Z/Xの世界に転移 〜この世界で幸せを見つける〜(番外編) 作:黒曜【蒼煌華】
《リゲル》「ん…やっと帰って来たわね」
《ベガ》「やっとと言えど、まだ10分程しか経ってませんよ」
《リゲル》「あづみが私の側に居ない時点で、1秒も10分も同じようなものよ」
《あづみ》「リゲルは相変わらず、心配性なんだから…」
《ベガ》「何時かあづみも独り立ちをする日が来るのですよ?その時が訪れたら、どうするつもりですか」
《リゲル》「私と大祐が居る、絶対…あづみを独りにはさせない」
《あづみ》「盛大に勘違いしちゃってる…」
《ベガ》「そういう話では無いのですけどね」
《リゲル》「?どういう話…?」
《ソリトゥス》「あの……えっと………飲み物、飲む……?」
《リゲル》「えぇ、頂くわ」
《ベガ》「ソリトゥスさん…丁度良いタイミングですね。一つ、お願いしたい事が有ります」
《ソリトゥス》「は、はいっ…!?な、なんでしょう…!?」
《ベガ》「…そこまでガチガチにならなくても…何も、取って食ったりしませんから、安心して下さい」
《あづみ》「取って、食べちゃうの…?」
《ベガ》「食べませんよ?」
《森山碧》「『意味深』」
《ベガ》「貴方はその口を閉じなさい」
《森山碧》「俺にだけ命令口調かよ!?」
《リゲル》「ベガ、あれは『貴方』ではなく『オタク』よ?間違うのは失礼じゃないかしら」
《ベガ》「…成る程、確かに。幾ら相手が相手と言えど、失礼な事に変わりは無いですね」
《森山碧》「何方が失礼だよ…」
《天王寺飛鳥》「ま、まぁ…大祐君以外には手厳しいのは何時もと同じ、流石やなぁ」
《ベガ》「『大祐は論外』ですけどね」
《あづみ》「お母さん…其処だけ主張してる…」
《ベガ》「あづみやリゲル、二人だってそうでしょう?」
《あづみ》「え、えっと…うん…///」
《天王寺飛鳥》「あはは…こりゃ、大祐君以外の男は近付けそうにもあらへんな」
《森山碧》《リゲル》「「何を今更」」
《ソリトゥス》「………ハモった」
《天王寺飛鳥》「意外に気が合うんやな」
《リゲル》「誰がこんな奴と…」
《森山碧》「偶然、タイミングが重なっただけだろ」
《リゲル》「それに、気が合うって使い方、間違ってるわよ」
《天王寺飛鳥》「…何か…僕が指摘されてるちゃうか…?」
《ソリトゥス》「………恋愛においても……色々、指摘された方が………」
《ベガ》「それは禁句ですよ。指摘した所で、伝わる事すら無いでしょうし」
《森山碧》「ま〜、こう言う鈍感系男子には、当たって砕けろで攻めた方が良かったりするんだよな」
《あづみ》「一発本番…告白…?」
《天王寺飛鳥》「なんや皆して。もう少し僕にも聞こえる声でーー」
《森山碧》「…なぁ、知ってるか?鈍感系男子の特徴、此れだけは絶対に外せない要素が一つだけ有る」
《天王寺飛鳥》「き、急にどないしたんや」
《リゲル》「…例えば?」
《森山碧》「難聴」
《ソリトゥス》《リゲル》「「ぶっ」」
《ベガ》「…納得ですね」
《あづみ》「なん…ちょう?」
《天王寺飛鳥》「…僕!?」
《森山碧》「んな、あったりまえだろ。やっぱ天王寺氏、そろそろお歳が……」
《天王寺飛鳥》「まだ16歳や!現代を生きる若者の一人やて!!」
《リゲル》「只…鈍感な男性が難聴な事は、否定出来ないわね」
《ソリトゥス》「うんうん……」
《あづみ》「なんちょうって…蝶々?」
《ベガ》「軟らかい蝶、軟蝶…可能性は有り得ます」
《森山碧》「話が脱線する」
《天王寺飛鳥》「こう…倒れる感じやな」
《ソリトゥス》「………違う方向に進んでる」
