IS ~システムFate~   作:マルク マーク

3 / 15
そういえば、魔神柱自分全部あわせて大体13本くらいしか倒してません。ガチ勢…じゃなくてリヨ勢怖すぎ。


クラス代表者を決めよう!&チョロリア•チョロコット本格登場!

「ちょっと、よろしくて?」

 

「……」

 

「へ?」

 

 一時間目の休み時間に聞いた台詞がまた来た。

 

 一夏はあの時に篠ノ之と一緒に廊下に行って知らないから、素っ頓狂な声を出している。

 

「ちょっとそこのあなた、訊いてます? お返事は?」

 

「あ、ああ。訊いてるけど……どういう用件だ?」

 

 オルコットの問いに一夏は俺と同じような返答をしたら声をあげた。

 

「まあ! なんですの、その返事は。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度と言う物があるんではないかしら?」

 

「………………」

 

 俺に言ってた台詞をそのまま言うオルコットに、一夏は顔を顰めた

 

「悪いな。俺、君が誰か知らないし。アキラ、知ってるか?」

 

「お前は自己紹介の時に聞いてなかったのか?」

 

「いや、あの時は千冬姉がいたから、正直覚えてなくて……」

まあ、しょうがないか。原作では一夏は千冬がIS学園で教師をしているのは知らなかった。今までどこで何をしているのか分からなかった姉が急に現れたんだ。そういう反応も仕方ない。

 しかしセシリアはそんな一夏に、男を見下した口調で続ける。

 

「わたくしを知らない? このセシリア・オルコットを? イギリスの代表候補生にして、入試主席のこのわたくしを!? そちらの方は知っていると言うのに!」

 

「あ、質問いいか?」

 

「ふん。下々のものの要求に応えるのも貴族の務めですわ。よろしくてよ」

 

さて、こっそり録音して…っと

 

「代表候補生って、何?」

 

 

ゴンッ!

 

 

がたたっ!

 

 

 一夏の発言に聞き耳を立てていたクラスの女子数名がずっこけた。

 

「あれ? みんなどうしたんだ?」 

 

 

「あ、あ、あ……」

 

「『あ』?」

 

「あなたっ、本気でおっしゃってますの!?」

 

 セシリアが突っ込みを入れた。

 

「おう。知らん」

 

「………はあっ」

 

 素直に言う一夏に俺は溜息を吐く。なんで知らないんだなコイツは?テレビにも普通にでてたぞ?

 

「…………………」

 

 オルコットは怒りが一周して逆に冷静になったのか、頭が痛そうにこめかみを人差し指で押さえながらブツブツと言い出した。

 

「信じられない。信じられませんわ。極東の島国というのは、こうまで未開の地なのかしら。常識ですわよ、常識。テレビがないのかしら……」

 

 おいコラ。俺は知ってると言うのに何故そこで日本を馬鹿にする? 貴様は喧嘩売ってるのか?

 

「なあアキラ、代表候補生って?」

 

「………国家代表IS操縦者の候補生だ。まあ、簡単に言えばエリートだ」

 

「そうエリートなのですわ!本来ならわたくしのような選ばれた人間とは、クラスを同じくすることだけでも奇跡……幸運ですのよ。その現実をもう少し理解していただける?」

 

 

「そうか。それはラッキーだ」

 

「……馬鹿にしていますの?」

 

むしろ世界でたった二人だけのIS適合者と同じクラスにいる方が幸運だと思うんだが。

 

「大体、あなたISについて何も知らないくせに、よくこの学園に入れましたわね。男でISを操縦できると聞いていましたから、少しくらい知的さを感じさせるかと思っていましたけど、期待はずれですわね。まあそこにいる人は多少あなたよりマシですが」

 

「俺に何かを期待されても困るんだが」

 

「そうか」

 

「ふん。まあでも? わたくしは優秀ですから、あなたのような人間にも優しくしてあげますわよ。ISのことでわからないことがあれば、まあ……泣いて頼まれたら教えて差し上げてもよくってよ。何せわたくし、入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」

 

…わからないことがあればセシリアじゃなくて山田先生に聞くわ。あの人の授業わかりやすいし。

 

「入試って……もしかしてあれか? ISを動かして戦うってやつ?」

 

