友人とコミケに行ってきました。めちゃくちゃ楽しかった。2万は使ったね。バイトしてて良かったぁ。
それではご覧ください。
もうすぐ文化祭が始まる。今日はその役割決めだ。前回は俺の幻影の覇者、もとい影の薄さで見事無職を獲得したが、今回はそうはいかないかもしれない。
春歌とその友達と弁当を共にしたため、俺の薄さは改善されてしまっただろう。言っとくが俺は基本傍観者だ。話しかけられたら、返す。俺はロボット。
最初は実行委員決めだったが、葉山が1人の女子を推薦したため、その人に決まった。ああ、可哀想に。完全に葉山に乗せられて、ノリで実行委員になった感じだ。絶対に途中で折れる。
F組の企画は、あの葉山率いるグループの女子が提案した星の王子さまの劇だ。主役はその葉山ともう1人、何回か見かけたことがある銀髪の美少年だ。何で男同士なのかわからないな。あの女子の趣味なのか。
ちなみに俺達は普通の裏方を任された。
◆
役割決めから数日。目の前では劇の練習が始まっており、俺達裏方は材料などを運んでいる。
春歌の横で教室を見渡していると、ドア付近で駄弁っている女子集団に違和感を覚えた。
「どうしたの?」
「ああ、あいつらだ。ちょっと気になってな?」
「浮気?」
「断じて違うからな。俺お前しか見てねぇから」
「冗談なんだから、恥ずかしい事言わないでよ……。何が気になるの?」
「あいつ実行委員だろ?もう会議始まってるはずなんだが…」
「あー、相模さんだっけ?確かにおかしいね」
まぁ、あの爽やかイケメン(笑)の葉山に乗せられ半分、ノリ半分で実行委員になったんだ。こうなることは大体予想できていた。
だからといって心配かというと全然そうでもない。このクラスはあの集団がメインで動いていて、クラスメートはただ裏方だから、本番俺らに仕事はない。そもそも他にも企画やりたい奴もいただろうに。あの三浦とかいう女王気取りが威圧で有無を言わせなかったから、誰も発言できなかった。この中に少なからず不満な奴はいるんじゃないかと思う。
「八幡、今年も2人で文化祭回ろうか」
「最初からそのつもりだ。それにしても、付き合って1年か早えな……」
「そうだね。なんかあっという間に感じるなー」
「春歌が俺の胸倉掴んで無理矢理キスしてから1年だな」
「ちょっと!今思い出して恥ずかしい思いしてたのに、追い打ちかけないでよ!」
「今度は俺からしてやろうか?」
「えぇ!?…じゃ、じゃあ、お願い」
あれー?冗談で言ったのに本気にされて期待されてしまった。これはやるしかないようだ。何故か今になって緊張してきた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今年もいよいよ終わりです。みなさんよいお年を。
また明日。