《リゲル》「言いたい放題ね」
《???》「大祐くんの前でも、自分の気持ちを言いたい放題出来れば良いのにね〜」
《森山碧》「はっ…!此奴、直接脳内に…!?」
《ソリトゥス》「普通に……聞こえるよ…?」
《ベガ》「……ん、厄介者が来ましたね」
《リゲル》「何時迄も嫌ってちゃ、仕方無いわよ。…あづみなんて、ほら」
《あづみ》「ナナヤちゃん、久し振りだね…?」
《ナナヤ》「うんっ、久し振りだね、あづみちゃん」
《リゲル》「…ね?」
《ベガ》「…流石です、あづみ」
《天王寺飛鳥》「だ、誰や…この女の子」
《ソリトゥス》「…初見さん…いらっしゃいませ」
《ナナヤ》「ん〜?見掛けない人が二人居る…貴方達は?」
《森山碧》「…あらら?俺の事は知ってたのか」
《ナナヤ》「インパクトが強過ぎて、嫌でも頭に残っちゃうんだよね〜」
《森山碧》「そりゃどうも」
《リゲル》「それより、早く自己紹介を済ませてしまえば?」
《天王寺飛鳥》「せ、せやな。長引かせるのもアレやし……じゃあ僕から。本来なら相手方から名乗る筈なんやけど…コホン、僕は天王寺飛鳥。白の世界のZ/X使い………そか、もう世界とか関係あらへんかったな。えーと…あ、好きな物はーー」
《森山碧》「女の子」
《ナナヤ》「…え」
《リゲル》「ドン引きね…」
《森山碧》「アンタらの旦那にも言える事だぞ…」
《リゲル》《ナナヤ》「「大祐(くん)はーー」」
《森山碧》「わかったわかった、大祐は天王寺氏みたいな女誑しじゃ無いって言うんだろ?」
《天王寺飛鳥》「女誑しちゃうわ!又そうやってへっきーはんは…さっきから僕をいじり過ぎやわ〜…」
《ソリトゥス》「…それで、飛鳥君の好きな物は………?」
《天王寺飛鳥》「…せやな〜、今この瞬間…平和な世界や!」
《ナナヤ》「ふーん…」
《天王寺飛鳥》「……………」
《リゲル》「…はぁ、ナナヤにそんな事言ったって無駄よ。関心が無いんだもの」
《天王寺飛鳥》「なっ…平和な世界に、関心が無いやて…?」
《森山碧》「当たり前だろー。誰だって、天王寺氏と同じ様に『皆の為に』みたいな思考じゃ無いんだからよ。それに其奴…」
《ベガ》「神々の戦い…戯れ、その為だけにこの世界を支配しようとした、ディンギルなんですから」
《ソリトゥス》「……ディンギル……要するに…」
《天王寺飛鳥》「あの訳分からんかった『ルル』って奴と、同じだって言うんか…」
《ナナヤ》「うんっ。私はディンギル…昇熱の『壊做』ナナヤ。だからこうして、空中にも浮けちゃうよ〜♪」
《天王寺飛鳥》「おぉっ、ホンマや!神様ってのは、相変わらず凄いんやな〜。………………ん?けど、神様を信奉する子達とか居らへんかったか?」
《森山碧》「何方かと言えば、信奉させてるが正しいな。願いを叶えさせてやる、その代わりに我が軍として戦え、的な?」
《リゲル》「そんな感じね」
《ソリトゥス》「…じゃあ、ナナヤちゃんを……信奉している子達も多いの………?」
《ナナヤ》「ううん?1人しか居ないよ〜」
《ベガ》「自分に対しての利益より、愛を選びましたからね」
《天王寺飛鳥》「愛?どう言うことや?」
《ナナヤ》「私と契約を結んだのは只1人…大祐くんだけだからね…♪」
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恐らく、次の更新は来週の水曜日になるかと思われます。
本編もそろそろ更新して行こうかな、と考えており、書き進めている途中ですので…1週間に2回更新する場合は、水曜日の更新にてしっかりとお伝えさせて頂きます(*´꒳`*)