「そうだろうな」

 

「それ以外に入試などありませんわ」

 

 俺とセシリアの返答に一夏は思い出した顔になる。

 

「あれ? 俺も倒したぞ、教官。アキラは?」

 

「一応倒した。と言っても、俺のワンサイドゲームだったがな」

 

「は…………?」

 

 セシリアは素っ頓狂な声を出して信じられない顔をしていた。聞き耳を立てている女子達も驚いた顔をしているし。

 

「ワンサイドゲームって……お前一体何したんだ?」

 

「向こうが本気で来いって言って来たから、俺は言われたとおり全力を出した。刀を一振り(秘剣•燕返し)したら普通に終わったぞ」

 

「………マジか?」

 

「マジだ」

 

「………化け物かよ」

 

 …そういえばこの技はNOUMINがTUBAMEを切るために編み出した技だよな?TUBAME>ISに乗った教官ってことか?

 

「で、そう言う一夏はどうやって教官を倒したんだ?」

 

「俺の時は倒したっていうか、いきなり突っ込んできたからサッとかわしたら、向こうが勝手に壁にぶつかってそのまま動けなくなっただけだ」

 

「おいおい、向こうが勝手に自滅しただけかよ」

 

 

「わ、わたくしだけと聞きましたが?」

 

「何だ、アンタ聞いてないのか。てっきりもう耳に入ってるから、俺達に声を掛けたんだと思っていたんだが。アンタって意外と抜けてるんだな」

 

「もしかして女子ではってオチじゃないのか?」

 

 俺と一夏の台詞にセシリアの周りからピシッと嫌な音が聞こえた。例えるなら氷にヒビが走ったような音だ。

 

「つ、つまり、わたくしだけではないと……?」

 

「いや、知らないけど」

 

「さっきからそう言ってるだろうが」

 

 いつまでも素っ頓狂な顔をしてないで、いい加減に現実を見て欲しいんだが。

 

「あなたたち! あなたたちも教官を倒したっていうの!?」

 

「うん、まあ。たぶん」

 

「たぶん!? たぶんってどういう意味かしら!?」

 

 一夏の返事にセシリアは一夏に詰め寄る。

 

「おいおいオルコットさん。少しは落ち着いたらどうだ? アンタ淑女なんだろ?」

 

「こ、これが落ち着いていられ――」

 

 

キーンコーンカーンコーン!

 

 

 オルコットが言ってる最中に三時間目開始のチャイムが鳴った。前回の休み時間と全く同じタイミングだな。

 

「っ………! またあとで来ますわ! 逃げないことね! よくって!?」

 

めんどくさいな。一夏に惚れてから出直してこい。

 

 

「それではこの時間は実践で使用する各種装備の特性について説明する」

 

 チャイムが鳴って間もないのに担任の千冬さんと山田先生が既に教室にいた。

 

 今回は一、二時間目とは違って、山田先生ではなく千冬先生が教壇に立っている。この人が教壇に立つのは何か大事な事なんだろうか、山田先生までノートを手に持っていた。

 

「ああ、その前に再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけないな」

 

 思い出したように言う千冬先生。言われて見ればまだ決めてなかったな。一夏は相変わらず分からない顔をしているが。

 

「クラス代表者とはそのままの意味だ。対抗戦だけではなく、生徒会の開く会議や委員会への出席……まあ、クラス長だな。ちなみにクラス対抗戦は、入学時点での各クラスの実力推移を測るものだ。今の時点で大した差は無いが、競争は向上心を生む。一度決まると一年間変更は無いからそのつもりで」

 

 千冬先生の説明にざわざわと教室が色めき立つ。恐らく分かっていない顔をしている一夏に説明を含めて言ったんだろう。

 

 やっぱ千冬先生はブラコン……はっ!!

 

 

パシッ!

