Z/Xの世界に転移 〜この世界で幸せを見つける〜(番外編) 作:黒曜【蒼煌華】
この時期の寒さにやられる情け無さ。
それでも頑張って更新していきたいと思っております。
【各務原あづみ happybirthday!】は次の更新で終了したいと思っている所存です。
あづみさんの誕生日、何ヶ月前だよという突っ込みは遠慮して頂けると…(笑)
次の更新では、あづみさんの誕生日に合わせて描いた筈の挿絵もご一緒に投稿致します。良ければ見て頂けると嬉しいです(*´꒳`*)
そして予め、クリスマスイブ、クリスマス、大晦日、元日の番外編は難しそうですので、今年は無しとさせて頂きます。
代わりに、ちまちまと書いていた本編を『やっと』更新致します。
其方も細々と短く投稿致しますので、ご了承の程宜しくお願致します。
何時の間にか10000UA数も突破して…本当に、見て下さってる方々には感謝してもしきれません。
10000UA数突破は、本編でも祝わせて頂きます。
そして此れからの更新、偶に作者の息抜きとして、番外編に日常編的な物を投稿するかも分かりません。
はよ本編進めろやという感じですけどね…(苦笑)
前書きが長くなってしまい、申し訳御座いません。
今回も相変わらず甘々ですけど…私はその路線で行きたいと思っております故。
では、長文失礼致しました。
《九条大祐》「彼方は随分と騒がしいこと」
《あづみ》「お母さんの事…話してるのかな…?」
《九条大祐》「耳から入ってくる情報からすれば、恐らくは」
《あづみ》「みんな、楽しそう」
《九条大祐》「あづみさんも混ざりに行きます?」
《あづみ》「う、ううん…大祐くんからのプレゼントの方が、その………」
《九条大祐》「大事、とでも言ってくれるのです?」
《あづみ》(無言の頷き)
《九条大祐》「…有難ね。俺なんかの渡すプレゼントでも良ければ、受け取って貰えるかな…?」
《あづみ》「だ、大祐くんからのが…一番、嬉しい…!」
《九条大祐》「わぉ、相変わらず…嬉しい事を言ってくれますね」
《あづみ》「えへへ……あっ、勿論リゲルとお母さんから貰うプレゼントも、嬉しいよ…?」
《九条大祐》「それは俺も同感します」
《あづみ》「プレゼントの中身が、凄いけど…」
《九条大祐》「ですがまぁ…あづみさんという途轍も無く可愛い美少女、リゲルさんにベガさんという麗しく艶やかな、美しい女性。3人から貰えるプレゼントなら、誰でも…どんな物でも嬉しいですし、貰った側は舞い上がりますよ」
《あづみ》「でも…そう考えてみるとね、大祐くんって凄い人だなって思うの」
《九条大祐》「何故、故?」
《あづみ》「だって、リゲルからもお母さ…………ヴェスパローゼさんとか、ナナヤちゃんとか…皆んなが、大祐くんを…す、好きって言うんだよ…?それに…大祐くんは、この世界を変えた人。そんな人と、私は…………えと……んと、一緒に…居られるんだって…」
《九条大祐》「一緒に…居られる。俺は貴女方の様な沢山の魅力を持ち得ている女性と一緒に居られて、というか…関係を築けて、もう一生死にたくないと思える様になりましたよ」
《あづみ》「大祐くん……それって、どういう…?」
《九条大祐》「ん?…ん〜……まぁ、あづみさん達と出会える前までは、何時死んでも可笑しく無い。だからこそ、自分の好きな様に生きようって考えだったんです。けど…ね。貴女方と出会って、こういう関係になってからは…絶対に死なない。何が有っても死ぬものかって、考えに変わったんです」
《あづみ》「死んじゃ、いや…」
