Z/Xの世界に転移 〜この世界で幸せを見つける〜(番外編)   作:黒曜【蒼煌華】

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各務原あづみ happybirthday!No.5

《ソリトゥス》「………あれ…?今、誰か喋った……?」

 

《???》「呼ばれた気がしたからな。颯爽登場ーー」

 

《リゲル》「呼んだ覚えは無いわ」

 

《???》「そうか、じゃまた」

 

《リゲル》「………………………」

 

《あづみ》「……リゲル?」

 

《リゲル》「…あ、いえ…ああいう輩とは口を利かないのが得策なの」

 

《あづみ》(誰か居たのかな…?)

 

《ソリトゥス》「…完全なる無視……得策……そうなんだ…勉強になる…」

 

《リゲル》「飽くまで、私個人の意見だけれどね」

 

《森山碧》「おいおいおい待て待て待て」

 

《リゲル》「取り敢えず、話の続きでもしましょ。…えーと……確か、ルクスリアの話から繋げて……」

 

《森山碧》「此処までスルーされるとは思わなかったわぁ…!!」

 

《ソリトゥス》「わっ………びっくりした……」

 

《リゲル》「……あ、それでね、あづみ。話が急に変わるのだけれど…大祐が昨日、衣服をプレゼントしてくれたの。なんだっけ………そう、ハロウィンに向けて、って言ってたわ」

 

《あづみ》「あっ、それなら私も貰ったよ!てっきり私……あれが誕生日プレゼントなのかなって…えへへ」

 

《森山碧》「お、確かにそろそろハロウィンだな。今回は仮装してみたい気分満々だぜっ」

 

《ソリトゥス》「…碧くん、かそうって、あの火葬…?」

 

《森山碧》「そうそう!遺体を埋葬する為に、先ずは火で遺体をーーって、其方の火葬ちゃうから」

 

《ソリトゥス》「ナイス……乗り突っ込み……」

 

《あづみ》「私にくれたのは…えっと……、今回も猫さん、かな?まだ見てないから、楽しみなのっ♪」

 

《リゲル》「私もまだ…でも確か……、私が猫嫌いだから、猫では無いって言っていた気がしなくも無いわ。…あれ、けど…あづみと私、二人が猫の仮装して戯れ合う姿を見たい…とか、何とか?」

 

《あづみ》「そ、それなら…二人で猫さんになって、大祐くんと戯れ合って…なんて…///」

 

《リゲル》「その発想は斜め上だったわ……ね。だ、大祐が喜んでくれるなら…う、ううん…あづみがしたいなら、私はそれに付き合うだけ。別に大祐と戯れ合いたい訳じゃ…無い…から」

 

《あづみ》「私は…大祐くんと、ら、ラブラブ…したいな…」

 

《リゲル》「ラブラブ…!」

 

《ソリトゥス》「…リア充は、火で葬る…?」

 

《森山碧》「そう!正に言葉の通り『火葬』さ!ははっ」

 

《ソリトゥス》「そういう碧くんも………今となっては…その一人……」

 

《森山碧》「……………………………………………………」

 

《ソリトゥス》「…………………………………………………だよね…?」

 

《森山碧》「あぁ…その事実が存在するだけで、嬉しい気持ちが溢れて止まらない!」

 

《ソリトゥス》「良いな……私の王子様……迎えに来てくれないかな…。やっぱり、私から行かないと駄目かな……?」

 

《あづみ》「大祐くん……来てくれるかな」

 

《リゲル》「大丈夫、言い方が少しあれだけど…何れその心配は無駄になると思うわ。大祐があづみの事大好きなの、あづみ自身が一番理解しているんじゃないかしら?」

 

《あづみ》「う、うん…///」

 

《リゲル》「例え遅れたとしても、絶対に来る。不思議と確信出来るのよね。だからあづみも…信じて待ってあげて?いざ御対面すれば、あづみはがちがちに固まるだろうから…心構えも大事よ」

 

《あづみ》「も、もしそうなったら…リゲルに頼っちゃうかも…」

 

《リゲル》「えぇ!幾らでも頼って欲しいわ?」

 

《あづみ》「リゲルは相変わらず…優しいな…」

 

《リゲル》「あづみは相変わらず、恋する乙女ね」

 

《あづみ》「そ、それはリゲルもだよっ」

 

