐を呼ぼう・・・変身!」

 

メテオストームスイッチについている風車のような部分を回す。メテオの体が黄色いエネルギーへと包まれ、エネルギーが晴れると新たな姿を顕にする。

 

ライダースーツを青く染め、流星をかたどっていた仮面は黄色く、嵐のような形になっている。

 

 

 

————嵐を呼ぶ仮面ライダー、仮面ライダーメテオストーム

 

 

「いくぞ・・・」

 

メテオは新たな武器、メテオストームシャフトを構え、スコーピオンの周りを走り出す。スコーピオンは巨体を少しづつ回転させながらメテオを追いかける。

 

「こちらばかり見てるなよ。後ろとか見ないと痛い目を見るぞ」

 

《power daizer》

 

スコーピオンの背後に灰色のオーラが出現し、そこから人型の黄色い3mほどの機械、パワーダイザーが現れ、スコーピオンに突撃する。

 

スコーピオンは後ろから迫ってきたパワーダイザーに尻尾の一撃を加えうとするが、パワーダイザーはその巨体から信じられないジャンプ力で、尻尾を飛び越えてスコーピオンに掴みかかる。

 

「ハァッ!」

 

スコーピオンがパワーダイザーを意識したことにより隙が生まれたので、すかさずメテオがストームシャフトで殴り掛かる。シャフトの先端からコズミックエナジーが流星のように軌道を描きながら、スコーピオンの足に当たる。

 

一撃では大した威力にはならないが、メテオはストームシャフトの両端を使い、スコーピオンの至る所に叩きつける。スコーピオンが業を煮やしたのか、掴んでいたパワーダイザーを投げ飛ばし、メテオのいる位置に何度も足を叩きつける。

 

メテオは前に転がり避けてスコーピオンの下に潜り込み、ストームシャフトを棒投げの要領で投げる。ストームシャフトはスコーピオンの体にあたり、ヒビを創り落下する。

 

メテオは落ちてくるストームシャフトを回収しスコーピオンの下から退避。スコーピオンはメテオを追おうとするが、戻ってきたパワーダイザーによって止められる。

 

 

が、

 

 

バキリ。

 

 

乾いた音が響き、パワーダイザーの右腕がスコーピオンの爪によりむしり取られる。片腕となりバランスを崩したパワーダイザーは更にスコーピオンの爪の攻撃を喰らい、残った左腕も無惨に破壊された。

 

「クソ」

 

メテオが悪態をつくとパワーダイザーに来た時と同じように灰色のオーロラが遠り、パワーダイザーを飲み込む。

 

スコーピオンはメテオに向き直り、両腕を広げで自分の優位性を示してくる。メテオはストームシャフトを構えジリジリと距離を広げていく。

 

スコーピオンがメテオに向かって走り出す。メテオは右に回り回避するが、迫ってきたスコーピオンの右爪を確認して、ストームシャフトで受け止める。体格や余力の差で少しづつメテオが押されていく。

メテオのいる地面は陥没し、蜘蛛の巣のようなヒビ割れが広がっていく。

 

「グゥっ!————ラァァァァァァッ!」

 

気合一閃。スコーピオンの爪を押し返し、飛来する尻尾を地面にしゃがみこみ避ける。避けた先に来る足による踏み潰しをストームシャフトで弾き、更に跳ぶ。

 

「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

 

息を整え、相手の出方を見る。今は完全にスコーピオンの方にペースが傾いている。スコーピオンは無人で体力という概念があるかどうかも分からず、メテオは子供に戻ったことでスタミナが減り、有象無象ならまだしも強大な敵との長時間の戦闘は不可能。

 

(ハァ・・・ハァ・・・もうこれ以上の戦闘は不可能だ。上手くいくかはわからんが、ここで決めないと本気でやばい!)

 

メテオはベルトに刺さっているメテオストームスイッチを抜く。ストームシャフトの端に付いているスイッチホルダーへとスイッチを差し込む。

 

《LIMITBREAK!》

 

(正真正銘、最後の一撃だ!)