《九条大祐》「ふふっ…えぇ、勿論。死にませんよ。『もう二度と、こんな素晴らしい人生は歩めませんし過ごせません』。生まれ変わっても、なんて言うのは嫌いです。今この瞬間が、一番幸せなのですから。叶うなら…あづみさん達と、そして大切な人達全員と、一生生きていたいです」
《あづみ》「大祐くん…………私も、どんな事が有っても、死にたくない…。ずっと、ずっと…皆んなと、大祐くんと…一緒に居たいから」
《九条大祐》「…じゃあ…本当に、俺とずっと一緒に居てくれますか?」
《あづみ》「うんっ…!」
《九条大祐》「…………有難う、あづみさん」
《あづみ》「急に改まる大祐くん…何だか、久し振りに見た」
《九条大祐》「確かに、久し振りですね」
《あづみ》「こういう時は何時も、大事な話をする時なんだって…えへへ、もう知ってるもん」
《九条大祐》「流石、としか言えません…」
《あづみ》「前にも…大祐くんの事は、何でも知りたいって…自分で言ったから…///」
《九条大祐》「それじゃ、俺はあづみさん以上に、あづみさんの事を知りたいです。………いえ、知ってみせます」
《あづみ》「わ、私だって負けないもん」
《九条大祐》「…ふふっ、そう言ってくれるなんて、可愛いったらありゃしない」
《あづみ》「も、もぅ…大祐くんは、直ぐに私を可愛いって………」
《九条大祐》「事実だからこそ、こうして何度も口に出来るのですよ?要は、何時見ても可愛いって事ですね」
《あづみ》「〜///」
《九条大祐》「然りげ無く俺の右手を、両手で、ぎゅっと握ってくれるなんて」
《あづみ》「ぐ、具体的に言わないでよ〜…!」
《九条大祐》「ついつい」
《あづみ》「うぅ〜…///」
《九条大祐》「ずっと顔真っ赤ですけど…大丈夫、です…?」
《あづみ》「だ、大祐くんが…私の嬉しくなる事、言ってくれるから………」
《九条大祐》「只のキザ野郎とか言われなくて、安心しましたよ」
《あづみ》「私、大祐くんにそんな事…絶対言わないもん」
《九条大祐》「それは…有難う、としか言えませんね。俺の親友は容赦無いから…優しいあづみさんに感謝です」
《あづみ》「そ、そんな…私、別に優しくないよ…?」
《九条大祐》「いいえ、天使の様に優しいです。…天使が優しいかどうかは置いといて」
《あづみ》「えへへ……ありがと、大祐くん」
《九条大祐》「…………………そんな、誰にでも優しくて、何時見ても可愛くて…俺が、この世に生きる意味であるあづみさんに、俺からの誕生日プレゼント。貴女に渡すと、覚悟を決めました」
《あづみ》「だ、大祐くん…?急に…どうしたのーー」
《九条大祐》「俺は貴女の事が…あづみの事が、大好きだ。だから…失敗しても後悔は無いさ」
《九条大祐》「確かに、ずっとこのままでも良いって…心の何処かで微かに思っていた。幸せで楽しいこの時間。あづみが側に居てくれるだけで、俺は満足『だった』。…………けど、今のままの関係で収まる程、俺があづみに対して抱くこの想いはそんな微かな物じゃ無い」
(…そうだ)
《九条大祐》「あづみからも、こんなに好いて貰っている。何度も何度も、あづみは俺に…………………その…なんだ、あづみの想いを、色んな形で俺に伝えてくれた」
(何時も何時も、お互いの距離を縮めようと頑張っていたのは、彼女だ)
《九条大祐》「だから今日は、俺からあづみに…自分自身の本心を、形として伝えたい。これを受け取ってくれるかどうかは、あづみ次第だ」
(…最後の壁位は、俺から当たって砕くと決めたんだ)
《あづみ》「…っ!………大祐くん………こ、これ……」
《九条大祐》「あぁ、俺は貴女と……あづみと、ずっと一緒に居たいから。この一線を越えなきゃ、これ以上の関係は築けないと確信したから…。だから、あづみさえ良ければ…」
(頼む、届いてくれ…この想いっ…!)