 

 

「い…いきなり何するんですか織斑先生!?」

 

「御門、今失礼な事を考えたな?」

 

 殺気を感じた俺は振り落とされる出席簿を白刃取りして防御すると、目の前には恐い笑みを浮かべる千冬先生がいた。持っている出席簿は俺の白刃取りから抜けるために力を入れているが、そう簡単に抜けさせない。

実は俺の肉体は最低でも英霊クラスはある。先ほど言った秘剣•燕返しや無明三段突きは自分の体を使って放つため、英霊クラスの肉体でないと俺の体はバラバラになっているだろう。あと王の軍勢(アイオニオン•ヘタイロイ)や誠の旗などの召喚系宝具で呼ばれた人達に訓練をしてもらったため俺自身かなり強い。

俺が千冬先生に捕まったのは油断していたからだ。宝具は万能ではないという教訓になった。

 

 

「す…すげぇ……」

 

 一夏は俺が千冬さんの攻撃を防いだ事に驚いていた。クラスの女子達や山田先生も一夏と同様に驚いている。

 

「しかし驚いたぞ御門。まさか私の攻撃を難なく受け止める事が出来るとはな。大した反射神経じゃないか」

 

「そ…それは光栄です……」

 

 褒めながらも白刃取りから抜けようと、俺の頭を殴ろうとしている。

 

「私の攻撃を受け止めたことに免じて、さっきのは撤回してやろう」

 

「な…何の撤回をですか?」

 

「それは貴様自身が良く分かっている筈だ」

 

 千冬先生俺の考えを読んでいるな。こりゃもう千冬先生の前で一夏関連について考えないほうが良さそうだ。

 

「あの、よろしければそろそろ出席簿を収めて欲しいんですが。いつまでもこんな状態だと、代表者を決めることが出来ないと思いますが?」

 

「…………ちっ」

 

 この人舌打ちしながら戻りやがった!?

 

「さて、御門のせいで話の腰が折れてしまったが、誰が代表者になる?」

 

 おいおい千冬先生、アンタ人のせいにしないでくれよ。

 

「はいっ。織斑くんを推薦します!」

 

「っておい!」

 

 クラスの女子が一夏を推薦する。

 

「じゃあ俺は御門亮を推薦する!」

 

「…待て一夏! 貴様、なんのつもりだ!?」

 

「こうなったらお前も道ずれだ!」

 

 くそっ! 

 

「私も御門くんが良いと思います!」

 

「よっしゃ!」

 

「何がよっしゃだこの野郎!」

 

 クラスの女子の一人が俺を推薦した事に一夏がガッツポーズをした。

 

「では候補者は織斑一夏と御門亮……他にはいないか? 自薦他薦は問わないぞ」

 

 って千冬先生勝手に決めてるし! 

 

「お、俺!?」

 

「ちょ…ちょっと待って下さい織斑先生!」

 

 一夏と俺はつい立ち上がってしまった。それによって視線の一斉射撃がコッチに来る。言うまでも無く、これは『彼等ならきっとなんとかしてくれる』と言う無責任かつ勝手な期待を込めた眼差しだ。

 

「織斑、御門。席に着け、邪魔だ。さて、他にはいないのか? いないならこの二人の多数決で決めさせてもらうが」

 

「ちょっ、ちょっと待った! 俺はそんなのやらないからアキラに――」

 

 最後まで反論する一夏だったが……。

 

「自薦他薦は問わないと言った。他薦されたものに拒否権などない。選ばれた以上は覚悟をしろ」

 

 終わった。千冬先生が言い切った以上、もう撤回する事は出来ないな。

 

「い、いやでも……」

 

「一夏、もう諦めるしかない。いっそここは……」

 

「ここは?」

 

「多数決の時に俺はお前を推す」

 

「テメェアキラ! だったら俺もお前を――」

 

 俺と一夏が言い争いをしてる時、突然甲高い声が遮った。

 

 

バンッ!