「メテオストームパニッシャァァァッ!」

 

ストームシャフトを振りワインダーを抜き、ストームシャフトを一回転して振ると、メテオストームスイッチからエネルギー増幅独楽、ストームトッパーが発射される。

 

ストームトッパーは流星の様な速度でスコーピオンに迫り、その巨体を貫いていく。ストームトッパーは何度も方向を急転換させて足や腕、尻尾を切り落としていく。

 

スコーピオンは抵抗しようとするが、その速度についていけずに、抵抗できずに体を破壊される。縦横無尽に駆け巡るストームトッパーはスコーピオンの胸を貫き、メテオストームスイッチへと戻った。

 

スコーピオンは超新星が解除され、人型に戻り地面に倒れ伏す。

メテオはまだスコーピオンが消える予兆がないことを確認し、トドメを刺すために行動する。

 

ストームシャフトを投げ捨てベルトの真ん中についている球体を回す。

 

「終わりにしよう」

 

《Meteor LIMITBREAK》

 

スコーピオンが貫かれた胸を抑えて立ち上がると同時にメテオも走りだす。メテオは飛び上がり、青いエネルギーを右足に纏いスコーピオンが抑えている胸に向けて必殺のキックを加える。

スコーピオンは両手で胸の傷を庇おうとするが、メテオの必殺技《メテオストライク》がスコーピオンの両腕を粉砕して胸に命中する。

 

スコーピオンは息付く間もなく爆散し、破片すら残さずに消える。そしてスコーピオンがいた位置には赤いスイッチだけが取り残されたが、少し経つとブルックホールのようなものが発生してスイッチを呑み込んだ。

 

「ゾディアーツならまだしも、〝超新星〟まで再現していたとはな。これがライダーの存在しない世界に、ライダーが来た場合の現象か」

 

メテオは変身を解除し、幽雅は周りを見渡し結界が消えたのを確認する。

 

「地面が穴だらけだ。隕石でも降ってきたと思われるんじゃないのか?バレる前に退散しておくか」

 

幽雅はどこからか来たライドチェイサーに乗って公園を後にした。後日、公園に隕石が誰にも知られずに降ってきたのだと噂になった。

 

——————————————————————————

 

数日後

 

フェイト、なのは、当麻、美結、ユーノはフェイトの見送りのために集まっていた。フェイトはこれから時空管理局で今回の事件に関しての裁判があるため、一時管理局に身を任せることになった。

 

なのはとフェイトがお互いのリボンを交換し合い、名前を呼び合う。

 

そしてフェイトがアースラに移送される時、フェイトの目に一台のミニカーがとまった。そのミニカーは幽雅が時の庭園に行くためにフェイトに渡したシフトカー。

 

「クロノ、もう少しだけ待って」

 

「フェイト!?」

 

突然走ってどこかへといったフェイトに呆然とする一同。唯一当麻だけが、フェイトがどこへ行ったのかを納得した顔をしている。

 

 

フェイトは進んでいくシフトカーに駆け足でついて行く。やがてシフトカーは最近隕石騒ぎが起きた公園で止まり、主の元へと向かう。

 

「来てくれたんだね。幽雅」

 

フェイトの視線の先にはシフトカーを肩に乗せた幽雅。幽雅は公園に来るまで乗ってきたのであろうローズアタッカーをロックシードに戻し、フェイトに視線を向ける。

 

「衛宮当麻に言われたからな。どうやら俺はお節介焼きだったみたいだ」

 

幽雅の言い分にフェイトが口元を抑えてクスクスと笑う。

 

「そのリボン、高町のか?」

 

幽雅がフェイトの手にあるリボンについて問う。フェイトは首を倒し肯定する。

 

「そうか」

 

幽雅はフェイトの手からピンクのリボンを取り、フェイトに近づき、リボンを結び始める。丁寧に髪に触れ、フェイトの髪型をいつも通りのツインテールにしていく。

 

「完成だ。よく似合っている」

 

「ありがとう、幽雅」

 

「・・・ッ!」

 

フェイトの笑顔に幽雅の心は少しだけ揺れるが、いつも通りの冷静さを取り戻し、話を続ける。

 

「裁判が終われば、またここにこれるよね?」

 

「ああ」

 

「また会えるよね?」

 

「善処する」

 

「善処するじゃなくて、絶対に」

 

「わかった。絶対にまた会おう」

 

幽雅の答えに満足したフェイトが幽雅に顔を近づける。幽雅は突然顔を近づけてきたフェイトが何をするつもりか分からずに、反応が遅れてしまった。

 

「チュ」

 

「——ッ!」

 

フェイトのキスによる不意打ち。狙ったのかキスした場所が唇。つまりマウストゥマウス。残念な事に幽雅にキスした経験などなく、これが五回も繰り返してきた人生の初キスとなった。

 

「私の初めて、もらってくれてありがとうね」

 

「もう行け。全員待ってるぞ?」

 

「そうだね。じゃあまた」

 

そう言ってフェイトは来た道を引き返していく。幽雅は最後までフェイトの背中を見届け、ローズアタッカーを出して自分のいるべき場所へ帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃はやては

 

「何か嫌な予感がする——!幽雅に誰か他の女が近づいたのかも——!」

 

幽雅の知らない内に少し病んでいた。

 

彼女のことが話されるのは、また後日。


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