《九条大祐》「俺の、あづみに対する想い、その『形』を…受け取ってくれませんか…?」
………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………【流れる沈黙】
《あづみ》「………………………………………………」
《九条大祐》「………………………………………………」
《九条大祐》(此処まで引き伸ばしたのは自分だ。駄目なら駄目で………諦めーー)
《あづみ》「あ、あのねっ…………こういうの、渡された時の受け取り方とか…………私、ちゃんとは、分からない…けど」
《あづみ》「えっとね、その…ほんとに、私で…私なんかで、良いの…?大祐くんはっ…」
《九条大祐》「あづみが良い…いや、あづみじゃなきゃ、嫌なんだ。だから…お願い」
《あづみ》「私、が…受け取っても、良いの…かなっ…」
《九条大祐》「それは…あづみ次第だよ。俺からの誕生日プレゼント、受け取ってくれるかな」
《あづみ》「…う、うんっ…、凄く、嬉しい…」
《九条大祐》「それなら…良かった。ずっと、あづみに渡すか悩んで居たんだけど…決心して正解だった」
《あづみ》「あり、がとっ…大祐くん…」
《九条大祐》「ふふっ、此方こそ。………あづみ、此れからも2人で、皆んなで、ずっと一緒に。笑い合って、この幸せな時間を未来にも築いて行こう」
《あづみ》「んっ…ひぅっ………」
【頭を下げ、頷きを見せる各務原あづみ】
《九条大祐》「…だから、ね?もう…泣かないで?どんな経緯であれ、あづみが泣いている姿を見るのは…耐えられない」
《あづみ》「…!ご、ごめん…なさい…」
《九条大祐》「どうして謝るのさ。あづみが謝る理由なんて、何一つ無いのに。…………ごめんなさい、って言われる位なら、あづみの笑顔が見たい。何時も俺に見せてくれる、その…可愛らしい笑顔を」
【手に取ったハンカチで、各務原あづみの閉じている瞼を、頰へと伝う涙を優しく拭き取る】
《あづみ》「………んっ…………」
【九条大祐からのプレゼントを両手で、自分自身の胸に押し当てながら、笑顔を見せる】
《あづみ》「ありがと…大祐くん」
《九条大祐》「俺は何も…………それより、あづみの笑顔が見られて嬉しいよ。こんな俺からの、こんなプレゼント…あづみは喜んでくれたかな…」
《あづみ》「はい…凄く、嬉しいです。…大祐くんからの、プレゼント。私と貴方が…一緒に居る、ずっと一緒って、そんな『証』みたいな気がして…///」
《九条大祐》「…それが、そういう『証』になってくれるのであれば…一生外す事は無いです」
《あづみ》「私も…………でも、例えこの証が無くても…私はずっと一緒、だよ…?」
《九条大祐》「えぇ、勿論…俺だってずっと一緒です」
《あづみ》「えへへ……大祐くん」
《九条大祐》「ん?」
《あづみ》「私だって…大祐くんの事、だ…大好きっ…///」
《九条大祐》「…有難う、あづみ。此処まで一緒に歩んでくれて…、俺からのプレゼントを受け取ってくれて」
《九条大祐》「あと…さっきは言うタイミングを見付けられなかったけど…」
《あづみ》「…?」
《九条大祐》「誕生日おめでとう、俺の大好きなあづみ」
《あづみ》「〜〜///!!」
《九条大祐》「……………ずっと言いたかった事を、想いを、やっと伝えられた。これで一歩は進展出来たかな?」
《ベガ》「一歩と言わず…何段か踏み越えていきましたよ、2人は」
《あづみ》「お、お母さんっ」
《九条大祐》「ベガさん…」
《ベガ》「……とは言え、折角大祐から貰ったプレゼント。あづみは早く身に付けたいでしょう。ですが…まだその時では無い事、大祐は重々承知してますよね?」
《九条大祐》「はい、勿論です。かなり段を飛ばしてしまったので…次からはしっかり、段を踏んでいかなければ…」
《あづみ》「大祐くんと…一歩ずつ」
《ベガ》「…ふふっ、前よりあづみは大祐にべったりですね」
《森山碧》「とか言ってるけど、今日の夜にでもしちゃうんですよね?やっちゃうんですよね?いや〜、期待してますわ」
《九条大祐》「あ、あぁ…あづみさえ良ければ…」
《あづみ》「え、えっと…?」
《森山碧》「…マジかよ。あんなに手を出したく無い〜、とか言ってた奴が…踏み切ったな、おいおい〜!」
《あづみ》「な、何の話…?大祐くん、何かするの…?」
《ベガ》「段を飛ばす、どころか蹴り飛ばしてますね」