《リゲル》「ま、まぁ…否定はしない…けど、乙女では無いかな…」

 

《森山碧》「んな事は無いと思うぞ。って、大祐なら言うだろうな」

 

《リゲル》「〜///」

 

《ソリトゥス》「……空気に紛れるのが……上手な碧くん…」

 

《森山碧》「流石だろう?俺クオリティだからな」

 

《あづみ》「………ひゃっ…!?い、何時から此処に……?」

 

《森山碧》「…ん!?今更!?最初の方で会話してたよね…其処の金髪さんと」

 

《リゲル》「あら…態と無視していたのに」

 

《森山碧》「いやいや酷いな。親友の嫁さんが、誕生日迎えたから祝いに来たのに…仕打ちがこれとは」

 

《あづみ》「お嫁…さん…///」

 

《リゲル》「…別に、今に始まった事では無いわ」

 

《森山碧》「ほんとだぜ。何時も俺にツンケンしてるよな〜、金髪さん」

 

《ソリトゥス》「……?どうして…名前で呼ばないの…?」

 

《リゲル》「私が許可してないから」

 

《森山碧》「…だ、そうだ」

 

《ソリトゥス》「そ、そうなんだ………でも、あづみちゃんのお祝いに来たなら………お誕生日、おめでとうってーー」

 

《森山碧》「俺は言わねぇよー」

 

《ソリトゥス》「えっ…ど、どうして……?」

 

《リゲル》「森山碧……まさか貴様、あづみの生まれた日がめでたく無いとでも…」

 

《森山碧》「充分めでたい話だろ」

 

《リゲル》「じゃあ何故ーー」

 

《あづみ》「…り、リゲル…待って。………その…あ、ありがとう…ございます…」

 

《リゲル》「あづみ…?」

 

《ソリトゥス》「あづみちゃん…」

 

《森山碧》「おうおう、察しが良くて助かるわぁ。ま、恋愛においては論外、だがな」

 

《リゲル》「どういう意味…?何故あづみが、礼を言わなければならないの?」

 

《ソリトゥス》「…………あ、そっか……」

 

《森山碧》「察しが悪いのは金髪さんだけか」

 

《リゲル》「カチンと来るわねっ…」

 

《ソリトゥス》「まぁまぁ………」

 

《森山碧》「祝いの言葉なんて、一番最初は自分の好きな人に言われたいだろう?それが自分の誕生日なら、尚更」

 

《あづみ》「…………………………………………………」

 

《森山碧》「この子はまだ、異性からその言葉を受け取っていない…よな?この説明だけで足りる筈だ。皆まで言う必要は無いだろ」

 

《ソリトゥス》「………だって……リゲルさん………」

 

《リゲル》「………悔しいけど、納得」

 

《あづみ》「だ、だから…お礼したの」

 

《リゲル》「…成る程」

 

《ソリトゥス》「…このタイミングで……違う男性が、一番最初にお祝いの言葉を口にしたら………最悪」

 

《森山碧》「それフラグや」

 

《ソリトゥス》「ふら……はっ…………しまった…」

 

《あづみ》「ふらぐ?」

 

《リゲル》「表に何を表すのかしら」

 

《ソリトゥス》「…其方じゃ、無い……」

 

《あづみ》《リゲル》「…?」

 

《森山碧》「要は誰かが「こうなると」良いな、悪いな、って口走り、それが現実に起こり得るのが『フラグ』。そう言った瞬間に、それが実際に起こってしまう事が『フラグ達成』とか『フラグ回収』。…だったか?深い経緯は知らん」

 

《あづみ》「えっと…少し、難しい…」

 

《ソリトゥス》「例えばこの場合だと………大祐くん、碧くんを除いた異性に……お祝いの言葉を言われちゃう」

 

《リゲル》「?けれど、その『フラグ回収』とか何とかが起こらなければ…問題はーー」

 

《ソリトゥス》「フラグは………恐ろしい……」

 

《あづみ》「で、でもっ、ソリトゥスさんの部屋には、この4人しかーー」

 

《???》「おー、おったおった!まだ4人しか集まってないんか?折角の誕生日なのに、薄情な方々ばっかやな」

 

《リゲル》「ちっ…この声はっ…」

 

《ソリトゥス》「は、はわわ………どうしよう……まだ、心の準備が………」

 

《あづみ》「………………飛鳥」

 

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