俺達の高校生活は、平穏に過ぎていく   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

あっぶねぇぇぇぇ!!何とか間に合ったぜ!

それではご覧ください。


5日目

『いただきます』

 

太宰家の食卓に、俺ガイル。これはあれかな。早めの結婚話とかしちゃう展開なのかな?ほら、春歌結婚したいって、言ってたし。

 

それに、なんだかこの両親なら気兼ねなく話せてしまうような気がする。

 

「比企谷君。学校では春歌どう?」

「ちょっとお母さん!何聞いてるの?」

「ちゃんと高校生してますね」

「え?それ普通って事!?」

「比企谷君。春歌のお弁当美味しい?私には食べさせてくれないの」

「え?そうなのか?」

「う、うん」

 

それはすごいな。母親の味見とか指導がなくて、ほぼ独学状態であの完成度とは……。何そのスキル。めっちゃ嫁に欲しい」

 

「な!……な」

「あら~」

「いやぁ、春歌の恥ずかしがる姿は久しぶりだよ」

「え?……………春歌、声出てた?」

 

冷や汗を掻きながら、春歌に問うと、真っ赤な顔でコクリと頷いた。

 

はいやっちまった。失言のレベルを遥かに超える失言だった。春歌だけに。なんてシャレ言ってる場合じゃないな。ヤバいな、急いでる奴って思われるか。

 

「僕は八幡君なら大歓迎だよ。僕は、八幡君は、春歌の人生を担う事をできると思ってる」

「そうね」

「「ええええええええええ!!!!」」

 

ガタッと大きな音を立て、俺と春歌は勢いよく立ち上がった。春歌に至っては椅子が倒れた。

 

「いやいやいやいやいや、よく考えてくださいよ!そんな安々と決めていい事じゃないでしょ!」

「ん?そうでもないよ。僕は真剣に考えた結論だ。僕は、君がいい」

「私も賛成よ」

 

俺、何かやったのか?数回顔を合わせただけなのに……。まるで俺のほとんどを知っているようだ。特に、父親の方だ。

 

ダメだ。分からない。頭の中で色々な情報が洗濯機のようにぐちゃぐちゃになりそうで、食べ物が喉を通らない。生きてきて初かもしれない。ここまで混乱することは。

 

「ちょっと急過ぎたね。謝るよ。この話は、また今度だな」

「八幡、私の部屋行こう」

「あ、ああ」

 

春歌に手を引っ張られて、俺はされるがままに部屋に連れて行かれた。

 

 

「ごめんね。今日のお父さん、八幡来て舞い上がってたみたいで」

「ああ、気にするな。ちょっと動揺しただけだ」

 

申し訳なさそうな顔の春歌の頭に手を置いた。

 

「八幡はさ、その、どう思ってるの?結婚とか……」

「どうって……。よくわかんねえ。まだ早いと思ってるし」

「私と、結婚したい?」

「そ、それを今聞くのか…」

 

ダメだぁ~、状況についていけない。そもそも何でこうなったぁ?家誰もいないから彼女の家に泊まりに来ただけなのに、いつの間にかプロポーズされてるよぉ。

 

「してぇよ」

「え?」

「だからな、してぇよ。結婚。誰にもお前をやりたくない」

「八幡………」

 

があああああああ!何言ってんの俺!?混乱しすぎたせいでおかしくなったか!ついに頭がコングラッチュレーションになっちまったんか!?

 

ぐおおおお、と頭を抱えて唸っていたら、不意に後ろから何かに覆われた。言うまでもなく春歌が抱き着いていた。

 

「私も、八幡じゃなきゃ、嫌だ」

 

耳元でささやかれた瞬間、頭の中の混乱が一気に霧となって消え、ドッと疲れが体を支配したと同時に、俺の意識は途絶えた。

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

また明日。

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