《九条大祐》「…あ、ベガさん。予めご了承を頂けると幸いです…」
《ベガ》「?」
《九条大祐》「あづみさんを絶対幸せにします。何が有っても、俺がどうなろうと、彼女だけは守ってみせます。…どうか、あづみさんをーー」
《ベガ》「大祐」
《九条大祐》「は、はいっ」
《ベガ》「今更、私の許可が必要ですか?2人の幸せに、私が口を出す理由は有りません。大祐なら、安心してあづみを任せられる、そう思っていたのは今に始まった事では無いです。…あづみだって、相手が貴方だから、こうしてデレデレになっている訳で」
《森山碧》「デレデレ…って、凄く照れているか、べったりくっついてたりする事だよな。2人の現状にお似合いだ。笑ってやる」
《九条大祐》「…あづみさんの母親である貴女から…ベガさんからそう言った言葉を頂けて、光栄です」
《あづみ》「大祐くん、何だか騎士みたい」
《九条大祐》「あづみさんを絶対に守り抜くと決めたから、かな?」
《あづみ》「えへへ…ありがと」
《ベガ》「…ですが、大祐。此れだけは何が何でも守って下さい」
《九条大祐》「…?」
《ベガ》「あづみを絶対幸せにする。それは当たり前の事です。ですが、口では無く行動として。…此れからずっと、それを私に示して下さい。万が一あづみを不幸にした場合、幾ら大祐と言えど…」
《森山碧》「許しません!っ的な?」
《ベガ》『消しますよ?』
《あづみ》「お、お母さんっ…!?消すって…」
《九条大祐》「…っ!はいっ!」
《森山碧》「何で若干嬉しそうなんだよ、お前は…」
《九条大祐》「ん?いや…其れ位、ベガさんはあづみさんが大好きなんだって。まぁ、俺と比べる時点で雲泥の差だけど」
《ベガ》「………私からは以上です。後はあづみと大祐、2人で好きな様に過ごせば良いと思います。例えそれが…子作りでも」
《あづみ》「ふぇっ…」
《森山碧》「…下がらせて貰おう」
《九条大祐》「ベガさんからも了承頂けましたし…あづみさん、早速現実に戻ってしちゃいますか」
《あづみ》「はぅっ……………あ、あの、えっと………はい……///」
《ベガ》「事は迅速に…では無いですよ。お姫様抱っこから、あづみを下ろして下さい」
《九条大祐》「…冗談ですって。以前お話しした通り、あづみさんの体の事も有ります。出来てしまった場合の事だって、考えないといけませんから。生々しい話ですけど」
《ベガ》「分かっているなら良いのです」
《九条大祐》「………ですが、ベガさん。正直、此処まで来て止まる様な関係ではいたくない。それも分かって頂けると」
《ベガ》「強気な姿勢…えぇ、私を押し切ってでも、あづみと結ばれてみて下さい」
《あづみ》「は、話に付いていけないよぅ…」
《九条大祐》「どんな壁も乗り越えてみせますよ。…あづみさんと一緒に」
《あづみ》「一緒に…って、何だか嬉しいね」
《ベガ》「流石、頼りになります」
《九条大祐》「…とは言え、あづみさんの事が最優先なのは確かです。この判断は全て、彼女に委ねさせて頂きますよ」
《あづみ》「…えっ、わ、私…!?」
《ベガ》「悪くない判断ですね」
《あづみ》「わ、私は………知識なんて、全く無いけど……大祐くんと、したい…な…///」
《九条大祐》「何をするのか、詳しくは分からないです…よね?」
《ベガ》「手取り足取り、大祐が教えてあげれば良いと思いますよ」
《九条大祐》「俺だってした事無いですからね…!?」
《あづみ》「大祐くんも…初めて」
《ベガ》「2人がお互いを理解していれば、何も問題無いです」
《九条大祐》「…もう、ベガさんからそう言われてしまうと、引き下がる事は出来ませんね。あづみさん、取り敢えず現実に戻りましょうか。話はそれからです」
《あづみ》「う、うんっ…!」
《あづみ》(心の準備、しておかないと…!)
《ベガ》「…あづみを、絶対に傷付けないで下さいね」
《九条大祐》「あづみさんが傷付く様な真似をしたら、自害しますから」
《ベガ》「その覚悟でお願いします」
《九条大祐》「えぇ、承知致しました。………………さて、あづみさん。…行きましょうか」
《あづみ》「は、はいっ」
《九条大祐》「…お手を」
《あづみ》「うん…///」
ーーー
《ベガ》「手を繋ぎながら、微笑ましいですね」
《リゲル》「………………………………………………」
《ベガ》「リゲル?」
《リゲル》「……な、何かしら?」
《ベガ》「…いえ?何でも無いですよ」
《リゲル》「…?」
ーーー