 

 

「待ってください! 納得がいきませんわ!」

 

「「ん?」」

 

 机を叩いて立ち上がったのは、さっきまで俺と一夏に絡んでいたセシリア・オルコットだった。これは嬉しい誤算だな。

 

「(おい一夏、ここはアイツを推薦してクラス代表にさせないか?)」

 

「(それは良いアイデアだな)」

 

 セシリアに任せれば俺と一夏は楽が出来るからな。原作?そんな事はあとに考える!ついでにこれもこっそり録音する。

 

「そのような選出は認められません! 大体、男がクラス代表だなんていい恥晒しですわ! わたくしに、このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」

 

セシリアの発言に俺は少しばかりイラッと来るが、我慢する。

 

「実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。それを、物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります! わたくしはこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!」

 

 セシリア。アンタ千冬先生の目の前で日本人を猿呼ばわりするとは良い度胸してるじゃないか。

 

「いいですか!? クラス代表は実力トップがなるべき、そしてそれはわたくしですわ!」

 

「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で――」

 

 

「イギリスだって大してお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」

 

 

「なっ……!?」

 

 やばいなこりゃ。 

 

 

 

 一夏は恐る恐る後ろを振り向くと、怒髪天と呼ぶに相応しいオルコットが顔を真っ赤にして怒りを示していた。あ~あ、これはもう無理だ。

 

「あっ、あっ、あなたは! わたくしの祖国を侮辱しますの!?」

 

「先に日本を侮辱したのはそっちだろうが」

 

 オルコットの発言に俺は突っ込みを入れるが、当の本人は忘れているかのように聞いていない。

 

「決闘ですわ!」

 

「これ以上の侮辱は許しません!

そちらのあなたもわたくしと決闘してもらいます!」

 

オルコットが俺の方にも指を差して言う。

俺なにも言ってないのに。

 

「いいぜ、四の五の言うよりわかりやすい!なぁ、アキラ?」

 

「ハァ…そうだな」

 

「言っておきますが、わざと負けたりしたらわたくしの小間使い……いえ、奴隷にしますわよ!」.

「侮るなよ?真剣勝負で手を抜くほど落ちぶれちゃいない。」

「あらそう?何にせよ、ちょうどいいですわ。

イギリス代表候補生であるわたくし、セシリア・オルコットの実力を示すまたとない機会ですわ!」

「望むところだ!なぁ、アキラ?」

「…ああ」

 

「ハンデはどのくらいつける?」

「あら、早速わたくしにお願いですか?」

「いや、俺がどのくらいつければいいかなって…。」

 

一夏のその言葉に周りの女子が笑い出す。

 

「お、織斑君それ本気で言ってるの?」

「男が女より強かったのって、大昔の話だよ?」

「今では男と女が戦ったら、3日で勝負がつくっていうぐらいだよ?」

 

 

 確かに女子達の言うとおり、今の男は圧倒的に弱い。腕力は何の役にも立たない。確かにISは限られた一部の人間しか扱えないが、女子は潜在的に全員がそれらを扱える。それに対して、男は原則ISを動かせない。もし男女差別で戦争が起きたとしたら、男陣営は三日と持たないだろう。それどころか、一日以内で制圧されかねない。ISは過去の戦闘機・戦車・戦艦などを遥かに凌ぐ破壊兵器なのだから。

 

 だがそれがどうした?

もしIS1機に王の軍勢(アイオニオン•ヘタイロイ)をぶつけたら流石にこっちが勝つぞ?

 

「……じゃあ、ハンデはいい」

 

「ええ、そうでしょうそうでしょう。むしろ、わたくしがハンデを付けなくていいのか迷うくらいですわ。ふふっ、男が女より強いだなんて、日本の男子はジョークセンスがあるのね」

 

 さっきまでの激昂は何処へ行ったのやら、セシリアは明らかな嘲笑を顔に浮かべていた。

 

「ねー、織斑くん。今からでも遅くないよ? セシリアに言って、ハンデ付けてもらったら?」

 

 一夏の丁度斜め後ろの女子が気さくに話しかけて、ハンデを付けるように促している。だが、その表情は苦笑と失笑が混じった物だ。

 

「男が一度言い出したことを覆せるか。ハンデは無くていい」

 

「えー、それは代表候補生を舐めすぎだよ。」

 

「あなたはどうします?

わたくしはハンデをつけても構いませんわ。」

 

「…いらないな」

 

「…話はまとまったな。」

 

と、千冬先生が口を開く。

 

「では、一週間後の放課後に第三アリーナにて決闘を行う。いいな?それでは、授業を始める。」

 

と締めくくり、授業を始めた。

 

…もう開き直ってこの世界楽しむか!

 




あ、フレンドコード置いときますね
460691575
自分弱いですけど、それでもいいならフレンドになってください

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。